ページID:84927更新日:2023年5月19日
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障害のある方が夢や希望をもって地域で自立した生活を送るためには、就労を通じた社会参加を実現することが重要です。一人ひとりの適性や能力に応じて、一般就労を希望する方にはできる限り一般就労できるように、また、一般就労が困難な方には就労継続支援B型事業所等の福祉的就労の場における工賃水準の向上を図り、経済的基盤を支える必要があります。
工賃実績は徐々に増加傾向にありますが、更なる引き上げを図るため、令和4年度以降についても「第4次山梨県障害者工賃向上計画」により、事業所、県、市町村、企業等が一体となって障害のある方の工賃向上を目指すこととします。
第4次山梨県障害者工賃向上計画(概要版)(PDF:169KB)
第4次山梨県障害者工賃向上計画(本文)(PDF:574KB)
本県の主要産業である製造業を中心としつつ幅広い産業分野と障害福祉分野の新たな連携を目指し、連携に取り組むための課題やニーズを分析するとともに、双方が「WIN-WIN」の関係を構築して持続的に発展するための方策を戦略として取りまとめました。県では、この戦略により、工賃向上に向けたより効果的な施策を推進して参ります。
就労継続支援事業所等を対象に、専門的な知識を有する障害福祉経営コンサルタントによる工賃向上研修やアドバイザー派遣を実施します。
【令和5年度の事業内容と日程】
①工賃向上研修 |
日時:令和5年7月12日(水)10:00~17:00 |
工賃向上を目的としたオンライン研修 |
②アドバイザー派遣 |
日程:令和5年8月~11月 |
工賃向上研修を受講した10事業所へアドバイザーを派遣 |
③成果報告会 |
日時:令和6年2月13日(火)半日程度 |
アドバイザー派遣活用事業所からの成果報告会 |
【参加費】無料
【申込方法】下記URLまたはチラシ掲載のQRコードからお申し込みください。
事業の詳細については、案内チラシ及び令和4年度事業報告書(抜粋)をご覧ください。
県では、産福連携戦略に基づき、障害のある方の工賃向上に直結する優れた取り組みや創意工夫をこらしたユニークな取り組みを実施している就労継続支援B型事業所(以下「事業所」という。)を表彰する「やまなし工賃向上アワード」(以下「アワード」という。)を令和4年度初めて実施しました。
今回、アワードには8事業所から応募があり、令和5年3月9日に開催された審査会において受賞事業所を選定し、令和5年3月24日に表彰式が執り行われました。
表彰された優秀な取り組みは、今後、参考事例として県内事業所に情報提供を行い、県内全ての事業所における工賃向上の取り組み促進を図っていきます。
令和4年度やまなし工賃向上アワード受賞事業所
金賞 | 多機能型事業所わ~く穴山の里(社会福祉法人信和会) |
銀賞 | ぎんが工房(社会福祉法人ぎんが福祉会) |
銅賞 |
就労支援事業所かしのみ、就労支援事業所かしのみラボ(社会福祉法人かしのみ福祉会) |
【令和4年度やまなし工賃向上アワード受賞事業所】
各受賞事業所の評価のポイント
【金賞】多機能型事業所わ~く穴山の里では、主な生産活動として、菓子箱折り作業などを行っています。作業工程を効率よく細分化し作業毎の段取りを見直すとともに、利用者一人ひとりの得意なことと苦手なことを作業データから分析して配置場所や人の組み合わせに活かすことで生産性を高めました。こうした取り組みにより、平均工賃月額については、2018年度の28,050円に対して、2022年度は37,860円を見込んでいます。
【銀賞】ぎんが工房では、主な生産活動として、受託クッキー製造や自社食品製造、箱折り・シール貼り作業などを行っています。6部門と多岐に亘った生産活動について、各部門の収支状況や将来性の評価により課題を明確にし、収益が高く将来性のある3部門に再編成を行いました。これにより各担当者が課題や売上げ目標を意識して取り組むことができるようにしました。こうした取り組みにより、平均工賃月額については、2018年度の14,680円に対して、2022年度は35,000円を見込んでいます。
【銅賞】就労支援事業所かしのみ、就労支援事業所かしのみラボでは、主な生産活動として、ドライフルーツや飲めるゼリーの製造などを行っています。企業にも負けない商品作りを意識して、ドライフルーツや果肉入り飲めるゼリーなどの商品開発に取り組み、パッケージのデザインにもこだわっています。さらに、フルーツ王国山梨の強みを活かした商品で都内デパートの催事へ積極的に出店しました。こうした取り組みにより、平均工賃月額については、2018年度の37,293円に対して、2022年度は46,875円を見込んでいます。
その他、惜しくも受賞を逃しましたが、応募のあった事業所では、売上高や原価率を細かく数字で押さえ、効果的な事業所運営を行うなど、それぞれ創意工夫を凝らした取り組みが行われており、多くの事業所に参考となる取り組みもありました。
表彰された事業所の取り組みやその他参考となる取り組みについては、改めて参考事例としてとりまとめて情報提供を行う予定です。
就労継続支援B型事業所等の工賃向上については、これまでも各事業所において懸命に取り組まれてきたところですが、障害者が地域において自立した生活を実現できるようにするため、工賃の更なる向上に取り組むことは重要な課題であり、事業所は利用者のこうした希望をかなえる取り組みを進めることが求められます。このため、すべての事業所の全職員が工賃向上のために主体的に取り組むことが何よりも重要であり、各事業所においては、工賃向上計画の作成が必要です。
山梨県では、各事業所が作成する工賃向上計画の標準様式を以下のとおり提示していますので、就労継続支援B型事業所におかれましては、この様式を活用して作成するようにしてください。
計画の作成に当たっては、各事業所における自主的・積極的な工賃向上の取り組みの推進を目指す「第3次山梨県障害者工賃向上計画」を県で策定していますので、参考にするとともに、記入要領や記入例を参照してください。
各事業所におかれましては、計画の作成により工賃向上に向けた一層の取り組みを主体的かつ積極的に進めていただくようお願いします。
山梨県内の就労継続支援事業所における平均工賃実績について、次のとおり公表します。
山梨県における令和3年度平均工賃(賃金)実績(PDF:41KB)
山梨県における令和2年度平均工賃(賃金)実績(PDF:32KB)
山梨県における令和元年度平均工賃(賃金)実績(PDF:32KB)
山梨県における平成30年度平均工賃(賃金)実績(PDF:32KB)
山梨県における平成29年度平均工賃(賃金)実績(PDF:31KB)