インタビュー

《子育て支援団体代表》 森澤昌子
Vol.22 【子育て】子育て中の親の元気を支えたい
今回のゲスト
《子育て支援団体代表》 森澤昌子さん
(甲府市)
子育て支援団体「ハッピーキッズ」代表

中心街で子育て支援

Q「ハッピーキッズ」を始めたのはなぜですか?
自分の子育てが大変だったから、少しでも子育て中の母親の手助けをしたいと思ったからです。小さい子どもがいると自分であっても自分でないようなものです。今も母親が子育てに専念することを当然に思う人が多いですが、それではお母さんの負担が多すぎます。そのストレスにより、子どもをかわいく思えなかったりしては、子どももかわいそうです。私はハッピーキッズの活動を通して親と子が別々の時間を持つことの大切さを訴えたかったのです。いつでも安心して気軽に子どもを預けられる施設があれば、お母さんはわずかでも自分の時間が持つことができるし、リフレッシュすることで子どもにより良く接することができると思うのです。またその時間を将来の自分のために有意義なものとして活用して欲しいのです。「ハッピーキッズ」は、保育士仲間と立ち上げましたが、活動への思いは強かったものの私だけが最後まで決心がつきませんでした。いずれは私も仕事を再開して子育て家族を支援したいと思ってはいましたが、一度始めたら簡単にやめるわけにはいかない責任を思い、悩みました。でも始めたからには中途半端なことは嫌いなので進むしかありませんでした。

Q運営には、いろいろ苦労がおありだと思いますが、いかがですか?
中心街で利用者を増やしていくことはとても大変で、待っていても人は来ないので、こちらから呼ぼうと思い、クリスマスに親子で参加するイベントを企画しました。すると、35組もの親子が参加してくれました。これには驚きましたが、魅力があれば場所は関係なく人は集まる事がわかり自信になりました。その後もスタッフの技能を生かして魅力あるイベントを次々に企画、大勢の人が参加してくれるようになりました。でも親と子どもが別々の時間を過ごすための託児をするのが「ハッピーキッズ」の本来の目的です。託児の利用につなげていくのは大変でした。

目指すは「子育てコンビニ」

Q利用者を増やすためにどんな工夫をしたのですか?
開設時間を長くしたり、システムを利用者のニーズに合わせて変えていくことは、とても大切です。チラシは甲府市内の公民館、図書館、保健センター、産婦人科などに置かせていただきましたが、一番大きかったのは口コミでの広がりです。一度預けた人がリピーターとなり、口コミで広がりました。子どもを預けて親が楽しんだり、学習できる講座も増やすなど常に新しいことやいい企画がないかを考えていました。いつも一歩先を行き、進化していかないとなかなか魅力を感じてもらえませんし、自分が利用者ならどうだろうかという客観的な見方も必要です。

Qこれからの目標は何ですか?
24時間対応の保育園開設や、学校の授業参観の間の保育、企業内託児所の委託を受けることなども考えています。またどんなことでも相談してよかったと思ってもらえる「子育てコンビニ」を目指したいです。
これからも中心街から子育て家族にやさしいまちづくり、子連れでも楽しめるまちづくりの発信をしながら、心から子育てを楽しみ、子どもと一緒に大人も成長して生きていると感じられる社会にしていきたいです。私はおばあちゃんになってもバリバリの現役でいたいので、定年はいりません。

☆メッセージ☆

チャンスを生かし、一歩踏み出す勇気を持てばきっと夢はかないます。
いろいろ思い悩むより流れのままに身を任せることも必要です。


取材日:平成17年9月21日


子育て支援団体「ハッピーキッズ」 http://happykids.ciao.jp/

バックナンバー

森澤さんのこれまで

短大を卒業し、一般の会社に就職するものの、保育士になる夢を捨てきれず退社。県の臨時職員のかたわら独学で保育士の国家資格を取得。甲府市内の保育園に就職し、乳児保育に携わる。

結婚・出産を機に2年勤務した保育園を退職。3人の子育てに明け暮れる日々を過ごす。

子育て中、生協に加入。やがて生協のイベント時に子どもを預かる「ぴよぴよクラブ」の保育係に登録し、その後コーディネーターとして運営スタッフとなる。

2002年7月に保育士仲間と甲府市中心街空き店舗事業を利用して子育て支援団体「ハッピーキッズ」を設立。

森澤昌子さん2
森澤昌子さん3
森澤昌子さん4