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ページID:67655更新日:2015年7月31日
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2015年7月26日から30日にかけて、札幌コンベンションセンターで国際野生動物管理学会議(IWMC2015)が開催されました。本会議は、世界中の野生動物管理に携わっている研究者が一堂に会し、それぞれの活動を発表したり情報交換する会議です。当所からは2名の研究員が参加し、高山に進出したシカによる生態系への影響と、シカの個体数を推定するために必要なデータの種類や量に関する講演を行いました。
様々な分野の研究者が集まりましたが、今回は主にシカ類に関する情報収集を行いました。その結果、行政が土地の所有者に捕獲頭数を割り当てて土地所有者が責任を持ってシカ管理を行っているノルウェーの事例、シカ類との衝突事故が問題となっておりそれを抑制する方法としてシカの捕獲が最も効率的であったイギリスの事例、シカ類の増加要因として、捕食者がいない、シカの再導入、家畜の放牧が減少、植林、田舎で人口が減少していること、銃規制、不適切なシカ管理などをあげたイギリスの事例、何十年という長期にわたるシカ類のモニタリングからシカ類の密度の変化に影響する要因を明らかにしたアメリカの事例など様々事例に触れることができました。
会議で得られた知見を、今後の山梨県のニホンジカ管理に生かしていきたいと思います。
(森林保護科 飯島)