ページID:86893更新日:2018年8月13日

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知事臨時記者会見(平成30年8月10日金曜日)

本館ロビー及び特別会議室

9時00分から

 

発表事項

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)自転車競技ロードレース山梨県開催決定に伴う記者会見 

記者

出席者4人の方々から、一夜明けての喜び、受け止めを一言ずつお願いします。

知事

昨日夕刻、大会組織委員会で正式に決定したということで、昨日もうれしく思いましたし、今日もそれ以上に実感が湧いてきて、初めて山梨県がオリンピックの開催県になり、これからいろいろなことが県民の皆様の力でできると、本当に嬉しく思っています。

山梨県自転車競技連盟会長

知事と一緒に昨年から我々自転車競技連盟のものと精一杯頑張ってきた、報われたと感じておりまして、大変感激しています。

山梨県自転車競技連盟副会長

世界に発信できる本当に大きいイベントとして、2020年からスタートする。そしてまた2021年からはレガシーとして地域に根ざしていくという、そうした新しい期待が持てるイベントでありますので、山梨における経済波及効果をどのようにして伸ばしていくのか、地域の方と連携をして、あるいは経済界の方との連携をして発信をしていければと思っています。

東京2020オリンピック自転車競技ロードレースアドバイザー

一夜明けまして、ちょうどサッカーワールドカップ、そしてツール・ド・フランスが終わったところですけれども、サッカーでいうと本当に頂点の皆様と同じ存在、ツール・ド・フランスに出るような存在、そういう選手たちがこの山梨を駆け抜けるということで、本当に夢の空間が生まれるのだろうなと。それを県民の皆さんに見ていただくことが本当に幸せですし、それを世界に発信できる、富士山をバックにした戦いを発信できるのは非常に夢があると実感しております。

記者

知事に一言お伺いしたいのですが、開催が決まりましたけれども、開催の意義はどのように捉えられているでしょうか。

知事

難関コースということで、アップダウンがある地理的要因、さらにはコースの景観力という、二つを国際自転車競技連盟からお認めいただき、自治体間の調整がありましたけれども、山梨県の道志村、山中湖村のコースが正式に決まったということで、国内の全体が山梨コースを応援していただいたということを本当に嬉しく思っています。先ほどもお話しましたように、次のステージへ繋げていく、すなわち一つは2020年の7月25日と26日の男子・女子のロードレースがしっかり万全の態勢で出来ること。さらにはその前後を通じて山梨の魅力を発信し、観光振興や地域振興、そして山梨県の発展に繋がるようにという二つの大きな土台ができたといことで、これから本格化します。先ほど今中さんにアドバイザーをお願いしたのも、いろいろな経験を有し、濃い形でメッセージを発したり、コースの準備をどうすればよいのかなど、ご経験をお持ちですから。これから実行委員会の中に専門部会を設置しながら、何が必要なのか、今日から加速して、まず来年のプレ大会に向けて態勢をつくり、そしてそれを通じて本大会に持って行けるように、しっかりやっていきたいと思っています。

記者

今回のコースの魅力といいますか、特徴をお聞かせください。

東京2020オリンピック自転車競技ロードレースアドバイザー

今回の東京オリンピック・パラリンピックに関しては、例年にない、非常に厳しいコースになりました。通常は周回コースの一部に厳しい坂道を入れたり変化を持たせるんですけども、この244キロメートルにわたり、勾配の変化もあり、一回登りはじめると1,000メートルぐらいこなさなければいけない標高差がある坂も登場します。一方で勾配が20パーセント以上の劇坂もあります。そういう勝負所になるところが随所にある。選手もタイプがありまして、ヒルクライム(登り)に強い選手、スピードを持っている選手、あるいはスプリントに長けた選手、それぞれいますが、どちらかというとヒルクライムに強い選手がこのコースに適している。スピードがある選手は最後の勝負所ではないもっと先の部分で仕掛けなければ勝利がめぐってこない。そういった展開の面白さというのもこの厳しいコースから見て取れます。

この厳しいコースに例えば空撮が入るとしたら、非常に見ていて雄大で、レースの醍醐味が伝わりやすいコースになっている。道志村から最初の登り、山中湖村に入って(静岡県へ抜け)、再び山中湖村を巡るコース、その時には本当に最後の勝負にかかっている頃。そういった展開、変化、景観、すべてを味わうことが出来るコースになっています。4,800m以上の獲得標高も皆さんがびっくりするような標高差になっています。これも、オリンピックに向けて、自転車ファンのみならず、注目するところになると思います。

記者

知事にお伺いしたいのですけれども、期待感は伝わってくるのですが、一方で課題も当然あると思うのですが、受入体制はどのように考えていますか。

知事

当然大きなメリットがあるなかで、これから解決しなければいけない課題がいくつかあるわけです。実行委員会は少し大きな組織体でありますけれども、専門性のある、たとえば警備であれば県警本部ないしボランティアの皆さん、関係する道志村、山中湖村の皆さん、さらには自転車競技連盟の専門家の皆さん方で、課題をどう解決できるのか、時間をかけながら、きちっと対応ができれば、課題は解決できると確信しております。まだそれぞれの関係者ごとに、同じ方向感でいるかというのは分かりませんけども、今日がその正式なスタートということですから、出来るだけ早くその専門部会等を開催し、ご指摘いただいたようないくつかの課題をしっかり解決しながら、来年のプレ大会、そして2020年度の本番を迎えたいと考えております。

記者

同じような回答になってしまうかもしれませんが、事故の多い道というのは県としても当然把握していると思います。その辺りも同じような課題だと思いますが。

知事

組織委員会からも標準基準的な仕様が具体化されてくると思います。それに沿って態勢を整える部分で、必要な予算が分かれば、補正予算等で対応をお願いしながら、しっかり対応していくということです。ただ、どれくらいの規模になるかと問われれば、今の時点ではよく分からないとしか言いようがございませんけれども、しっかりと課題対策へ向けて、最大限関係者の皆様と力を合わせて対応を進めていきたいと考えております。

記者

浅川会長にお聞きしたいのですが、今回レースコースが決まったということで、トップクラスの戦いを楽しむことの一方で、競技人口の裾野の拡大ということでチャンスになると思いますが、自転車競技連盟で何かイベントをやるとか、裾野の拡大に向けて何かあれば教えてください。

山梨県自転車競技連盟会長

富士山ヒルクライムには一万人以上の人が参加しておりまして、今年15回目を数えたところでございます。一方、サイクリングイベントとしては、グランフォンド八ヶ岳も今年10年目を迎えるわけです。自転車競技の中で一番厳しいといわれるBMXの練習場も山梨県にはございまして、山梨県をサイクル王国としていこうという気持ちで私ども全体で頑張っております。南アルプスの方でもユネスコエコパークに認定されてから計画を今進めておりまして、近い将来には南アルプスにもサイクリングイベントが出来ると思っております。境川の競技場も私どもが委託を受けておりますので含めて、山梨県をサイクルスポーツ王国にしようと努力をしておりますし、子どもたちに輪を広げていく取り組みを今しています。

記者

改めてアドバイザーに委嘱された今中さんに期待されることをお伺いしたいことと、今中さんも知事に今後考えている活動内容があれば教えてください。

知事

今中さんは世界中のレースにお出になって、国内のレースも熟知されております。まず自転車の魅力というのをたくさんの県民の方に知っていただきたい。それに続いて、県全体でも自転車活用推進計画の山梨県版をつくろうということで、地域ごとの魅力を取り入れた検討を進めております。今中様にはそういう中での魅力と、更には県内外へお出かけになるときに、山梨のコースにはこんないいところがあるよと、ある意味ではやまなし大使の国内・国際版という大きなフレームで縦横無尽に魅力の発信にお努めいただきたいと思っております。

東京2020オリンピック自転車競技ロードレースアドバイザー

山梨県にたまたま居着いてもう20年ぐらいになります。非常に自転車に乗るのにいい地域ですね。海外、特にイタリアのチームにいながら、ヨーロッパの主要な7カ国ぐらいのレースを常に走り続けてきましたが、スイスの登山鉄道があるような景観のいい地域を含め、フランスの山岳や穀倉地帯、様々走ってきましたけれども、きれいなところがたくさんあります。絶景ポイントがたくさんある地域もありますが、山梨も負けてないなということを実感しております。

山梨のいいところは、ほどよい盆地があり、その周りにたくさんの峠があり、それをコースにすることができ、まさにプロ養成坂がたくさんある状況で、本当にチームを作ったらさぞかし強くなるだろうなと思います。また、非常にきれいな広域農道が整備されている。フルーツラインや南アルプスのあたりのウエスタンライン等、名前をあまり聞かないような所も含め、いろいろな所にきれいな広域農道がある。これは山梨ならではのことだと思うんですね。信号も少ない。都内からサイクリストが来たら存分に楽しめる所です。私もSNSで発信しておりますが、写真に事欠くことがない。

そんな地域をオリンピックが通過することにより、より(多くの)イベントを開催する、あるいはPRをしていくことによって、より皆さんに知っていただけることが出来ると思います。山梨に自転車による大きな活気を呼び込み、それが県民の皆様の喜びになり活気になっていければいいなと思っております。今年の春信玄公祭りの一部にロードレースを半ば強引に入れてもらいましたが、集まった方々が歓喜の渦をつくるような非常に盛り上がるイベントになりました。そういう街中でも皆さんに知っていただく。そして、各地のイベントでボランティア等を通じてより良さを知っていただきたい。

記者

知事にお伺いします。これから2020年あるいはそれ以降に向けていろんな取り組みがあろうかと思いますが、現状で克服しなければならない課題を改めてお聞かせください。

知事

一部報道にもありましたけれども、この1年半いろいろな準備をして参りました。その際、やはり安全性をしっかり確保しなければいけません。今中さんがおっしゃったとおり選手冥利に尽きるような高低差であります。カーブを含めて急な部分がありますのでその安全対策をどうするか、ということであります。当然ボランティアの皆さん方にもお手伝いをいただくということで、やはり関係する自治体の道志村、山中湖村だけではボランティアが足りないという話もありますので、これからきちっと専門部会を含めて整理をして対応します。課題というものは当然あるんですけども、解決できない課題ではないと私は思っておりますので、もう一度専門家・関係者の皆様で精査し、できるだけ早くコースの安全対策も含めて万全の態勢で来年のプレ大会、そして本番の2020年という形で臨みたいと考えております。

記者

今中さんに伺います。今課題ということで知事がお話されましたが、プロの目から見て今回のコースについて、ここをこうした方が良い、ここがちょっと足りないんじゃないかという具体的なアドバイスがあれば教えてください。

東京2020オリンピック自転車競技ロードレースアドバイザー

元プロのレーサーとしての意見は、コースが設定されたらそこをいかに速く走るかということがプロなので。歴史上価値のある石畳を走ったりとか、ダートの部分があったり、際どいトリッキーなコースを走ったりということもありますが、それを克服していくのがプロのレースです。ただオリンピックに関しては、なるべくスピードの出た自転車の危険がないように配慮をしないといけない。そんなところで路上を見ながら危険箇所があるようだったら飛び出さないような処置が必要になってくると思います。設定されたコースを車で半分くらい見たところ、ほぼどこも走りやすいような状況になっていると思います。

記者

今中さんに伺います。裾野の拡大について、オリンピックをきっかけに県民が自転車に親しむためにこういうことをしてほしいという希望があれば教えてください。

東京2020オリンピック自転車競技ロードレースアドバイザー

富士五湖周辺は自転車でサイクリングするには適した場所です。特に山中湖は早くからサイクリングロードが出来て、マーキングを含め、非常に自転車にフレンドリーな分かりやすいルートが作られている。できれば河口湖もそうですし、富士五湖すべてが走りやすい状態になっていけばいいなと思います。そこだけではなく、自転車活用推進法という法律も出来まして、それをこれから様々な全国の自治体が活用していくことになると思いますが、いち早く山梨が自転車にフレンドリーな県であること、オリンピックも開催される、走るところはたくさんいいルートがあり、自転車サイクリストの天国なんだよとPRすることが求められると思います。できれば県内の様々な所、幹線道路等自転車が走りやすい所に、自転車、車、オートバイ、歩行者みんなが共存する意識を持ってもらうためのブルーラインを引く。細い道もブルーラインがあると気をつけるようになっていくので。県内全体で、出来れば一斉にブルーラインが引かれるような状況になるといいのかなと想像します。そうすると県民の皆様もちょっと利用してみようかなと、あるいはサイクリストに優しくしてみようかなと。そもそも山梨県はマナーがいいです。自分たちが走っていても、車がちょっと避けてくれたり、都内や周辺の県では考えられないくらいマナーがいいのでそれをもっと推進していければいいなと思います。

 

以上

 

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山梨県知事政策局広聴広報グループ 
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