Vol.50 【農業・林業】農家の女性が企画!〜富士山の麓で学ぶ歴史と農〜ツアー |
---|
今回のゲスト
(写真左から)≪山梨きら星ネット≫ 渡辺 生子さん、≪山梨きら星ネット富士・東部ブロック代表≫佐藤 裕子さん、≪富士吉田市食生活改善推進員会代表≫刑部 章子さん |
一からの企画!〜地域の食、農業体験、観光が結びついたツアー〜
今回のツアーの企画にあたっては、何度も会議や打ち合わせを行いながら中身を詰め、「地域の食べ物と農業体験と観光が結びついた」ツアーとなるよう内容を考えました。
まずは、世界文化遺産に登録された富士山の構成資産である「御師住宅」や「浅間神社」の観光です。
毘沙門屋の御師の方に当日の説明を依頼し、富士山や御師の歴史などについてお話いただくようお願いしました。
観光終了後は、地元の野菜をふんだんに使った御師料理を皆さんに御師の家で食べていただきました。
調味料や肉、魚など無いものだけを買うことにしましたが、ほとんどの材料はネットワークの中でまかないました。料理一つ一つに歴史に裏付けられた意味があり、貴重な季節のものを大事に食べたという思いを参加者の皆様に伝えるため、御品書きも付けることとしました。
そして、最後に農業体験として晴天時はとうもろこしの収穫、雨天時は鳴沢村名産のブルーベリージャム作りの準備をしました。鳴沢村のブルーベリーはここ10年ぐらいの取組ですが、観光摘み取りのほか、品種も検討しながら手作りのジャムや羊羹、ジュースなども作っているので、参加者の皆様にもぜひ味わっていただきたいと考えました。
いざツアー当日!〜参加者の皆様を精一杯おもてなし〜
ツアー当日は、県内外から33名の方に参加いただきました。当日は前日の台風が嘘のような晴天でしたが、台風でとうもろこしが倒れてしまったこともあり、雨天用に準備していたブルーベリージャム作り体験に変更しました。
ツアー参加者を見分けるため、カラマツの実とリボンで作ったコサージュを配布して、いざツアーの始まりです。参加者は大月に集合し、富士吉田市の会場まではバスで移動です。バスの中では、それぞれの地域の簡単な紹介などを行いましたが、ツアーのガイドも全て自分たちで行いました。初めてのことなので緊張しましたが、参加者の方々に喜んでもらえるよう頑張りました。
御師料理も参加者とスタッフ合わせて50名の料理を作るため、前日には下準備をし、当日も朝から準備をしました。今回出した料理は、地元の人たちが普段食べているものがほとんどなのですが、椿の葉など季節のものを添えるなど彩りや盛りつけも工夫しながら、食べる人のことを考えて一つ一つ作りました。現地でも「おいしい」という声が多かったので、安心しました。
鳴沢村まで移動するバスの中では、当日とうもろこしの収穫ができなかったこともあり、2本ずつ参加者にお土産として渡したほか、小さく切ったとうもろこしやブルーベリージャムの試食も行い、参加者の方に喜んでいただくことができました。ジャム作り体験も好評でした。ジャム作りの時にもブルーベリーのゼリーやジュースを振る舞うなど、ただただ皆でおもてなしをしました。時間管理など大変な面もありましたが、参加者の皆様に地域の魅力を知ってもらい、楽しんでいただくことができたので良かったです。
今回のツアーを通して、自分たちでできることには限りがありますが、それでも皆様に喜んでいただけることが分かりましたので、受け入れ体制ができれば他の内容にもチャレンジしても良いと思いました。
また、私たち自身も地域の魅力を再発見する機会となり、とても勉強になりました。
今後のチャレンジ!〜「農」と「食」をもっと知ってもらうために〜
「子どもと一緒に何かしたい」という思いから、今も高校生や小学生と一緒に野菜作りや田植え体験を行っています。小さいときから農業体験を行うことで、印象に残ると思いますし、農業に興味を持ってもらえたら嬉しいという思いもあります。いろいろな体験が注目されている中、農業体験には癒しなど精神的にも良い面があると思いますので、そういう部分でも何かできればと思っています。子どもたちも自分が育てたものは意外と食べるので、野菜嫌いも少なくなり、農業体験では農産物の旬や作ることの大切さ、虫の付いている農産物の安全性、おいしさなども教えることができます。農業体験を通じて、子ども、大人へとさらに地域の「農」や「食」のことをPRしていけたら良いと思います。
これからチャレンジする女性へのメッセージ
一人ではなく皆を巻き込んで、「とにかく実行すること」が一番だと思います。いろいろな人に声をかけると、協力が得られたり、意見やアドバイスをいただいたりすることもできます。
頭の中で計画を描くことと、実際に行動することでは違うこともあります。まずは失敗しても良いという気持ちで、実行してみたら良いと思います。
- vol.62 【働く】大好きなサッカーを続けていきたい
- vol.61 【キャリアアップ】仲間と共に成長&チャレンジを続けるリーダー
- vol.60 【キャリアアップ】未来を拓く女性管理職。地域農業にも貢献したい!
- vol.59 【農業・林業】森林のために働きたい!
- vol.58 【働く】地域住民の大切な物を守りたい!
- vol.57 【働く】地域防災に貢献したい!
- vol.56 【子育て】子育て中のママ・パパに防災意識を持ってほしい!
- vol.55 【働く】女性が活躍できる建設業界を目指して!
- vol.54 【働く】「郡内レザー」で地域活性化に貢献したい!
- vol.53 【働く】伝えたい~山梨のために何かできること~
- vol.52 【働く】チョークアートの魅力を1人でも多くの人に伝えたい!
- vol.51 【働く】「食」で心も体も社会も元気にしたい!
- vol.50 【農業・林業】農家の女性が企画!〜富士山の麓で学ぶ歴史と農〜ツアー
- vol.49 【働く】女性醸造家としての挑戦!〜甲州ワインへの思いを胸に〜
- vol.48 【キャリアアップ】夢をかたちに!〜オリンピック3大会連続出場〜
- vol.47 【起業】『出会い』をきっかけに 子ども服ブランドを設立!
- vol.46 【働く】誇りを持って地場産業を世界に
- vol.45 【働く】本物の良いものをお客さんに提供したい
- vol.44 【子育て】子育ては子どももママも両方主役!
- vol.43 【農業・林業】女子ひとりで農業にチャレンジ!
- vol.42 【観光】外国人に山梨の魅力を伝える!
- vol.41 【起業】ジュエリーで思いを伝える!
- vol.40 【園芸農業】みんなで農業を盛り上げよう!
- vol.39 【地域事業】自分が住むまちを良くしたい!
- vol.38 【市議会議員】勉強だけでなく、議員になろう!
- vol.37 【働く】結婚して子どもがいても働きやすい職場を作りたい!
- vol.36 【伝統にチャレンジ】女性蔵人 伝統産業をしたい!
- vol.35 【理工系分野】がんばっています! Woman Civil Engineer
- vol.34 【キャリアアップ・再就職】自分を磨いて再就職 人と仕事を結びつける仕事がしたい
- vol.33 【NPOで地域づくり】みんなが幸せだとやさしくなれるから
- vol.32 【団体活動からNPO法人へ】変わらぬ主婦たちの思いが地域を育てる
- vol.31 【起業】造り酒屋直結のおいしいお酒と、多様な文化の発信地
- vol.30 【起業】異分野への挑戦 歯科医師から介護支援専門員に
- vol.29 【起業】主婦からチャレンジ まちのカフェレストラン
- vol.28 【起業】夢を仕事に。そして追求し続けるフラワーアート
- vol.27 【農村女性グループで起業】食の安全を守り食文化を残したい。農村女性の願いを込めた起業
- vol.26 【起業】プライドを持ってやりがいのある仕事がしたい。資格を取って社会保険労務士へ
- vol.25 【働く】自然の中で感覚が開いていく。清里で見つけた新たな私
- vol.24 【ボランティア】地域の仲間と共に長年続ける手づくり人形劇団
- vol.23 【起業】仲間と楽しく仕事がしたい
- vol.22 【子育て】子育て中の親の元気を支えたい
- vol.21 【国際活動】ハイチへの支援が必要な限り、私にできることを精一杯やりたい
- vol.20 【起業】米粉パンに魅せられて・・・このおいしさを広めたい
- vol.19 【介護】家庭的な雰囲気で過ごせる場所を提供したい
- vol.18 【働く】目指すはママさん救急救命士
- vol.17 【農業】女性パワーで地産地消の薬膳料理
- vol.16 【心とからだ】病気を乗り越え、前向きにチャレンジ
- vol.15 【働く】銀行員から努力を重ね人気美容師へ。女性の輝きを引き出したい
- vol.14 【NPO】みんなの喜ぶ顔が見たいから「私がやるしかない」
- vol.13 【起業】今しかない・・・県職員をやめ陶芸の道へ
- vol.12 【キャリアアップ】自分にとって必要なことは 一生涯 学習していきたい
- vol.11 【働く】お小遣い稼ぎで始めたケーキづくりがお店を構えるまでに
- vol.10 【NPO】環境コミュニティ・ビジネスへの挑戦
- vol.9 【起業】挑戦が成功の秘訣
- vol.8 パンから健康と幸せを
- vol.7 【キャリアアップ】やりたいことは、とにかく始めてみること
- vol.6 【介護】心が通いあうデイサービスセンターを目指して
- vol.5 【心とからだ】乳ガンをのりこえてピアカウンセリングへ
- vol.4 【農業・林業】捨てられてきたさくらんぼ 女性の手で特産品に
- vol.3 【起業】ワーコレでつくった自分たちの職場
- vol.2 【NPO】人と人とのネットワークを広げてつくったおひさま発電所
- vol.1 【働く】大工をずっと続けたい
「農村女性による農村資源活用事業」について
【事業の目的】
●農村女性が農村の活気を盛り上げ発展させるため、直売所での加工品販売中心の活動から、女性ならではの新たな視点として、商工業者等と連携し、農村資源を活用した都市農村交流の実施等、新たな事業起しを県が支援するものです。
【事業の内容】
①農村女性と商工業者等とのネットワークづくり
②交流プログラムの開発と新たな事業起し
→今回、観光だけではなく、地域の魅力を「農」を通じて都市部の人たちに伝えるため、普段から農業や食生活の推進に携わっている女性がツアーを企画・実施しました。