トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成27年度知事会見 > 知事記者会見(平成27年5月27日水曜日)
ページID:66322更新日:2015年5月28日
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知事
今、6月補正予算を鋭意編成中であります。また、平成28年度の予算の在り方についても考えている中で「平成28年度国の施策及び予算に関する提案・要望」をまとめており、先ほどの庁議において、20項目を決定いたしました。
この考え方のベースは、現在策定作業を進めている新しい総合計画に取り組んでいく上で、重要かつ迅速な対応が必要な施策・課題を設定し、その中でも特に、国の制度の創設や財源措置など、国における取り組みが必要となる項目について選定しました。
具体的には、農村地域工業等導入促進法の対象業種の拡大、陸上養殖の取り組みへの支援、森林整備・保全の推進が新たな3項目の要望であります。
従来からの防災対策の充実・強化、分散型エネルギーによる地域強靱化の推進といった項目は内容を変え、新たな要望を加え、新規と一部新規で、9項目となっています。
他の11項目は、従来からの事業で、本県の県政運営の上で重要なものを継続で対応させていただきます。地方創生に関する提案は、雇用創出や人口減少対策という大きな課題があり、6項目でまとめています。
また、高速道路等の時間がかかるもの、リニア中央新幹線の在り方、少人数学級の推進、富士山の保存整備の推進などについても、引き続き要望して参りたいと考えています。
6月12日に上京し、県選出国会議員の皆さま方に私の方から、主要事項についてご説明し、ご支援・ご協力をお願いしたいと考えています。また、説明が終わった後、関係省庁に私が直接、要望・支援をお願いしてまいりたいと考えています。
記者
提案要望ですが、新規に追加している項目を見ると、知事が公約で掲げられているものが多い感じがしますが、その辺りを考慮しての項目選定でしようか。
知事
そうです。総合計画の暫定計画を6月上旬を目途にまとめつつあります。これや年内に策定する総合計画と連動してきます。
これが、県のこれからのあるべき姿になっていきますから、平成28年度の要望は来年の4月以降となってきますので、総合計画の施策の時間軸と提案・要望が実現する時間軸と整合性がとれますし、その内容の充実を加速させると思っています。
この調査は、昭和39年から50年以上にわたって県独自で対応しているものであります。
平成26年の観光客数は県全体で初めて3千万人を超え、3,001万7千人となりました。前年より1.1パーセント増加し、宿泊者数は739万3千人となり前年より13.4パーセント増加し、これも過去最高であります。
外国人宿泊者数も94万2千人となり、前年より91.3パーセント増加し過去最高であります。
また、宿泊者数が伸びたため、観光消費額は、前年より22.4パーセント増の4,460億円となっています。
次に圏域別に見てみますと、富士山の世界文化遺産登録の影響や外国人旅行者の増加で、富士・東部圏域で4.1パーセント、峡東圏域で4.5パーセント増加していますが、峡中圏域でマイナス4.3パーセント、峡南圏域でマイナス2.7パーセント、峡北圏域でマイナス4.5パーセント減少しました。
従来からお話をさせていただいているように、富士山に訪れた観光客をどのように県全体の周遊に繋げていくかの仕組み作りを、できるだけ早期にやっていかなければいけないと思っています。
また、季節別に見てみますと、7~9月の夏が全体の35.4パーセントをしめる一方、12~2月の冬は15.6パーセントとなっております。夏と冬で、倍以上に数字が違います。冬の観光客の増加対策として、富士の国やまなし誘客促進事業(ふるさと旅行券)で、冬季用旅行券の割引率を優遇するなどし、冬に多くの観光客が訪れるきっかけにしたいと考えています。
さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、さらに大きな増加が見込まれます。昨日、一部報道で「観光立国実現アクションプラン・プログラム2015」を改定し、2020年の訪日外国人旅行者の目標数を2,000万人から3,000万人に上方修正する報道もありましたが、確認をするとまだ政府の中でも検討中というお話を聞いています。そういうものに乗り遅れないように、外国人旅行者の受入環境の整備に最大限の努力をしていきたいと考えています。
記者
観光客数が初めて3,000万人を突破しましたが、要因としては外国人観光客が増えたことでよろしいのでしょうか。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、県として外国人観光客の受入環境の整備について、具体的にどのようなことを考えているのでしょうか。
知事
外国人観光客の増加が全てではありません。外国人観光客のウェイトは宿泊者数が739万3千人ですから、約13パーセントです。外国人観光客も大きく寄与していますので、多言語化のメニューの整備が必要です。東京都が若干減り、圏央道開通により神奈川県からの観光客も増加していることも、この調査結果で読み取れますので、高速道路網の確立も大きく寄与しています。国への提案・要望でもお願いする、中央道小仏トンネル付近の渋滞解消対策の早期実現が非常に大きく資していくことは間違いないと思っています。
いろいろな要素、「花子とアン」の効果、昨年2月の大雪後、それぞれの地域の皆さま方が頑張って観光PRに努めるなど、いろいろな要因が絡まった結果です。地域全体の魅力づくり、富士山がメインになりますが、峡中、峡北、峡南地域にも広げていく作業が、これから一番大切になっていくと考えています。
知事
今日の庁議の後、「行政改革推進本部会議」を開催しました。今年度の行政評価は、県単独事業のうち、負担金、補助及び交付金を評価対象とするということと、平成29年度末までに指定管理終期を迎える施設及び直営施設を評価対象として、実施することを決定いたしました。
行政評価には、各部局が自主的に評価を行う「内部評価」と、外部の有識者(行政評価アドバイザー)が、公開の場で評価を行う「外部評価」があります。
今年度は、客観性・透明性の確保の観点から、企業経営に精通された3名の方々を、行政評価アドバイザーに委嘱いたしました。
今後、事業の目的や効果などを十分検証し、その結果を、平成28年度予算に反映させてまいります。
知事
去る5月23日(土曜日)に、県内の経済団体主催による、平将明内閣府副大臣の特別講演会「地方創生を考える」が開催されました。
1部、2部、3部構成で民間の皆さんが主体となり400人を超える方が参加したと聞いております。平副大臣からも本県の第1次産業の魅力、観光業の成長の可能性が語られたとも聞いています。県からも、産業労働部長始め幹部も参加し、お話を聞かせてもらいました。講演会終了後、副大臣及び講演会を主催した県内経済団体の代表者の皆様と意見交換を行ったところです。
具体的な観光振興、農業振興の話など、多岐にわたり地域経済の活性化を今後どうするかについての意見交換があったと聞いております。
私は公務のため、第3部から出席させていただきました。政府、内閣府としても、地方のこれからの激烈な自治体間競争がスタートし、山梨県がそれにどのように呼応するか、自主的な地域資源を活用し、あらゆるものに挑戦し、それが官の力だけでなく民の力を中心にお話を1時間程度させていただきました。
このような機会が、いろいろな場面で出てくると思いますので、皆さま方もいろいろなご提言も含めてしていただけたら大変ありがたいと思っております。
記者
先日、関東地方知事会議に就任後初めて出席されましたが、初めての参加の感想と知事から地方創生について要望を一点されましたが、その内容とそれについての他の知事さんからの御意見などありましたら教えてください。
知事
関東地方知事会議に初めて参加させていただきました。各都県1提案を発表した後、それぞれの都県から意見、要望コメントを含めて合意形成をしていくというものでありました。
私の方からは、地方創生先行型交付金については、平成26年度の補正でしたが、平成28年度以降の交付金は、まだ明確なものはありませんが、できるだけ自由度が高く、なおかつ継続的であり、予算額も十分であり、地方にとって使いやすい交付金をお願いしたいということをお話ししました。ソフト・ハード事業の対象を問わず、地方にとって使いやすい、事業規模(額)が十分であり、継続的であるというこの3つについてお話しさせてもらい、関東地方知事会みんなでやっていこうということで、ご理解をいただいたと思っています。
記者
先日、空き家等対策の推進に関する特別措置法が施行になりましたが、今後どのように県として活用していくのかということと、市町村と連携しながら県の取り組みとしてどういう結果が生まれることを期待しているかをお聞かせください。
知事
この特別措置法は昨日から施行されました。4月28日に市町村への空き家対策の取り組み強化のため、県関係課と市町村による「空き家等対策市町村連絡調整会議」を組織して第1回目を既に開催済です。
これから、市町村で計画を作られていくときの必要となる情報提供や技術的な助言という部分で県が市町村を支援していきます。
県には基本的にはこの特別措置法の中では権限は付与されておりませんので基礎自治体が主ということになります。
6月8日に空き家対策特別措置法の説明会を国が開催しますので、県からも担当者を出席させ、内容等をきっちりとお聞きし、それを踏まえて第2回目の市町村連絡調整会議を開催し、周知しながら市町村の対応を後押しするということをしていきたいと考えております。
記者
昨日の富士山世界文化遺産学術委員会の中で、静岡県側の委員の1人から山梨県と静岡県の観光と保全の両立の仕方について言及がありました。
静岡県の方はかなり観光と保全の両立はできているけれども、山梨県はもう少し考えなくてはいけないのではないかということでした。具体的にどこがというものはなかったのですが、そのような指摘があり、観光と保全の両立について静岡県と山梨県を比較されたときに、何か思われることなどありましたらお聞かせください。
知事
歴史的な経緯も違いますし、地理的な条件も違います。具体的にその先生がどのような発言をしたのか詳らかに教えていただければきっちりとしたコメントはできますが、観光という地域活性化の部分、富士山をこれから将来における世界の宝として守っていく保全の部分は、両立が確実にできると私は思っています。
もし色々な施策の部分での静岡県との違い、とその方がおっしゃっているのであれば、明示をしていただき、それについて改めてコメントをさせていただきたいと思います。
(以上)