ページID:10673更新日:2019年2月1日

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知事記者会見(平成16年10月27日)

詳細内容

質問に答える山本知事(JPG:66KB)知事定例記者会見
平成16年10月27日(水曜日)11時30分から
本館2階特別会議室

<発表事項>
なし

<その他>
○「新潟県中越地震について」

(知事)ご苦労様でございます。
新潟県中越地震につきましては、被害の大きさに衝撃を受けているところです。
被災されました住民の皆様に、心からお見舞い申し上げます。
県としてもできる限りの支援を行わなければならないと考えており、既に警察本部では、機動隊員が現地で援助活動を実施しているところでありますが、昨日、土木等の技術職員や保健師など職員31名からなる山梨県災害派遣班を編成し、新潟県災害対策本部に派遣受け入れを打診しているところであります。
また、国土交通省からの応急危険度判定士派遣要請に応じ、建築士会会員と県職員、20名が今朝現地に出発しました。
さらに福祉保健部においては、ミネラルウオーターを集積し、今朝発送を完了しました。
災害見舞金は今朝、山梨県東京事務所を通じ新潟県東京事務所にお渡ししたところであります。
他部局においても、情報の収集に努め、新潟県、各省庁や関係機関との連絡を密にしまして、要請に即応できる体制を整備したところです。
なお、支援に要する経費については、当面、既定の予算で対応して参ります。
市町村や日本赤十字社県支部を始めとする民間団体も飲料水の提供や人的援助を行っていると聞いております。
今後とも被災地の一刻も早い復興のため、県民挙げて支援をして参りたいと思います。
以上でございます。

<質疑応答>
○「新潟県中越地震について」

(記者)現地では先ほども震度6弱の地震があるなど、余震が続いていますが、来るべき時に備えて県の幹部を現地に派遣して、今回の教訓、対応策を学ぶというようなことはお考えでしょうか。

(知事)今、救援隊、救援物資等についても、現地の新潟県や日本赤十字社を通じて、情報収集をしながら連携を取っています。
現地は、まだ非常に混乱をしていますので、派遣、現地調査等についての申し入れに対する回答もまだ得られていません。
先方もまだ慌ただしい状況下でありますので、落ち着くまでは待機せざるを得ないという状況です。

(記者)時が過ぎて現地が落ち着いてきた時には、知事ご自身が視察するとかのお考えはありますか。

(知事)警察本部等においては、緊急事態への対応を行っていますが、まだ担当職員も派遣していない状況ですから、派遣した担当職員の報告が得られればですが、私自身が今、赴いて行っても何をするのかということもありますし、先方の窓口も明確ではなく混乱していますから、ある程度落ち着かないと、そうした行動を取るにしても、出来る状況ではないと考えています。

(記者)山梨県としては、県営住宅を提供するなど、新潟県の避難生活者を受け入れるお考えはありますか。

(知事)被災地への救助救援体制については、各県のブロック単位で協定しているところが中心となって行っており、新潟県の場合は、北海道東北ブロックの中での緊急対応が中心に行われています。
今後、要請があれば、それに応えていきたいと思っています。

(記者)既に、関東でも受け入れを表明している県もありますが、山梨県としては、今はそういう考えはないということですか。

(知事)今、(人命救助は元より支援の)申し入れはしていますが、先方の回答は得られていません。

(記者)今、「申し入れ」とおしゃったのは、避難生活者の受け入れの申し入れということですか。

(知事)人命救助は元より、全ての支援についての申し入れです。
発災直後から、人命救助への対応を図るべく申し入れをし、待機していましたが、消防庁からの指令により待機解除になりました。
その後、救援物資、救援体制については、新潟県や日本赤十字社を通じていろいろな分野での支援を申し入れてありますが、具体的にはまだ回答がきていないというところです。

(記者)確認ですが、避難生活者の受け入れについては、既に申し入れをしたのですか。これからするのですか。

(知事)避難された方々の受け入れについては、既に申し入れを行った県もありますから、先方からの要請があれば体制を組んでいきたいと思っています。

(記者)今のところ山梨県としては、避難生活者を受け入れるという意向はまだないということですね。

(知事)意向というよりも、まだ具体的にどこでどういう風にとは決めていませんが、これから長期間にわたって、そういう状況が必要になってくれば、当然、私どもとしても避難された方々の受け入れをしていきたいと思っています。

(記者)直ぐには、避難生活者の受け入れを申し入れることはないということですか。

(知事)救援物資すら(先方の受け入れ体制が整わず)今朝出発したばかりであり、先方の連絡、受け入れ体制が混乱している状況ですから、もう少し時間が経過しないと、要請、受け入れに対する対応が図れないというのが実態です。

(記者)例えば、他県では温泉施設に避難生活者を受け入れるとかの話もあるようです。
必要な物を選んで救援物資を送るとかよりも、避難生活者の受け入れを申し出る分には、簡単にも思いますが、いかがでしょうか。

(知事)隣接県が主体になって取り組んでいますから、今後、復興に時間がかかるという事態になってくれば、受け入れていかなければならない、受け入れるべきだと思います。

(記者)そうしますと、余震がある程度収まって、事態が落ち着いてきたなと判断出来た頃には、例えば県の幹部を現地に派遣して、現地のニーズをつかんでくる必要性があると思いますが、いかがでしょうか。

(知事)それは当然あると思います。その時点では、関係部局の職員を派遣して実態というものを把握していきたいと思っています。

(記者)今回の新潟の地震は、活断層が原因だとされていますが、山梨も活断層が非常に多い地域です。東海地震の対策に目が向けられがちですが、活断層への防災対策、耐震対策についてはいかがでしょうか。

(知事)常に防災訓練を実施してきています。
また、今回の地震を見て、市町村単位での防災計画をもう少し綿密に立てて、また、それぞれの市町村が中心になって、発災から救助、救援、物資の受け入れ等についてのマニュアルをもう一度見直しながら、教訓を基に防災対策の見直しが必要なところも出てきていると思いますので、各市町村の自主防災組織に対して、もう少し指導していきたい思っています。

(記者)現行の市町村の防災対策にまだ不備があるということでしょうか。

(知事)いや、不備はありませんが、今回のような混乱した中での情報の収集等はなかなか難しいですし、例えば救援物資の受け入れなど、外からの応援体制をどのように受け入れていくかなどが明確にされていない部分があるのではないかと思います。
そういうものもしっかりと確立しておくことによって、瞬時にして周辺からの応援が得られるような体制を作っておくが大切だと思います。
既に隣接県等と締結してある防災協定も有効に生かしながら、その内容をもう少し精査していきたいと思います。

(記者)新潟の地震でも、情報収集等の手段が取れなくて孤立した集落もありましたが、特に山梨県の場合は、かなり山間部の地域が多いですが、今回の地震を受けて、防災無線の確認、指導などを行ったということはありますか。

(知事)各市町村単位で常日頃、日常的に点検、訓練はしていますので、今回、改めてやったということはありません。常時、その体制は整えています。

(記者)山梨県で地震があった場合は、情報収集等の手段が取れなくて孤立する集落が出るということはあり得ないということでしょうか。

(知事)地震の規模等によっても違うと思いますが、消防庁などの指導を基に「山梨県地域防災計画」を策定し、それに則って訓練をしていますので、今度の地震で新たに「山梨県地域防災計画」の中に加えなければならないものが出てくれば、当然、それに基づいて対応していきます。

(記者)どこの県でも平時の防災対策をしっかりやっていると思いますが、実際に災害が起きてしまうと、情報の混乱など問題点が浮き彫りになってきます。
今回の地震から一番学ぶべき点というのは、どんなところでしょうか。

(知事)常に備えあればということで、備えの方は怠りなくやっていますが、こういう大きな地震を教訓に、自分自身の身はしっかり守っていくという、住民一人一人の地震というものに対する意識をしっかりと持って頂くことが大切だと思います。個人は元より、家族、地域の意識の高揚を図って頂き、まずは命を守るということが大事だと思います。
発災後の対応については人命救助を最優先に、行政としてできる限りの行動を起こしていきます。

(記者)人命優先ということを考えますと、県庁の場合は対外的に消防防災課が窓口になりますが、台風も相次いで来ましたし、今回の大地震が起こりましたが、消防防災課の体制の充実とか、県庁内の防災組織の充実強化というものを改めてお考えになるようなことはございますか。

(知事)山梨県単独の対応ということではなくて、広域的に周辺の都県との連携を取りやすくしておくことが必要だということを、今回しみじみと考えさせられました。
ですから、本県の消防防災課の充実を図ることは当然のことですが、それに加えて、いつ何時でも周辺都県と連携が取れるという方策を講じていかなければならないと思います。
電話等もつながらない状況に陥ってしまうわけですから、それを克服出来る各周辺都県とのネットワークを組んでおくことが大事だと思います。

(記者)各周辺都県とのネットワークについて、何か具体的にはお考えでしょうか。

(知事)既に防災協定は行っていますが、それは発災後のある程度時間が経ってからの救援、救助、救護の協定です。
災害の状況を的確に把握できる一つのルートというものを作っておくことが大事ではないかと思いますが、その点については、(状況把握については、内閣府が中心になっており)まだ防災協定の中には入っていません。
国が情報を収集して各県に出していくということになっていますが、県レベルでも何とかルートを確保していくことが大事ではないかと感じたところであります。

(記者)今回の地震でも住宅が倒壊した所が多いのですが、倒壊した住宅を直す時には、国の補助制度がありません。しかし、一部の自治体では県レベルで補助金を出すという方針を取っているところもありますが、山梨県では何かお考えでしょうか。

(知事)今年の全国知事会の中で決定されましたが、各都道府県で総額300億円を拠出して積み立ててありますので、それを活用して対応していくことになると思います。

(記者)住宅の耐震診断という制度がありますが、費用も嵩むことから耐震診断は進んでいないと聞いています。
こうした耐震化対策について、県の補助金を増やすとか、県民の方に診断を普及させる施策は何かお考えですか。

(知事)住宅の耐震診断は、各市町村が行っています。
診断には3万円かかりますが、国が2分の1、県が4分の1、市町村が4分の1の補助を行い、本人負担はゼロで行えるという制度が昨年から出来ました。

(記者)今回の地震を受けて、県内の危険箇所のチェックですとか県内での対策を急遽行うなどの予定は何かありますか。

(知事)常に、東海地震等を想定した中での訓練を始め、諸々の対策については、チェックすべきものについてはしています。
今回、県内における被害はほとんど無かったということですが、危険度の高い所については、市町村等において自主的にやって頂くということになると思います。

(記者)周辺都県との連携を取る方策ということをおっしゃっていましたが、例えば何県とか具体的に打診とかされていますか。

(知事)本県の場合、防災の協定をしているのは静岡県、神奈川県など1都9県ですが、そういう所と情報の交換が出来る方策が必要ではないかと今回感じましたが、まだ、他都県に呼びかけ等はしていません。

(記者)具体的には、非常電話とかホットライン的なものでしょうか。

(知事)いろいろな手法があると思いますが、そういうものを活用出来ればいいなと思っています。

○「明野村の廃棄物最終処分場について」

(記者)明野村の廃棄物最終処分場ですが、明日、峡北地区最終処分場整備検討委員会が開かれます。
明野村長は、「代替地については、県側が提示すべきではないか」との姿勢を見せていますが、明日の峡北地区最終処分場整備検討委員会には、どういったものを期待しますか。

(知事)峡北地区最終処分場整備検討委員会が用地を選定し、そこに県が事業執行をしていくということですが、現明野村長が反対をして、今のような状況になっています。
市町村合併により、峡北地区最終処分場整備検討委員会の構成メンバーが北杜市、韮崎市、小淵沢町の2市1町となり、その中で今後検討して頂くことになりますが、今後、どのような方針で臨んで頂けるのかを確認させて頂きたいなということで、明日、開催して頂けると聞いています。

(記者)県側から、新たな候補地を提示するということはありますか。

(知事)それはないです。やはり、(峡北地区最終処分場整備検討委員会で)決められた所は、明野村の浅尾区ですから、私どもはそれで進めるということでここまできたわけですから、その点も含めて、もう一度、峡北地区最終処分場整備検討委員会の中でご検討頂ければと思っています。

(記者)仮に、峡北地区最終処分場整備検討委員会で、「県に適地を探してくれ」という結論になった場合も、やはり浅尾区ということでしょうか。

(知事)その状況を見て判断させて頂きます。

○「新潟県中越地震について」

(記者)先ほど防災のお話の中で、消防防災課の充実を図るということでしたが、具体的な体制強化のプランというものはありますか。

(知事)今現在も充実はしてきています。人的な部分や物的な部分がありますが、もう少し整理検討させて頂いて、対策を講じていきたいと考えています。

(以上)

リリース日:2004年10月28日

知事政策局広聴広報課

甲府市丸の内1-6-1本館2F
TEL:055(223)1336
FAX:055(223)1525

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