トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事臨時記者会見(令和2年12月8日火曜日)
ページID:97604更新日:2020年12月9日
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防災新館401,402会議室 11時40分から
発表事項 発表事項以外の質問事項
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補佐官
グリーン・ゾーン認証を受けた飲食店で会食をされたグループの中から、新型コロナウイルス感染症の感染者が出ました。それも複数発生したということはご存知の通りであります。
保健所で積極的疫学調査を進めており、現時点で分かっていることについてお伝えします。392例目の感染者の行動を調べている中で、11月30日月曜日に複数名で会食をしていることが確認されました。そこで、一緒に会食をされていた方を濃厚接触者として調査を進めてきたところですが、これまでのところ7名の検査を行い、そのうち6名の方の陽性が判明しております。他の参加者の有無等について、引き続き、感染症対策特別チームを派遣して、調査を継続しているところであります。店舗の従業員については、念のため、当日勤務していた3名の方の検査を行いましたが、全員の陰性が確認されました。
そして、グリーン・ゾーン認証の適合店でありましたので、認証の基準適合状況について、昨日、担当課に現地調査を行っていただきました。その結果、店舗入口へのスプレー式アルコール消毒液の設置、大声での会話や、お酌・回し飲みの禁止、咳エチケットの励行などの掲示、完全個室制によるグループ間の対人距離の確保、そういうことをきちんと遵守をしておられることが確認できております。しかしながら、店主の方からお話を伺いますと、今回の利用に関しましては、お店側が距離をあけるために、2部屋の個室利用を勧めたようですが、利用者から強く拒絶され、1ヶ所で会食をしたいという申し出があり、結果として、会食時にグリーン・ゾーン認証が求める対人距離1メートル以上が確保できなくなっていた状況だったということです。このお店は個室形式になっていますので、十分な換気を行うため、個室の出入口の開放を行っていたところですが、利用者の方でその出入口も閉めて飲食・会食をされたということが分かりました。
その店舗において、他の利用者の存在は現時点では確認されておらず、従業員への感染もないため、グループ内での感染にとどまっており、不特定多数への感染は認められないことから、現時点では店名の公表は考えない方向で整理されております。事実関係については以上でございます。
知事
今回のケースは、利用者自らによって、店の許可なく室内の密閉状態をつくり出すなど、グリーン・ゾーン認証での感染防止ルールに反した利用状況がつくり出されていたこと、この利用者間において集団感染が発生したこと、ただし、店舗スタッフとの間では感染の連鎖が起きていないと要約できるのではないかと思います。
店舗側が遵守し、利用者にも求めている感染防止対策を無視した利用の強行があったわけですが、コロナ禍におきましては、店舗と他の利用者の双方の安全を脅かす迷惑行為であると言えるかと思います。
今回のケースが示しておりますのは、いかにお店側が、利用者の安全を考えて対応していたとしても、そのルールを利用者自身が無視することがあっては、感染拡大リスクを排除することは難しいということであります。確かにグリーン・ゾーン認証における感染防止対策そのものは、なおも感染拡大の途にあるウイルスに対しては、残念ながら、完璧なものであるとは言い切れません。しかし、可能な限り感染リスクを下げる、そのための最低限の対策としては有効なものであると考えます。現に店舗のスタッフとの間につきましては、感染の連鎖が確認されておりません。とはいえ、利用者自身の御理解と御協力なくしては、全ての努力は無意味になってしまいます。くれぐれも店舗を利用される場合におきましては、それぞれの店舗が求め設定している感染防止ルールを厳守されますよう、ここで改めて県民の皆様にお願い申し上げます。
さらには、今回、グリーン・ゾーン認証店の利用者の間に感染者が出たわけでありますが、もちろん、目に見えないウイルスでありますので、これを完全に排除することは難しいわけです。だからこそ、最低限の感染症対策さえできていない店舗、あるいは施設を利用することは、御自身、あるいは御家族、御友人といった、大切な方々を危険に陥れる行為になります。改めて県民の皆様にお願い申し上げます。ぜひとも、グリーン・ゾーン認証あるいは個別解除を受けた、感染防止対策が施されている施設を選んで御利用をいただくようお願い申し上げます。
なお、今回、グリーン・ゾーン認証基準を厳守されて運営を行っておられた今回の店舗のように、しっかりとその基準を厳守しながら、利用者側のルール違反あるいは迷惑行為によりまして感染者が発生した場合には、行政として営業再開に向け、さらなる積極的な支援ができるよう、支援策の検討を指示したところであります。
併せまして、グリーン・ゾーン認証基準自体、必要に応じて見直していかなければならない、絶対の対策ということはないと思いますので、状況の変化、あるいは新たな知見に基づきまして、必要な見直しをしていきたいと思います。これにつきましては、今後速やかに検討して、グリーン・ゾーンの認証店に対してその旨の通知を行っていきたいと思います。
知事
まず、北麓地域の県立高校におきます、新型コロナウイルスの感染に関しまして御報告致します。富士北麓地域の県立高校におきまして、12月6日までに生徒21名、教員2名の新型コロナウイルスの感染が報告されております。この高校では、感染の拡大を防ぐために、陽性者が判明した学年の生徒全員にPCR検査を実施するとともに、12月5日土曜日に全校の消毒を実施し、12月7日8日両日を休校としております。陽性者が判明した学年以外につきましても、全生徒496名についてPCR検査を実施し、本日、全て陰性であったことが判明致しました。今後とも、生徒の皆さんが安心して学校生活を送れるように、県として万全の対策に努めて参ります。
そして、受験機会の確保に関してですが、今般、県立高校におきます新型コロナウイルス感染拡大により、感染が確認された生徒、あるいは濃厚接触者と判断された生徒は、長期療養や自宅待機を余儀なくされることになります。このような状況のもと、高校3年生の進路への影響が大変心配されるところであります。
山梨県と致しましては、受験機会の確保に向け努力しているところであります。これは本県のみならず、全国の受験を控えた生徒の皆さん全体の問題であり、来る12月11日に、文部科学大臣に対しまして、国としても受験機会の確保に向けて、一層努めていただくように要請を行うことと致しました。
併せまして、今後実施が予定されております、看護師の国家試験などの就職する際に必要とされる国家資格試験につきましても、新型コロナウイルスに感染した受験生への配慮が必要であり、この旨は、官房長官に要請を行って参りたいと思います。また、全国的な問題でありますので、現在、本県が加盟しております、日本創生のための将来世代応援知事同盟、これは計17県で構成していますが、こちらからも同様の要請を国に対して行うよう、働きかけを致します。
数年前に大雪があった時に、まさに看護師の国家試験の1日前だったと思いますが、現在の総理である当時の菅官房長官や、田村厚生労働大臣などの関係者の御英断によりまして、1か月先に再度試験を行う配慮をしていただきました。それにより、看護師の卵の皆さんの人生が守られた、地域医療も守られたということを、山梨県としては実際に体験したわけであります。
今回、国では、陰性が確認された濃厚接触者の受験生については配慮が示されておりますが、陽性になったとしても、受験する機会をぜひ確保するよう働きかけを行って参りたいと思います。
感染すること自体は、悪でも罪でも何でもない、誰しもがかかりうる話であります。洋々たる将来があるべき高校生の未来を守るためにも、ぜひ、大変な作業負担になるのは承知をしておりますが、各大学あるいは専門学校、その他若者が受験する必要がある学校に関しまして、関係者の皆様におかれましては、ぜひとも御賢察をいただき、受験機会を複数回設定するなどの対応をお願いしたいと思います。
記者
グリーン・ゾーン認証施設のことについてお伺いします。昨日の時点で、グリーン・ゾーン認証施設の認証をどうするかということも視野に調査するというようなことを取材で聞いたのですが、その点はいかがでしょうか。
知事
昨晩から、今朝にかけていろいろ情報が錯綜していましたが、現地へ行ってしっかり調査をした結果、お店の側はグリーン・ゾーン認証基準のルールの遵守に対して、最大限の努力をしていたことが認められました。その上で、御利用された方々の行動により、結果として、御利用されたグループ内で集団感染が認められたということですので、店側にはグリーン・ゾーン認証というルールに対して、意図的にこれを無視するとか、ないがしろにするようなスタンスは見受けられなかったので、このお店に関して、認証を取り消すことは考えておりません。
記者
営業再開に向けて、県としても支援するとおっしゃいましたが、具体的にはどのようなことを想定されていますか。
知事
それはこれから考えていきます。
記者
県としても後押しするということですね。
知事
感染拡大防止に対して誠意をもって努力をしていただいたお店に対しましては、しっかりお支えするのが、県としてやるべきことだろうと思いますので、お店の方とも相談しながら考えていきたいと思います。
記者
感染者の人数は、最初の人を含めて全体で7人になるということでしょうか。
次長
最初の392例目も入れて7名になります。
記者
全部で7名が同じ飲食店を利用して感染したということでよろしいですか。
次長
はい。今のところ、そう確認できております。
記者
グリーン・ゾーン認証を受けたところで、このような感染があったのは、これが初めてになるのでしょうか。
知事
はい。グリーン・ゾーン認証施設の利用者間で感染があったのは初めてです。
記者
今回の感染者の方たちは、お店を利用したことによって感染が広がったと県では捉えていらっしゃるのでしょうか。
知事
その点につきましては、精査する必要があると思っております。どのようにお店に来られたのか、その後どのようにされたのかなど、詳細を調べないといけないと思っておりますが、現時点ではまだ把握していません。現在、精査のため、特別調査班に調査に取りかかっていただいております。
記者
仮に店の中で感染が広がったとすると、今のところの調査では、ルールを守らない利用の仕方があったということですが、認証制度は利用者側にルールを守っていただくことによって効果を発揮する制度になっています。知事は先ほど、見直しについて言及されましたが、現時点でこのように変えていきたいという方向性が念頭にあるようでしたら教えていただけますでしょうか。
知事
例えば、今回の店舗におきましては、ドアを開け閉めできて、開けることで中の環境を確保するという立て付けになっていましたが、閉めて密閉状態になりうるようなケースを排除するような工夫、暖簾にするとか、引き戸を撤去するという工夫が必要ではないかということなどにつきまして、今後議論をしていきたいと思います。
記者
これまでの県や県教育委員会の発表では、富士東部地域の高校と説明をされていましたが、今回、北麓の高校と知事はおっしゃいました。より範囲を絞った理由は、どのようなものでしょうか。
次長
昨日、第2報等を公表させていただいておりますが、感染された生徒さんの生活圏について、御同意をいただいて富士北麓地域と公表しておりますので、富士東部ではなく北麓地域としています。
記者
先日、埼玉県の川越市では、中学校での感染者集団の発生を受けて学校名を公表しておりますけれども、県が公表しない理由は何でしょうか。
知事
情報提供に関しましては、当該高校の全ての生徒の皆さんの御家庭には連絡させていただいております。そして、周辺地域の高校には、校長を通じて、同地域の他の高校で感染があったという旨はお伝えをしております。
高校名、これは学校名と言って差し支えないと思いますが、学校名を公表しない理由は、そこに通う生徒あるいは児童に対して、他の学校の児童生徒によるバッシングが起こるリスクを回避したいという思いから公表しておりません。これから心も育ちうる中で、周りからのいじめ、あるいはバッシングというものを引き起こす、そういうものにさらすリスクは、可能な限り避けたいという思いで、学校名は公表しないこととしております。
記者
学年も公表されておりませんけれども、一方で受験機会の確保については、東京に要望に行くと言っています。他の学年には感染が広がってないことまで考えると、不自然だと思うのですが、知事がおっしゃるように、感染すること自体は罪で悪でもないし、本人のせいでもないわけですから、もっと当たり前に公表すればいいのではないかと私は思いますが、どうでしょうか。
知事
情報提供は最大限行いたいというのは基本方針ではありますが、やはり青少年をいじめなどのリスクにさらすというのは、大いに躊躇するところでありまして、そのリスクも避けたいと思います。大人の件であれば、最大限、感染拡大防止に対して必要な限りにおいて公表していくわけでありますが、特に青少年に関しましては、何をどこまでやるのが最大限なのかというところは、手探りの状態です。ぜひ武士の情で御理解いただければと思います。
記者
別に何か強く要求するということではないのですけど、県としてはその理由として、青少年なので成人以上の配慮をする、どこまで公表するかは現在手探りの面もあるとその2点でしょうか。
知事
おっしゃる通りです。
記者
受験機会の確保についてですが、コロナに感染した受験生であっても受けられるように、大臣に要望するということです。“隗より始めよ”ではないですが、山梨県立大学とか産業技術短期大学校など県が持つ学校で、具体的に機会を確保していく考えはあるのでしょうか。
知事
すでに県立高校については対応しております。
教育次長
試験当日にPCR検査で新型コロナウイルスが陽性だった場合には、別日程で受験ができるような日程を既に組んでございます。
知事
その他の学校につきましても同様の取り扱いにしたいと思います。
以上