ページID:77396更新日:2009年2月1日

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山本知事就任挨拶 平成15年2月17日

詳細内容

知事就任挨拶

日時 平成十五年二月十七日(月) 午前十時〜
場所 恩賜林記念館

地方主権の確立 「誇れる郷土・活力ある山梨」の実現を目指して
1 はじめに  
2 天野建前知事への敬意
3 山梨の三つの宝
4 山梨版景気対策の強力な実行
5 「地方主権の確立」へ四つの改革
 (1)サービス機関としての意識の徹底
 (2)県民の底力を引き出す
 (3)小さな県庁で、大きなサービス
 (4)国の問題児になろう
6 全国に春を告げる県、山梨県に
7 管理職が率先垂範
8 おさな児のような心を忘れずに

(はじめに)
このたび、県民の皆さんの温かいご支持により、第五十八代山梨県知事に就任いたしました山本栄彦です。
皆さんを前にしますと、改めて知事に就任したことを実感するとともに、その重責を痛感しているところであります。
今日から、私を先頭に、皆さんと力を合わせて「誇れる郷土・活力ある山梨」の実現に挑戦していくことになります。
本日は、新しいスタートに当たり、私の思うところの一端をお話しし、皆さんのご理解とご協力をお願いするものであります。
(天野建前知事への敬意)
まずは、このたび三期十二年の任期を務められ、退任されました天野建前知事のご功績とご労苦に対しまして、深甚なる敬意を表する次第であります。
天野前知事の公正、公平で 清潔な政治姿勢を、私は何よりも高く評価するものであります。
また、政策面におきましては、幸住県と 環境首都を掲げられ、県政全般にバランスのとれた 発展を実現されました。
もとより、私も政治の世界に身をおいて以来、常に清潔、公正・公平で 一党一派に偏しない政治姿勢を旨として、取り組んで参りました。
今後も、その政治姿勢を堅持し、天野前知事が築き上げました県政を継承、さらに発展させて県民の信頼に応えて参る所存であります。
(山梨の三つの宝)
さて、私は、今回の知事選の遊説で、県内各地を くまなく巡ることができ、また、多くの方々と出会う機会に恵まれました。
そうした中で、私は、ある一つの発見を することができました。
それは、山梨には 三つの宝がある、ということであります。
そして、この三つの宝を これからの県づくりに、しっかりと活かしていかなければならない、と強く感じたところであります。
その一つは、まず、この素晴らしい 天与の自然であります。
遊説中、家並みが途切れた時、車窓から望む富士の雄姿、雪を抱いた甲斐駒ヶ岳などの南アルプスや 八ヶ岳の山々、山間を流れる 清流のせせらぎなどの自然に、幾度となく疲れを癒されました。
私は、この風光明媚の自然景観は 本県の大きな資産であり、しっかりと守り育て、次代に引き継いでいくことが知事の最大の責務である との感を強くいたしました。
二つ目は、庶民の持つエネルギー、県民の底力の強さを、改めて実感したことであります。
本県は、周囲を高い山に囲まれている ことなどから、古代の甲斐の国より、県の区域が ほとんど変わらず、現在までに至っている非常に珍しい県であります。
このため、独立国とも言えるような 独自な文化に加え、甲州人気質と呼ばれる強い自主独立の精神と気力にみなぎる県民性を育んで参りました。
庶民の底力は、江戸時代、江戸に勝るとも劣らない 庶民文化の花を咲かせ、また、時に、江戸末期の郡内騒動や 明治初期の大小切騒動、さらには大正時代の農民運動などのように土性骨となって表れました。
その一方では、先見の明と大胆な行動力で、鉄道事業や電灯事業など我が国の発展の礎を築く上で 大きな力となった甲州財閥と呼ばれる幾多の偉大な実業家を輩出しました。
このように本県の歴史は、庶民の底力を抜きにしては語れず、その甲州人気質は今も私たちの血の中に脈々と受け継がれています。
このほとばしる庶民の底力とその力を結ぶ すこやかなネットワークが、私を知事に押し上げてくれた エネルギーになりました。
三つ目の宝は、このような豊かな自然と 先人たちのたゆまぬ努力で育まれた、香り高い歴史や文化、個性あふれる産業が各地に息づいていることです。
どのように情報化が進んでも、地域には、お国なまりが生きております。
厳しい寒さの中での遊説でしたが、お国なまりの励ましの声に、私は、どんなに心が温められたかしれません。
また、甲府市周辺の印伝や宝石、郡内地方の織物、峡南地方の和紙や花火などの伝統産業や、さらには寒風をついて 果樹の剪定に精を出される農家の方々、そこには地域の風土に鍛えられた産業の姿がありました。
こうした風土に根差した産業に加え、電子機械など新しい産業も しっかりと地域に根付いている様子を目の当たりにすることができ たいへん心強く思いました。
自信を失った 我が日本国民の応援歌とも言われる中島みゆきさんの「地上の星」が 呼びかけるように、探すべき星は空ではなく、すぐ手が届く地上に埋もれております。
もう一度、しっかりと 身の回りの宝に目を向ける時です。
私は、この美しい自然環境を 「美しい力、美力」と、また、自立し気力にみなぎる県民性を「民の力、民力」と、そして、それらが育んだ歴史、文化や産業、それを創り出してきた力を 「創る力、創力」と呼び、この三つこそ山梨の宝であり、
「美力」、「民力」、「創力」の三つの力を最大限に発揮することが、
現下のこの難局を乗り越え、山梨の新しい発展の原動力になるものと 考えております。
また、そのことが、私の目指す県土像である美しい自然環境の中で、力強く躍動する産業、そして喜びに満ち溢れた暮らしと活発な交流が展開する「誇れる郷土・活力ある山梨」の実現につながっていくものと確信しております。
(山梨版景気対策の強力な実行)
そのためには、まず、県民の皆様を不安に陥れている 不況の一日も早い克服が 緊急かつ最優先課題であります。
私は、山梨版景気対策を強力に実行し、本県経済を支える中小企業への支援の強化や産学官の連携による新産業の創出を図り、大消費地・京浜地域に隣接する地の利を活かし、本県経済の拡大を目指します。
また、風土に根差した伝統産業に さらなる磨きをかけ、山梨ブランドを確立し、国内外に新たな市場を開拓して参ります。
外に向かって打って出る一方で、県内向けには 地産地消運動を展開し、農産物はもとより、様々な生産活動の中に、山梨産を購入する、地域で消費する、という県民が一体となって、ふるさとの産業を守り育てていく 意識を醸成して参ります。
また、県庁内に中小企業向けの 金融窓口を新設することを初め、
県信用保証協会の保証機能の強化や眠っている民間資金を活用するための山梨債券市場の創設など 円滑な資金流通を図って参ります。
このほかにも、環境、人づくり、医療・福祉、防災、生活環境など 県政の各般にわたり県民の皆さんに お約束したことがたくさんあります。
県民の皆さんは、こうした約束を一日も早く 実行に移すことを求めています。
私は、本日初めての庁議において、各部局長に対し、すみやかに検討に着手するよう 指示しました。
県民の皆様が求めている 政策の具体化を急ぎ、六月の政策予算で県民の皆様に目に見える形でお示して参りたいと考えております。
皆さんの奮闘を期待しております。
(「地方主権の確立」へ四つの改革)
また、私の目指す県土像である「誇れる郷土・活力ある山梨」の実現のためには、これまでの行政の手法を 変えていかなければなりません。
それは、地方分権から、地方主権の時代への転換です。
私の言うところの「地方主権」とは、国の政府のコピーやミニ版ではない、地域の風土や庶民の日々の営みに根差した、
地域の課題の解決にふさわしい自立した自前の政府を持つことであります。
この豊かな恵みをもたらしてくれる美しい空気や水、土、それらが織り成す自然景観を共有する山梨県民による、山梨県民のための県庁を創るということであります。
その地方主権の確立をもって、国を動かし、国を変えていくエネルギーにして、全国に、「ここに、山梨あり」と存在感をアピールして参ります。
(サービス機関としての意識の徹底)
地方主権の確立には、まず、県庁自らが変わらねばなりません。
私は、選挙期間中、多くの県民の方々と お話しする機会がありましたが、温かい励ましをいただく一方で、幾度となく、お小言も頂戴いたしました。
中でも多かったのが、県は庶民感覚に欠ける、行政が分かりにくい、などのご批判でした。
また、コミュニケーションの不足を指摘する声もありました。
そこに、私は、県庁と県民との意識のズレを見る思いがし、県庁改革の必要性を強く感じました。
まず、改革その一は、意識の改革です。
皆さんには、県庁はサービス機関である、という意識をしっかりと持って頂きたい、と思います。
そして、県民の皆さんの声に応えるため、常に、県庁はサービス機関である意識を忘れずに、県民生活や企業活動などの最前線に飛び込んで行って欲しいと思います。
机を前にどっかと腰を下ろしているだけでは、県民の声は聞こえてきません。
課題解決のヒントは、現場での正確な事実の収集の中にある、という現場重視の姿勢を心がけて下さい。
私も、公僕という意識を持って、どんどん県民の懐の中に 飛び込んで行き、県民と膝を交えての 自由な対話に努めて参ります。
(県民の底力を引き出す)
改革その二は、県民の底力を引き出す行政の推進です。
そのためには、「県民挙げて参画する県政」を確立する必要があります。
県内には、県づくりへの建設的な意見をお持ちの方々がたくさんおります。
特に、これからは、いままで県政とは、なじみの薄かった若者や 女性の参画を積極的に求めていくことが必要です。
そうした方々の知恵をお借りすることは、県庁だけの行政ではなく、県民が支える行政を創り上げることにもつながって参ります。
また、「県民挙げて参画する県政」を実効あるものにするためには、
政策の立案過程を含め 積極的な情報の公開や 説明責任の徹底、また、事業評価への第三者評価の導入など、政策の立案、決定、実施、
さらには評価のすべての段階で 県民の皆さんの意見を反映させ、透明で 分かりやすい県政を 推進していくことが大切です。
一方で、これからは、県民の皆さんにも、自ら行うべきものは、行っていただかなければなりません。
つい数十年前までは、県内には、「道普請」などと呼ばれる地区の共同作業が残されておりました。
こうした良き伝統を掘り起こし、地域住民、ボランティアや企業が、道路や河川などの一定区域を養子に見たて、我が子のように世話をする環境里親制度の創設など、県民の自主的な取り組みや県民との協働を促進し、公共の分野にも県民の皆さんの力を振り向けていただかなければなりません。
このように、これからの行政は、いかに県民の底力を引き出すかが重要です。
(小さな県庁で、大きなサービス)
改革その三は、高度成長、バブル時代を通して膨れ上がった財政構造のスリム化や行政の守備範囲を見直し、「小さな県庁で、大きなサービスの提供」ができる体制を作り上げることです。
まず、財政の再建であります。
本県の県債残高は、数次にわたる国の経済対策に呼応しての公共事業の執行等により 累増しております。
また、国の制度変更に伴い、地方交付税の不足分を県債の発行でまかなわなければならなくなり、今後も 増加が見込まれるなど厳しい状況にあります。
皆さんには、無駄使いは、厳に慎んで もらわなければなりません。
県庁の仕事を見ますと、住宅供給事業やゴルフ場の経営など、
本来、民間に任せるべきもの、民間に委ねた方が、効率的に行われるものがたくさんあります。
また、似通った業務を行っている外郭団体がいくつかあり、その整理統合も必要ではないでしょうか。
このほかにも、補助金の整理など様々な分野で、徹底した合理化、スリム化を進めていかなければなりません。
行革の推進に、皆さんの英知を結集してください。
(国の問題児になろう)
改革その四、最後は、国との関係の見直しです。
私は、選挙期間中、「中央直結から、市町村直結の県政の確立」を訴えて参りました。
分権と言っても、未だに国、県、市町村の間には上下関係のような中央集権時代の意識が十分に払拭されているようには思われません。
市町村直結の県政とは、分権改革の到達点である
 「市町村優先の原則」を踏まえ、県政を推進する、ということです。
市町村優先の原則とは、言うまでもなく、行政は住民に最も近い市町村が 第一義的に処理し、市町村ができないものは 都道府県が、都道府県にできないものは国が、という原則です。
そうした中で、県の役割はどうあるべきかと考えます時に、県は、県民に対して最先端にある 市町村行政をバックアップする、つまり、市町村行政を補完し、また、市町村との連携を強化し、さらには、権限の委譲や人材育成などを通して、市町村の能力が十分に発揮できるよう環境を整えることであります。
一方、国に対しては、県は地方主権の旗手として、市町村の声を国に伝える最前線に立って いかなければなりません。
今まで、本県は国から見れば優等生であったと思います。
真の地方主権を確立するためには、国の言うとおりに仕事を執行するだけでは駄目です。
国の政策を待つだけでなく、県民からの、市町村からの声を、独自の政策として組み立てていくことが必要です。
その際、ある事業が本県にとって不要なら、はっきりとノーと言える 勇気がなければいけません。
また、行政を執行する上で制度は重要ですが、それをできない理由にしてはいけません。
時代に合わなくなったり、実態に沿わなくなった制度は、変えていく覚悟が必要です。
そうした是正を県と市町村とが一体となって、国にどしどし求めていく、国を変えていく、そういう姿勢が求められます。
また、地方主権の確立のためには、財政的な自立が必要不可欠です。
分権、分権と言っても、相変わらず、国が、お金を握っていては、真の地方の自立はありません。
どんなに権限を移譲されても、裏付けとなる財源がなければ、絵に描いた餅に過ぎません。
私は、国に税財源移譲を強く求めて参ります。
これらを実行に移すことは、国との摩擦を招くことになるかもしれませんが、「国の問題児になる」、そんな気概を強く持って、取り組んでいって下さい。
以上、地方主権の確立のための四つの改革についてお話をさせていただきました。
皆さんの気持ちの中には、こうした改革はいままでも取り組んできた、といった反発もあるかもしれません。
今日までの取り組みは、私も承知致しておりますが、まだ十分とは申せないのではないかと思います。
また、改革のスピードも上げなければなりません。
改革を実のあるものとして、県民の皆さんにお見せすることが、県民との信頼を築く第一歩である、ということを肝に銘じて欲しいと思います。
(全国に春を告げる県、山梨県に)
ところで、冒頭に申し上げましたように、地方主権は、その地域の風土に根差した、その地域の課題に即した対応が可能な行政システムを創ることにあります。
したがいまして、その改革も地域に根差した、実態を踏まえたもので なければなりません。
安易に、他県に先例を求めるのではなく、ましてや、国に頼るものではないことは言うまでもありません。
そのためには、郷土の歴史に教訓を求め、また、地域の中にヒントを探し、県民との対話の中から 答えを 導き出す努力が大切です。
本県には、困難をものともせず、正面から立ち向かい、新しい時代を切り拓いてきた先人たちが多くいますが、そうした一人に明治の県令藤村紫朗がおります。
様々な評価はありますが、その改革に取り組む姿勢には 学ぶべき点が多々あります。
藤村は、明治六年に着任し、以後、十四年間余の間、県政を担当しました。
古くから、山梨県民は、気性が強く優れていて、統治が難しい県との評判がありました。
特に、当時は、大小切騒動の後遺症で、県民と県との間には、深い溝がありました。
このような中、まず、取り組んだ改革は、「政府のための人民ではなく、人民のための政府」の確立を掲げ、平易で分かりやすい県政の推進でした。
また、産業の振興にも力を入れます。
当時、本県の商品生産額の中では、製糸業の比重が大きかったのですが、品質が劣り価格面での不利を余儀なくされていました。
これを打開するため、甲府出身の起業家が 私財を投じて考案した製糸機械を導入しての県営勧業製糸場の整備や桑園の開拓に乗り出しました。
また、甲州街道の改修や青梅街道新路線開設など道路整備に力を入れました。
横浜へ生糸を運搬するためでもありましたが、その際、「全県が一斉に精神を凝らして、この大事業を成就し、不便を転じて大便利の地にしよう」と県民に呼びかけました。
この呼びかけに対して、県民から多くの寄付の申し込みが寄せられた、とのことです。
この結果、本県の道路は見違えるようになり、富士登山で神奈川県から甲州街道に足を踏み入れた
北村透谷は、「山梨県下に入りてより道幅広く整いて活発なる工業のいまはかどれる」と、その驚きを「富士山遊びの記憶」に記しております。
さらに、ブドウなどの農産物の試験栽培やぶどう酒の試験醸造にも力を注ぐとともに、民間人に働きかけ、現在の山梨中央銀行の前身である 興益社を設立し、民間からの資金調達の道を拓くなど本県の近代産業の礎を築きました。
こうした結果、明治十七年には、県民一人当たりの農工生産物価額が全国二位になるなど全国でも有数な豊かな県に発展しました。
このほか、教育の普及にも力を入れ、その際、建設された 学校のいくつかが藤村式建築として今も残されていることは ご存知のとおりです。
今のように国からの補助が 見込めないなどの事情があったにせよ、県民自らの力で、県土の発展を導いた藤村の改革は、大小切騒動の後の県民の間に広がっていた県への不信感を払拭し、県民のやる気を生み出し、山梨の近代化に大きく貢献しました。
今、私たちが求められていることも、同じではないでしょうか。
まず、透明で分かり易い県政の推進により、県民と県との信頼関係を深め、県民の底力を引き出す環境を整えることです。
また、試験研究などの強化により、既存の産業の付加価値を高めたり、新産業の創出や起業家の発掘、新しい金融システムの整備などの産業の振興、さらには、長い目で見た教育の振興による人材の育成などこれから改革を進める上で、参考になることが たくさんあります。
幾多の先人たちが積み重ねてきた歴史の上に、改革があり、新しい未来の創造があります。
幸いにも、私たちには、天野前知事が築いた十二年間の県政を初め、山梨県政という大きな蓄積があります。
この継承の上に立って 改革を推進し、今こそ、県職員が底力を発揮し、県民の負託に応えていく時です。
そして、春一番に 凍てつく大地を突き上げ、小さくとも みずみずしい芽をふく蕗のとうのようにこの厳しい冬の時代を乗り越えて「全国に春を告げる県、やまなし」、そんな県を目指してともに力を合わせ頑張って参りましょう。 
(管理職が率先垂範)
今日は、皆さんにいくつかの お願いをしました。
直ちに実現できないものも ありましょうが、お願いしたことは、着実に実行して欲しいと思います。
特に、ここにおられます方々は、管理監督の立場にある方でございますので、
まず、今日の私の話を皆さんから直接、部下職員に徹底していただきたいと思います。
また、それを、口頭禅に終わらせることなく、皆さんが部下職員の先頭に立って、率先垂範していっていただきたいと思います。
(おさな児のような心を忘れずに)
スタートに当たり、少々、辛口の話になってしまいましたが、これも皆さんへの期待の強さと 受け止めていただければ幸いです。
最後に、少し趣を変え、私の好きな詩の一節をご紹介します。
幻の詩人と言われた サムエル・ウルマン作の「青春」という詩です。
この作品は、戦後、敗戦に打ちひしがれていた国民に、再生の勇気と希望を与えてくれたことで知られております。
私たちに生きていく上での心の持ち方の大切さを教えてくれますが、それは仕事と向かい合う姿勢にも 相通ずるものがあると思います。
青春とは人生のある時期ではなく、心の持ち方を言う。
たくましい意志、ゆたかな想像力、炎える情熱をさす。
青春とは怯懦を退ける勇気、安易を振り捨てる冒険心を意味する。
驚異に魅かれる心、おさな児のような未知への探求心、人生への興味の歓喜がある。
頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、青春にして已む。
どうか、皆さんにも、常に、おさな児のように、飽くなき探求心と豊かな感受性を持って、理想を高く、挑戦を忘れず、仕事に取り組んでいっていただきたいと、心から願っております。
就任に当たりましての、皆様方への私のあいさつといたします。
ありがとうございました。
よろしくお願いします。

リリース日:2003年2月17日

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