ページID:85867更新日:2018年6月13日

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知事記者会見(平成30年6月12日火曜日)

本館2階特別会議室

11時30分から

 

発表事項

発表事項以外の質疑応答

知事記者会見写真

 平成30年6月定例県議会提出予算案件について

知事

平成30年6月定例県議会についてご報告申し上げたいと思います。6月定例県議会は、6月19日に招集することといたしまして、本日、招集告示を行ったところでございます。提出案件は、条例案3件、予算案3件、その他の議決案件2件、承認案件1件、報告事項24件、提出事項1件の予定でございます。

次に、条例案につきましてご説明申し上げます。地方税法等の一部改正や、納税者の皆さん方の利便性の向上のため、「山梨県県税条例等中改正の件」などを提出することといたしました。

次に、平成30年度6月補正予算につきましてご説明申し上げます。一般会計の補正予算の規模は、83億6,063万円であります。これを当初予算と合わせますと、4,639億5,101万円余となります。また、特別会計は、流域下水道事業特別会計ほか1件で、5億5,204万円余でございます。

次に、今回の補正予算の内容と致しまして、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催に伴う、機運の醸成やレガシーの創出等の推進、深刻化する人手不足に対応するためのIoTの導入や、県外からのインターンシップ参加者への交通費の支給に取り組む中小企業に対する助成、農畜産物の産地競争力の強化を図るため農業者等が行う施設整備等に対する助成、来年の「山の日」記念全国大会の開催準備、そして新山梨環状道路東部区間の新たな工事箇所の着工など一層の公共事業の事業進捗に要する経費などを計上しております。以上が、主な提出予定案件でございます。詳細につきましては、後ほど財政課長からご報告させていただきたいと思います。

 

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 平成29年農業及び水産業生産額実績について

知事

平成29年、昨年の農業生産額の実績のとりまとめができましたのでご報告を申し上げたいと思います。昨年の生産額実績は1千3億2千万円で、前年の平成28年を額としては、約45億円上回り、平成12年以来、17年ぶりに1千億円台を回復いたしました。これは、農家の皆さま方をはじめ、JAの皆さん、関係団体の皆さん方のご努力の賜であり、本県の主力産業であります農業が、地域経済の牽引役としての役割を果たすことにつながる大きな一歩になると思い、私としても大変嬉しく思っています。今後も、平成27年度に策定いたしました「新・やまなし農業大綱」に基づき、儲かる農業の展開、さらには活気に満ちあふれた農山村の創造の実現に向けて、オリジナル品種の開発・普及、販路の拡大、担い手の確保・育成などの施策に、市町村やJAの皆さん方と連携しながら取り組み、さらなる農業生産額の増大を図って参りたいと考えております。

記者

生産額の内訳を見ていますと果物と米が特に上がっていて、それが両方とも生産量というか、単価が上がったということだと思うのですけれども、この単価が上がってきた外的要因と山梨県の農家として努力してきたところをそれぞれどのように単価がどうして上がったのかとみているのかお聞かせください。

知事

まず、果物については、消費者から高いニーズ、高い評価を受けている「シャインマスカット」の生産額が増えたということで、ブドウ全体の単価が増えています。4年前、豪雪の前には「シャインマスカット」の栽培面積は約100ヘクタールでありましたけれども、一昨年の「シャインマスカット」の栽培面積は3倍の300ヘクタールを超えています。要するに改植により、高い評価を得る「シャインマスカット」に切り替わったというのが1つ言えるのではないかということです。「シャインマスカット」の生産量は4割増え、また単価も1割増加して、全体で「シャインマスカット」の生産額が5割伸びたということがブドウの生産額の押し上げの要因であると思っています。

米については、いろいろな要因があると思いますけれども、1つは株式会社セブンイレブンジャパンと組んでおにぎり(などの原料米)を供給してきたとか、日本酒専用の醸造米等、いろいろな水田利用という形で地域の特性を生かして対応してきたということがあります。「梨北米」は通算10年、特Aを獲得していて、昨年度は少し及ばなかったようでありますけれども、「梨北米」も高い評価を得ているところでありますから、そういう意味でも高品質化というものが大きく寄与してきたと思っています。

また、販路拡大は、これからも今まで以上に必要だと思います。国内の政策、また海外のトップセールスも含めて販路拡大に取り組んでいく必要があります。さらには、生産額が全体で増えるだけではなく、地中熱を使用した夏秋取りイチゴの開発など低コスト化により、所得の向上というものにつながっていかなければなりません。また、今、ちょうど1番のピークを迎えた「スイートコーン」は、春がメインではありますが、20億円を超えています。今年は春だけではなくて、秋にも出荷できる量を増やしていけるよう実証していきたいと思います。さらには、「夢みずき」というモモを5年前に山梨のオリジナル品種として品種登録しました。大玉で色付きが良くて味も良いと三拍子揃っているモモで、今年は昨年以上に市場に出回ると思っています。そういう意味では、農産物だけではなく、全ての商品、サービスについても消費者ニーズをきちっと見据えて取り組む必要があると思います。作っていただく、育てていただくのはやはり農家の皆さんですから、やはり作りやすいということも最終的には大切です。あらゆる品種改良も含めた研究開発力を向上させながら、そして販路、国内外に広げていくということを合わせ技で対応していくことで農家の皆さん方に元気にお仕事をしていただきたいと思います。また、先だってのブドウ畑が織りなす峡東地域の風景が全体として日本遺産になったということも含めて、農業は生産して、それを食べるということだけではなくて、景観に資するなど、多面的な機能を持っているというのは言うまでもありませんから、農業が元気になることは観光なども含めて地域全体が元気になることにつながるので、農業施策をこれからも市町村や関係者の皆さん方と力を合わせながら進めていきたいと考えています。

 

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<発表事項以外の質疑応答>

 次期知事選について

記者

知事選の表明は秋くらいと我々は思っていますが、自民党県連の森屋宏会長が今度の知事選に不出馬という意思を固めたもようで近々会見があるという話もありますが、森屋参議院議員が不出馬ということについての所感を伺います。

知事

従来からお話をしているように、来年2月16日までの残り8か月の任期の与えられた職責を(果たしたい。)農業生産額が17年ぶりに1千億円の大台に回復しましたが、私は、昭和55年に農林水産省に入ったときから農業政策(に携わりましたし)、その前は農家の次男として生まれ(育ちましたから)、山梨県の農業が元気になるということは私の大きな政策目標の1つでした。そういうことも含めて今、任期をきっちりとやり抜くということが大前提だと思っています。私自身がこれからどのような流れになるのかということは、先日の総会でも会長やいろいろな方からお話を伺っていますが、自分の思いは今お話したとおりです。自分自身が政治家ですから、いろいろな場面でご相談をしながら、自分のこれからのあり方を決めていきたいと思います。

記者

森屋議員が不出馬についてはどうですか。

知事

私も政治の世界に入って二十何年かになりますが、全てが現職というわけではありませんでした。自分が農林水産省から政治に転身するとき、政党を決めるとき、いろいろな関係者との相談はしますが、最終的には自分自身で全て決めるということが政治家の一番のベースだと思っています。森屋議員がどのようなご判断をするかということは、ご本人に確認していただければと思います。

記者

今日の自民党県連では、後藤県政の3年間の評価の執行部案をまとめて明日、公表となるという流れの中で、どちらかというと厳しめの結果になりそうだということだそうですが、これについて知事の所感を伺います。

知事

私がそれを見ているわけではありませんし、その議論に私自身が参加しているわけではありませんから、(それに対して)評価ということは現時点ではございません。いろいろな方がいろいろな観点で私の行動をどう見て、また政策的にどう判断するかは、それぞれの皆さん方の今までの生き方や感性も関係するかもしれません。私は私として、今、与えられた職責として関係者や県民の皆さんと将来に向けてこの山梨県を発展させる(ことが重要だと思います)。そして、みんなが同じ方向感で山梨の持っている魅力や潜在的な力を協力して発揮できれば、先ほどの農業の生産実績額のように、一旦沈みかけたものが大台を回復することにつながっていきますので、そういうことをやり切っていくことが、これから求められていく大きな方向感であると私は認識しています。

 

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 合計特殊出生率について

記者

出生率がわずかに下回ったという結果が出たのですが、その受け止めと何か展望がありましたらお聞かせください。

知事

全国的にも出生率は下回り、我が県も前年よりも0.01下回ったというのは、まだまだ施策的に対応しなければいけないことがあるのではないのかと思っています。もう一方で出生する大前提は、やはり男女が知り合って結婚していただくということです。これも行政が従来は対応してこなかった婚活という、若い男女が知り合う機会づくりを、一般社団法人山梨県法人会連合会にお願いして、出会いサポートセンターで行っています。ようやくこの3年くらいで全体の登録者数が1500件を超え、成婚も2週間くらい前で45件ほどと聞いています。それだけでなく、各地域の結婚相談員の皆さんや職場の支援により知り合って結婚することもありますから、そういう環境づくりを社会全体でやっていくということが前提だと思っています。その上で、保育料無料化もスタートして今年で3年目になり、産前産後ケアセンターもようやく2年経って認知率が上がって、不安があったり、体力が落ちているときに、センターで相談に乗ってもらえることが、若いお母さんに認知されてきました。知事会からの表彰だけでなく、今、厚生労働省も山梨の先進的な施策について注意深く関心を持っていると聞いています。今年から県民の皆さん方にお願いしているのは、施策がたくさんあっても、それを知っていただき、使っていただきたいことです。そのためには、私自身、県の担当部局や市町村の連携はもちろんですが、メディアの皆さん方にもぜひ、積極的な情報発信をお願いしたいと思います。県民の皆さんに伝わっていかないと、それを利用することに至らないということは、私のこの3年間の強い思いです。社会全体で結婚する環境を整えていき、出産し、その後は、社会全体で子育て環境を整えるという、あらゆる施策を切れ目なく展開しています。私も関東知事会や全国知事会へ行って山梨の施策は結構やっているよねという話を聞くと嬉しいです。これは県民の皆さん方に後押しいただいていると思っています。そういうことを粘り強く、また、たくさんの力を借りながら環境づくりしていくということを、さらに深めていかなければいけないと改めて感じました。

 

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 住宅宿泊事業法の施行について

記者

6月15日に民泊新法がスタートします。県内では6件の届出が受理されており、今後増えていくかと思いますが、15日のスタートに向けて今後民泊に期待すること、あるいは京都府などでは色々な問題があって上乗せの規制をするという話もありますけれども、山梨県の場合そういった規制を考えていらっしゃるのかお聞かせください。

知事

6月11日時点の状況は、住宅宿泊事業で民泊法に基づいた届出の提出は34件、そのうち受理済み、いわゆる要件を満たしたものが6件だという報告を受けています。地域別には必要があればお答えしますが、今後、要件が整って、受理する件数が増えていくと思っています。2月定例県議会でも、条例制定を求める声というのも一部あったことは事実ですが、県独自の規制が必要かどうかは、民泊法に基づいた現状を踏まえながら、担当の市町村の皆さんとも相談をしなければいけません。県で条例制定をしても、いらないということになってはいけませんし、(民泊法に)規制が全く無いわけではありません。外国人に対する周知や環境に対する配慮であるとか、旅館業法にない規制も民泊法にはありますから、事業者自らの責務をきちんと果たしてもらう必要があります。受理した6件のうち問題があれば、立ち入り検査等もしなければいけないという事態が出てくるでしょうから、そういう意味ではまずは推移を見据えていきます。旅館業法で対応している件数の方がはるかに多いわけですし、今後、受理済みが6件にプラスとなることをもって追加の条例が必要かどうかと問われれば、よく市町村でも今の推移をみながら、相談をしながら検討するということで、今すぐ追加の県全体の規制は必要ないと考えています。

 

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 富士山世界遺産5周年を迎える所感について

記者

富士山の世界文化遺産登録から5周年ということで、知事としての考えをお持ちでしたら伺いたい。また、今年度、富士山の入山料の新しい徴収方法の採用や安全対策があると思いますが、今後どのようなことを重視して取り組まれたいか。

知事

6月22日に5周年を迎えますが、さらに次の10年に向けて保全をより進めていけるように(することが重要です)。まず12月1日までにユネスコへ提出する保全状況報告書が、たくさんの世界遺産委員会のメンバーの皆さん方から高い評価を得られるように取り組んでいく必要があります。また、いろいろな協力金の徴収の仕方がありますが、今年の8月1日から16日の間、いわゆる電子決済方式(による協力金徴収)の実証も試みますし、昨年から作成している混雑予想カレンダーをスマートフォンからも確認ができるように、簡便な形で(運用します)。さらに、登山道の渋滞は、土日の前の御来光(の時間帯)に集中することが、この3年間の実態調査で明確になりましたので、ここは混むよ、ここからの眺望も良いよという分散化も含めながら登山者に周知することを、この5年間で確立をされてきたことについて、改めて関係者の皆さん方のご努力に敬意と感謝を申し上げます。県としてもその取りまとめとして静岡県や国の機関と連携しながら、さらに富士山の魅力と保全とに積極的に関わっていきたいと思いますし、それをベースに5年後の10周年に向けて、さらに現在の保全対策をしっかりやっていけるように努力を重ねなければいけないということを改めて感じています。

 

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 米朝首脳会談について

記者

本日、米朝首脳会談がスタートしました。山梨県だと、拉致被害者と見られる方として山本美保さんがいらっしゃいますけれども、今回の米朝首脳会談が拉致問題の解決の最後のチャンスとも言われています。今回の首脳会談に対する知事の思いを伺いたい。

知事

会談の内容の詳細については、テレビや新聞等からしか承知しておりませんが、史上初の歴史的な会談になると思っていますし、この会談を通じて、拉致問題などが解決に向けて前進すること、さらには北朝鮮が非核化に向けて大きく動き出すよう、進展を大いに期待しています。

記者

3月に山本さんの妹さんが知事を訪問して拉致問題の解決に向けた要望をされたと思いますが、それ以降、拉致問題についてなにか働きかけだとか、強い思いを持ってやられてきたことはありますか。

知事

森本さんとは、何人かの森本さんを支援する方と一緒に面会をさせていただきました。いくつか要望をいただきました。まず、気運の醸成に積極的に取り組んでほしいという要望については、横田めぐみさんを主題とした劇を県内の生徒さん達を含めた県民の皆さんに上演すること(が決定しています)。また、「しおかぜ」という北朝鮮向けのラジオに出演してほしいという要望については、お受けすることとしていますが、まだ調整中です。いずれにしても、特定失踪者である山本さんが早くご家族の方にお会いできるよう、今日の米朝首脳会談で拉致問題の進展が図られ、解決に向けて動いていくということを期待していきたいと思います。また、長きにわたるご家族の皆さん方のご苦労が、新しい展開として良い形で出てくるよう大いに期待しています。

記者

ラジオ番組には知事が出られるのでしょうか。

知事

事前に録音してそれを流すと聞いています。今回の首脳会談で朝鮮半島全体が、一気に違った方向に動くのかどうか、そういう意味では歴史的な会談になると言われていますので、そこにまずは期待したいと思います。

 

以上

 

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山梨県知事政策局広聴広報グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1336   ファクス番号:055(223)1525

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