ページID:92755更新日:2023年1月20日

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知事臨時記者会見(令和元年12月18日水曜日)

本館2階特別会議室

11時55分から

 

発表事項

 

知事会見1218

 リニア山梨県駅位置の検証結果について

知事

 リニア中央新幹線の山梨県駅の位置の検証につきましては、先程県議会議員の皆様に考えをお示ししたところであり、県民の皆様に対してもこの記者会見を通じまして発表させていただきます。

駅位置の検証につきましては、県全体における将来の交通体系の在り方や本県経済への波及効果も見据え、中央線や身延線、中央自動車道などの既存の交通インフラを含めた、より精度の高い交通需要推計を行って参りました。

需要推計は、リニア中央新幹線建設促進山梨県期成同盟会がJR東海に要望し、国の認可を受けた大津町地内と、既存の鉄道網に接続する位置が最も望ましいという意見を踏まえ、身延線に直結した小井川駅付近の2カ所で比較を致しました。

比較の結果ですが、大津町地内の乗降客数は1日当たり鉄道を利用してリニア駅にアクセスされる方が3,900人、道路を利用される方が9,200人、合計13,100人となりました。

小井川駅直結では鉄道を利用される方が5,100人と増加する一方で、道路利用は8,000人に減るため、結果として13,100人で同数という結果が出されております。

次に、身延線の乗降客数について検証したところ、小井川駅直結が優位となりました。

他方で、需要推計結果では、リニア山梨県駅乗降客の6割を超える方が道路を利用されて来られる方であることから、道路利用によるリニア山梨県駅とのアクセスの優位性について検証したところ、こちらは大津町が優位となったところであります。

更に、大津町地内においては、6割以上の道路利用者があるということですので、この利用者の皆様の利便性を確保しつつ、身延線の有効活用を同時に図るという観点から、小井川駅との間にシャトルバスを運行する場合についても検証したところであります。

その結果は、リニア山梨県駅の乗降客数は13,500人と最大となりました。また、身延線乗降客数の増加も見込まれます。更に、議会での議論があった観光振興の観点から、南アルプス方面や峡東方面へのアクセスを延伸することにより、身延線乗降客数のさらなる増加も期待できます。

以上の検証結果をもちまして、駅の位置は大津町地内とし、小井川駅との間を専用道路を通ることにより定時性が確保された、シャトルバスを運行させることが山梨県にとって最適であると判断したところです。

今後は、リニア山梨県駅から小井川駅間の定時性の確保されたシャトルバスの整備について、リニア本線用地の緩衝帯を利用した専用道の整備、更には、自動運転や燃料電池バスなどの次世代交通システムの導入も含めた検討を行って参りたいと考えております。

検証結果に関しましては、リニア中央新幹線建設促進山梨県期成同盟会をはじめ、県民の皆様にもしっかりとご説明申し上げ、御理解をいただきたいと考えております。

今後とも、リニア開業を機に、確実に山梨へ富を呼び込み、県民生活の豊かさに直結できるよう、これを前提にリニアやまなしビジョンを策定し、全力で実現に取り組んで参りたいと考えております。

記者

乗降客数で、「大津+シャトルバス」がプラス400人で最大ということになっていますが、予測なので誤差も当然あると思うのですが、これは誤差の範囲で「同じぐらい」というレベルなのか、あるいは「多い」という認識でいらっしゃるのかを教えてください。

知事

確かに推計は当然誤差が出るものですが、今我々が手にしている唯一の数字ですので、少なくともプラス400になったということが大きな意味があろうかと思っています。

我が国の最新の知見を用いて算出した数字ですので、プラス400という一番大きな数字が出てきた意味について、やはり重視すべきだと思います。

記者

 需要予測の結果を踏まえて、今回の結論を導き出されたと思いますが、位置を変更する場合、各種手続きやこれまでの手続きのやり直し等により、2027年の開業が遅れるのではないかという指摘が以前からあったと思いますが、今回の検証で、そういった開業時期への影響なども意識したということはありますか。

知事

 駅位置の検証に関しましては、山梨県の100年の行く末を決めるものなので、山梨県にとってどこに置くのが一番適切なのかを、あえて現状を考えずに、取り巻く周辺状況や、かかるコストなどの問題はあえて横に置いておいて、最大の効果が出るのはどこかということで行った検証です。ですので、開業に影響を及ぼすということは考慮しておりません。

記者

 これは先の話になりますが、現時点での周辺整備について、知事のお考えをお伺いしたいです。

知事

今回、駅位置を大津地内にするということが決まったので、これに合わせて、駅の周辺をどうデザインをしていくのかという議論を本格化させたいと思っています。これまで何回かビジョンに関する会議、あるいはそのワーキンググループで議論をしておりますが、今月20日の会議では、この結果を踏まえて議論を加速させたいと思います。 

記者

 前提条件の中に、小井川駅に特急が停まるという設定があるかと思いますが、どうしてそういう前提になっているのでしょうか。先ほどの話では、その周辺状況を考慮せずに検証をしたということですが、なぜ特急が停まるという前提条件としたのかをお聞かせください。

知事

 前提としないという話をしたのは、開業手続きへの影響や予算など、今あることを前提としないということで、将来において特急が停まるということは、想定できるところです。

また、そのベストな案を模索する意味で、小井川に特急が停まらないという前提は、小井川がよいだろうと思う方々の疑念を惹起してしまうと思いますので、小井川に関しては、最もよい前提でやった時にどうなるかというのを考えるのが、むしろ説得力がある検証になるという考え方で、想定をしています。

記者

 もともとは、知事は、どうして大津町になったのかという経緯がわからないと当選直後から仰っていました。だから見直したいとお話しされていて、今回数字としてデータを出したということだと思いますが、これまでの県政で、小井川ではなく大津町に至った経緯というのは、どのように理解していますでしょうか。

知事

 これまでの経緯で私が重視した点は、大津地内と小井川を比較検討していなかったということです。ですので、今回はこの二つを想定して、比較検討しました。しかも、意見が割れている中なので、両方数字で(需要予測を)出しました。

記者

 400人をどう見るかというのは、なかなか難しいと思うのですけれども、色々なデータを見ていると、身延線の利用者をどう増やすかということを念頭に置いたのではないかなということが伺えるのですが、400人は乗り降りでいうと単純に割って200人で、1本当たりの乗降客に換算すると、とても少ない差だと思います。そのような中で、シャトルバスを走らせたほうがいいということになったのは何故でしょうか。

知事

 まず400人という違いがあったというのは事実です。このシャトルバスで結ぶことによってリニアの乗降客数は増えるということです。加えて、身延線の乗降客も増えるということがわかったわけです。

かつ、将来の延伸の仕方によっては、例えば南アルプスからこのシャトルバスを使って、小井川にやってきて身延線を使って甲府に行くとか、あるいは峡南の方向に行くとか、このような利用も十分あり得るので、このシャトルバス自体は、県内の新たな二次交通という意味で意義は大きいと思います。それから専用道路もすでにあるものを想定していますから、一番難しい道路の用地買収というのが、ここを使わせていただければなくなるので、あとはバスを走らせるだけです。バス代にかけるか人件費にかけるか、その違いぐらいの話で、これは今申し上げた効果も踏まえれば、十分飲み込める数字ではないかと思います。

記者

 シャトルバスは無料でしょうか。

課長

 200円という設定で推計をしております。

記者

 JR東海の駅と結ぶということなので、JR東海が全部負担するべきではないかという考えもありますが、料金は取るということでしょうか。

知事

 これから検討します。

記者

 リニア駅と甲府駅との間のアクセスですが、シャトルバスと身延線を使った場合の時間と、直接バスで甲府駅に向かった場合の時間をどのように計算していますか。

課長

 甲府駅までバスを利用した場合は、20分を想定しています。身延線で行く場合は、特急の停車を考慮して乗車時間を22分、そこからシャトルバスで7分という設定をしています。

知事

 定時性が保証されるということが大きいことだと思います。甲府までバスで行った場合、渋滞が起こるかもしれませんが、鉄道では時間が計算できます。

記者

 身延線を推奨するということでしょうか。

知事

 そういうことです。

記者

 災害時についてお尋ねします。ハザードマップで大津町が浸水想定区域になっていることについて、どのように対応していきますか。

知事

 リニアの駅は高架で20メートルの所につくるわけですが、大津町は最大10メートルの浸水となっており、駅自体には浸水被害は想定されません。また、駅への出入りを制限することで被害を予め予防するということも考えられますので、そのやり方についてこれから考えていきたいと思います。

記者

 シャトルバスを運行することは、身延線の存続という点では大変意味があると思いますが、30分近い時間をかけて身延線を使うのかということに疑念を感じます。どのような仕掛けがあれば身延線を使う流れができるとお考えですか。

知事

 一番重要なのは定時性だと思います。移動する時に確実に時間が計算できるということは大変大きいと思います。特に現時点でリニアは1時間に1本ということですので、この定時性に問題が起こって乗り逃した時に、また1時間待たなければならなくなります。確実に列車とバスで時間が計算できるということの価値は大変大きなものであると思います。

その上で、JR東海さんとご相談しなければなりませんが、特急を停車させることにより小井川駅からの時間を短縮させるというような工夫はあり得ると思います。

記者

 身延線の駅に直結させた方が身延線に与える影響が大きいという結果が出ていますが、身延線の存続ということを考慮して、小井川駅周辺に駅をつくるという選択がされなかった理由をお聞かせください。

知事

まず、利用者の6割以上と想定される、自動車でアクセスされる方の利便性は重要であると思います。

それから、400人という差は出ていますが、これは工夫次第だと思っています。現状400人の差はありますが、将来において(シャトルバスを)小井川と大津町の間だけではなく、その先に延ばすことによって、身延線の利用者数は増えると思います。例えば南アルプスの方がシャトルバスに乗って小井川まで来て、身延線を使って峡南や甲府に行くという使い方も十分あり得ると思います。また、大津町を越えて峡東の方に行くということもあると思います。ですので、この400人の差は埋められるのではないかと思います。

記者

 1日に1万3500人利用するという数字が出たのですけれども、この数字についてどのようにお考えなのか教えてください。

知事

 多くなるように、努力をしていきたいと思います。そのために、現在リニアビジョンを検討しています。リニアを使って、人が来る、より魅力的な理由を作っていこうと思っています。山梨が持つポテンシャルを使って、どのように、東京、名古屋、その先の大阪から人がやってくるかを考えているので、我々はこの数字をさらに大きくしていきたいと思います。この土地の魅力が高まれば、例えば、東海道新幹線で新横浜は1時間に1本くらいしか停車しないところでしたけど、現在はのぞみを含めてすべて停車するわけですよね。それは周りの地が魅力を持っているから停車するわけで、我々もそういうことを目標に置きながら、知恵を絞ってやっていきたいと思います。

記者

 シャトルバスの専用道を整備するとありますが、これについてJR東海との協議はどの程度進展しているのか教えてください。

課長

 今回、シャトルバスを専用道でということで推計するに当たりましては、緩衝帯の利用についてJRからは今後検討していくことについて御理解をいただいているところです。

記者

 これから協議していくということでよろしいですか。

知事

 その通りです。

記者

 他県の停車駅はすべて在来線と接続するようなところが想定されているのですけれども、それと比較しても今回出された大津とシャトルバスにより、さらなる良いものを作っていきたいというお考えでよろしいでしょうか。

知事

 その通りです。(シャトルバスは)控え目に7分で動くと計算していますけれど、もう少し短くなるのではないかと思っています。また、駅から降りてきてすぐにシャトルバスに乗れるようにすることで更にスムーズになるなど、運用の仕方にもよると思います。

 

以上

 

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