トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成27年度知事会見 > 知事臨時記者会見(平成27年7月6日月曜日)
ページID:67253更新日:2015年7月7日
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本館2階特別会議室 14時00分から 発表事項
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知事
ダイナミックやまなし推進体制の強化について発表いたします。お手元に資料をお配りしましたので、これに沿ってご報告いたします。
まず、今回の体制強化の趣旨でありますが、総合計画の暫定計画の策定を6月10日に公表させていただき、先週の金曜日(7月3日)6月議会での政策予算の成立を踏まえまして、今月からは、「輝き あんしん プラチナ社会」の実現に向けた具体的な施策・事業を本格的に実施していくこととなります。
特に、主要課題である人口減少対策などに対して、スピード感を持って積極果敢に取り組むためには、全庁的な推進体制の更なる強化が必要であります。
このため、人口減少対策等を担当する新井副知事の就任を7月21日に予定していますが、併せまして、新たな職を設置するなど、5つの項目により、ダイナミックやまなし推進体制の強化を図るものであります。
第1は、各部局におけるダイナミックやまなし推進体制の強化であります。
教育委員会を含む12の部局に各1名ずつ、管理職である「政策企画監」を設置し、人口減少対策等に関する、県民や企業、市町村などとの対外的な窓口や庁内調整等を一元的に担当させることといたします。
また、政策企画監には、県生え抜き職員では管理職最年少となる47歳の職員を含め、可能な限り若手を登用することといたしました。
第2は、国際総合戦略推進体制の整備であります。
各部がそれぞれ所管している国際関係業務を総合的かつ戦略的に推進するため、これらの業務を統括する国際総合戦略担当理事を知事政策局に設置いたします。
第3は、スポーツ誘致体制の強化であります。
東京オリンピック・パラリンピック関連をはじめとして、様々なスポーツキャンプなどを積極的に誘致し、受入支援を行うことにより、地域活性化にもつなげていくため、教育委員会にスポーツ誘致担当理事を設置いたします。
第4は、全庁的な司令塔機能の更なる充実であります。
県庁の政策的な司令塔である知事政策局の政策主幹を1名増員し、新たに財務省から本県に出向する職員を充てることといたします。
これら4つの項目に係る人事の発令日は7月13日付け、人事発令名簿は別紙のとおりであります。
第5は、企業局と電力会社との人事交流であります。
交流の相手方は東京電力ですが、まずは、8月1日から東京電力の職員を企業局に受け入れ、地域エネルギー推進監として、電力システム改革への対応や県内企業等への安価な電力供給の施策推進などを担当させることといたします。
また、受入職員は、エネルギー局にも兼務させることといたします。受入職員の氏名などにつきましては、今月下旬に公表する予定であります。
私からの説明は以上であります。
記者
13日付けで登用される職員の中に、女性は何名いるのでしょうか。
知事
女性は1名です。
記者
女性を積極的に活用するというのが、知事の方針だったと思いますが、今回女性の登用が少ないですがその辺りはいかがですか。
知事
半年、1年ではなかなか経験という部分で、今までの職能に合わない部分もあります。今回の政策企画監をベースにしながら、来年4月に定期人事異動がありますので、これを念頭におきながら女性登用については考えていきたいと思います。
特に、7月21日付けの新井副知事については、女性登用の象徴的なものですので、職員の皆さんのこれから来年に向けての仕事への取り組み、職責がいろいろな形で変わってきますので、そういうものもベースにしながら考えていきたいと思います。
記者
女性副知事の就任に併せて、新たな職を設置するとありますが、併せてという部分で政策企画監がリンクするかどうか、お聞かせください。
知事
7月21日が、新井副知事の就任(予定)の日です。6月10日に総合計画(暫定計画)を公表し、年内に向けて具体化をしているところです。先週金曜日(7月3日)に、6月議会が閉会し補正予算が成立しました。今月は、施策の具体化推進がベースになりますので、併せてというよりも全体像を考え、諸々を今月中に全て推進、具体化ということで全庁を挙げて対応できる体制にしたとご理解いただければと思います。
記者
政策企画監の仕事は、人口減少対策等に関することで、副知事の職責から考えると、そこで12名に関しては副知事との連携などあるのでしょうか。
知事
従前の職との兼任をかけざるを得ませんから、今までの仕事の延長、それぞれの部局間の庁内、庁外の窓口をそれぞれの政策企画監にお願いする。その際には、対外的な調整など責任持って対応しなければいけないので、管理職相当の政策企画監という職にしたとご理解いただければわかりやすいと思います。
記者
政策企画監と従来からの企画調整主幹との棲み分けはどうなるのでしょうか。
人事課長
各部内のいろいろな事業の取りまとめ、政策・計画の取りまとめ、そういったことと知事政策局との連絡調整ということになり、かなり幅広い分野を担当しているのが企画調整主幹です。
政策企画監は、ある意味人口減少対策に特化しているのが大きな違いとご理解願います。
記者
政策企画監の活用イメージ、例えば調整会議や連絡会議などを副知事の下に置くこと、どういう方法でこの方々の活用を図っていこうと考えていらっしゃいますか。
知事
基本的には、そういうこともこれから進んでいけばあるかも知れません。ただ、人口問題だけでは人口問題対策室もあり、担当理事もいらっしゃいますから、そういうものとの具体的な棲み分け、業務の分担というものはこれから21日までに考えていきます。
まずはそれぞれの部局の中で今、人事課長がお話したようなイメージ、そして対外的にどのような役割分担を持つのかという意識を整理をしていただく時期になるのかと考えています。
記者
観光部次長をスポーツ担当の理事にした狙いをお聞かせください。
知事
今までは基本的に議会からのご質問やいろいろメディアの皆さん方からも、スポーツ等の事前合宿の誘致等を通じて地域の活性化につながるという声はかなり強くありました。私も公約の中にはその旨の意識は当然持っていました。
やはり、今の時点では教育委員会が所管をしている。ただ、それを観光等の地域活性化に繋げていくのであれば、スポーツという切り口を併せながら観光という視点で観光部次長の職にいながら、オリンピックという部分だけを担当しているという感もあります。そうであれば部局間の連携強化をするという視点を担当理事という形でおけば、今まで私が言ってきた部局間の連携強化というものがはるかに具体的に体制として対応できます。
特に、教育委員会は、私が総合教育会議の主催にはなりましたが、3月31日までは少なくとも教育委員会は完全に独立した形で知事部局との連携が少なかった部分が、うまくはいかないとこの数ヶ月間考え続けました。まず、観光と教育委員会の連携をしようということで、そこをスポーツという切り口で誘致担当理事とさせていただきました。
記者
人事課長に聞いた方が良いかもしれませんが、知事部局と教育委員会と兼任するというのはこれまで例はあったのでしょうか。
人事課長
かつて、教育次長が知事部局の企画県民部理事を兼ねていたこともございます。その昔は組織上、学校施設課と営繕課長が併任をしていたという時代もございます。
記者
今回、様々な部局を横断するようなポストを配置しながら公約の実現に向けた体制が整い、改めてこの体制に期待することをお伺いしたい。
知事
ダイナミックやまなしの実現というのはたくさんの産業が、県庁的には部局が関わります。
特にワインが象徴だったように、農政部、産業労働部、観光部が連携強化をしなければワインツーリズム構想というのはできない。今回皆さんのご質問がなかったので繰り返し申し上げますと、国際総合戦略担当の理事は、実は29の都道府県で既にあります。
国際戦略、要するに山梨がこれから置かれる立場を農業、観光、地場産業、スポーツ等色々なものにどのように取り組んでいくのかを、例えば対外的な売り上げをどの程度にするのか等、あらゆることをきっちりと国際戦略という形で横串を刺さなければいけないと、私も当初から非常に強い思いでありました。
今回、理事も富士山保全状況報告書も方向感が出て、2月議会で保全基本条例も可決し、少し時間的な余裕もあるように見えました。それらを踏まえ、特に富士山世界文化遺産は国際戦略の象徴でありましたから、そういうベースも活かしていただきながら、山梨県全体が、それぞれ産業や地域も国際戦略を持たないと、アジア市場がどうか、国際姉妹都市がどうかということだけではなくて、総合的に山梨県全体が考えなければいけないので、その国際総合戦略担当理事を置きます。
また、スポーツについても県民の皆様は事前合宿をやれとおっしゃいます。どこが受け皿で、どの様な施設整備をその中でしていくのかということもなかなか上手く連動していないという諸々もあり、司令塔として知事政策局が対応してもらってきました。
それぞれの部局で責任者が、知事部局と庁内の連携をする。そして対外的にも部局を代表して、特に人口問題対策の部分について情報発信をするということが若干足りなかった部分を、今回の体制で、エネルギーの部分では民間企業である東京電力からエネルギー推進監を派遣していただいて対応することでより効率的、機動的な運営を今まで以上にできる。そういう諸々の集大成の中で女性の新しい副知事の起用も連携しながら、この7月から、一部8月になるものもありますけれども、ダイナミックやまなしの実現が本格的に動き始めるベースになったと思っています。
これをまたひとつのテコに、総合戦略の年内のとりまとめをさらに加速したいと考えています。
記者
エネルギーの関係で、東京電力との交流の目指すところをもう少し詳細に教えてください。
知事
エネルギービジョンの所管はエネルギー局です。私が県民の皆様にお約束した安価なエネルギーをどう提供するかということについての最終的な詰めをやっています。
併せて、1社に偏ることもご指摘を受けるかもしれないですが、企業局としては公募という形で実はやっていただきました。エネルギー関係の会社は山梨にはあまりないかもしれませんが、東京電力さんから参画をしたい申出もあり、両者の人事交流という形が基本的な枠として組み立てられました。
今回、東京電力さんから8月1日に職員の方を受け入れますが、来年の4月1日を目処に、県庁からも相互交流で職員を東京電力さんの方にお出しをし、民間の知識を得てもらう。やはり行政だけでエネルギー政策はできるわけではありません。実際、今使っている電気もその提供というのも東京電力がほとんどをやっています。
当然、一部では卸市場から購入している部分も県庁の一部ではありますけれども、少なくとも今までの経験と知識というものは山梨の中では一番あると判断し、東京電力にお願いしました。これからそういう地域のエネルギー戦略の具体化という形で能力を発揮していただきたいということに結論が至って最終的に今日ご報告をした次第です。
記者
将来的に東京電力以外の電気事業者と交流するということは想定しているのでしょうか。
知事
今の時点ではありません。少なくともエネルギービジョンは年内に各有識者の皆さんも含めてのまとめをしていきたいと思っています。
それを具体化する際にどこかと組むという可能性はゼロではないと思いますが、まず、東京電力ということで理解をしていただければと思います。
(以上)