ページID:97803更新日:2020年12月25日

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知事記者会見(令和2年12月24日木曜日)

防災新館401,402会議室

11時30分から

 

発表事項

発表事項以外の質問事項

  • なし
知事会見1224

 年末年始を迎えるにあたっての県民の皆様へのメッセージについて

知事

年末年始を迎えるに当たり、県民の皆様に対しまして、メッセージをお伝えしたいと存じます。

まず、12月の新型コロナウイルスの現状でありますが、12月の新規感染者数は、月別で過去最多を更新しております。入院患者数は、未だ40名前後で高止まりをしておりまして、医療資源に対する負荷も、大変厳しい状況になっていると認識しております。医療体制が逼迫して通常の医療に影響を及ぼす事態を避けるために、ぜひとも県民の皆様におかれましては、静かな年末年始をお過ごしいただきたく、以下3点、お願いをしたいと思います。

まず、会食に関してですが、忘年会、あるいは新年会など、大変会食が多い季節になって参りますが、先日お願いを致しましたとおり、今年、この時期に限りましては、ぜひとも大人数、または長時間に及ぶ会食はお控えいただきたいと思います。そして、飲食をされる場合におきましても、ガイドライン作成施設、あるいはグリーン・ゾーン認証施設といった、感染防止対策がしっかり講じられているお店をぜひ使っていただきたいと思います。また、お店の中におきましては、お店の感染防止対策のためのルールをしっかりと守っていただきたいと思います。お店側だけでは感染防止はできないわけであり、お店と利用者、力を合わせてこの問題に向き合わない限り、感染の拡大は防げないと思いますので、何卒よろしくお願い致します。

次に、外出、あるいは帰省についてであります。この年末年始の期間、感染拡大地域への移動に関しましては、どうしても行かなければならない場合を除きまして、ぜひ、慎重な御判断をお願いしたいと思います。県内県外問わず、実家へ帰省される場合におきましても、帰省されることのリスクをぜひとも重々考え、御判断いただきたいと思います。特に御高齢の方、あるいは基礎的な疾患、病気をお持ちの方がいらっしゃるところに戻る場合は、ぜひとも慎重に、帰省される、されないも含めまして御判断をいただきたいと思います。

なお、帰省する県外在住の学生さん、あるいは20歳以下の方には、山梨県と、現在は県内18市町村ですが、合同の制度として、PCR検査の助成制度を用意しておりますので、ぜひとも地元の市町村にお問い合わせいただき、御活用をお願い致します。

最後に、成人式についてです。成人式は各市町村で開催を予定されていると思いますが、その中で感染防止対策は徹底されることになろうと承知しております。ぜひ参加される皆様も、この感染防止ルールをしっかり遵守していただき、新成人としての自覚を持って、一生に一度の機会でありますので、これが苦い経験にならないように、十分気をつけて節度ある行動をお願いしたいと思います。

成人式、あるいは帰省について、特にお盆のときの帰省もなかなかままならない状況であったことも踏まえれば、それぞれの皆様にとりまして、とても大切なイベントであろうということは重々理解しておりますが、今回に限りましては、ぜひとも大切な御家族、そしてお友達、お知り合いを守るためにも、今申し上げました感染防止の取り組みに御協力をいただきますよう、改めてお願いを申し上げます。

 

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 少人数教育の推進について

知事

かねてから申し上げておりますが、少人数教育の推進は私の最重要公約の一つであります。未来の山梨を支える原動力である子供たちの力を最大限に引き伸ばせる教育環境を整えることこそ、地方再生、もっと言えば、山梨県再生の原点であろうと考えております。

そのため、少人数教育を計画的段階的に導入するべく、現在、少人数教育推進検討委員会を開催し、各専門関係の観点から、御検討いただいております。この検討委員会におきましては、これまで小学校1・2年生までの25人学級の導入や、小学校3年生以降につきまして、引き続き、少人数教育を積極的に推進する方向で検討が進んでいると承知している次第であります。このうち、小学校3年生以降の少人数教育に関しましては、様々な御意見が出ていると伺っております。

こうした中、21日に国が発表致しました令和3年度予算案によりますと、来年度から段階的に小学校全学年に35人学級を実施していく旨の方針が示されたところであります。これまで少人数教育に関しまして、他の地域に先駆けて取り組んで参りました山梨県と致しましては、この国の動きを踏まえまして、さらに取り組みを加速するため、今後は、小学校3年生以上における30人学級につきましても、検討していただきたいと考えております。

この少人数教育を推進するに当たりまして、財源面、あるいは教員の確保など様々な問題が残っておりますが、最も大きい問題は財源の確保であります。県議会の場でも申し上げましたが、1学年を30人から25人にするだけで、大体3億円かかるという計算になっております。山梨県にとりましては大きい、毎年毎年出るお金になりますが、この規模の財源を、今年はできたが来年はできないというわけにはいかないものですから、恒久的なものとして生み出していかなければならないわけであります。このため、今、県議会におきましても、活発に、精力的に御議論をいただいておりますが、県有資産の収益力の向上を何としても図り、この収益力の向上を全ての県民の皆様に還元するべく、少人数教育の充実に対して充当していきます。このため、「やまなし教育環境・介護基盤整備基金」に積み立てて、その活用を通じて導入を進めていきたいと考えております。

なお、国には大変な御尽力をいただきまして、40人学級から、35人学級へと歴史的な一歩を踏み出したわけでありますので、ここに至る文科大臣はじめ関係各位の御尽力に心から感謝申し上げます。

 

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 今年一年を振り返って

知事

今日は今年最後の定例記者会見になるわけですが、この1年間、メディアの皆様をはじめ、メディアの向こうにいらっしゃる県民の皆様に対しまして、1年間大変お世話になりましたことを心から感謝申し上げます。この1年間を振り返りまして、少しお話をさせていただければと思います。

昨年2月に就任してから、1年10ヶ月余りが経過しました。山あり谷あり、時にお褒めの言葉をいただき、時におしかりをいただく中で、勉強しながら進めてきたわけですが、改めまして、ここに至るまでの県民の皆様の御支援に心から感謝を申し上げます。

今年はどのような1年間だったかというと、新型コロナウイルス感染症対策に明け暮れた1年になってしまったのではないかなと思います。

本県の感染症対策は、事実上ゼロからのスタートといっても過言ではない状況だったと思います。マスクあるいは防護服など、備蓄品はほとんどなかったということ、あるいは病床数につきましても、当初スタート段階では確保されておらず、ゼロに近い状態でした。そもそも感染症対策に取り組んだ経験も、組織的に継承されていなかった状態からのスタートだったわけであります。この中で、担当の保健所、あるいは福祉保健部の関係者、さらには県庁内全部局が総力を挙げて、何とか県民の皆様の健康と命を守るべく、それこそ寝る間もなく努力をしてきた1年でありまして、私としては、この職員の皆さんの御尽力に、心から感謝を申し上げたいと思います。

当然、医療従事者の皆様におかれましても、ウイルスとの戦いの最前線で、それこそ不眠不休で戦われているわけでありまして、県内外の医療関係者の皆様の御尽力があって、この状況が何とか保たれており、県民の皆さんを代表して改めて感謝を申し上げたいと思います。

県庁内での対応でございますが、感染の拡大防止と医療提供体制の整備を、初動段階で行っております。感染拡大の防止対応と致しまして、マスク・防護服、あるいは消毒液の確保と配布、これは御承知のように、ほとんど逼迫して、一時は物自体がない状態があったわけですが、まず物資を確保する体制を整えました。また、マスクの生産体制に関しましても、先般、いよいよ本格稼働が始まりましたが、県内において製造される体制がつくられております。 

そして、これは近いうちにスタートさせますが、遠隔診療システムの整備も支援しております。現在、日本医師会の持っている、かかりつけ連携手帳という電子お薬手帳をベースに、遠隔診療システムも発展させて行う形で用意をしておりますが、先般、国のIT担当大臣の平井大臣に御紹介したところ、極めて先進的なシステムだと高い評価をいただいたところであります。

次に、医療提供体制の整備と致しましては、PCR検査能力の充実強化、これは検査機器の整備、医師会あるいは山梨大学の関係者の皆様の御協力、御尽力により、現在、検査能力に関しましては、相当程度の水準を確保している状況でございます。また、各基幹病院などと連携致しまして、病床数に関しましても、最大285床の確保を行っております。また、宿泊療養施設に関しましても、当初は若神楼、現在は東横イン甲府駅南口Ⅰで、地域の関係者の皆様の御理解のもとオープンし、すでに稼働しているところであります。この宿泊療養施設も、療養者のクオリティーオブライフに最大限配慮して、御自宅以上の居心地を実現することで、外に出歩きたいと思わないような状況を作る取り組みも行っているところでありますが、これは山梨県オリジナルの取り組みで、全国に誇るべきものではないかと考えております。

次に、県民生活の維持と県内経済の安定化を図るために、中小企業への助成金の受給に係るプッシュ型支援、特に持続化給付金の取得に関しましては、電子申請であったのでやりづらかったわけですが、商工会の皆さんのお力をいただきながら、そこを親切にサポートして、申請の支援を行いました。また、失業された方、ひとり親世帯への支援、さらには、新型コロナウイルス感染症対策融資制度を創設致しました。また、遠隔教育の機器の整備も進めております。福祉に関しましては、介護保険施設におきます相互応援体制の構築などを実施したところであります。

さらに、あらゆる感染症の流行時にありましても、県民の生命、そして経済を両立させる超感染症社会への移行を目指します、やまなしグリーン・ゾーン構想を策定し、現在、グリーン・ゾーン認証制度に関しましては、約2,600件、実際に現場を確認した上で、認証を出しているところでございます。また、来年4月1日をめどに創設致します、感染症対策の司令塔となる山梨版CDCに関しましても、現在、その準備が着々と進められているところであります。

次に、反転攻勢に向けた取り組みですが、テストベット、実証実験の拠点化を目指す中で産業集積を行ってくということで、現在、様々な取り組みを進めております。

6月にメディカルデバイスコリドー推進センターを設置致しました。これは、県内主力産業であります機械電子産業に関しまして、今後もマーケットの伸びが期待できる医療機器分野への参入を推進させ、静岡と連携する中で、日本の医療機器産業の中心地を目指して参りたいと思います。

また、ようやく国においても重点を置きはじめていただいた、水素、燃料電池産業でありますが、山梨県は、間違いなく日本最高水準の集積地であり、9月には、燃料電池の技術研究組合、FC-Cubicの米倉山への誘致が合意に達したところであります。今後、この米倉山を中心にしまして、水素燃料電池の一大拠点化に向けさらに歩みを進めて参りたいと考えております。

次に二拠点居住に関しましても、これからに向けまして推進をしているところであります。これまで、東京に近いがゆえに人口流出が起きていましたが、このコロナ禍を利用し逆転させようということで取り組みを進めております。まさにテレワークの本格普及は、仕事、あるいは職場というものに対する空間的な制約を取り払いましたので、この機会に、ぜひ山梨という大変環境の優れたところで、多くの皆さんにより高い生産性の仕事をしていただこうということで、現在、二拠点居住に取り組んでいるところです。多くの有識者の御協力をいただきまして、やまなし自然首都圏構想研究会を立ち上げ、現在、検討を進めているところです。一つはワーケーションによるお試し二拠点居住の整備のために、Wi-Fi環境の整備、あるいはワークスペースの開設を行います。また先ほども申し上げましたが、特に働く世代にとりまして大変重要である、御子息の教育に関しましては、少人数教育を進めております。また、御両親の介護に関しましても、介護待機者ゼロの社会を目指すということで、今後、さらなる取り組みを進めて参りたいと考えております。

このようなことを主だったこととして行ってきたわけですが、さらに来年に向けましては、いよいよオリンピック・パラリンピックが行われるだろうということで、それに向けまして万全の準備を整えて参りたいと思います。また、来年も少なくとも出だしの頃は、新型コロナウイルス感染症が、日本だけでなく全世界を脅かし続けるだろうということは容易に想像ができるわけですが、こういう中で、最大限知恵を絞って、この感染症の拡大を最大限封じ込めていき、それと合わせて、将来に向けての布石をしっかり打って、県民の皆様の信託に応えて参りたいと考えております。

長くなりましたが、この1年間誠にお世話になり、ありがとうございました。来年は去年、今年の反省を踏まえまして、さらに、山梨県が前進するスピードを加速させていきたいと思います。

ところで、今日はクリスマスイブでした。私にも子どもがいて楽しみに待っていますが、サンタさんから「山梨の子供たちにプレゼントを配る際には、感染症に気をつけて、プレゼントをお配りしますので、ぜひ心配しないでください」というメッセージが、山梨県の子供たちに対して届けられましたので、サンタさんに代わりまして御紹介致します。併せて、サンタさんから、県が行っているグリーン・ゾーン認証制度も併せて申請をいただきましたので、特例的に速やかに審査をしまして、先ほど、このグリーン・ゾーン認証をサンタさんに対しまして行ったところであります。マスクの着用、手洗い、検温、消毒、そしてソーシャルディスタンスをしっかり取りますということで、基準に合致するという判断がなされましたので、今、このマークをお配りしました。おそらく今年のサンタさんは、ソリのところに、この認証マークを付けて来ると思いますので、ぜひ、サンタさんからのプレゼントを楽しみに待っていていただければと思います。

 

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 質疑応答

記者

この1年を振り返ってということで、先日、(日本漢字能力検定協会は)今年の漢字を「密」と発表されましたが、知事にとっての今年の漢字を教えてください。

知事

今年の漢字は、発展の「発」だろうと思います。

記者

その理由を教えてください。

知事

先ほど申し上げましたが、今年1年は、新型コロナウイルス感染症で色々なものが抑えられてきた1年ではないかと思います。

サンタさんも感染防止対策を守りますという話の中で、いろいろな苦労がありますし、どこどこに行かないでください、なになにをしないでくださいと、こんなことばっかりあったように思いますが、そういう中におきましても、山梨県に関しましては、前進発展のための歩みを相当程度しっかりできたと私は思っております。

世間的には大変厳しい状況ではありましたけれども、我が県におきましては、多くの県民の皆様の御理解、御協力をいただく中で、グリーン・ゾーン認証制度、グリーン・ゾーン構想が浸透致しまして、日本全体、あるいは場合によっては外国の皆さんも着目しています。そういう意味で、山梨の安心、安全というものを発信できた1年だったのではないかと思います。

また、先ほどFC-Cubicの話も致しましたが、これから、水素燃料電池に関して、国を挙げて伸ばしていくという中で、その燃料電池の最も中核的な機関であるFC-Cubicを我が県にお迎えすることができるというのは、この分野における発展も確約されたと言えるのではないかなと思います。

今年は、色々なものが押さえつけられた年ではありましたけれども、発展の芽がしっかりと出ておりますので、やはり今年を示すとしたら、これからの期待を込めて、この一字にしようということで発展の「発」を選ばせていただきました。

記者

サンタクロースの話ですが、今、世界の子供たちは、このような状況で今年はサンタさん来るのだろうか、あるいはサンタさんはお年寄りなので感染したら大変だなどと考えているようです。それに対して、WHOの感染症の専門家がサンタさんには免疫があると言ったり、ヨーロッパの首脳も色々な発言をしていますが、山梨県の場合はグリーン・ゾーン認証をしたので、今日はサンタさんが来るということでしょうか。

知事

おっしゃるとおりです。安心してお迎えしていただければと思います。サンタさんの感染防止対策は万全だということを確認しましたので、自信を持ってグリーン・ゾーン認証を発行しております。

記者

今年1年を振り返る中で、コロナとの戦いで特に印象に残ったことは何かということと、知事が決断する時に心がけた部分を教えていただけないでしょうか。

知事

特に印象に残っているのは、この問題に最初に山梨県が触れたのがダイヤモンドプリンセス号だったわけですが、その最も初期段階での、ダイヤモンドプリンセス号の患者さんを受け入れられる、受け入れられないという議論です。冒頭申し上げましたが、山梨県における感染防止対策の現状を見た時に、まず最大の衝撃を受けました。その後、関係者と一致団結する中で、今日の状況を作り出しているわけですが、常に、事前対応、先手主義を心がけるようにしようということが最大の心がけだったのではないかなと思います。様々な事象が想定されるわけでありますが、その想定される事象に対して、一つ一つ、先送りせずに施策に結びつけて実行していく。中には、玉石混交もあったと思いますし、的外れなものもひょっとしたらあったのかもしれませんが、その時点でやれる限りのことを、見通せる限りのものを見通して、「あの時分かっていたよね、だけどさぼったよね」ということには絶対ならないように、むしろ、空振りであろうが何であろうが、考えられることはしっかり手を打って、人事を尽くしていこうということを心がけた1年だったと思います。

記者

今年1年の新型コロナへの対応も含めた県政への取り組みについて、点数をつけるとしたら何点ぐらいになりますでしょうか。

知事

私自身で点数をつけるのはおこがましいとは思いますが、やるべき課題をやり尽くしたかと言えば、そこは分かりません。現在進行形で取り組んでいる問題もあります。赤点ではなかったとは思いますけれども、まだまだ努力が必要な状態なのではないかと思います。点数は分からないですね。

記者

県有林貸し付けの話で、今日も特別委員会で、亡くなった横内正明知事の弟さんから、知事が横内さんには迷惑をかけられないと言っていることが、県有林課から伝わったという発言がありましたが、それが本当かどうかということと、どういう意図があるのかを伺えればと思います。

知事

この問題に関して、生前の横内知事から、そもそもこの問題は、いずれかの機会にやっぱりきっちりやるべきだというお話を、2人でいる場で私はいただいておりました。したがって、私にとりましては、その御意志を受け継いで伸ばしているという側面もございます。そもそも、年来の思いと致しまして、この住民訴訟制度がこのままでいいんだろうかというものがあります。確かに、様々なものに、行政のトップとして、良きにしろ悪しきにしろ責任をとることは重要だと思っています。ただ、今のこの法制度のあり方というのが、個人に対する損害賠償、お金を払えということで、責任のとり方を法律上規定しています。私としては、これは制度としていかがなものかと思います。特にこれだけの訴訟では巨額な話になりますし、実際、知事をやっていて、それだけの額を払える知事は常識的にいらっしゃらないわけであります。先祖伝来の大金持ちか、もしくは何か別の収入源をお持ちなのかというわけですが、私もそうですけれど、ほとんどの知事さんはそんなことはなく、仕事にすべての時間を使っているわけです。歴代知事の皆さんがそうされてきた中で、個人の損害賠償責任を問うようなやり方は、そもそも私はよろしくないと思っています。それは亡くなられた横内知事だけではなくて、私の前任である後藤さん、山本知事に関しても同様の思いを持っています。その2つの意味で、どういう場面で聞かれたかは分かりませんが、私は、横内知事に、個人的に何らかの御迷惑をかけることは避けたいと常に思っております。

記者

コロナの話に戻りますが、政府が特措法改正を検討していますが、受けとめをお願いします。

知事

どういう形で改正されるかという話を正式に聞いていないので、コメントしようがありません。ただ、特措法には穴がいっぱいあって、要請について、24条と45条の違いは何だということすら十分整理されていないものですし、関係法令との優劣関係も全く整理がされていません。今年、我々も苦しい思いをしましたが、富士スバルラインを封鎖しなければならない状態でしたが、特措法ではそういうことが一切できず、たまたま調査をする必要性があったので調査を致しましたが、そういう意味で、関係法令との関係も十分整理されていない。特措法は、おそらく突貫作業で作ったと思いますが、今回の実体験を踏まえて、さらなるブラッシュアップが必要だろうと思います。

政府が分科会に提出したということは存じておりますが、その中身に関してはまだ見ていませんので冒頭申し上げたとおりですが、改正にあたっては、実際に使った経験を反映するような場を設け、また、意見も聞いていただきたいと思います。

 

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 年末年始を迎えるにあたっての補足説明

補佐官

年末年始に向けて、知事から県民の皆様へメッセージを出されましたが、細かな点について、補足をさせていただきます。

まず、会食についてであります。新型コロナウイルス感染症がどのような場で感染するのかと言うと、一番は飛沫感染です。つまり、マスクを外した状態で人とある程度の時間接するという場で感染することが多くなっています。そのような状態になることが一番想定されるのは、飲食の場です。したがって、飲食する場合は、できるだけ少人数、短時間でといろいろなところでお願いをしていると思います。政府の分科会では、食べる時だけマスクを外して、またマスクをしてと言っていますが、これはあまり現実的ではないので、食べる時には食べることに専念していただいて、会話をする時には必ずマスクを付けていただくことが必要かと思います。また、ある程度距離をとっていただき、お酌に回る、箸や皿の使い回しを避けていただきたい。更に、体調が悪い場合は参加を控えていただくことが大事だと思います。

次に、外出、帰省についてです。感染が多発している地域にどうしても行かなければならない事情がある方もいると思います。そして、感染多発地域から県内に戻ってこられるという方もいると思います。まず、感染多発地域に様々な事情でどうしても行かなければいけないという場合は、マスクを着用する、手洗いを徹底する、3密を避けるといった基本に加えて、飲食の場が一番感染をする機会が多いので、会食、夜の街といったところは避けていただきたいと思います。どうしても会食をしなければならない場合は、他県でもグリーン・ゾーン認証と同じように、感染防止対策をきちんとしている店を認定する制度がありますので、そういう店舗を使っていただきたいと思います。

また、感染多発地域から県内に帰って来られる場合には、お年寄りがおられるようでしたら、本当に今の時期に帰省するべきかどうかを、家族も含めて慎重の上に慎重に検討していただきたいと思います。帰って来られて、せっかく帰ってきたので集まろうということもあろうかと思いますが、今回に限っては控えていただきたいと思います。人が集まれば集まるほど、特にその方が感染多発地域から帰られた場合には、リスクが高まるということは容易に想像していただけると思います。ですので、帰省をされた方と会食、会合をすることはできるだけ控えていただきたいと思います。

そして、成人式について知事から言及がありました。苦い経験にならないようにという話がありましたが、それはどういうことかというと、やはり成人式の後は、皆さん成人になってお酒が飲めるということで、久しぶりに会った仲間達と二次会に行く、飲食に行くというパターンがよく見受けられます。式そのものは、距離をとる、マスクを着用するということで感染対策がとられていると思いますが、二次会で気が緩んでお酒を飲むということになると、感染リスクが高くなると思います。どうしてもこの機会しかないということであれば、少人数で短時間、そして、感染対策がきちんととられている店舗を利用していただくことが重要ではないかと思います。

もう1点、初詣についてです。31日の夜から元旦にかけて、多くの方が初詣に行かれることは従来からの習わしになっていると思います。しかし、初詣ではどうしても一斉に集まる時間帯があると思います。いつも行っている方は、いつ混んでいて参拝に長い時間がかかるということが分かっていると思いますので、できるだけそういう時間帯を避けることを考えていただきたいと思います。本当に三が日の間に初詣をしなければならないか寺社仏閣の方に伺うと、そんなことはないとおっしゃっていましたので、分散して初詣をすることについて御配慮をいただきたいと思います。

先ほど実施した本部会議の際にも申し上げましたが、今、医療が緊張感を持った状況のまま、疲労感が蓄積してきています。年末年始はどうしても医療体制が通常より手薄になる中で、感染者を増やさないために、報道の方にも御協力をいただきながら、県民に必要な感染対策を伝えていただければありがたいと思います。

記者

先ほどの本部会議で、年末年始の会食について、通常ではない飲食のパターンなので、より注意深い対応をと話されていましたが、どのようなところが通常ではなく、どのようなところで注意が必要なのかということを教えていただきたいです。

補佐官

本部会議では、年末年始というのは、通常とは異なる移動がある、行動パターンになるということを申し上げました。

移動については、中心は帰省です。帰省というのは、年末年始など一定の時期しか起こりません。

そして、行動については、やはり忘年会、新年会のシーズンでもある。帰省をされたら、せっかく帰省をしたのだから、家族親族で集まろう、友達と集まろうということで、普段とは違う方々で集まりが催される可能性があります。やはり家族でも普段から接触している方だけで集まるのと、同じ家族であっても外から来た方が集まるのとでは違うと思います。

そういう意味で、行動パターンが違うと申し上げましたし、会食等する際には、時間や、人数にもできるだけ気をつけていただきたいということも申し上げました。

普段から会っていない方は、その方が家族であったとしても、やはり一定のリスクを背負って来ているということなので、本当に十分気をつけていただきたいと思います。

記者

12月の感染者が増えている要因と、(県内の感染者数が)年間500人を突破したのですが、これは感染制御ができている状態と評価しているのか、それともやはり警戒が必要な状況なのか、そのあたりの現状認識を教えてください。

補佐官

感染者の人数だけでいいますと、11月は128人でしたから、現時点でもうすでにそれを突破しています。ですので、感染者が多発しているということは言えると思います。

その要因については、細かく検証しなければならないと思っているのですが、単発で終わる例よりも、感染が拡大していく例の方が、最近増えているという印象を持っています。今まで単発で終わっていたのが、感染者が感染者を呼ぶというような形で増えていく。それはなぜかというと、一つは、濃厚接触者、接触者を含めての掘り起こしが非常に丹念に行われている。そのために、今まで、発見をされなかったような方まできちんと把握されてきているという、プラスの面があると思います。

また、市中に感染源が隠れていて、そこから知らず知らずのうちに感染が広がっているということがもしあれば、非常に気をつけなければならないと思っています。

感染者が500人を突破したということで、感染対策がうまくいっているのかどうかということですが、比較的うまくいっているのではないかと思っています。東京、神奈川に隣接をしていて、人口10万人あたりの感染者数が山梨県はかなり低い方の位置にあるという意味では、本当に県民の皆様、色々な業界、県の関係者、そしてもちろん医療関係者の方などの様々な努力によって、何とか今の状況ができている(のだと思います)。

ただし、12月の初めに、クラスターが一つ発生をすると、非常に多数の感染者が出て、急激に医療機関に負荷を与えるということも経験しています。そういう意味では、一番恐れるべきはクラスターということになりますので、その発生を防ぐためにも、やはり、県民一人一人の方が、基本的な感染対策をきちんと守っていただくということが大切だと思います。

記者

先ほどの発表の中でも、感染多発地域という言葉が出てきましたが、具体的に教えて欲しいです。

補佐官

国では、感染が増えている地域について、ステージ別に分類をし、ステージ3というとかなり多くなっていると示しています。それは人口10万人単位の新規感染者数が15以上ということになります。

現時点でこの15以上というのは、10数(都府)県程度だと思います。ほとんどが首都圏、関西圏、中京圏ですが、広島県が入ったり、高知県が入ったり、その時期によって入れ替わりがあります。

ただ、常時多い、そして山梨県民が行く可能性が高いところというと、やはり首都圏と中京圏と関西圏の3つだろうと思います。

記者

本部会議の中で、富士東部地域の感染者が集積しているという話がありました。クラスター以外でも単発での患者さんも出ているということについて、考えられる要因は何かありますか。

補佐官

要因として考えられるのは、二つあります。

一番首都圏に隣接をしている地域なので、通勤通学をしている人が結構多いということです。そういう方々が、感染防止対策をしていても、首都圏で感染してきている可能性があるというのが一つ。

もう一つが、飲食店関係や職場関係などでクラスターがでましたけれども、それがずっと地域に浸透している部分がある、漏れ広がっている部分があるということで、市中感染のようなものが行政等が把握していない部分であるとすれば、それが原因になっているということが考えられると思います。

原因がどこにあるかというのは、データがないのでわかりませんが、もうしばらくは、富士東部地域については、その動向を注視していく必要があると思います。

 

以上

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