トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事記者会見(平成30年4月10日火曜日)
ページID:85028更新日:2018年4月11日
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本館2階特別会議室 11時30分から
発表事項 知事コメント 発表事項以外の質疑応答 |
知事
1件ご報告させていただきます。昨年から整備を進めて参りました、富士技術支援センターの研究開発支援棟がこの度竣工を迎え、今月26日に開所の運びとなりました。
地元の皆さんには、ご理解をいただいて本当に嬉しく思いますし、また、ご案内のとおり富士(北麓)・東部地域は、地場産業として郡内織物のメッカであります。これから郡内織りのさらなる高品質化とともにいろいろな機械電子産業が集積している地域でもございます。今後、大きな成長が見込まれる航空機・医療分野の研究開発、また支援体制という形でいろいろな新たな機器等も導入しますので、さらなる地場産業の発展、そして航空機・医療産業の大きな展開というものに期待しております。26日には、開所式を行いますので、ぜひ(報道機関の)皆さん方にもご参加いただければと思います。
知事
先週の金曜日から日曜日にかけて、第47回信玄公祭りが開催されました。例年よりもかなり早く桜の開花となり、そして、若干しか桜も残っていませんでしたけれども、心配された天気も3日間もち、予想以上に良い天気だったということも含めて、いろいろなパフォーマンスを新たに加えたこともあって、3日間の観光客の数は、トータルで昨年並みの14万5千人で安堵したところでございます。
いずれにしましても、ボランティアの皆さん方や関係団体の皆さん方に大変協力していただいて、無事成功裏に終わったということにつきましては、改めて関係各位に心から感謝とお礼を申し上げたいと思います。
また、これを踏まえて今年の10月にジャポニスム2018(ニセンジュウハチ)という形で、パリでの信玄公祭りというものが企画されております。40人前後の隊ということになりますけれども、今日フランスのオリンピック委員会の皆さんや競技団体の皆さん方にも午後来県をいただけることになっておりますけれども、いろいろな交流の輪を広げながら、日仏160周年の記念すべき今年に盛り上げをさらに継続していきたいと考えております。
いずれにしましても、14万5千人という昨年同様の観光客がいらっしゃったということにつきましては、改めて県民の皆さん方に心からお礼を申し上げたいと思います。
記者
今日午後、フランスのオリンピック委員会や競技団体の一行が来ますが、知事としてはどんな点をアピールしたいのかを伺いたい。
知事
昨年の7月に、オリンピック委員会の副会長が協議団体の皆さん方と来日する際に、ぜひ山梨に来ていただきたいとお願いし、昨年12月の半ばには、フランスのオリンピック委員会と山梨県の間で事前合宿に関する協力関係を結ばせていただきました。フランスのコーディネーターであるオリビエさんを通じて、その点を呼び掛けて、山梨県をまず知って貰う、そして関係者の皆さん方に山梨県の良さを伝えていただく、その魅力を伝える良いきっかけとなれば嬉しいと思います。今日は私や関係部長だけではなく、競技団体が事前合宿を行うことで合意している各市町村長の皆さん方も、関係する部長、担当の皆さんと一緒に参加していただけることになっていますから、限られた時間ですけれども、山梨県の魅力や歴史、またワインでのおもてなしということも考えていますので、いろいろな共通項をまず理解をしていただきたいと思います。また、2020年の事前合宿の成功に向けて、そしてそれを通じてフランスの皆さん方が東京オリンピック・パラリンピックで今まで以上に頑張っていただく、そんな盛り上がりができれば大変嬉しく思っています。
記者
リニア近接地域に関して、今後、どのように(甲府市と)連携されていくのかということと、スケジュールについて伺います。
知事
昨年の3月に甲府市、昭和町、中央市を含めたリニア環境未来都市の整備方針を作る際に、リニア駅周辺の24ヘクタールと近郊というゾーン分けをしました。昨年の9月、総合窓口を県庁内に作ってあります。都市計画、土地利用のあり方等につきまして、農地転用に関して農政部、都市計画を担当する県土整備部の担当課長に一堂に集まってもらって総合政策部の政策企画課長が座長となって、市町からの都市計画、土地利用のあり方についての具体的な相談を承る(ことになっているので、)具体的なお話が甲府市からあると思います。いずれにしましても、緊密な連携をしながら具体化していきたいと思っています。基本的には、平成31年度に県の都市計画のマスタープランを見直すことになりますから、平成30年度、31年度の2年間で概ねの方向性を出すということになっていきます。今まで、中央市と昭和町が総合窓口での相談をされていますが、今回は、甲府市の中で合意形成ができたということで、それをベースに担当部局とよく相談しながら積極的な対応ができるように努力していきたいと思います。
記者
昨年度作成した「リニアで変わるやまなしの姿」という冊子についてお伺いします。来週、沿線住民の市民団体が住民監査請求をするということですが、改めて県として冊子は適切に作成されたと考えているのかということと、沿線住民が環境への影響について盛り込んでほしかったと考えているようですが、それについてどのように考えていらっしゃるかお伺いします。
知事
「リニアで変わるやまなしの姿」は、昨年3月に、関係する団体、有識者、関係市町の首長の皆さん方とまとめたリニア環境未来都市整備方針に則った内容だと考えています。いろいろな考え方はあるとは思いますが、極力、住民の皆さん方の不安、例えば騒音の不安解消に努めていかなければならないということは大前提です。また、用地取得等が具体化した場合には、合意形成を関係する地権者の皆さん方やその周辺の皆さんに丁寧(に説明し)、理解が得られるように対応していかなければならないと思っています。いずれにしても、整備方針に基づいた山梨のこれからの姿ということであるということだけはお話しができると思います。
記者
住民監査請求の流れができたのは、3月29日にリニア市民ネット山梨が偏った内容だとして冊子の回収を要望した。小・中学校、高校に11万部、一般に4万部、合計で15万部を公金を使って支出することを是正してほしいという趣旨だったそうですが、先ほどの知事のお答えのように、住民の不安解消に努めなければならないという話があれば(よかったのに、)事務方の方では拒否をしました。しかし、拒否をせずに継続的に協議するということが選択肢の1つとしてあったと思いますが、1回で拒否してしまったから、住民監査請求という流れができていると思いますが、この県の対応についてはどうお考えですか。
知事
県、有識者も含めて関係する市町の首長で整備方針というものを取りまとめました。基本的には、夢のある姿というものをまず、これから一番利活用をする小・中学校、高校(の児童・生徒)に11万部を配りました。子どもたちが自分たちの時代には、いろいろな利活用する手段や可能性が広がるということを教育の観点からご理解いただいた方がいいだろうということで配付させてもらいました。その判断は決して間違っていないと今でも思っています。いろいろなご意見があることは事実です。例えば騒音の問題1つをとっても、エリア指定をこれから具体化していくことになりますし、また個別対策ということも、事業主体でありますJR東海に、いろいろな説明会等で不安の解消に努めてほしいと県からも再三再四、お願いをしているところです。当然、用地取得という段階になれば、さらに県の役割はより具体的になりますから、より丁寧な、理解を得られるようなスタンスで臨みながら住民の皆さん方、県民の皆さん方の不安解消ということに努めていかなければならないと考えています。
記者
メリット、デメリットの部分があるということは確かな事実だと思います。騒音とか日照の問題とか。あるいは近くの人は移転の問題もあります。そういうデメリットの部分を県として検証して、それを克服するためにはどうすべきかということをJR東海はもちろんですが、県としても提案していくようなお考えはありますでしょうか。
知事
提案というよりも、ヒアリングに基づいて、いろいろな行政サービスを提供しているわけですし、またリニア中央新幹線という大きな国家的プロジェクトというものは法律に基づいて合意形成がされ、ルートが決定されます。明かり区間では山梨県は1300人とも1400人とも言われている地権者の方には、用地交渉前にJR東海が主体となって(対応)する部分と用地を取得する段階で県がJR東海から業務委託を受けて対応する部分があります。その部分は若干差があるかもしれませんが、いろいろな課題を個別課題の中できちっと説明し、ご理解を得ていくことは、今までも当然やってきましたが、これからも県が本格的に前に出て地権者の皆さんやそれを取り巻く皆さんにもお話をしていかなければならないと大変重要な課題であると認識しています。
記者
旧優生保護法に基づいて不妊手術を繰り返していた問題で、都道府県の中には医療機関に照会して独自に実態把握調査したり、自治体として相談窓口を設置するなどの動きがありますが、県としてこの件で独自の対応などはございますでしょうか。
知事
この件につきましては、いろいろな事案が山梨県以外で明らかになった時点でいろいろな調査等いたしましたけれども、いずれにしても旧優生保護法という時代の中で、強制的に不妊手術が行われたということについては、ご本人はもとよりご家族の皆さん方も辛い思いをさせてしまったということについては、私自身も非常に重く受け止めていますし、いずれにしましても、それについては真摯に向かい合っていかなければならない問題だと考えております。当時の法に基づいての考えではありますけれども、今私たちが理解している中では手術を行った方の個人名を特定するような資料等については、残存していないという形で詳細についてはわからないというのが現状であります。国もいろいろな実態調査をこれからやっていこうというお話もまだ正式に決まっていないようですけれどもお伺いしています。名前がわからない以上、難しい調査ではありますけれども、今後は国から調査の詳細な内容などが示された時点ではきちっと検討して参らないといけないと考えています。
記者
補足ですが、そうすると国の調査が出た段階で県内にも不安に思っている方とかいらっしゃると思うのですが、可能性があると思いますが、そういう意味で相談窓口とか何らかの対応を考えるという理解でよろしいでしょうか。
知事
どこにどういう形でつくるかは別としても、我が県では子宮頸がんの予防ワクチンに対する救済という部分にも窓口を設けて実態把握した事例があります。これと同一になるかどうかは別としても、お話をしましたように真摯に重く受け止めなければいけないというのが、私の立場でありますから、そういう意味においては、国が具体的な方針等を示した中で担当課を正式に決め、また、そういうお話が具体的に出てきたら、きちっとしたご相談を受けるという姿勢を持ちながら対応をしなければいけないと考えています。
記者
中央教育審議会で、今図書館と博物館の知事部局への所管移管が検討されていますけれども、こういうことができるので、是非知事部局に移管して欲しいというお考えがあるのか、ちょうど今(県立図書館や県立博物館の)新館長就任のタイミングなのでお伺いします。
知事
中央教育審議会での(検討内容の)詳細までは、大変申し訳ありませんが承知しておりません。ただし、今お話をいただいたように4月から新たに金田一先生に2代目の新図書館長、そして守屋正彦先生に博物館館長として(就任の)お願いをし、何度かいろいろなお話をする機会を持たせていただきました。守屋先生も金田一先生も、より地域といろいろな課題を共有しながら対応していく姿勢があるという意識は持っていますし、以前もお話をさせていただいたかもしれませんが青柳山梨県立美術館長を中心にしながら、博物館、考古博物館、文学館、さらには富士山世界遺産センターも含め、学術の方に非常にウェイトがあるかもしれませんけれども、そこに地域の活性化というか、地域にどう役立てるのかという視点をもった会を作り、5館長にいろいろな意見交換をしていただくという場(の設置)を、お願いをしているところであります。いずれにしても教育委員会にある方がよいのか、知事部局にある方がよいのかということは、どちらが主体かというよりも、知事部局と教育委員会がきちっと連携をしながら、一番の原点のそれぞれの目的と、地域のニーズ等、いろいろなものがありますけれども、それを組み合わせて、どう連携を強化するかというのが一番大切な視点ではないかなと思います。いずれにしましても、中央教育審議会で検討の方向が出れば、またきちっと読ませていただいて、(県庁の)中でいろいろな検討をしてみたいと思います。
記者
東京オリンピック・パラリンピック聖火リレーのルートの話ですが、一部の報道で山梨県は2日だという報道がされていますが、県としてこれを掴んでいるのかどうか、もし把握されているのであれば受け止めをお願いします。
知事
正式にということではお聞きしていません。ただし、報道ではいわゆる被災地の部分と、3.11(東日本大震災)以降の復興に関わる地域とそうではない地域とで区分けをして対応するという話は承知しております。そんなに遠からず、正式にオリンピック組織委員会からお話がくると思っています。その上で、いつから聖火リレーが始まるか、山梨県にいつ来るのかという2つがまず分からないと(対応が検討できません)。どういう形でやるのか分かりませんけれども、県だけで決めるというよりも、関係するいろいろな団体の皆さんとも、きちっと検討する場というものを設けていかなければならないと思っています。
記者
検討する場というのは、実行委員会形式で検討されるということでしょうか。
知事
そういうことになるかもしれません。ただし、54年前の東京オリンピックの時のルートは、そんなにたくさんの市町村を通過するということではなかったと承知しています。50年経った中でどういうルートが実現可能なのか、当然新しい道路等もこの50年で整備拡充していますので、どういう形にするのか、期間がいつかということと、正式に2日ということが決まってきた段階で考えながら、検討委員会なのか実行委員会なのかは別としても、そういう場というものは作って協議・検討しなければならない課題だと(認識しています)。そういう意味では非常に良い、ポジティブな話なので、積極的に県民の皆さんとも盛り上がりができるような、そういう一つの場にしていくことも必要ではないかとも考えています。
以上