トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事臨時記者会見(平成23年2月23日水曜日)
ページID:35973更新日:2023年1月20日
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本館2階特別会議室 14時00分から
発表事項
※日本マイクロソフト株式会社との共同記者会見 |
知事
ただ今、日本マイクロソフト株式会社と山梨県の間で「地域活性化協働プログラム」に関する覚書を締結いたしました。
本県では、情報ハイウェイの整備が進められておりまして、高度情報通信ネットワークの形成を目指してきているわけでございます。
そうした中で、マイクロソフト社と言いますと、世界有数のICT企業でございます。同時に、日本マイクロソフト社は、CSR活動、いわゆる企業市民活動に大変熱心に取り組んでおられるわけでありまして、「地域活性化協働プログラム」というものを平成21年度から実施しておられると聞いております。これは、ICTに係わる人材育成を、様々な分野にわたって、日本マイクロソフト社が自身の負担で実施しているものでございます。本県につきましても、そのプログラムを実施していただけるということで、大変に有意義なありがたいことだと思っております。
今後とも、日本マイクロソフト社と提携を図りながら、本県におけるICTの一層の利活用の促進のために努力していきたいと思っているところであります。
以上であります。
日本マイクロソフト株式会社社長
ただ今ご紹介に預かりました日本マイクロソフトの樋口でございます。
今、横内知事の方からありましたように、地域活性化協働プログラムということで、これより一年間、山梨県さんと一緒に、ICTを利活用した活性化に向けてがんばって参りたいというふうに思っております。
今ご紹介ありましたように、日本マイクロソフトはICT、特にソフトウェアの分野でビジネスをやらせていただいて、また会社としても、成長させていただいたものでございますけれども、その得意分野、ICTの分野、ソフトウェアの分野で社会にお返ししようという考え方で、創業者のビル・ゲイツも社会貢献活動に今専念しておりますけれども、会社としても、その分野で社会に貢献しようという考え方で企業市民活動をやっております。この地域活性化協働プログラムもそのひとつでございます。
ICTと言いますと、私ども人間の持つ可能性といいますか、それを引き出す、そういう力を秘めたものがICTだと思っております。
社会貢献活動の一環として、障害者の方々のご支援もさせていただいておりますけれども、特にそういった活動を通じて、障害によって今までできなかった作業ですとか、あきらめていたことが可能になって、生きがいとかやりがいを見いだされる、再発見されるということに直面しておりますけれども、そういった意味で、パワーを与えられる、障害を持った方々だけではなくて、健常者についても同じことで、そういったパワーを与える。そしてまた、物理的距離とか時間的距離を超えて、ICTを利用して活性化が図れる、そういう潜在力を持ったものだと思いますので、地域エリアの活性化という意味ではひとつの大きな鍵になるのではないかと思っております。
今回は、正直これまでもいろいろな自治体とやらせていただいておりますけれども、こちらからこういうプログラムがありますというケースも少なからずあったわけでございます。山梨県の場合は、山梨県の方から、お問い合わせいただきまして、そういうプログラムがあるなら是非やりたいというお言葉をいただき、なんと我々がそろえておりますプログラム全部やりますということで、この我々のメニュー全部包含した形でスタートするというのは、全くはじめてのケースでございます。
この活動の効果というものは、自治体のやる気と、その結果が比例する傾向が正直ございます。
そういった意味で、我々も意欲的にできる、そういったパートナーが山梨県かと思っております。
特にICTの寄与度の高い農業分野、医療分野において推進できるような貢献をしたいと思っております。
これから一年間、日本マイクロソフトも社を挙げてがんばって参りますので、よろしくお願いいたします。
記者
樋口社長に伺います。先ほどのご挨拶の中にもあったのですが、あらためて山梨での活動の意気込みを伺えますでしょうか。
日本マイクロソフト株式会社社長
繰り返しになってしまうのですけれども、去年の9月に山梨県から私どもに対して問い合わせが入りました。それ以降とんとん拍子に話が進んで、プログラムのメニューはたくさんあり、全部やるのは大変なのですけれども、意欲的に全てのプログラムを実施したいというご要望をいただいて、窓口の方も相当意欲的な姿勢で、我々も感銘を受けた次第なのですけれども、こちらもそれなりに覚悟を決めて、一生懸命やらないといけないと感じています。
東京から地の利も良く、素晴らしい自然環境をお持ちで、PCの配備率、ブロードバンドの普及率につきましても、全国平均を遙かに上回る整備がなされておりますので、そういった整備されたインフラの上にソフトウェアといいますか、ヒューマンウェアといいますか、そういったノウハウをためていくということで、相当の基盤はありますので、やりやすい環境かと思います。
経験上、1年間のプログラムを終って、めでたく終了となった時に、そのあと持続性を持っているかは、その時に人材がきちんと育成されているかどうかが鍵になるわけです。そういったキーマンの方々を各エリア、各アクション分野において育てさせていただくと言ったら少しおこがましいですが、そういうことが鍵になると考えてがんばろうと思います。
記者
補足なのですが、ICTを活用した地域の活性化というところが理念かと思うのですが、そういったものを目指す時に、山梨の環境というのは、どの程度の可能性を秘めているのか、向き不向きについてはどのように思われますか。
日本マイクロソフト株式会社社長
正直申しまして、ICTだけに依存したコミュニケーションというのは、どうしてもフェイス・トゥ・フェイスの生の情報で補完されないと、世の中ではなかなか難しいかと思うのですけれども、そういう意味で東京から地理的に便利であって生の情報が入る、そしてそれに並行してコミュニケーションのためのICTインフラもあるということで、環境としては相当良いのではないかと思っております。
ただ先ほど知事に聞きますと、東京までの情報ハイウェイの間に、少しボトルネックがあるようで、解消しなくてはならないというお話しはお聞きしましたが、県内では非常に整備されているとお聞きしております。
記者
知事に伺いたいのですが、今回の協定というものに対する期待をあらためてお伺いできますか。
知事
言うまでもなく本県の場合には、情報ハイウェイという光ファイバーネットワークを持っていて、先ほどおっしゃったように東京とのアクセスにまだ問題があるのですが、県内においては一応ICT環境・基盤というものは整っているわけです。しかし、その利用度を見るとまだまだ低いという状態でありまして、県として教育にせよ、医療にせよ、通常の企業はもちろんのこと、あらゆる分野においてICTの一層の活用というものを進めていかなければならないと思っているわけであります。その際、やはりそれぞれの分野においてICTに精通した人材を育成していくということが最大の課題のひとつであることは言うまでもないわけであります。例えば、農業の分野では、これからは従来型の農業ではなくて、農業については今、担い手対策を一生懸命にやっておりますが、若い人達がICTで装備して能率的・合理的な農業経営をしていかなければならないと思います。医療についても、厚生労働省がいよいよ本格的に始めましたけれども、個々の患者のカルテをICTに載せて医療機関が共同で利用できるような仕組みをつくっていかなければならないというようなことが当然ございます。それから教育の分野では、eラーニングなどと言いますけれども、電子黒板を使うなど、そういう形での教育のICT化というものは、当然進めていかなければならない。そうすると、やはりそれぞれの分野で携わる皆さん方が、できるだけICTに精通していることが必要だということであります。しかし、なかなかこれをやろうとしても、県がやってもまだ十分に行き届いていないということですが、そこで日本マイクロソフト社が企業支援活動として、積極的にマイクロソフト社が持っているノウハウとか人材を活用しながら、人材育成のためのプログラムを推進しておられるということを聞いて、これは是非本県でも使わせていただきたいと思い、お願いをしたところ、大変快く引き受けていただいて、しかも幅広くやっていただけるということでありまして、うれしく思っているわけであります。どれくらいの規模のものになりますか、これからのご相談ですけれども、できるだけたくさん県内のいろいろな分野の方々が、研修を受けていただいて、本県におけるICTの理解水準が飛躍的に拡大することを期待しているということであります。
以上