ページID:94226更新日:2020年4月1日

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知事臨時記者会見(令和2年3月30日月曜日)

防災新館201,202会議室

15時30分から

 

発表事項

発表事項以外の質疑応答

知事会見0330

 東京~山梨・長野 交通強靱化プロジェクトの取り組みについて

知事

令和元年東日本台風により、東京都・神奈川県・山梨県境において、JR中央本線、中央自動車道、国道20号が同時に被災し、東京方面への交通が寸断されたことは記憶に新しいところです。これにより、多くの県民の皆様が大変なご苦労をされるなど、県民生活に深刻な影響が及びました。

このような事態を二度と起こさないようにしたい。仮に起きたとしても復旧をなるべく早く成し遂げたいという思いから、強靭化に向けて関係機関が連携して取り組むことが重要という認識をもとに、沿線自治体、あるいは施設管理者に呼びかけ、本年1月に交通強靭化に向けたプロジェクトを設立し、今回の災害で露呈した脆弱性の検証や、課題を共有するなど検討を進めて参りました。

この度、「中間取りまとめ」としてプロジェクトの成果がまとまりましたので、ご報告させていただきます。

交通強靭化に向け、関係機関で必要な取り組みの3つの方向性を確認しました。

1つ目は、脆弱箇所の強靱化であります。中央自動車道、国道20号、中央本線の個別路線の機能強化を推進するとともに、3路線が近接並走している区間等では、リダンダンシー確保に向けた抜本的な対策の検討を行っていこうということになりました。

2つ目は、復旧作業の効率化であります。各施設管理者と沿線自治体が復旧工事に関する協力体制を事前に構築すること、管理者間の連携強化を話し合うことにより、早期に復旧出来る体制づくりを検討していくことになりました。

3つ目は、災害発生時における交通マネジメント強化であります。交通情報の共有や広域迂回路への案内など、利用者へ速やかに情報提供される仕組みを強化し、影響の最小化を検討することであります。

今後は、本プロジェクトで検討を行った方針を踏まえ、道路に関するもの、鉄道に関するもの、災害発生時の交通マネジメントに関するものの3つの部門に分けて、取り組み体制を構築していくことに合意したところです。

本プロジェクトでは、今後更に関係機関との連携の中で、役割分担をしっかり定めながら強靱化に向けた取り組みを進めていきたいと思います。

記者

今後の検討体制が3つ出てきていますが、いつから始める予定なのか教えていただけないでしょうか。また、中央自動車道と国道20号は道路管理者が違ってきます。山梨県の事業であれば、予算をつけることができると思うのですが、今後、何年までにどのくらいの規模で投資をしてもらうよう要請するかなど、どのような考えがあるのでしょうか。

知事

今後の検討体制における2つの勉強会は、新年度に関係者の都合を速やかに調整し、なるべく早くスタートしたいと考えております。それぞれの検討会、勉強会については、国や関係各機関が正式なメンバーとして所属しておりますので、新たに作業を行うものについては当然費用を要しますが、最終的にはそれぞれの役割分担にもとづいて、それぞれが予算措置を講じて実行していくということです。我々だけで手前勝手に行っているわけではなくて、中央自動車道や中央線が極めて脆弱であるということは、国を含めた関係者の共通認識であり、この共通認識をもとに、具体的にこの方向で考えていこうということで合意をしました。今後は、どこの事業をどのように行っていくのかを含めて、それぞれがどのように資金を負担しながら行っていくのかということをこの勉強会で取り組んでいきたいと思います。

記者

リダンダンシーの意味を詳しく教えていただきたいのと、具体的に何を行おうとしているのか教えていただきたいです。

部長

リダンダンシーは代替性という意味です。被災した場合や支障があった場合はそれに替わる回り道ということでございます。これは、交通だけでなく機能も含めてしっかり代替性を発揮できる道路を迂回路として整備していきたいと考えています。何を行おうとしているかの質問につきましては、例えば国道20号の東西軸が寸断された場合、県内では国道413号があります。また、広域的には中部横断道があと少しで開通になりますが、それを経由して新東名を通っていくということになります。広域迂回や近距離の迂回路を含めて色々な取り組みをしていかなければならず、現段階では、代替性の確保をそれぞれ図っていくという方向性を共有している状況です。

記者

県東部のリダンダンシー確保の中には、国道413号の抜本的な改修が入っているということでよろしいでしょうか。

知事

入っています。それが大きな柱になっています。

記者

広域迂回路は静岡県側を通っているのですが、静岡側が寸断された場合は山梨側に入ってくると考えられます。プロジェクトに静岡県が入っていないのですが、その理由を教えてください。

知事

議論の出発点として東京~山梨・長野の強靱化がメインになっておりますので、静岡県は入っていません。

記者

今後、静岡県に役割を依頼することはないのでしょうか。

知事

東名高速道路と東海道への接続はほぼ確立されており、山側からの接続をスムーズにさせる話ですので、静岡県にあえて追加的なお願いをすることはないという理解でいます。

記者

国道413号は国道20号と比べて、かなり厳しい所を通っていると思いますが、国道413号を迂回路として確保するということが、現実的に可能なのでしょうか。

部長

ご指摘のとおり、国道413号は今回の台風でも8箇所の被災がありました。ただ、今検討しています旧甲州街道周辺も、普段は中央自動車道を通ってしまうのであまり目立ちませんが、非常に厳しい地形を通っています。お互いに厳しい所を通っていますが、お互いを強化して補完していこうという考えです。同時被災は起こりづらいですので、お互い補完できる、まさにそれがリダンダンシーであると考えています。20号の代替機能を全て413号に担わせるのではなく、20号に何かあった時には413号に切り替えられるチャンネルを用意しようということです。

知事

選択肢は多い方がいいということです。

知事

今回は交通の強靭化です。これまでは火山も含め県土の強靭化に取り組んできたところですが、これに加えて交通の強靭化、そして、本日、東京電力と基本協定を結びましたが、これは電力供給の強靭化です。加えて、今大きな問題になっております感染症対策の強靭化、この4つの強靭化が、今、県の中で最も大きな部分を占めています。引き続きこの4つの強靭化についてしっかり全力をあげて取り組んでいきたいと思います。

現状をみながら、決してその事実に目をつぶらずに、目を背けずに物事を考えていって、すぐに100%の形ができればよいのですが、それは正直難しいので、一歩一歩取り組みを進めていきたいと思います。始めなければ始まりません。特にこの交通の強靭化は、これから3つの分野でしっかり議論をしながら確実に結果を出し、実行に向けて取り組んでいきたいと思います。

隣県、関係機関にお願いをして、一体となって連携しながら進めていくというかつてない取り組みです。この強靭化問題は画期的で、多くの関係者がいる中で方向性を整理して役割分担を決めることは大変な作業なのですが、関係者の一丸となった努力で本日ここまできました。これを更にしっかり形にして、できれば今年の台風に備えたいというのは言い過ぎかもしれませんが、今年の台風に少しでも効果がでればいいと思います。そう遠くない将来には、きっちりした安全な形を現実化していきたいと思っておりますので、是非関心を持ってお見守りいただきたいと思います。

 

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発表事項以外の質問

  新型コロナウイルス感染症について

記者

先週末は東京方面への移動自粛をお願いされましたが、今後も週末に関しては自粛を要請していくのでしょうか。

知事

状況を踏まえてだと思います。東京都の感染の状況を見ながら、専門家会議と意見をすり合わせながら対応を考えていきたいと思います。あまり過度に締め付けをすると経済や社会生活への副作用が大きいと思います。特に行動制限のような、本来自由であるべきものを縛るということは、経済、社会的な意味からも、あるいはもっと根本的な意味からも必要最小限であるべきだと思っています。その必要最小限の判断基準は医学的見解だと思いますので、医学的に見て必要があればやらざるを得ないと思いますが、なければやらないということだと思います。今週いっぱい状況を見たいと思います。

記者

平日も県内から首都圏に通勤などで出かけている方が一定数いらっしゃいます。埼玉県では平日の外出も気をつけるようにというメッセージを知事が発しています。平日の外出についてどうお考えですか。

知事

週末における考え方と同じで、東京都の感染者数や経路の追えない感染者の数字を見ながら考えていきたいと思います。また当然のことながら、県内の感染者の拡大状況、特に今のところは感染経路が不明な患者は県内にはおりませんが、これから感染経路が不明な患者が増えることを想定しながら、注意深く状況を見ていかなければならないと思っています。そういった状況を見ながら、専門家会議からの医学的な知見とすり合わせをして判断をしていきたいと思います。

 

以上

 

 

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