ページID:33918更新日:2023年1月20日

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知事臨時記者会見(平成22年10月13日水曜日) 

本館2階特別会議室

14時30分から
                   

発表事項

  • 富士の国やまなし館レストラン運営委託覚書調印式について

※株式会社サンティールとの共同記者会見

配付資料「『富士の国やまなし館レストラン運営委託覚書調印式』次第」(PDF:22KB)

配付資料「富士の国やまなし館レストラン運営委託覚書」(PDF:65KB)

富士の国やまなし館レストラン運営委託覚書調印式について

知事

ただいま、株式会社サンティールの田崎代表取締役会長と、富士の国やまなし館のレストランの運営の委託についての覚書を締結させていただきました。

今回の運営委託に向けましてご理解を賜りました、田崎さんはじめ、関係の皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。

本県は、ワインをはじめといたしまして、大変に誇るべきいろいろな優れた食材、あるいは食文化があるわけでございます。また、先日は、「甲府鳥もつ煮」がB-1グランプリを得て、錦上花を添えることになったわけであります。

こういった山梨の食材、食文化というものを、東京やそして全国に情報発信をし、山梨のこのブランド力を高めていく、また、そういった食材の販路の拡大を図っていきたいと、かねてから私どもは願ってきたところであります。

そういった努力の一環といたしまして、このたび、東京の八重洲口、日本橋の「富士の国やまなし館」2階に、レストランを併設いたしまして、甲州産のワイン、そして山梨県産の食材を使った料理を提供するということになりました。

このレストランを開設するにつきましては、ソムリエとして世界的な知名度をお持ちの田崎さん、かつて、平成10年代でしたが、信玄公祭りで武田信玄役もやっていただき、山梨に大変にご関心を持って、日頃山梨に対して大変に温かい想いをお持ちいただいている方でございますが、そういう田崎さんにこのレストランの経営をしていただけるということであります。

私どもとしては願ってもないことでありまして、大変にありがたいことだと思っており、経営に対しては全面的にバックアップさせていただきたいと思っております。

このレストランが山梨の食材、食文化を全国に発信する拠点として、大きな力を発揮するようにご期待したいと思いますし、田崎さんには、今度は山梨の食材、食文化の伝道師として、ぜひともご尽力を賜りますようによろしくお願い申し上げたいと思います。

皆様方には、このレストランが大いに発展することを、是非ご期待を賜りましてご挨拶とさせていただきます。

株式会社サンティール田崎代表取締役会長

武田信玄公祭りでは、出陣式の際に盃になみなみと日本酒ではなくてワインが注がれ、そのワインを飲み干し、出陣をさせていただきました。

ご紹介いただきました田崎真也と申します。

このたび、仮称ですが、富士の国やまなし館レストランの運営を委託されまして、一応、予定では、12月15日がレセプション、そして順調に工事が進みましたら12月17日を開業日とさせていただく予定であります。

山梨生まれではございませんけども、日本ワインの発祥の地である山梨のワイン。そしてこの山梨には、すばらしい、きれいで端麗な水を使った日本酒、さらにビール、またはアルコール飲料ではない飲み物なども豊富にあることは、以前から存じ上げておりましたので、それらの飲み物をお客様に提供しつつ、山梨の優れた素材を使った、新しい料理をお客様に召し上がっていただき、山梨の魅力を、山梨の素材や、この天候、気候、風土に育まれた食べ物、飲み物などを通してご理解いただき、楽しんでいただける空間を提供させていただければと思っております。

以前、知事から新聞等で、私のメッセージを伝えていただいたことがございましたけれども、十数年前から、特に世界コンクールで優勝した後から、私のような日本のソムリエの役割というのは、フランスやイタリアの食文化を日本に伝える役割ではなくて、日本で生まれた食文化を海外に伝える役割を果たす仕事をしていくこともあるということを思いつつ、日本の飲み物、そして日本の食べ物をもっと自分自身の中で把握し、そしてそれを文化としたものを海外に伝える活動を続けてまいりましたので、今回の話、特に私自身、この山梨県からお話をいただいた内容を、非常に光栄に思っております。またある意味大きなプレッシャーを、逆に励みに、今後頑張っていきたいと思います。

これは先ほどもお話をしましたが、山梨県生まれではない私にとりまして、まだまだ山梨の本来の奥深さと言いますか、豊かな食、飲み物の背景にあるものというのは、なかなか知る由がございませんので、県民のすべての方々にご協力いただきまして、様々な情報をご提供いただきつつ、より良いものにしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

質疑応答

記者

今回、県産ワインと県産食材を使った料理を提供するレストランをプロデュースすると言って良いのかもしれませんけれども、田崎さんから見た山梨県産のワインや食材の評価といいますか、その辺りをお伺いできますでしょうか。

株式会社サンティール田崎代表取締役会長

山梨県には、山梨が原産の「甲州」というブドウが千年以上前からといわれていますがあります。このブドウは皆様よくご存じのようにDNA鑑定の結果、東洋系のいわゆるヴィテス・ヴィニフェラ種、ワイン醸造用系のブドウであるということが正式に判明しております。長野県にも「善光寺」というブドウが類似した同型のものとして存在しておりますが、つまり日本でほとんど唯一、実際に広く、また歴史的にも長く栽培されていますのが「甲州」です。

この「甲州」が千年以上の間、山梨という風土に、すっかりなじんだ独自の品種となっております。農作物であるワインというのは、その土地の気候、風土の全てが品質に反映されますから、この土地で生まれ育った味わいというものが定着していると思います。

そして山梨のワインというのは、決してフランスのワインやお隣の長野のワインやアメリカのワインと比較することでなく、山梨独自の味であることが大事なことでないかと思います。そして山梨の気候風土が育んできた味わいをもったワインは本来、山梨の気候風土で育ち、育まれてきた食べ物や素材と相性が良いはずなのです。実際には現実のところ、百数十年のワイン作りの歴史の中でも、なかなか山梨のワインと山梨の食べ物の相性を情報発信するような機会というのは、それほど多くなかったのではないかと思います。

また、優れた日本酒があるように、水がきれい、そして空気がきれいであり、それほど広くない面積の県でありながら、気候の区分も実に様々であることから、実に多彩な農作物が山梨にあるということも存じ上げていました。バリエーションを含めてですけれども、豊かな気候風土を持った山梨であるからこそ、ワインも実に細かい区分で、同じブドウの品種を使いながら味わいが違ったものができ、そして農作物もそれなりに高地であり低地であり、そして南向き、北向き、東向きという様々な斜面にいろいろな風味豊かな多彩な野菜が採られています。

また、そこで育った畜産物なども非常にクオリティの高いものが育てられていると思います。実際には東京に住んでいる方の、ほとんどが山梨県といって、農作物や畜産品を、すぐに思い浮かべる方は、なかなか少ないのかなということを以前から思っておりました。

山梨に来まして、山梨の方に「山梨では何がおいしいですか」と言うと、「山梨でうまい物はなんだろうね」とおっしゃる方が実際には多く、つまりこれといった物がなかったからなのかも知れません。

でも、実際には、召し上がっている野菜や肉類などの、ほとんど全てがおいしいものだったわけです。ですから、どれがおいしいと言われても、多分特出されたものが浮かばなかっただけの話かなと思いました。

むしろ逆に東京から、時折通ってくる私どもが確実に、ここで食べる野菜はおいしいなと感じておりましたので、それがうまい具合に表現できればと思っております。

記者

田崎さんに伺います。先ほど話の中に、新しい料理を提供するとおっしゃられましたが、この新しい料理とは、どのようなイメージをすればいいのか是非、具体的にお知らせください。

株式会社サンティール田崎代表取締役会長

まだ具体的にはメニューというものが決まっていません。なぜかと言いますと、いろいろ調べてみた結果、甲府に「鳥もつ煮」というのがある、これは結構いけるぞと、少し味を変化させれば、ワインにもいけそうだなと思って、自宅で試作して、何気なく食べながらテレビを視たところ、全国大会で優勝したというのが流れてまいりまして、これはいけるかなと思ったのですが、それから日にちが経って現在にいたるまでに、いろいろ考えまして、やはり「鳥もつ煮」は甲府のおそば屋さんで食べた方が良いのではないのかと、つまり東京の八重洲で提供すると、鳥もつは、山梨県産のものでないものがほとんどであって、やはり山梨県の素材を活かしたものを作ろうと思いました。「ほうとう」も、先日山梨に来て、25分かかったものをいただいたのですが、やはり八重洲では再現できない、やはり山梨県に来て召し上がっていただいた方が良いので、「ほうとう」とか「鳥もつ煮」を出す店ではないだろうと思いました。

山梨県で食べているものではなくて、ワインに合うという観点で、山梨県で育ったもので、どのような料理ができるかということで、何か料理を提案できればと思っています。ですので、技法的には、たぶん「イタリアン」や「フレンチ」などを使いながら、山梨県で育んできた調理法などをミックスしながら、何か形になればと思っております。一応料理人は「イタリアン」や「フレンチ」の経験のある者をイメージしています。

記者

追加で、ターゲットですけれども、そもそもコース料理とかの設定で、高かったりするのでしょうか。どの辺を狙っているのでしょうか。

株式会社サンティール田崎代表取締役会長

皆さんは、そのようなイメージを僕には持っている方が多いものですから、極力そうではなく、イメージ的には、外観はビルの2階なのですが、ビルの真ん中にあるエスカレータを昇ると、すぐ右側に突然、清里などにあるロッジが現れるような雰囲気です。ロッジのテラスデッキが、窓の外側ではなくて、内側を向いてありまして、そこに山梨県の木材を使った丸太のロッジの壁があり、中に入ると檜材で作った床材、そして、ロフトで中段のスペース、テーブルやイス、それらが全部木で出来ているイメージです。

そこで、山梨産のワインや日本酒を飲みながら、山梨県の素材を使ったイタリア風もしくはフレンチ風の一品料理を召し上がっていただいて、大体客単価が3千円~4千円で十分に食べて飲んで帰っていただけるようなイメージです。一品料理が5百円くらいから提供できればと思っています。要するにワインの居酒屋だと思っていただければと思います。

店名は仮称ですけれども、「Y-wine」という店にしようと思っています。私が今やっている店の名前は、フランス料理は「S」。ソムリエのSなのですが、それから「T」というのは東京産の食材を使っている店を長くやっております。

山梨ですので「Y」で、知事の頭文字もYですので、「S」と「T」に続いてプロデュースする店として「Y」。「Y」という大文字にハイフンを付けてロゴとして、「Y-wine」です。呼び名は「ワイワイ」という呼び名です。つまりワイワイがやがや愉しんでいただくコンセプトで、「Y-wine」はもちろん山梨ワインにもかけてあります。

記者

初年度の売り上げあるいは来客の目標などございますか。

株式会社サンティール田崎代表取締役会長

先般、新聞等に発表されておりました、県の方でご負担いただく金額が掲示されておりましたけれども、県の方で敷金と厨房の一部設備に関してお手伝いいただくということになっておりますが、私どもの方ではそれ以外の内装、什器類等に2千5百万円くらい予定しております。

4年半の契約で、それを回収しなくてはなりませんので、それと人件費等諸々考えた上で、目標設定、損益分岐が減価償却等を含めて月額6百万くらいを設定しております。

席数はテラス席を入れて65席です。昼は単価8百円で1.5回転の百名程度、夜は1回転を予定して、約3千円の客単価で月商6百万円。

日曜日はどうしても入りませんので、日曜祭日は休みとしました。

という計画を立てております。

 

以上

このページに関するお問い合わせ先

山梨県知事政策局広聴広報グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1336   ファクス番号:055(223)1525

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