トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成27年度知事会見 > 知事臨時記者会見(平成28年3月3日木曜日)
ページID:71407更新日:2016年3月8日
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本館2階特別会議室 16時から 発表事項
配付資料 |
知事
大変お疲れ様でございます。只今、全木協の青木理事長と災害時における木造応急仮設住宅の建設に関する協定書を締結させていただきました。
5年前の3月11日、東日本大震災が発災して、来週で丁度5年を迎えることとなります。この間、山梨県においても色々な角度から災害時にどのような形で県民の皆様方の生命、財産、また、同じような大きな地震が発災した時にどのような形で応急仮設住宅を整備していかなければならないのかと色々な検討をして参りました。
ご案内のとおり昨年の12月に山梨県強靱化計画を策定することになりました。これはもちろん大規模災害だけではなく、自然災害の台風等の部分にもどう備えるかということを基本にしてまとめさせていただいておりますが、やはり衣食住の住という部分がなければ大変だということは、今、連日の様に行われている、丸5年経とうとしている東日本大震災の検証の中でも、住の部分にどういう手当が出来て、また、今どういうことになっているのかという様々な検証がなされております。
従来から山梨県では、プレハブ協会とは仮に大きな地震、災害があった場合、プレハブの提供については協定を結び、応急仮設住宅を造るということにつきましてはベースがございましたけれども、今回は木造応急仮設住宅ということの提携でございます。そういう意味においては、災害時、仮に発災をした場合に非常に基盤が強化されるという大きな今回のメリットがあると思っております。応急仮設住宅の供給体制が強化をされる第1歩となったと思っています。当然のことながら、大きな災害は起こってはいけないことだと思っていますが、仮に発災をした場合には、出来るだけ災害のリスクを少なくしながら、出来るだけ早く日常の生活に戻れるということも県行政としては、大きな課題だと思っております。
この間、青木理事長はじめ山梨県の関係者の皆様方にも多大なご尽力をいただいて、今日の締結の日になったことは知事としても本当に嬉しく思います。また今後とも大規模災害ということだけではなく、あらゆる災害、防災対応を協会においてもご支援、ご尽力をたまわることを心からお願いを申し上げて、お願いと御礼のご挨拶とさせていただきます。今日は本当にありがとうございました。
(一社)全国木造建設事業協会理事長
理事長の青木です。本日は災害協定を結ばしていただきまして、大変ありがとうございます。
ちょうど5年前に東北で大きな災害がありまして、その時に、先程、知事がおっしゃったとおりプレハブ協会が応急仮設の建設を全部行ってきました。阪神大震災以来、プレハブが各県と災害協定を結びました。その時にはそれを大幅に上回る仮設が必要になりました。そのような経過もあり、我々にも声がかかりました。そして、我々は元々が地元の大工と工務店の集まりであり、大工の方は全建総連の人たちが全国で63万人いて、私どもが工務店の集まりで3000社いますので、その中で災害の応急仮設住宅を造りました。あの時は大災害でしたので、地元の人間が働くと、お金がまず地元に回ったというのが実績として大きかったです。大工、職人が全部仕事をして、それがまず復興にすごく役だったと思っております。
そして、その時の経験で大きな災害もさることながら、小さな、例えば、山の中に5戸とか10戸造るということは、プレハブよりも我々の地域材と大工が造る住宅が1番向いているということがわかりました。山梨はもちろん災害としては、津波はないと思うのですが、台風だとか、小さな地震で、もし必要になったときには、声をかけていただければ、我々の昔からある工法で、昔からある地域の材料で仮設住宅が出来ます。
今現在、1,800人の全建総連のメンバーとそれから約100社の工務店のメンバーがこの山梨県には存在しますので、どんなことでも役に立ちたいと思っているので、なんなりと声をかけていただきまして、これから県と一緒に我々も住宅に関するお役に立てればとそのきっかけになりますことを大変ありがたく思っております。今後ともどうぞよろしくお願いします。
記者
プレハブと木造仮設住宅の違いやどういった利点やメリットがあるのでしょうか。
(一社)全国木造建設事業協会理事長
私自身も5年前まではほとんど認識がありませんでした。そして、これは国交省のマターでなくて、赤十字のマターだということを知りまして、赤十字の72ページの文章を解き、そして予算とか規模を勘案して、その中で設計をした結果、我々の出来ることが必然的に地域の材料と地域の大工という形とわかりました。その時に自民党の災害対策本部というところにお邪魔しまして、山古志村の長島村長が復興対策部長でした。あの方が3年半応急仮設に住んで、何が困ったかといったら、寒さ対策、結露、隣の音だということでしたが、我々は元々、長期優良住宅を造っており、それを出来るところが幹事工務店であり、そのスペックでやっていたので、最初から断熱だとか隣の音は問題になりませんでした。ただし、これはあくまでもプレハブが主体であって、プレハブというのは元々、2年半きり2年きりしか使わなくて良いという前提ですから、今みている5年、6年という年数は想定していませんでした。今回はたまたまそういう結果になったということです。また、山梨で小さな規模の災害で仮設住宅が必要であったら、山梨のメンバーに頼むと電気もなくてもクレーンがなくてもトラックがなくても建設出来るという特徴があります。
(以上)