ページID:83520更新日:2017年12月25日

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知事臨時記者会見(平成29年12月15日金曜日)

本館2階特別会議室

11時20分から

 

発表事項

配布資料

山梨県産材の需要拡大等の推進に関する連携協定締結式について 

知事

ただ今、積水ハウス株式会社さん、山梨県森林協会さん、そして山梨県との間で、「山梨県産材の需要拡大等の推進に関する連携協定」を締結させていただきました。大変うれしく思うとともに、これまで具体的な協議に当たって詳細の詰めを行ってきた関係者の皆さん方に、心からお礼を申し上げたいと思います。

2年前に山梨県では「やまなし森林・林業振興ビジョン」を策定させていただき、山梨の豊富な森林資源をもっと利活用して行こうという視点の中で、県産材のブランド化、さらにはそれを通じた県産材の需要拡大ということに併せて、森林を使った観光交流にも、大きな目玉として取り組んできたところでございます。

今回の締結は、皆さん方ご案内のとおり、県内で最大手の住宅メーカーの積水ハウスさんと協定を結んで、今後さらに山梨県の木を積水ハウスさんの住宅に使っていただくということ、積水ハウスさんのネットワークを活用させていただきながら、さらに山梨県の木をPRできるということは、これからの山梨県の材、そしてブランド力の大いなる向上につながるものと確信しています。

併せて、森林協会さんにおかれましては、県産材の安定供給に対応していただくとともに、これから積水ハウスさんが山梨の森林を活用して、交流を深める体験活動を実施されるということになりますが、その際の支援活動を、積水ハウスさんとあわせて対応していただくことにもご協力を賜ることになりました。また、それを通じて、いわゆる都市と山村地域の交流が今まで以上に活性化すると考えております。

いずれにしましても、今日の3者の協定をきっかけに、さらにこの3者で連携を密にしながら、本県の強み、本県の森林、材の強みというものの利活用を更に活性化することで、山梨県の森林、そして木材産業の活性化につなげていきたいと考えているところでございます。改めて、関係する皆さん方にお礼を申し上げながら、山梨県の森林・林業行政に、さらなるご理解を賜ることをお願いし、今日の3者の固い握手は、「甲州檜」のように固い握手だということを、最後に報告を申し上げたいと思います。今日はたいへんお忙しい中、ありがとうございました。

積水ハウス株式会社東京営業本部長

本日は、山梨県、そして山梨県森林協会と弊社の3者で、「山梨県産材の需要拡大等の推進に関する協定」を締結させていただき、本当にありがとうございます。後藤県知事、辻会長をはじめ、山梨県、そして山梨県森林協会の皆様のご尽力によるものと、この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。

当社は、地球温暖化や生態系保全といった社会課題の解決の核は「住宅」であり、「住宅が変われば、社会が変わる」と捉えております。そして事業活動を行っております。平成20年には環境大臣から環境先進企業「エコ・ファースト企業」として認定され、積極的に環境保全活動に取り組んで参りました。

今回、山梨県産材の需要拡大に係る連携協定を締結させていただきましたが、弊社の事業においても木材は欠かせないものです。平成19年、大手住宅メーカーで初めて、「木材調達ガイドライン」を策定し、持続可能な木材の積極活用を推進して参りました。この「木材調達ガイドライン」は、伐採地の生態系に対する影響に配慮した公正な木材「フェアウッド」の調達を目的としたものですが、日本の生態系を保全し地域経済を活性化するため、国内林業の活性化も重要なテーマと位置づけております。指針の一つには「計画的な森林経営に取り組み、生態系保全に寄与する国産木材」を掲げ、これまでも国産木材の採用を積極的に進めて参りました。

そして、このたび、木造住宅「シャーウッド」のラインナップに、山梨県産材として「甲州檜」の選択肢を設けることができました。その普及を強く促進することで、山梨県の林業・木材産業、地域経済の活性化に貢献できればとの想いを強くしております。「甲州檜」は東京、そして山梨県で当社木造住宅をご建築いただくお客様の満足度の向上、そして当社のファン拡大にもつながるものと確信しております。

今後ですが、まず協定締結記念のキャンペーンを実施します。そして、体験型住宅施設「住まいの夢工場」というものがあるのですが、東京都・山梨県内の住宅展示場で、山梨県産材をアピールするパネル展示、そして映像放映等を徹底的に行い、パンフレット・ポスターも作成・活用し、積極的な広報活動を順次展開して参ります。

また、当社は、山梨県森林協会様のご協力をいただき、植樹活動や間伐体験などの森林施業体験を行う等、社員教育を実施することで、さらに山梨県産材の普及拡大に努めて参ります。簡単ではございますが、挨拶に代えさせていただきます。本日は本当にありがとうございました。

一般社団法人山梨県森林協会会長

ご紹介いただきました森林協会の会長を努めさせていただいております辻でございます。関係団体を代表いたしまして、ひと言お礼のご挨拶と、これからのお願いのご挨拶をさせていただく次第であります。私ども森林協会は、一昨年、山梨県の林業に関係する28団体が一同に会して、一般社団法人山梨県森林協会を設立し、今日に至っている組織でございます。

本日のこの締結式には、特に関係をしている団体の中の山梨県木材協会、素材生産事業者協議会、森林整備生産事業協同組合、そして森林組合連合会の代表も、同席させていただいているところでございます。本日の山梨県産材の需要拡大等の推進に関する連携協定が締結できましたことを、現場を守る仲間として、本当にうれしく思うところでございます。

本日の締結に向けては、後藤知事をはじめ、山梨県当局、そして積水ハウス株式会社の皆さん方にたいへんご尽力をいただきまして、今日にこぎ着けたことも、改めて感謝とお礼を申し上げる次第でございます。

もうご案内申し上げますまでもないことではありますが、山梨県は森林県であります。県土の70%以上に及ぶ森林を有しながら、そこに県民が本当に自然とつながりを持ちながら、今日までみんなが頑張っているところであります。この森林を基盤にして、森林の整備や、そして森林に関わる木材産業の高度利用というのが、やはり豊かな県土づくりにつながっていくところでございますけれども、私どももそうした中で、今日のこの日が来たことを本当に心からありがたく思うところでありますし、なおかつ現場を守って行くみんなとして、山梨県の森林・林業のより一層の高度化、活性化、木材産業等をより成長産業化させながら、山梨県の活性化に努めていく決意でございます。

積水ハウスさんは、まさに住宅産業の大手でありますし、この連携によりまして、より一層山梨県の森林が日本中に知れわたり、「甲州檜」として、このすばらしい材をより一層利用していただきながら、住宅産業を活性化させていただくと同時に、山梨県の森林・林業をより一層活性化していただきますことを心から願って、お礼とお願いのご挨拶とさせていただきます。どうも今日は、ありがとうございました。

記者

この協定の締結に至った経緯、どちらから持ちかけたとか、そういうところを教えていただけますでしょうか。

知事

積水ハウスさんは、平成19年、10年前に先ほど本部長さんがお話しをされた「木材調達ガイドライン」を策定し、積極的に国内の木を使おうとのことで、森林・環境保全活動もなされています。今回、そういう中で、産地のどこがメインかということよりも、そういう10年前からのいろいろなガイドラインも含めた関係と、2年前に山梨県がつくった「やまなし森林・林業振興ビジョン」なども、多分ご覧になっていただいたり、関係者とお話をした中で今回の締結に至ったので、あまりだれからというと誤解があるといけないので、みんながそういう想いを持って、今日になって、さらに、今までも連携はそれぞれしてきましたけれども、さらに3者で、生産から最終のお客様に提供するまで、一気通貫での対応が「材」としてできることと、併せて「場」としての活用というのはビジョンの中でも、明確に3つの大きな項目として謳っていますけれども、それを先ほどお話ししました都市と山村地域との交流、それを森林協会の専門性を有する皆さん方が、林業施業という形で、いろんな積水ハウスさんが行う活動に、人的な部分でも専門家としてご支援をいただくという、まさに良いトライアングルができたという認識をしています。

記者

この協定の期間は3年間と記述されていると思いますが、どのくらいの県産材を積水さんに使ってもらう目標感みたいなものがもしあれば教えてください。

積水ハウス株式会社山梨支店長

まだ量的なところは確定できないのですが、この日に先立ちまして、3か月前より当社でシャーウッド「甲州檜」の販売を始めたところ、既に10棟以上の契約が内定しておりまして、かなり県産材に興味のある方が、県内にはたくさんおられますので、まずは山梨の支店で、シャーウッド県産材「甲州檜」を広めていきまして、今日、本部長に来ていただいたのは、この山梨の檜を東京都心部にも拡大して、県産材を広めていく、これが我々の責務だと思っておりますので、県産材の普及と「甲州檜」のブランド化を、積水ハウスが積極的に行っていく予定でございます。まだ数的にはわかりませんが、今後はここに力を入れて、山梨県また森林協会のお力になれればと思っております。

積水ハウス株式会社東京営業本部長

今の補足になりますが、山梨県には4つの住宅展示場がありますが、実は東京には30の拠点がありますので、みんなで力を合わせてこれからじっくりとやっていきたいと思っております。

山梨県森林協会会長

私どもの立場からしますと、今まで守り育ててきた山梨県の森林の価値が、今回の協定締結によって、より高まっていくと考えています。そしてより普及をしながら、山梨県の木材が使われていくということが、積水ハウスさんと県が中に入っていただいて、こういうかたちができたことが目標になるのであり、とりあえず協定は3年かも知れませんが、その間に大いに山梨の「甲州檜」材が本当に一般化し、ブランド化していきながら、たくさんの需要が広がってくれることを期待しております。また、それに携わる人たちが活性化して山梨県のためにもなればという期待もしておりますので、もう何棟なんていうことではなくて、できるだけ広めていただきたいというのが私の3年間の希望ですので、よろしくお願いします。

知事

今回3年というかたちで線を引いていますが、協定書の3条にありますようにその後1年ずつ更新していく、基本的にこういう協定は1回限りではなく長く続く、3年後、そして1年ずつお互いがどういうことをやってきたかという検証もしながら、さらに良いステージに行けるように対応していきたいと私は思っています。積水ハウスさんは、会社の規模は本当に最大手で、全国では本当にたくさんの住宅をつくっておられますし、その中で国産材を積極的に活用していこうとのお考えのようです。山梨県も、毎年積水ハウスさんだけでなく、県内での他の住宅にも、当然対応していきます。そういう意味では、「材」「エネルギー」「場」という3つのビジョンに従って計画的に対応していきます。山梨県では特に、民有林と並んで県有林が約半分の生産量があり、特にそのうちのほとんどがFSC認証材です。今、東京オリンピックに向けての、いろいろな材の提供もしています。FSC認証材というのは、山梨県の宝、PRのひとつの素材です。それを今お話しいただいたように、多くの展示場で勤務されている営業マン、営業ウーマンの皆さん方が、一緒に「甲州檜」を中心に、「山梨県にはこんなにいいものがあるぜ」とPRしていただけるということは、たいへんなブランド力、情報発信力が大いに高まるということになると思います。これは3者の連携をさらに密にする、今日からがベースだというふうに考えています。

記者

積水さんから見た山梨県産材のアドバンテージ、優位性、強みみたいなところがあれば、教えていただきたい。

積水ハウス株式会社商品開発室長

見ていただいたとおり、色が非常に綺麗でして、香りも強く、良い香りがします。シャーウッドは、10を超える産地のブランド国産材を取り扱っておりまして、その中でも私が見る限り、色及び香りが非常に良いです。強度は今、柱はEの95という強度を使っていますが、それは北欧材と同じです。北欧材にも劣りませんし、色が良い、香りが良いということで、かなり良い材料だなというように思っております。

山梨県森林協会会長

生産者から見れば、今度は自信を持って積水ハウスさんへ提供して行きたいと思っています。山梨県の材として、今まで育てている苦労があります。

記者

例えば、年間で供給可能な量、利用の適期を迎えていて木材として扱える量というのは、どれくらい県内にあるのかわかりますか。

林務長

供給可能かということですけれども、山梨県土面積の78%が森林で、そのうち人工林が44%。全国平均は41%なので、それより若干高いです。そのうちの3分の1はヒノキです。さらに、そのヒノキのうち、木材として利用できるのが、50年生くらいになるとそれなりに使えるサイズになってくるのですが、それが4割を超えているということですので、まず、今回の取り組みということに関していえば、十二分な資源量はあるということになります。

記者

先ほど供給するのはヒノキというお話がありましたが、基本的にはヒノキということでよろしいのでしょうか。

積水ハウス株式会社商品開発室長

今回、山梨県産材はヒノキでやるということで、当社のブランドの中では、スギとかカラマツとかがありますけれども、山梨県におきましては、ヒノキがかなりの量採れますし、これだけ品質が良いので、ヒノキ1本でやりたいというように思っております。

 

以上

 

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