ページID:94763更新日:2020年5月9日

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知事臨時記者会見(令和2年5月5日火曜日)

防災新館401,402会議室

18時00分から

 

発表事項

 

知事会見0505

 緊急事態宣言延長に伴う措置について

知事

山梨県では、昨日5月4日の政府による緊急事態宣言の延長を受けまして、本県におきます緊急事態措置を5月7日から5月31日まで実施することと致します。

今後の基本的な方針について申し上げます。

まず、県民の皆様に向けましては、外出の自粛のお願いを緩和することと致しまして、人混みや、3つの密がある場所への外出、県境をまたいだ移動を自粛していただきますよう、ご協力をお願い申し上げます。

また、県外在住の皆様の山梨県内への移動につきましても、同様に、今しばしご辛抱賜りますようお願いを申し上げます。

事業者の皆様に向けましては、一部の施設におきまして、引き続き休業等の協力要請を行うことと致しますが、一定条件のもとにおきます再開に向けて、県として準備に着手致します。

緊急事態措置の延長に伴う、基本方針は以上でございます。

以下、県として、今後の社会生活や経済活動のあり方につきまして、具体的に申し上げます。

県民の皆様方の精一杯のご努力のもと、幸い、山梨県におきましては、感染爆発には至っておりません。至ってはいないものの、なおも新たな感染者はわずかながらも発生し続けている状況にございます。

他方において、既に退院した方も多く、この結果、現時点での入院者は、宿泊療養施設も含めまして12名となっており、県としては、十分な対応余力を確保しております。陽性患者の累計が今56名ですが、その内、退院者がいらっしゃいますので、入院者が12名となっております。この12名のうち1名が、宿泊療養施設にお移りいただいている状況でございます。

ただし、本県は、東京、神奈川、埼玉といった特定警戒都道府県に隣接しており、引き続き十分な警戒が必要となっております。こうした現状を認識した上で、社会生活や経済活動につきましては、これを回復軌道に戻すために取り組んで参ります。

その際、当面の方策と致しましては、医療崩壊や感染爆発を決して招かないように、適切に感染制御された状況を維持しながら、身近なところから、社会・経済活動を再開し、回復軌道に戻していくことに致します。

感染抑制と、社会生活、経済活動を両立させること、そのための前提として、すでに人口比におきまして、日本最高水準の検査実績がある、本県のPCRの検査能力を今後早期に、さらなる拡充を実現いたします。

社会・経済活動の回復と維持のためには、感染の早期発見と早期治療による感染制御が求められます。適切な感染制御が前提にあってこそ、不安のない社会生活が可能になるものと考えております。

今回の新型コロナウイルス感染症につきましては、現段階ではなお、将来にわたる感染拡大の波に見舞われる可能性も指摘されているところでございます。新型コロナウイルス感染症に限らず、将来にわたって未知の感染症が発生する可能性をも念頭に、いかなる時であっても、社会活動が止まってしまうことのない社会システムが今後は求められております。

県からの自粛要請に従うという感染制御のあり方ではなく、個々人が理解して行動するという、地域社会そのものが感染に適応できる社会システムを築くことで、社会全体として、感染症に立ち向かえる仕組みを整えることが強く求められているのではないでしょうか。

こうした観点から、感染制御された社会・経済活動の維持に寄与する民間の取り組みに対して、山梨県として積極的に支援をして参ります。

すなわち、感染症対応に適した事業環境を維持するために最低限守っていただくべき基準を、なるべく早い時期に県としてお示しをし、各業界、業態又は事業者個々におきまして、これを踏まえた上で、感染症拡大予防ガイドラインを策定していただきます。

このガイドラインを遵守する事業者におきましては、自信を持って社会経済活動を再開していただくべく、ガイドラインへの対応が完了したと認められる事業者につきましては、緊急事態措置上の営業自粛対象であっても、個別に対象から除外し、営業を再開できることと致します。加えて、このガイドラインに適合するために必要な設備の更新や改修等に対しまして、積極的に支援をして参ります。

これによって消費者や利用者の皆様にも安心して利用していただければと思います。

繰り返しにはなりますが、こうした社会・経済活動も、感染制御といった、感染拡大が適度に抑え込まれた社会状況が維持されることが、すべての前提となります。

感染症対策という点におきまして、営業や事業再開することで、警戒を緩めるということを意味するわけではありません。感染症拡大を抑止するための個々人や事業者における意識、これは決して怠ることが許されない局面であると、このようにご理解を賜りたいと思います。

なお、県におきましても、感染症対策総合対策本部の体制を強化し、全庁を挙げて、より強力にこの感染症拡大の抑止に対しまして、取り組んで参ります。

終わりになりますが、今後の取り組みにつきましては、突発的な感染症の蔓延と拡大に見舞われても、社会生活や経済活動が止まることのない抗ウイルス環境を築くための第一歩となります。

今回のような災害級の感染症が起きても、あるいは甚大な自然災害が発生しても、経済活動が維持され、雇用が継続され、学校教育が継続できるための、社会生活上の耐久力が確保できる要素と仕組みを、あらゆる部分に組み込んでいく作業は、今後も継続して、手探りなのかもしれませんが、模索と実行トライアルアンドエラーを繰り返していかなければならないと思います。

目指すべきは、豊かさと命を両立できる、抗ウイルス、抗感染症に秀でた、山梨であるものと考えます。

これを目指して、県民の皆様とともに、この苦しい状況を1日も早く乗り越えていきたいと、このように考えております。

記者

県民向けの外出自粛の要請は緩和するとおっしゃいましたが、県外への移動や3密がある所への外出はしないでくださいとも言っています。これまでとの違いについて教えてください。

知事

これまでは、原則外出を自粛してくださいというお願いをしておりました。今回は対象を絞りまして、接待又はカラオケを伴う飲食店への外出、人混みへの外出、3密のある場への外出、この3類型に絞って外出を自粛するようにお願いをしております。なお、これまでのお願いは、特措法45条第1項に基づいておりますが、今回は特措法の24条9項に基づく協力の要請という形になっております。

記者

法律上は協力の要請に1段下げるとともに、対象を絞ってそれ以外の外出の自粛は要請しないということですね。

知事

はい。あと県外への外出自粛は要請します。

記者

事業者向けの休業の協力要請はこれまで通りということですが、手元の資料を見ると、博物館等は外れるのでしょうか。

知事

外れます。

記者

博物館等は外れて、あとはこれまで通りということですか。

知事

あとは、バー、スナックに関しましては、接待又はカラオケを伴うものに限定しております。

記者

接待、カラオケが伴わないバー、スナックはこれまで休業への協力を要請していなかった他の飲食店と同じ扱いになるということですか。

知事

おっしゃるとおりです。接待、カラオケは、これまでの経験でクラスターを発生させた経緯がございますので、ここについては引き続き自粛していただきたいと思います。接待、カラオケがなければ、バー、スナックでも、他の食事提供施設と同様の適切な感染防止対策に加えて、消毒液の設置や入場制限などに留意していただいて、スタートしてくださいということになります。

記者

休業協力要請に関して、近い時期の社会経済活動の再開に向けて準備するとおっしゃったのは、業界ごとのガイドラインづくりのことを指しているのでしょうか。

知事

はい。まず、県で基準を作ることを考えています。業界ごとあるいは業態、場合によっては個々の事業者に作っていただくガイドラインが、その基準に照らして十分なものであると認められれば、基本的には休業の協力要請の適用除外ということになります。

記者

今回の緊急事態措置は31日までであと1ヶ月弱ですが、県が基準を作り、事業者もガイドラインを作り、適合しているかどうかを審査するということは、それなりに時間がかかると思いますが、どのぐらいのスピード感を想定しているのでしょうか。

知事

なるべく早く基準を示したいと思っています。昨日の総理の会見によりますと、14日に国は考え方を示すと話をされていますが、それを踏まえて、ただそれに縛られず、なるべく早い時期にお示ししたいと思っています。

記者

県が示した後、各事業者が適合しているかどうかの審査を相当急いでやるということですね。

知事

はい。

記者

昨日、総理も会見の中で、14日に専門家会議を開いてもう一度検討するというお話があり、前倒しの解除も検討するという話ですが、今回の休業要請に関して、山梨県としても、今後の状況を見定めながら、要請自体を早めに解除する可能性は考えていらっしゃるのでしょうか。

知事

そうなれば一番いいわけですが、ここは国全体での緊急事態宣言という状況がありますので、当面はガイドラインを作っていただいて、それに則って運営していただく事業体を、個別救済していくことに注力していきたいと思います。

記者

休業要請の期間が1ヶ月弱延びたわけですが、事業者の中には、経営が苦しいところがたくさんあるかと思います。これまでの休業要請に対しては、休業補償や協力金の支給はなく、持続化給付金がベストな支援策だということで、その受給を支援するという方針を示されていましたが、今回延びたことによって、休業への協力に対する支援の考え方は、変わっていないのでしょうか。

知事

変わりません。それより早く手にしていただくものはないので、その取得を最大限バックアップ致します。持続化給付金の他にも、県として、今回休業に対する協力の要請を行っている先に、雇用調整助成金の取得、さらには県の制度融資を最優先で取得していただくべくバックアップをする。これが一番早い対応策だと思います。その上で、ガイドラインに手が届かない個別の事業者さんの設備投資に対しても、我々は支援をしていきたいと思っております。こういうことで当該業界全体で感染症対策の水準が上がるような形での支援を県としてはやっていきたいと思いますし、そうすることが利用される方の安心と信頼も得られると思います。最終的には、関係者全員がプラスになるのではないかと考えております。

記者

今、設備投資を支援していくというお話があり、PCR検査の体制も強化するというお話もありますが、6月の補正で計上していきたいというお考えですか。

知事

予備費も用意しておりますし、足りない分については6月補正でやっていきたいと思います。

記者

休業要請の関係ですけれども、ガイドラインを守ってしっかりやれば再開できるというのは、事業者の方にとっては新しい光が見えているのかなと思いますが、まず一つはガイドラインをちゃんと守っているかどうかのチェックはどのようにやるのでしょうか。

知事

そこはこれからの検討になりますが、例えば業界団体があるようなところ、あるいは組合みたいなものがあるようなところは、そこの自主規制にお任せするというのもあるでしょうし、あるいは一般のユーザーの方から、私どものところに、ここは守っていないという話があれば、実際お伺いをするなり、お話を聞かせていただいて、守っていないということに対して是正を図るということではないかと思います。あまり悪質な場合は、改めて個別に、場合によっては休業の要請をしていくということも視野に入れるべきだと思っております。

記者

パチンコ店が他県から人が来るということが全国的に問題になっていますが、山梨で再開してしまうと、他県から流入する恐れもあると思うのですが、対策というのはどうでしょうか。

知事

他県において先行事例が一つありまして、例えば徳島県では、徳島県外からのお客様を断ってくださいというお願いをしていると承知をしております。それが守られなかった場合は、業界に休業要請をするという話をされていたと記憶しておりますが、おっしゃるとおり本県は、東京、神奈川、埼玉と隣接しておりますので、そういう例も参考にしながら、十分考えていかないといけないと思います。

記者

それを県が示す基準に反映していくということですか。

知事

おっしゃるとおりです。

記者

今回、感染症関係総合対策本部を強化するということですが、詳しく教えてください。

補佐官

さらなる全庁的な取り組みの必要性及び新たなニーズに対応した取り組みが必要ということから、体制を強化したいと考えております。4月7日に医療対策本部を立ち上げ、宿泊施設の立ち上げなど一定の成果を上げましたが、やはり新たなニーズがどんどん増えておりますので、総合調整部、経済部、医療部という形で再編しまして、機能強化を図るということでございます。

記者

設備投資の支援ですが、具体的に考えていることがあればお伺いしたいと思います。

知事

例えば、より強力な換気装置の整備やパーテーションの設置、あるいは政府の専門家会議で対面型の飲食は好ましくないみたいな話がありましたが、それを踏まえてカウンターにするといった設備改修をお考えのところに、今後、補助金などのサポートを考えていきたいと思います。

記者

昨日の政府の発表では、新しい生活様式というワードが出てきて、相当具体的な様式が示されましたが、知事はどのように評価しますか。

知事

ぜひ多くの県民の皆さんにはよろしくお願いしますということではありますが、やはり社会システムとしてそれを導くということが、私は必要だと思っております。そういう意味で、この新しい生活様式にそぐう社会に変容していくというか、受けとめるように我々としてはサポートするべきだと思います。県民の皆さんに対しては、当然そういう呼びかけをいたしますが、呼びかけたあとは全部お任せするのではなくて、県民の皆さんが新しい生活様式に則した行動をしやすいような社会環境づくりを、県としては進めていきたいと思います。逆に、それ無しには酷じゃないか、にわかに明日から実現するということは大変なことだと思います。

記者

先日、知事から県教育委員会に対して、学校の休校について期間延長を検討して欲しいという要請をされました。県教委もそれに応じて24日までの休校を決めています。今回宣言が実際に延長になって、県として新しい措置を発表されましたが、特に学校の再開については言及されていませんが、学校の休校期間については、知事は今回どのように考えていらっしゃいますでしょうか。

知事

個人的には、早く再開した方が生徒さんにとって好ましいと思っています。様々な工夫のもとに地元の判断で対応しなさいというのが、基本的な政府の今回の延長措置の骨格であるとすれば、24日までに必要な対応を整えて、25日から県立学校等については、再開をしていただくことが望ましいと思います。

 

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