トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 施政方針 > 令和7年12月県議会知事説明要旨(追加提案)
ページID:123941更新日:2025年12月19日
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本日、追加提出いたしました案件につきまして、御説明申し上げます。
国においては、今月16日に、「「強い経済」を実現する総合経済対策」を盛り込んだ総額18兆3,000円の補正予算が成立しました。
本県においても、これを最大限活用し、迅速に支援をお届けできるよう、第一弾として緊急で必要となる予算を追加提出することと致しました。
その内容について、大きく三つの柱で御説明いたします。
―国の賃上げ策に連携、県独自で光熱費や食費も支援―
先ず、第一の柱、医療機関・福祉施設における物価高騰対策や職員の処遇改善への支援についてです。
公定価格で収入が算定される医療機関や福祉施設では、物価高騰分を価格に転嫁できないことから、経営環境の厳しさが増しています。
また、医療や福祉分野では、賃金水準の低さなどから人材確保が難しく、処遇改善は喫緊の課題となっています。
こうした状況を踏まえ、国は、経済対策の中で「医療・介護等支援パッケージ」を設け、医療・福祉の現場を支えるための緊急支援を行うこととしています。
県も国と連携し、この支援パッケージに基づき、医療機関や福祉施設に対する賃上げや物価高騰への支援を速やかに講じるものです。
また、次期公定価格改定までの「つなぎ」として、重点支援地方交付金を活用し、国の支援パッケージに盛り込まれていない光熱費や食費などの上昇分を県独自で支援することし、59億3,000万円余を計上いたします。
県民の命と生活を支える医療機関や福祉施設が、今後もその役割を果たしていけるよう、物価高騰への支援を着実に実施して参ります。
―冷え込みに備えた灯油の追加支援も用意―
次に、第二の柱、生活に困窮する方々に対する生活支援についてです。
今回の国の経済対策に先立ち、本県では、物価高騰の影響を受けやすい生活困窮世帯に対する緊急支援策として、灯油助成券を配付する事業を9月補正予算に計上しました。
現在、市町村と連携して準備を進めておりますが、今般の重点支援地方交付金の拡充を受け、特例的に支援を強化します。
具体的には、寒さが長引く場合や急な冷え込みによる需要の増加に備え、追加配付に要する経費を予備的に計上いたします。
また、昨今の物価高、特に食事の基本となる米などの食料品の価格上昇は、日々の生活に直結する深刻な問題となっております。
現在、本県では賃金水準の引き上げに向けた取り組みを進めているところですが、取り組みの効果が現れるまでの臨時的な措置として、お米券の配付を行うことと致します。
灯油助成券と一体的にプッシュ型で迅速に配付することとし、生活者支援に要する経費9億円余を計上しました。
物価高騰という厳しい状況の中でも、県民の命と健康を守り、安心して暮らせる社会を築くため、確実に支援を届けて参ります。
―物価高騰で家計悪化、子どもの健やかな成長を守る―
最後に、第三の柱、子育て世帯への支援についてです。
物価高騰の影響は、県民全体に及んでいますが、特に子育て世帯は、その影響を強く受け、家計が悪化している状況です。
このため、国では、全ての子育て世帯に対し、子ども一人当たり20,000円の「物価高対応子育て応援手当」を支給することとしています。
先ほども述べたように、賃上げの取り組みの効果が発現するまでの過渡的な措置として、国の手当に一人当たり20,000円を上乗せして支給することとし、23億6,000万円余を計上しました。
物価高の影響が長期化する中にあっても、子どもたちの健やかな成長を途切れさせないよう、家計を直接支える即効性のある支援を行って参ります。
以上の内容をもって編成しました結果、一般会計の補正額は91億円余であります。
なお、この補正予算にとどまらず、経済対策関係予算については、2月補正予算において追加の対応を講じていく考えであります。
なにとぞ、よろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。
令和7年12月19日
山梨県知事 長 崎 幸太郎