ページID:14665更新日:2019年2月1日

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知事記者会見(平成17年1月4日)

詳細内容

会見の様子(JPG:54KB)知事定例記者会見
平成17年1月4日(火曜日)11時30分から
本館2階特別会議室

<発表事項>
なし

<その他>
○「年頭にあたって」

(知事)皆様、明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いを申し上げます。
皆様方には、健やかに新年をお迎えのことと思います。また、今年1年、皆様のご活躍を大いに期待しております。
今年は酉年でありまして、酉は、五穀の実りと収穫、ひいては万物の成熟を意味するとのことであります。
また、鶏は、昔から、闇を払い光明を呼び寄せる神聖な生き物とされております。
さらに、故事などでも、「人家が増え、鶏や犬の鳴き声が方々から聞こえて、家々から立ち上る炊事の煙が万里も続くかのような、豊かで平和な世の中」の象徴として、鶏が登場して参ります。
そんな鶏にあやかって、平成17年が、豊穣の年となりますよう念願しつつ、「誇れる郷土力ある山梨」実現のため、努力を重ねて参りたいと思っております。
さて、昨年は、「観光立県富士の国やまなし」スタートの年でありました。「観光」という言葉は、中国の古典『易経』にある「国の光を観る」が、もとの意味だとされています。
ここで言います「光」とは、その国が持っているすばらしさ、例えば美しい自然の風景であったり、その国の文化の精髄、人々の生き生きとした暮らしぶりなどであります。そして、そこを訪れた人が、そうしたすばらしいものに触れることで感動したり、力をもらって元気になれるものが「光」であると言えます。
これを本県におきかえてみますならば、「国の光」は「山梨の光」ということでありますが、それでは「山梨の光」とは何かということであります。
私は、山梨の三つの宝である、自然の「美しい力」、県民の「民の力」、歴史や文化やものを生み出す「創力」こそが、この「山梨の光」であると思っております。
まさに、「近き者悦び、遠き者来る」でありまして、まず、山梨に暮らす私達が、ふるさとの美しい自然を守り育て、県民の知恵や力を生かした個性豊かな地域づくり・文化づくりを行うことによって、私達県民にとって喜びに満ちた「誇れる郷土」、ひいては、遠く海外の人々も訪れてくれるような「魅力ある山梨」づくりを行っていくことが肝要であります。
昨年は、「誇れる郷土活力ある山梨」の実現に向けた「創成」の年、「創・甲斐プラン21」スタートの年でありました。
今年は、このプランをさらに着実に実施することによって、快適で快活な、快さを感じることができる年として参りたい。そして、県民の皆様にとっても、また、山梨を訪れる方々にとりましても「ホッとする山梨かい山梨」が実現できますよう、全力で取り組で参りたいと考えておりますので、ご理解とご協力をお願いします。
県民の皆様にとって、今年一年が実り多き、輝かしい年となりますよう心から祈念し、年頭のあいさつといたします。

<質疑応答>
○「スマトラ沖地震について」

(記者)明けましておめでとうございます。
年明け早々こういう話題で恐縮ですが、スマトラ沖地震関連についてです。年末にああいうことが起きて、幸い今のところ県内関係者の話は聞こえてきませんが、ああいう大災害を見て、県の長としてどういうことを教訓として思い浮かべましたでしょうか。
また、いずれ我が国としても様々な援助が必要だと思いますが、県として、どのような形でこれに協力していこうとお考えでしょうか。

(知事)正に予期せぬ事でありまして、私ども人間社会は自然との闘いと言いますか、そういう中で生かされているのだなというような感じがしました。
よく、自然との共生、自然を愛するということを言いますが、このことは大切なことであると同時に、むしろ自然界から人間社会が愛される生き方をしていかなければならないという感じさえ抱いています。
そのためには自然を大切にしながら、一方では、万が一の時に備えての準備をしておく必要があるということを痛切に感じさせられた問題でもあります。
ああいう大津波の影響は本県にはないだろうとは思いながらも、別の角度から、大災害というものはいつ何時、どういうふうな形で起こるか分かりませんから、平素の準備というものをしっかりやっておく必要というものを感じさせられた出来事でありました。
加えまして、被災され、亡くなられた皆様には心からお悔やみを申し上げるわけですが、やはり、何の罪もない方々が犠牲になっていくことに対して非常にやるせない気持ちがあります。

○「今年の重点課題等について」

(記者)今年、重点的に取り組みたい課題、あるいは、解決を果たしたいと考えている課題をお聞かせください。

(知事)一般的なこととしては、「創・甲斐プラン21」、長期計画に基づいた施策をしっかりと実行していくということですが、やはり、一番の課題は少子化問題だと思っています。
本県の出生率は1.37で、全国平均より多少良いと思いますが、それとて非常に低い数字です。これは、これからの我が国の100年の大計を立てる中においては、最大の課題だと思います。
(少子化対策は)直ぐに出来ることではありませんが、直ぐにやらなければならないことではないかと思います。
やはり子供を産み、育てやすい環境を作っていくということを実行に移していくように、県下市町村の皆様方との協力体制の中で進めていきたいと思っています。

(記者)その他には何かありますか。

(知事)後は、新しい全国総合開発計画(「21世紀の国土のグランドデザイン」)の中にも謳われていますが、海外連携、外国との連携が非常に大事になってくるということであります。
今、日本の国も東アジア地域の核となって活動していかなくてはならない存在だと思いますが、ややもすると多少後退している感じすらあります。
そうではなくて、東アジア地域の経済圏を確立していく核となって、日本の国がどう動いていくのかということを考えた時に、地方としてそれを見ているだけではなくて、それらの国々との連携をどういうふうに進めていったら良いかということを模索していかなければならないのではないかと思います。
新たな展開を図っていく海外連携ということを、本県の姉妹都市、友好都市との連携を密にしながら、海外連携ということに対して思い巡らしていかなければならない、これが一つには、日本経済、地域経済の発展にもつながっていくのではないかと私は思っています。

○「知事年頭あいさつ(職員の意識等について)」

(記者)先ほどの仕事始め式でのあいさつの中で、県庁の従来の組織について厳しいご指摘をされていましたが、例えば、従来の年功序列型を改善するなどの次の策は、知事のお考えの中に何かおありですか。

(知事)そういう意識を持って頂くということが、改革への道を開けていくのだろうという思いで話させて頂きました。
現実問題として、そういう動きが起きてきていることは間違いないです。部局長を始め、一般職員もそういう意識、意識改革が芽生えてきていますので、私は大変すばらしいことだと思います。
時代というものを直視しながら、組織の在り方、事業の在り方というものに対して、真っ正面からぶっつかってきて頂いていることを評価する意味で、あのような話をさせて頂きました。

○「防災対策について」

(記者)話を戻すようで恐縮です。スマトラ沖地震、新潟県中越地震などがありましたが、改めて県の防災面でこの教訓をどのように生かしていこうとお考えでしょうか。

(知事)新潟県中越地震では、現地を直接見たり、いろいろな情報が入ってきていますので、特に新潟県中越地震を教訓として、山梨県としての新たな対応をしっかりと、各市町村の防災担当者等と連携を取って、普段からの取り組みについて、見直すべきところは見直さなければならないと新たに決意をさせて頂いたところです。

○「知事年頭あいさつ(職員の意識等について)」

(記者)仕事始め式での県庁の組織等の改革の話についてですが、最終的に年功序列型のシステムを考え直すとか、人事制度を考え直すとか、何か具体的に今年やるという意味ではないということで、よろしいですか。

(知事)それは徐々にやっていますし、今までもそういう方向で動いてきています。
また、年功序列型のシステム等に対して、職員の意識調査の中にも否定する考えが出ていますので、一気に出来るというものではありませんが、徐々にそういう方向に動いてきていますし、今年もそういう方向で対応していかなければならないのではないかと考えています。
やはり行政改革をやっていく上において、一番大事なことなんです。年功序列だと冒険もしませんし、そのままで言われたとおりに動いていけば良いんだということの中で、行政の改革が進んでいかないんです。
そのためには、年功序列というものを無くすということが、県民にとって良いことはしっかりやっていくんだという意欲をかき立て、ダメなものは上から押しつけられても断っていくということが生まれてくるのではないかと思っておりますので、この能力主義ということは非常に良いことだと思います。

○「山梨県教職員組合(山教組)の問題について」

(記者)山教組の問題について、昨年末に県教育委員会が処分を行いましたが、文部科学省の方から処分が軽すぎるとの指摘があったと聞いているのですが、処分に対する知事のお考えはいかがですか。

(知事)文部科学省からの指摘があったとの話は、教育委員会からは報告は受けておりません。

(記者)実際に、文部科学省から言われているのですがいかがですか。

(知事)指摘の内容が分かりませんから、ちょっとコメントできません。

(記者)今後、再調査を求められた時には、教育委員会に対して改めて何か指示をされるのですか。

(知事)そのことについては、今までも申し上げたとおり、教育委員会の権限の範囲の中でやっていることですから、私があれこれ言える立場にないと考えています。

○「知事年頭あいさつ(職員の意識等について)」

(記者)職員の意識の話の中で、能力主義は良いことだとのお話しでしたが、知事の任期の間に、能力主義を何らかの形で導入したいということでしょうか。

(知事)形としてやるということも考えていかなければならないことだと思います。例えば、管理職への昇任試験などをやると、形として一番分かりやすいのですが、それよりもむしろ普段の仕事の中で、部局長を中心に行う評価を基本にして、当面は、既に行っている有能な人材を登用していくということをもう少し強固なものとして、押し上げていくことが大事だと思います。
その後においては、何らかの分かりやすい形を構築していく必要があるのかなとは思っています。

○「今年の重点課題(少子化対策について)」

(記者)少子化対策の中で、何か具体的な施策があればお聞かせください。

(知事)やはり、産み育てやすい環境を作るということです。それと加えまして、女性の社会進出が多くなっていますので、各企業の協力も頂かないと成し遂げられないと思います。
産休、育児休業等に対する使用者側の理解を求めていくとか、あるいは、既に就業規則の整備等を図っている企業はありますが、そういうことを進めていかなければならないと思います。
いずれにしても、行政側としては、各市町村に対して、保育、出産に対する環境整備について力強く協力しながら、市町村を含めて支援していく体制が大事ではないかなと思います。

(記者)企業を巻き込んだ施策のようなものを展開するということですか。

(知事)それは既に、企業側に対して産み育てやすい環境整備の支援の要請をしてありますが、今年度しっかりと検討して、形として表れるようにしていきたいと思っています。

(以上)

リリース日:2005年1月5日

知事政策局広聴広報課

甲府市丸の内1-6-1本館2F
TEL:055(223)1336
FAX:055(223)1525

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