トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事記者会見(平成30年8月7日火曜日)
ページID:86781更新日:2018年8月8日
ここから本文です。
本館2階特別会議室 11時30分から
発表事項 発表事項以外の質疑応答 |
知事
育水から始まる水ブランド戦略は、昨年度の(全国)知事会の優秀政策に選ばれました。2年半前に計画を策定してから県民の皆さん方のご理解を得ながらいろいろな事業を実施して参りました。
今年は、「天に選ばれし、名水の地。山梨。」プロジェクト事業ということで、今年の9月19日は、「19日」と「水曜日」が重なり「育水の日」として、その前後を「育水ウィーク」として設定させていただきながら、期間中、「水」をテーマとしたプロモーションやイベントを実施することといたしました。詳細については、お手元に資料をお配りしてありますが、メイン事業は9月15日に県庁噴水広場で関係企業・団体の皆さん方と連携して実施する「やまなし『育水の日』記念イベント」です。主な内容としては、水をテーマにしたラジオの生番組、水に関連する企業によるブース出展、富士山系、南アルプス系などの水の飲み比べということを通じて、山梨の「水」を改めて県民の皆さんや県外の皆さん方にご理解いただくイベントにしていきたいと思います。先ほど面会したお方からも、魅力ある山梨の水の強みというものをもっと強調した方が良いというご指摘もいただいたところであります。今年は、9月19日を「育水の日」として、9月15日にその記念イベントを(県庁の)噴水広場で関係者の皆さん方と力を合わせて実施していきたいと考えています。
記者
改めて「育水」の意味を知事の言葉でお願いします。
知事
山梨県は8割が森林の日本有数の山岳地帯であります。まさに天然の水瓶という形でそこで雨が降り、雪が降り、そこで溜められた水が湧水として噴き出す。ミネラルウォーターの生産量も4割を超え、日本の国内外でも高い評価を受けている水。木を育てて、良い木や良い山にしていくことで良い水ができるという「正」の循環をつくっていく。山梨の自然の恵みとそして、実際私たちが飲む「水」というものをつなぎ合わせることでいろいろな産業の後押しができると思い、水ブランド戦略を策定しました。ただ、県民の皆さま方も含めて、おいしい山梨の水を飲めるのは当たり前ということがあるのですが、全国的にも世界的にも本当に水というものは貴重ですし、これからますますそうなっていくと思います。また、味もいいということで、水を使ったいろいろな関係産業がこの数年でかなり元気になっていると認識しています。育水という森を育てるところから始まって、その水を製品として、関連製品も含めて出していくというこの一連の循環は、山梨ならではの自然や景観によるものだということを改めて県民の皆さん方にもご理解いただきたいと思います。
記者
山梨の水のブランド化の目的は、産業の振興の1つと捉えているものでしょうか。
知事
産業という視点も当然ありますし、地域を元気にするという視点もあります。森林を育てる、森林を間伐する、ミネラルウォーターを飲むというバラバラだったものを、1つの水というキーワードでまとめ上げる。自然環境、森林環境も含めた生産という行為で木を守り育てることが良い水が出ることをベースに、アウトプットとして日本酒や果物など産業がたくさんあります。それを水がもつブランド力で付加価値を押し上げていくことも、ある意味、産業政策かもしれません。地域別にもいろいろな特徴がありますから、地域の活性化というものにもつながると思います。
記者
育水の日を設けた一番の意義を伺います。
知事
育水という言葉は、私たち関係者しか知らないかもしれませんから、語呂合わせで19日の水曜日ということで育水という分かりやすい形で県民の皆さん方にPRをしていこうという趣旨で今年度初めて育水の日を決めました。ぜひ、たくさんの人に育水というキーワードをご理解いただきたいと思います。
記者
6月に高校審議会がスタートし、これまで3回審議がありましたが、今の審議の進捗の受け止めとこれから先、基本構想を策定していくうえでどのような議論を期待しているのか、知事部局として関わっていく考えがあるのかをお伺いします。
知事
2020年からの10年間の高校をどうしていくのかについて幅広くご議論いただくため、有識者の皆さん方や保護者、産業界の皆さん方にも審議会の委員の中に入っていただいています。これまで報告を受けている範囲では計画どおりご意見をいただいていると思っています。特に、来年6月にかけて、将来の方向性を決めるということですから、情報化やグローバル化、さらには子どもたちのニーズが多様化していることを踏まえ、選択肢も今までと違った形で専門性を磨くということも1つのテーマになってほしいと思います。社会経済状況の変化が激しい現在、これから10年先の社会がどんな形で変化をしているのか、日本がどんな経済的な位置にあるのかということは方向性としては示せても、その方向性を実現するためには、人材をどう育成するかという視点が一番大切だと思っています。子どもたちが自分たちの学ぶ場所としての高等学校はどうあるべきなのか、そこで子どもたちが何を学びたいのか、社会に出たとき、たとえば大学教育を受けるときに高校がどういう位置づけになるのか、そして、いわゆる高学歴だから良いという時代から違う時代に変化するかもしれないという意見もあることから、さまざまな議論をしていただくことが大切だと思います。それぞれの皆さん方が専門性を生かして、まとめていただけると思っています。多様性を重んじながら、文科省(の方針)がどうかということよりも、地域にある課題をどうするかということがあってもいいでしょうし、そういう諸々の(課題を)それぞれの立場で専門性や経験を生かして大いに議論していただき、来年7月には答申をいただけるよう、委員の先生方にはエールを送りたいと思います。
記者
育水の話にも関わるかもしれませんが、県議会でミネラルウォーター税の導入に向けて検討が進んでいます。スケジュールとしては、12月議会での政策提言を目指しているとのことですが、県側に税の導入を促す提言があった場合にどのように対応されるのかお伺いできますか。
知事
議会でもお答えしているように、ミネラルウォーター税を導入する際に、過去いろいろな課題があったと承知しています。自主財源の強化ということでは、プラスになる部分もありますから、導入が断念された時点の状況と自主財源の強化という観点から、12月に委員会でおまとめになると聞いていますから、現時点では、その動向をよく注視するということに尽きると考えています。
記者
先ほども知事選の立候補要請があるなど動きが活発化していますが、お気持ちに変化した部分があればお聞かせください。
知事
先ほど町村長のOBの皆さん方から、来年の知事選に向け、出馬要請を書面で受け取りました。地域を元気にするため、水ブランド戦略をつくったことやこれまで農業振興に対応してきたことなど、いくつかの事例を挙げて、地方行政に携わった長のOBの皆さん方から、私自身がきちんと(地方行政を)理解をしており、引き続き来春も頑張ってほしいという趣旨の要請書でありました。先輩方からもご評価をいただいたことについては、大変うれしく、また感謝しているところであります。また、先週の土曜日に甲府市で支援団体連合会も開かれて、今日の午後正式に甲府市の地域の皆さん方から、同趣旨のご要請をいただけることになっております。私自身が今まで3年半やってきたこと、そしてこれからどのような山梨をつくっていくのかということを、自分自身で考えをまとめなければいけないと思いますので、後援会の役員の皆さん方とも相談をして決めていきたいと思います。ただ今は、これから、いつどうするかということよりも、今私がやるべきことは、残された任期を全力でやりきるということだと考えています。
記者
西日本豪雨から1ヵ月が過ぎて、昨日に関しては、夕方の豪雨で甲府市に避難勧告が出されるなど、今年はかなり災害が起きています。知事自身がこれから防災対策として取り組まなければいけない部分はどこだと考えますか。
知事
一昨年の熊本地震や昨年の九州北部豪雨を踏まえて、防災対策として基本的な条例をつくっていかなければいけないと思いを強くし、3月に条例をまとめました。今年も、台風12号をはじめ、いろいろな災害が頻発していることを踏まえ、市町村や関係する機関には、気象台から入手した情報はできるだけ早く提供するようにしております。メディアの皆さん方には、県民の皆さん方への早めの情報伝達をぜひお願いしたいと思います。やはり、情報が伝わって初めて自治体から避難準備情報が出たり、避難行動につながります。台風12号の時には、かなり早い段階で避難準備情報が出ました。結果として人的被害がなかったということは本当にうれしいことですし、今回も明日から台風13号が接近するということで、早め早めに講じられる対策を確実にしていく、そして県民の皆さん方も、自治体から指示、準備情報等が出た場合はそれに従って対応していただきたいと思います。避難の前提となる情報は、ハザードマップであることはご承知のとおりですが、見たことがある人の割合が低いという現実を踏まえて、ハザードマップを周知すべきとの指摘を昨日の高校生議会でもいただきました。自分の身は自分で守るということが基本にあって、その上で、共助、公助と広がりを見せるということですから、私どもは私どもの責任の中で、最大限、備えやどう対策を講じるかということをやっていかなければいけないと考えています。それに関係して、今、農産物が旬を迎えつつあります。台風に備えるために、今日、台風13号の事前・事後の対策というのをJAの皆さんや農務事務所を通じてホームページで掲載いたしました。そうした情報をきちんと見ていただいて、行動していただくと減災につながると思います。情報伝達を事前に確実に行って、一人ひとりが備えという意識を持っていただくことが大切ですので、メディアの皆さん方にも、ご協力とご理解をいただければと考えています。
記者
今、台風への備えの話が出たと思います。明日以降も台風13号が県に近づいてくるということですが、県の体制、これまでの台風12号や豪雨災害を踏まえて新しく取り組まれること、今指示されていることは何でしょうか。
知事
台風12号の際には、防災局と、また河川氾濫や道路寸断を念頭において県土整備部とを中心に、それぞれの出先機関も含めて24時間体制で対応しました。農業対策についても、農務事務所やJAの皆さん方を通じて、できるだけ分かりやすく、具体的な注意事項を事前に周知しております。台風がどういうルートを通ってくるのか分かりませんけれども、太平洋高気圧の状況を考えると想定を上回ることがあることから、もう少し(台風が)近づいてきた時点で、改めて私から防災局を通じて、各部局に万全を期すよう指示したいと考えています。
以上