ページID:63386更新日:2014年11月19日
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平成26年11月7日に東京大学農学部キャンパス弥生講堂アネックス・セイホクギャラリーで開催された「森林遺伝育種学会第3回大会」に参加してきました。本学会は、森林・林業分野における森林遺伝育種に関する情報を広く社会に広報して、日本の森林の持続的発展をはかることを目的として設立された学術団体で、大会は森林に係わる遺伝と育種の研究発表が行われています(詳しくはこちら)。
本大会では、コンテナ栽培した採種木を用いた種子生産方法の開発について発表しました。スギ・ヒノキ花粉症は春季のアレルギー疾患で、その患者数は年々増加しており、大きな社会問題になっています。森林・林業面からのスギ・ヒノキ花粉症対策の一つとして、花粉の少ないスギ・ヒノキが開発されています。スギについては、ミニチュア採種園等が実用化され、広く普及しています。ヒノキについても少花粉品種を母樹とする採種園産実生苗や挿し木苗の供給が期待されています。実生苗の普及策として、採種園産種苗による効率的な少花粉品種の作出を進めており、山梨県における取り組みの話題提供を行いました(森林遺伝育種学会第3回大会講演要旨はこちら)。参加者からいただいたアドバイスを参考に、今後も種子生産におけるコンテナ採種木の活用に関する技術的な向上に取り組んでいきたいと思います。
(育林・育種科 西川)