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知事記者会見(平成16年3月25日)

詳細内容

記者会見の様子(JPG:56KB)知事定例記者会見
平成16年3月25日(木曜日)11時30分から
本館2階特別会議室

<発表事項>
○「平成16年定期人事異動」について

(知事)ご苦労様でございます。平成16年定期人事異動の概要について説明をさせて頂きます。
まず今回の人事異動につきましては、地方分権の時代のなかで、行政改革をはじめとする諸課題に適切に対応できるよう適切に人事異動を行ったところであります。
基本方針につきましては、お手元に配付してあります資料をご覧頂き説明は省略をさせて頂きます。
今回の異動の特徴についてご説明を致します。
まず、行財政改革、環境問題、地場産業振興など多くの県政の重要課題に迅速かつ的確に対応するため、知事の補佐役である副知事を設置致しました。また、県が行う観光関連事業がより有機的、効果的に実施できるよう企画調整する組織として、従来の商工労働観光部観光課を充実拡大し、さらに他部署の組織、業務を一部再編統合し、観光企画課、観光振興課、観光資源課の3課からなる「観光部」を新設することと致しました。
次に「政策秘書室」の設置でありますが、政策立案及び総合調整機能をさらに強化するとともに意思決定の迅速化を図り、トップダウンのメリットを生かすため、知事直轄組織として、従来の秘書課を併せた「政策秘書室」を新たに設置することとしております。
またこれと合わせまして、行財政改革プログラムの着実な推進と新たな行政システムの構築をさらに進めるため、企画部に「新行政システム課」を設置することと致しました。
次に環境対策と致しまして、循環型社会の実現に向けた取り組みを一元的に行うため、再資源化システム推進室と環境活動推進課を統合し、新たに「循環型社会推進課」を設置するとともに、廃棄物の不法投棄防止対策を強化するため、環境整備課内に「廃棄物不法投棄対策室」を設置することと致しました。
さらに、富士山火山研究に関する研究体制の整備を図るため、環境科学研究所の自然環境研究部を自然環境・富士山火山研究部に改め、必要な人員を配置するとともに、複雑多様化、大規模化する災害や事故に的確に対応し、県の防災・危機管理体制を強化するため、総務部に危機管理監を設置することと致しました。
加えまして、県の重要施策と位置付けられた観光行政の円滑な推進のため、即戦力となる観光に特化した専門的な知識経験を有する者を、株式会社ジェーティービーから2年間の任期で採用することとした他、市町村との職員の交流につきまして、これまで組織の活性化、相互理解と協調関係の促進等を目的に20歳代後半から30歳代までの職員で相互交流を行ってきましたが、これを40歳代に拡大するとともに、来年度は市町村合併を行った南アルプス市や南部町等と新たに交流を行うことと致したところであります。
以上であります。

<質疑応答>
○「副知事人事について」

(記者)山梨県で13年ぶりとなる副知事の設置なんですが、(総務部長を副知事として)起用を決めた理由をお聞かせください。

(知事)先ほども申し上げましたとおり、複雑多様化している行政課題、特に行財政改革の中で、国が掲げている三位一体の改革に対応していくことは重要なことであります。
またもう一つは、道州制のことなどが出てきていますので、こうしたことへの対応も今のうちからしっかりやっておかなければならないということであります。
加えまして、先ほど申し上げたように複雑多様化している状況の中で、総務部長を勤め、県政に精通しているということから北崎総務部長に副知事として就任して頂くということになったわけであります。

(記者)副知事に期待する職務といいますか、具体的にはどのような分野を副知事の職務としてお考えになっていますか。

(知事)副知事としての職務というものは当然あるわけですが、特に先ほどお話したようなことを踏まえた中で、県政全般に対して今までは総務関係だけであったわけですが、基本的な財政の問題等々を含めて幅広い中で私を補佐してもらい活躍して頂くということになると思います。

(記者)県庁内の職務はそうですが、いわゆる政務的な役割も担ってもらうということでしょうか。

(知事)まあ、そういうことはあるでしょうが、県政に精通していますので県庁内外ともに幅広い分野で活躍して頂くということです。

(記者)県議会対応も含めてということでしょうか。

(知事)そうですね。

(記者)地方主権を掲げている知事として、国から出向して来ている立場である北崎総務部長を副知事というナンバー2に置かれるということについては、整合性がどうなんだろうという疑問の声もあるのですが、それについてはどのようにお考えですか。

(知事)既に何年も前から山梨県職員として活躍をしてくれている人ですから、何といいますか、世間でよく言われる「天下り」というようなものとは違うと考えています。
また、私は今回の副知事設置は年度末の職員人事の一環として考えています。

(記者)おっしゃることはもっともですが、県民はそうは見てくれないのではないかと思うのですが・・・今まで知事がおっしゃっていたことと違うのではないかと・・・、もう少し分かりやすくなぜ(国からの)総務部長をこの時期にといことをお聞かせ頂けますか。

(知事)そうですね、私は県政の中では知事に就任してまだ1年しか経過していません。
そういうことで、県政によく精通している方が私にとっては一番心強いという思いがありましたので、冒頭申し上げた一連の人事作業でそういう形を取らせて頂いたということです。
加えて、後任の新しい総務部長が国から来るということだと、先ほどのような考え方を持たれることもあるでしょうが、そうではないのでその点は純粋にご理解頂きたいなと思っています。

(記者)先ほど13年ぶりに副知事を起用された理由の中で、三位一体改革に進むことや道州制の問題も出てくるとおっしゃっていましたが、(旧自治省出身という)北崎総務部長の経歴に期待するところがあったのでしょうか。

(知事)そういう部分を副知事に任せてしまうということではありません。私も当然に職員と一緒になって取り組んでいかなければならない問題です。
そういう時に職員と私との橋渡しといいますか、そういうこともやってくれるでしょうし、あるいはまた私と国との関わりという中での橋渡しもやってくれると考えています。
副知事の本来の職務ということはそういうところだと思うのですが、そのために設置をしたということです。

(記者)当然、県政全般にということだと思うのですが、特に起用された理由の中で先ほど国との関係ということをおっしゃっていたので、それが副知事の職務の中で重要だととらえられているのでしょうか。

(知事)県政全般としてということで、理解して頂きたいと思います。

(記者)山梨県政下では(知事選挙において)副知事が当時の知事と戦うという構図が繰り返されてきているのですが、今回の総務部長の起用に当たってはそういう考えはあったのでしょうか。

(知事)それは、その時の人たちの関係がどうであったのか分かりませんけれど、そういう関係にあればそういうこと(知事選で戦う)も起きうるでしょうし、その時、その時の時代とか人間関係とか周辺の状況とか、そういうことによって出てくる時もあるだろうし、そんなことは全くない時もあるということだと思います。
ですからその時代、時代の変化の中で起こることもあるし、全く起こらないこともあるということで、それが定説になるということは、あり得ることではないと思います。

(記者)今回の人選の中でそういうことを少しでも念頭に置かれたのでしょうか。

(知事)そういうことは考えたこともありません。皆さんの思い過ごしでしょう。

(記者)33年ぶりに新しい総務部長に県人を任命されたことについてお聞かせください。

(知事)それは一連の人事の中で行ったことであり、ですから国から総務部長が来たということになると先程来のお話のようなことに当てはまるかもしれませんが、そうではないですから一連の人事として私はとらえているわけです。
何年ぶりだったかということは、私の頭の中にはありませんでして、新聞を見て初めてそんなに(総務部長に県人が)いなかったのかなと気が付いたものですから、正に淡々と人事作業の一環として行ったということであります。

(記者)13年ぶりというこの時期に副知事を置いたということについて、改めてお聞かせください。

(知事)それは副知事を置くというのが私の公約でして、1年目に「まだ置かないのか」「まだ置かないのか」と何回も何回も言われてきました。
そういうこと考えると早く置かなければならないということは重々分かっていましたが、今回、冒頭申し上げたような環境の中で今が適切な時期だという判断をさせて頂いたということです。

(記者)年が明けてしばらくの頃は、まだ副知事の人選に時間がかかるというようなことをおっしゃっていましたが、それがこの2月の議会での提案ということになりましたが、何か急にきっかけというようなものがあったのでしょうか。

(知事)特にということはないですが、その後三位一体の改革の結果が出てきたりしました。これは大変厳しくなるなという思いもありましたし、そもそも人事というものは先に何となく方向性が示されるとなかなかやりにくくなってしまいますし、そういう部分もありいろいろなことがありまして、人事案件をお願いする時期も今回が適切だということを自分自身で判断をしたところです。

(記者)知事の気持ちの中で副知事を置くと決断されたのはいつ頃でしょうか。

(知事)それは選挙公約の時です。

(記者)この時期に、今度の異動で副知事を設置しようと決断された時期ですが。

(知事)特にそういう意識を強く持ったのは、三位一体改革の中で国からの財源がどんどん減ってくることが想定されるという中での財政運営に対して、財政畑で活躍してきた総務部長の力をさらに県政の中で発揮して頂ければという思いがより募ったということです。

(記者)今のお話で、いつということなのでしょうか。三位一体の全体像というと12月半ばですし・・・。

(知事)1月に入ってからです。

(記者)1月に入ってからということですと、1月半ばの知事会見の時には「2月議会ではちょっと難しい」とのお話でしたが・・・・。

(知事)まあその時は確定していませんからね。

(記者)1月半ば頃には既に腹案というか、そういうお気持ちはあったということですか。

(知事)まあ、密かにはですね。

(記者)北崎総務部長は県職員として3年間やってきていますが、もっと長く県職員をやっていらして優秀ないわゆるプロパーの方がたくさんいらっしゃるわけですが、「(実際に副知事を)置く時は国からの人か・・・」というようなことについてはいかがですか。

(知事)優秀な職員はいっぱいいますよ。そして、私は「国からの人」と思っていませんから。
私は、山梨県の職員という認識の中で決めたものです。

(記者)ということは、これから知事を何期やられるか分かりませんが、在任中は新副知事に知事の片腕として副知事をずっとやってもらいたいということでしょうか。

(知事)人事というものはその都度動きますし、今確定的なことを申し上げると、またその時「何だったのだ」と言われますから、人事は先の約束ということはできません。
ただ私自身も本人も県政の推進に日々努力をしていくということですから、二人で手を携えて県政推進に日々努力をしていくということ以外に申し上げることはできないと思っています。

(記者)それはよく分かりますが、仮に数年後にまた国にお帰りになられてキャリアアップされていくということになりますと、中央の人を起用したというようなことに結果論としてなるように思うのですがいかがですか。

(知事)それはその時になってみないと、どういうように(皆さんに)判断されるか分かりませんね。

(記者)それから財政という問題があります。財政状況も厳しいと思うのですが、行財政改革プログラムとか公共事業の削減とかやってこられ、今後もやられていくと思うのですが、あえて地方財政通の副知事を起用されるということは、今までの財政運営を見直すというようなことも視野にあるのですか。

(知事)改革すべきところはしなければなりませんし、継続性というものも尊重しなければならない部分もあります。
取捨選択していかなければならないわけですから、今までも行財政改革を政策アセスメントというような中でやってきているわけです。そういうものはどんどん進めていかなければなりませんし、良いものは伸ばしていき、いらないものは切っていくということは常にやっていかなければならないものです。
誰がいるからやるとか、いないからやらないとかということではないということです。

(記者)財政に対する危機感、三位一体を含めて大変強い危機感を知事はお持ちであると私ども理解しているのですが、そういう背景の中での副知事人事ということになると、当然改革はしていかなければならないのですが、今までのやり方を変えていくのではないかと思うのですが・・・。

(知事)変えていくべきものは変えていきます。

(記者)変えていくべきものというのは、どういう点ですか。

(知事)今、行財政改革プログラムに組み込まれていることを主体的に推進していくことです。

(記者)分かりました。

(記者)副知事の人選については、いろいろな方の名前が情報として私どもの耳に飛び込んで来ていましたが、国から来ている北崎総務部長の起用ということは、しがらみのなさというようなことが作用したのですか。
例えば、知事支援者の中から選ぶとか、県議会議員の中から選ぶということですともっといろいろな調整が必要になるかと思うのですが・・・。

(知事)一言で言うと、一番すっきりしているのではないでしょうか。

(記者)一応念のためお聞きしますが、副知事をもう一人置く考えはないですか。

(知事)今は全くないですね。

○「知事ランキングについて」

(記者)先日発売された月刊誌に知事ランキングという記事が掲載されていましたが、ご感想はいかがですか。

(知事)ええ、先日載っていましたね。言いたいことはみんなそれぞれですし、見方によって違いますからね。

(記者)心外ではありませんか。

(知事)あまり気にしませんね。

(記者)特にそれに対して反論とかは考えていないですか。

(知事)全然考えていません。

(記者)記事では執筆者が4名いましたが、取材に来て書いたものなのですか。

(知事)いえいえ、会ったこともないし、見たこともない人です。

(記者)県政の内情を探りに来て書いているわけではなく、評判を基に書いてしまったのですか。

(知事)でしょうね。よくわかりませんね、どういう趣旨で書いたのでしょうね・・・。

(記者)少なくとも執筆者が知事に接触してきたことはないのですね。

(知事)全然ありません。面識ありません。

○「中央に向けてのアピールについて」

(記者)中央に向けてですね、知事の施策とかお考えをもっとアピールする、発信していく必要性なんかはお感じになりませんか。

(知事)これは何て言いますか、人口的にも山梨県は小さい所です。東京なんかですとちょっと動くとパーッと広がりますが、小さい県ですとよほどのことでないと、目覚ましいことでないと広がらないんですよね。
そういう意味ではこれもやむを得ないのかなとは思いますけれども、小さい県は小さい県どうしでいろいろ話し合いなどもしますが、全般的に見てそういう中でとらえられているのではないかなとは思います。
しかし、そのためには県としての目覚ましい、目新しい何かを打ち出す必要性があるとは思いますが、その点については特に企画、政策などの事務担当ともすり合わせをしながら、よそへ発信するということでなく、自分たちの県のことですから自分たちの県に何がプラスになるかということを自ずと考えてやっていった結果がそいうことにつながっていくならばそれは良いことです。
しかし、他の自治体がこうしているから我が県もやらなければならないというよりも、県の中のことを考えて対応を図ることが私は第一だと、一義的にとらえていく問題だと考えます。

○「地価公示について」

(記者)山梨県の地価の下落率が全国でトップでしたが、都心部では下げ止まりということも言われている中で山梨県の評価自体も厳しいのかなという印象もあるのですがいかがですか。

(知事)下落率は非常に高いですね。しかし、地価の単価とするとそれほどでもありません。
と言いますのは、かつてバブル全盛の頃、都心に近いということで安価な土地と労働力を求めて企業進出が盛んに行われた時代がありました。今はそれがむしろ撤退していく、それも外国の方に進出していっていますから、その分だけ下落率は高くなってしまうのではないかなと、都心に近いだけに上がる時も率が高く上がりますが、下がるときもその分(高く上がった分)だけ下落率は一番高くなってしまうのではないかと、こういうことが言えるのではないかと私は思います。

(記者)今回、流れを変えなくてはいけないとも思いますが・・・。

(知事)これは日本経済全体の中でとらえていかないとならないのではないでしょうか。

(以上)

リリース日:2004年3月26日

記者会見の様子(JPG:62KB)
記者会見の様子
発表資料(JPG:48KB)
発表資料

知事政策局広聴広報課

甲府市丸の内1-6-1本館2F
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FAX:055(223)1525

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