ページID:84021更新日:2018年1月12日

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知事臨時記者会見(平成30年1月11日木曜日)

県立中央病院2階多目的ホール

8時45分から

 

発表事項

山梨県ドクターヘリ運航におけるゴルフ場の活用に関する協定締結式について 

知事

ゴルフ場へのランデブー・ポイントの設置に関して、ゴルフ場支配人会及び県立中央病院と3者で協定を締結させていただきました。この間、県立中央病院また支配人会の皆さま方におかれましては、それぞれのお立場で協定締結に向けてご尽力いただいたことにお礼を申し上げたいと思います。

現在、ヘリと救急車の結節点でありますランデブー・ポイントは、県内全体で414箇所が登録されているところです。今回、それに加え、ゴルフ場の芝生又は駐車場を利活用させていただき、ヘリの離着陸ができるポイントが増加するということになります。また、ヘリの離着陸の際に、グラウンドなどの場合は散水が必要となりますが、ゴルフ場はこれが不要で、直ちに離着陸態勢がとれることから、今よりも質的にかなり向上するということになると思っております。また、ゴルフ場周辺の県民の皆さま方に対しましても、迅速に救急医療を提供することができるなど、救急医療体制の一歩前進につながるものと思っております。

先ほどもお話させていただきましたが、救急医療体制は、市町村、消防、医療機関はもとより、多くの県民の皆さま方にご理解いただきながら対応しているものであります。ゴルフ場支配人会との今回の締結で、さらにこの体制が一歩前進するものであります。これからも連携を深めながら対応が進められるよう、お願い申し上げたいと思います。重ねてではありますけれども、県立中央病院、またゴルフ場支配人会の皆さま方におかれましては、今までのご尽力に心から感謝を申し上げるとともに、これからいろんな形でお世話になると思いますので、引き続きのお願いを申し上げたいと思います。

次に、併せてではありますが、医療救護体制の充実強化された点について、今回3つにまとめさせていただいたので、簡単に説明したいと思います。

先ほど、ドクターヘリの屋上給油施設の運用開始について、皆さま方にもお話をさせていただきましたが、これによって再出動までの時間的なロスがなくなり、救命救急のレスポンスが強化されるものであります。具体的に言えば、再出動までの時間が3分の2削減されるということや、給油にかかる飛行時間数も、年間延べ40時間ほど減少する、またそれに伴った燃料ロスも大きく削減される、1年間で1万リットルくらいの削減が見込まれるところであります。さらに言えば、離着陸の減少により、安全性が向上し、さらには騒音も少なくなるというようなこと、そして双葉に中央病院の屋上の備蓄機能が加わるということでありますから、災害時に備えた燃料の備蓄量も約2倍に増加することになります。さらに、後ほど、大工原会長からもお話があると思いますけれども、県内38のゴルフ場支配人会が参加しているこの協定締結により、ドクターヘリのランデブー・ポイントが414箇所にプラスアルファという形で、一部のゴルフ場ではすでにこの414箇所の中に加わっていただいているというお話をお聞きしていますが、最大で448箇所まで増加するということと、また、先ほどもお話をさせていただいたとおり、ゴルフ場近辺の住民の皆さま方に対する迅速な救命救急体制が構築をされるということになります。

併せて、昨年の9月から「やまなし医療ネット」の大幅な更新という形で、特に外国人観光客の皆さん方に対する医療サービスの提供ということも含めて、ネットの機能を、スマホ機能を含めて充実させてもらっています。具体的に言うと、当初予定していました英語、中国語、韓国語、ポルトガル語の4か国語に加え、私がこの3年弱の間にアジアを中心にいろいろな地域でトップセールスを行って参りました、タイ語、インドネシア語、フランス語を加えた7か国語での医療ネットの提供でございます。都道府県の中でも7か国語の言語を提供している県はございませんので、言語数では一番多い提供になります。併せて、スマホに対応できる機能も今回の更新に合わせて対応させてもらいました。

そして、これも今までに何度かお話をさせてもらいましたが、やはり県民の皆さま方自らが救急医療をさらに持続可能で強化をするという視点に立って、救急医療の受診や救急車をお願いする必要性の判断を自らできるセルフトリアージ機能も搭載させていただきました。救急現場は今、いろいろな意味で負担が増加しております。県民の皆さま方のご理解で現場の負担軽減が図られ、救急医療体制が持続可能なものになっていくための一助になればと思うところであります。

いずれにしましても、さまざまな県民の皆さま方が主体となって参加していただくことで、救急医療が構築できていることを、改めて今回の屋上給油施設の運用開始と、またゴルフ場支配人会のご理解をいただく中で、さらにこの体制を県民全体に広げていく、そんなことを、今日を契機にさらに充実させていきたいと思った次第でございます。

いずれにしましても、県立中央病院、ゴルフ場支配人会には改めて今回の協定締結に対してのご理解、ご尽力に心からお礼を申し上げて、私からの説明と、また感謝の挨拶とさせていただきたいと思います。今日は本当にお忙しいところありがとうございました。

ゴルフ場支配人会会長

山梨県ゴルフ場支配人会の会長を務めています大工原です。本日はお疲れ様でございます。

この度の、山梨県ドクターヘリ運航におけるゴルフ場のランデブー・ポイントの協定の締結は、山梨県からの要請に、支配人会として全面的に協力しようと支配人会議で議決されまして、本日協定を締結した次第でございます。ゴルフ場での生死にかかわる重大事故だけではなく、やはり地域住民の方々の事故、また近隣の交通事故、また山岳遭難事故に対して、ドクターヘリの重要性は計り知れないものと認識しております。山梨県ゴルフ場支配人会、先ほど後藤知事からご紹介がございました38コース、未加盟コースが3コースございますけれども、こちらにも協力をしていただきたいという旨、18日にゴルフ場支配人会の総会がございますので、こちらで承認されればそちらのコースの方にもお話していきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。

県立中央病院院長

この度は、ゴルフ場の活用ということで、非常なご理解をいただきまして、救急の病院としてありがたく思っております。ドクターヘリの運用は、年間500を超えるということで、県民のためにドクターヘリが救急の場で非常に有効な活用をなされているということは、我々も実感しているところでありますけれども、やはりランデブー・ポイントというのは非常に大切なところで、ヘリコプターは非常に早く飛べますから県内15分で行けるという状況があるのですが、患者さんといかにうまく接続して、病院に運ぶことができるか、そこの細かいところが非常に大切だと思います。

そのような状況の中で、ゴルフ場をランデブー・ポイントとして使用することについて許可いただいたということは、救急に携わる医療機関として非常に嬉しく思っております。本当にありがとうございます。

記者

大工原会長にお伺いしたいが、38ゴルフ場のうち今まで何か所くらいが参加しているのでしょうか。

ゴルフ場支配人会会長

38コースございまして、私が認識しているランデブー・ポイントは、みやこさん、富士レイクさんと2コースあると思います。山梨県ゴルフ場支配人会として今活動しているのは38コースでございます。あと未加盟のコースが山梨県には3コースございまして、そちらの方にもランデブー・ポイントの協力を要請しようと思っております。

記者

引き続き大工原会長にお伺いしたいが、ランデブー・ポイントとしてゴルフ場を活用するときの、実際に活用する上での課題というか、何か必要になってくる部分というのはあるでしょうか。

ゴルフ場支配人会会長

当クラブも一昨年ドクターヘリを使って1名救急搬送をしましたけれども、ティーグラウンドとかフェアウェイとか駐車場など、平でなければダメなのです。また、営業中はお客さんがいますけれども、それは係の者が誘導することで対処できますので、何ら問題はございません。

記者

数字の確認ですけれども、448に増えるわけですから、現状の414との差の34がゴルフ場の分という理解で良いですか。

ゴルフ場支配人会会長

その辺は、私は認識していませんが、山梨県のゴルフ場支配人会として38コース登録していますので、そちらを要請に従って提供すると。その他に、やはり場所を見て、現場を見て、それからこのゴルフ場は適合しているというようなことはありますので、そのあたりは、私の方では把握しておりません。

記者

会長としては、38コースの中の何コースを追加しようとしているのでしょうか。

ゴルフ場支配人会会長

全部です。

記者

非加盟のところも含めてですか。

ゴルフ場支配人会会長

はい。後は、審査を受けて、このゴルフ場は不適合だ、降りるところがない、または救急車が入ってもドクターヘリとランデブーできないというようなコースもあるかと思います。その辺は、私も私のコースであればわかりますが、そこは把握できませんので、各支配人に現地調査をする時に確認をするようにということは申しつけます。

記者

38のうちの2コースが今までランデブー・イントになっていて、36はそうでなかったところを全部目指そうということでよろしいですね。

ゴルフ場支配人会会長

そうです。

山梨県医務課長

事務局から補足をさせていただきたいと思います。先ほど38のゴルフ場のうち2箇所ということでしたが、4箇所がランデブー・イントとして登録されています。ただ、登録にあたっては、今後、消防等が調査に入りまして、技術的な観点あるいは場所等の現地確認を行って、技術的に降りられるかどうかの確認を行ってからポイントして設定しますので、大方針としましては、先ほど会長から話がありましたとおり、全てのゴルフ場をポイントとして登録する、ただ技術的な観点は当然考慮していくということになります。

記者

今回のゴルフ場の活用に関して、今まで弱かった部分が補完できたという地域があれば教えていただきたい。

知事

細かくは立地があるので確認してもらいたいが、基本的に言えばゴルフ場は都市部ではありませんから、いわゆる中山間地域にあるので、そういう意味では薄いところに補完されるということと、当然、今までの414箇所にも山間地はありますけれども、おしなべて言えば、救急車で対応できる部分、ドクターヘリで対応できる部分、それが相互に連携して救急医療体制全体の構築がされていますから、さらに中山間地域の周辺がゴルフ場の近辺を含めて強化されるとともに、県内全体に救急医療体制が広げられたということは確実だと思っています。

記者

基本的なところになるのかもしれませんが、今回ゴルフ場をランデブー・ポイントとする利点として、散水不要ポイントが増えたということで、そもそも散水というのがなぜ必要で、それがなぜ、ゴルフ場では必要ないのかというところをお願いします。

山梨県医務課長

ドクターヘリが着陸する際には非常に風が舞うという状況がございますので、患者さんの受け渡し、救急車との受け渡しの際には、下が砂地のところですと、そもそも受け渡しに非常に技術的困難がございますので、例えばグラウンドとかでありますと、散水をしていただいた上でヘリに受け渡すということが必要になりますけれども、基本的にはフェアウェイ、あるいはティーグラウンド、駐車場ということになりますと、砂が舞うことが想定されにくいので、散水の必要がなく、直ちに降りられる体制が取れることが大きなメリットだと思っています。

記者

神宮寺院長にお伺いしたいのですが、従来ですと重複要請というようなことがあったと思います。つまり、給油している途中でまた要請が入って、給油途中なので動けない、困ったというあたりが改善されるというのが今回の運用体制の強化のポイントのひとつだと思うのですが、年間500回出動しているところで、実際に重複の要請がどのくらいあって、どう改善されるのか、その辺りの意義についてお伺いしたい。

県立中央病院院長

具体的なところはなかなか数字を申し上げられないが、重複の要請があったことによって、給油に行っているからということで断ることはないと聞いています。ただ、もちろん給油に行っているので実際の出動までには必ず時間のロスが生まれるので、それが患者さんの生死に影響するということは十分考えられますので、今まで断るまではいかなかったけれども患者さんに不利益が存在したと思います。

記者

そういう患者の生死にかかわるようなケースは500回の出動の中でどれくらいあるのでしょうか。

県立中央病院救命救急センター長

救命救急センターの岩瀬です。具体的な数字は今手元にないのでわかりませんが、給油のため出動が遅れたということは、数件、そのうち生死に影響するような事例は1割までいかないかもしれませんけれども、そういった事案はあったかと思います。それが実際に患者さんの不利益になるかどうかについては、実際に活動とか医療内容等も検証しなければならないので、そこまで言うことは難しいかなと思います。

 

以上

 

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