ページID:94711更新日:2020年5月2日

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知事臨時記者会見(令和2年5月1日金曜日)

防災新館401,402会議室

14時00分から

 

発表事項

 

200501知事会見

 無尽でお助け めざせ!みんなで100億円キャンペーンについて

知事

 新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態措置が実施されているところでありますが、多くの事業者の皆様が、県からの要請を真摯に受け止め、それぞれギリギリのところで踏ん張っていただいておられます。

地域の食文化を守り、県民の皆様の日常の食やコミュニケーションの場を提供していただいている飲食店の多くも、営業時間の短縮や休業などの対応をとるなど、感染拡大の防止に努めていただいているところでありますが、経営状況が大変厳しいと認識をしております。

こうした飲食店の皆様を何とかお支えしたいと考え、「無尽」に着目致しました。「無尽」というのは、古くから同様のものが各地に存在していたわけでありますが、いわば金融の相互扶助システム、それぞれがお金を持ち寄って助け合うものでありますが、山梨県においてはとりわけ「コミュニティの源泉」であり、「健康長寿日本一」を支える場となっている、生きがいを創り上げている一つの場にもなっているわけでもあります。

県では、県民の皆様の御協力をいただきながら、この無尽という相互扶助のシステムを活用し、消費行動を喚起して、飲食店のサポートをしたいと考えております。

事業スキームは、まず、無尽会、貯金会、女子会でも結構ですが、グループでキャンペーン事務局に連絡していただきます。その後、会食を予定している飲食店に前払いをしていただきたいと思います。そして、コロナが終息したところで、飲食店等でグループでの飲食が可能となったときに、その飲食店で食事をしていただきます。飲食店では、その預け金額に5パーセント相当額を上乗せしたサービスを提供していただきます。その後、上乗せした分を事務局に御請求いただくと、事務局からその飲食店に請求分をお支払いする、こういうスキームであります。

詳細につきましては、更に検討して、近日中に最終的な募集要項を公表したいと思っておりますが、規模はこれから6月の補正予算に向けまして、予備費というものもありますが、5億円相当を用意し、総事業費100億円を予定しているところであります。なるべく早くスピード感をもって開始したいと思います。

併せて、助け合いということで、この場をお借りして御紹介したいことがございます。この度、笛吹市の一宮中学校の女子生徒の方から県に対して、手作りのマスク100枚の寄贈をいただきました。また、この生徒さんから、御自宅に備えてあったマスク100枚を寄贈していただきました。地域や周りの皆様を思うこの女子生徒さんのお心遣いに心から感謝申し上げます。みんなで助け合って、この難局を乗り越えていこうということで、マスクの寄贈に対して改めて感謝を申し上げたいと思いますし、このキャンペーンに多くの方に参加していただいて、山梨県の文化の源泉、あるいは今後において観光立県やまなしを支えていく重要な役割を背負っていらっしゃる、飲食店の皆様をお支えするべく、力を合わせていければと思います。

記者

100億円という金額ですが、県内の外食産業の売り上げに対して、どの程度の割合を占める額でしょうか。

課長

少し古い数字になりますが、平成28年度の経済センサスで、1000億円を超える飲食の売り上げがありますので、その10パーセント程度ということになります。

記者

このキャンペーンで、飲食できるようになる時期はどのようにお考えですか。

知事

緊急事態措置がどういう形で解除になるかということは、これから検討することになりますが、措置を緩和していく中で、医学的知見に基づいて、条件はあると思いますが、一定の条件を守れば無尽会を開催しても大丈夫だという見解が得られた時に、スタートしたいと思っています。

記者

今タイミングが決まっているわけではなく、これからの状況を見てということでしょうか。

知事

そういうことだと思います。

記者

知事御自身の無尽に対する思い出や、この制度を使うとしたらどのように使おうと思っているのかお聞かせください。

知事

地元であります富士河口湖町におきまして、同年齢の皆さんと御神輿を担ぐ風習があるのですが、その皆さんと貯金会をやっていて、そのメンバーの1人になっています。

記者

その貯金会でもお使いになる予定ですか。

知事

利用を呼び掛けたいと思います。

記者

善意だけではなく、悪意で活用できてしまう制度だと思いますが、制度に不備がないようにするということについて、どのようにお考えですか。

知事

基本は消費を喚起するというところにありますので、性善説に基づきまして、あまりギチギチやるようなことはよろしくないのではないかと思います。飲食店でしっかりと消費をしていただいて、飲食店を盛り上げていければいいので、使い勝手の良さを優先させたいと思っています。他方で、悪意の人はいかなる場合も出てくるわけですが、ある意味公金の詐取になるわけですので、警察への通報をはじめ厳重に対処していきたいと思います。

記者

厳重に対処するとのことですが、どのような形で警察と協力するのでしょうか。

知事

地域をみんなで盛り立てていこうということですので、悪意のある方はいるかもしれませんが、基本的には皆さんの愛する地元の飲食店を守るべくやっていただけるものだと思っています。

記者

利用額の範囲は設定しますか。

知事

設けていく予定です。事務コストが増えてしまうので、一定金額以上にしていきたいと思いますし、上限額も設定して、多くの人に利用していただける形にしていきたいと思います。

記者

この100億円という数字はなかなかの金額だと思いますが、ここに込めた思いをお聞かせいただけますでしょうか。

知事

これまでの行政のスタイルではなかったかもしれませんが、最近の厳しい状況の中で、一体いつ出口が見えてくるんだということは、正直言って我々は分からないわけです。多くの皆さんが今力を合わせて、だんだん抑えつつあるのではないかと私は思っていますが、いつ我々の上にのしかかっている雲が除かれて、青空が見えてくるかは分かりませんが、そこで見えた青空から差し込む光というのはこんなに素敵なんだ、ワクワクするんだよという規模感、先々に対する明るい思いを、多くの皆さんと一緒に持とうじゃないかという意味で、100億という数字を打ち出させていただきました。

記者

これは、県職員の方のアイデアがスタートなのでしょうか。

知事

広い意味で県職員です。

記者

この仕組みを知事が初めて聞いた時に、率直にどう思ったかお聞かせください。

知事

私自身の考えでもあったので、大変素晴らしいアイデアだと思いました。

記者

今回の事業は飲食店の方の御協力もないとなかなかうまくいかないと思いますが、改めて飲食店の皆さんにこれから収束まで頑張って欲しいというメッセージを一言いただけないでしょうか。

知事

この新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、現在、緊急事態措置として取り組みを実施しておりますが、多くの県民の皆様が、基本的には外に出ないで、ステイホームということで、収束に向けて力を合わせているわけですが、我々は飲食店に対しては営業自粛の協力の要請はしておりませんが、大きな影響を受けているのも間違いないところですので、大変心を痛めているところであります。我々が東京と大阪並みの財政余力を持っていれば、もっと違うやり方ができたのかもしれませんが、申し訳ありませんが県だけではできません。しかし、先ほどマスクの話もありましたように、山梨県は地域のためにみんなが力を合わせる土地柄でありますので、県としては、県民の皆様にその力を発揮していただくべくおすがりをするしかないわけでありますし、またこういう形で県民の皆さんに協力を呼びかければ、必ずや多くの人に応えていただけるだろうということで、県民一丸となって、県を挙げて、山梨県の食文化の中心であり、コミュニケーションの核となる場を提供していただいている飲食店さんを、盛り上げ支えていきたい。このコロナの暗雲は、ワクチンができるなど、終期はいつになるか分かりませんが、いずれ収束することは間違いないわけですので、この収束するまでのこの期間をとにかくみんなで支えていきたいと思いますので、どうか今しばらく踏ん張っていただければありがたいと思います。

記者

前払いをして倒産してしまった場合に補償みたいなものはあるのでしょうか。

知事

これは基本的には当事者の中で対応していただくしかなくて、万が一倒産した場合は、残念ながら先払いしたお金は返ってきません。そういうことを前提に、予めご承知おきいただいた方に、このキャンペーンに御参加をいただきたいと思います。ただそのようにならないように、今県も国の持続化給付金の申請の支援ですとか、あるいは制度融資ですとか様々なものを用意しておりますので、これを分かりやすい形でお伝えをして、積極的に使っていただきたいと思いますし、また、そうならないようにするためには、なるべく多くの皆さんが、このキャンペーンに参加をしていただいて、皆様が大切にされてきた近所の飲食店さんをぜひ守っていただきたいと思います。願わくば、100億円なんかでは全然足りないよ、もっとふやさなきゃ駄目じゃないかというお叱りがいただけるぐらい、多くの方にご参加をいただきたいと思います。それが、ひいては、今おっしゃるようなご心配も吹き飛ばす、一番の本筋の方法ではないかと思います。

記者

今日、国の専門家会議が開かれて、緊急事態宣言が延長される見通しになっております。改めてその受けとめと、山梨でも自粛の期間に影響してくるかと思いますが、その対応をどう考えてらっしゃるかお聞かせください。

知事

これまで5月6日を目途に、みんなで歯を食いしばってきたわけでありますが、それが大変残念なことに、専門的な知見からすれば延長せざるを得ないようだという話になっていると承知をしております。ただここから先に関しては、0か1かという考え方では、もう持たないのではないかと思っています。その中間のグラデーションというのでしょうか、デジタル的に何もないか、やるかというのではなく、その中間点をきめ細かく探っていく作業が必要なのではないかと思います。飲食店さんを例にとれば、換気装置をしっかりする、あるいは席の間隔を今まで以上に空けるなど、ハード面、ソフト面双方で工夫をすることによって、3密という状態を回避していける工夫をしているような場合は、そういう所には行ってもいいのではないかと思います。感染拡大のスピードというか規模を、我々の医療水準で飲み込める範囲内において、経済活動を今まで絞ってきたものを緩和していくということを、真剣に考えるべき時が来ているのではないかと思います。既に庁内ではそういう議論を始めておりますが、例えば、色々な業界、業種がありますが、業種ごとにどういう設備、あるいは運営のマニュアルを整備して、その通りにやれば自粛の対象外にするとか、あるいはここは大丈夫ですよという、お墨付きというわけではありませんが、ここは配慮した経営をされていますということを皆さんに分かるようにして、それによって利用される方は安心して足を運べるし、そういう配慮をしているところは、もう少し広く商売できるようにするようなやり方を模索していきたいと思います。これもそんなに長い時間をかけて検討するようでは間に合わないと思いますので、早急に議論を整理して、実施過程に移していきたいとは思っていますが、ここはまだ議論を始めたばかりなので、そういう着想は持って始めていますが、正式にはもう少しまとまったところで、また皆様に発表させていただきたいと思います。

記者

県独自の基準というかマニュアルみたいなものも作るおつもりですか。

知事

はい。なるべく早く感染拡大、感染爆発に至らない範囲内での最大限の経済活動ができるように、そういう工夫を作り上げていくべく努力をしていきたいと思います。

記者

政府は早ければ5月4日にも緊急事態宣言の延長を表明すると言っています。今おっしゃった県独自の基準は、5月4日の少し後ぐらいには出したいのか、それとももう少し揉んで、ある程度事業者も自粛解除などをやりやすい形にできるように猶予を持たせるのか、その辺のスケジュール感というのは知事の中で現在お考えはあるのでしょうか。

知事

早ければ早いほうがいいのはもちろんなのですが、他方で、人の健康にダイレクトに関わる問題ですので、そこはしっかりとした知見に基づいてやっていく必要があろうかと思います。また、政府の専門家会議の中でも、同種の議論もなされていると伺っておりますので、そのようなものも見ながら決めていきたいと思います。ただ、待っているわけにはいかないので現在議論をスタートしておりますが、拙速をして感染爆発を招いたら元も子ありませんので、感染をマネージできる範囲内に留められるものとは何かというのもしっかり押さえながら、そこはスピーディーにやりたいと思いますが、慎重にやらないといけない類の性質のものですので、そこはぜひご理解をいただきたいと思います。

記者

解除や、どこまで自粛させるかについては、特措法に基づき各知事の判断で、ある程度濃淡や強弱というのは決められるということでよろしいのでしょうか。

知事

もちろん、政府とかなり詳細に調整をすることになっておりますので、当然相談しながらやりたいと思います。ただ、やはり山梨県内における、緊急事態措置の発出主体は県知事になっていますので、まずは我々としての考え方をまとめて、それを政府と調整をして、実施に移すというプロセスを取ることになろうかと思います。

記者

緊急事態措置の自粛協力要請の範囲を狭めるかということを、現在検討しているということでいいですか。

知事

そのような一律の話ではなくて、どういう条件が整ったらどういうことができるかとか、少しきめの細かい形で行っていきたいと思います。

記者

現状の緊急事態措置の内容からは、変わってくると考えてよいのでしょうか。

知事

そういうことを念頭に置いています。現段階では一律に営業自粛をしてくださいとお願いをしていますが、同じ業態の中にもいろんなレベルの方がいると思います。片方は換気をものすごくやっていて、お客さんも2,3メートルも離れた中で座るように配慮しているお店もあるかもしれませんし、そうではなくて、密接状態で換気がなかなかうまくできていないような場合もあるかと思います。現在は、それぞれの状況に応じて考えることができないだろうかと議論している最中です。

記者

他県から山梨県への来訪自粛の発表をされてから、土日や昭和の日も過ぎましたが、ここまでの呼びかけに対する自粛の状況をどのように受け止めていらっしゃいますか。

知事

どこまでが全体像か分かりませんが、富士北麓の方では、相当県外から来られる方が減少しているのではないかというお話をいただいています。他方で、他の場所では人がたくさん来ているという声も聞きますので、全般的に減ってきたという感じではないと思います。まだまだ要注意といいますか、ぜひ、このゴールデンウィーク中には、お越しにならないようにしていただきたいという呼びかけは続けなければならない状態だと思います。

知事

ぜひ皆さんの力で、「無尽でお助け めざせ!みんなで100億円キャンペーンについて」を宣伝してください。山梨ならではの昔から続いている相互扶助のシステムで、昔はお金を出し合って、その時必要がある人がそのお金をもらって、また翌月から無尽金をずっと出し続けるということで、庶民の相互扶助ネットワークの最たるものだと思います。これは本当に山梨県の皆さんが、それぞれ助け合おうという精神の表れであって、例えば今回このマスクもそうですが、そういう思いが次の世代にも連綿と伝わっているのではないのかと思っています。この良さが山梨県にとって強みになろうかと思っており、県ができることは十分かと言われれば、本当はもっと直接的なサポートができればいいわけですけれども、我々としては、県民の皆さんのこれまでの相互の助け合い、このような山梨県の伝統におすがりすることが重要だろうということで、今回のプロジェクトを出したわけであります。ですので、是非とも皆さんに宣伝していただいて、多くの方々が利用していただけるようにしていただけるとありがたいと思います。

 

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