ページID:83099更新日:2017年11月20日

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富士山火山噴火対策に関する要望

富士山は1707年の宝永噴火以来、300年以上静穏な状況が続いていますが、過去には、何度も噴火しており、御嶽山と同様に、突然噴火する可能性を秘めた活火山であります。富士山が噴火すると、北麓地域に甚大な被害を及ぼすことは明らかであり、地元の住民からは「生活や経済に与える影響は計り知れない。」と危惧する多くの声が寄せられています。

火山噴火に備えたソフト対策は、監視カメラの設置及び映像配信やハザードマップ、地域防災計画、広域避難計画の作成を行っており、今年の夏も北麓6市町村の住民約2千人が参加した、避難訓練を昨年度に引き続き行っており、地域住民の意識も非常に高まっております。

しかしながら、富士北麓では、降雨対策の砂防事業は一部渓流では実施されていますが、火山災害に対するハード対策としての砂防事業は実施されていない状態であります。

富士山は、観測体制や研究が進んだ今日でも次に起こりうる噴火口の特定が出来ておらず、山の全方向で同じように砂防事業を進めていく必要があると思われます。そこで山梨県側においても、静岡県側と同様に、国による事業実施を強く要望するものであります。

要望項目

富士山火山噴火対策

  • 山梨県側においても、静岡県側と同様に、国により事業実施すること

要望書提出

要望の様子

要望書提出の様子

知事囲み取材

記者

要望に関してですが、砂防部長からどのような反応がありましたか。

知事

今年、富士山火山噴火対策と、山梨県側の直轄事業化ということを何度か要望に参りました。今日は、非常に前向きな返事をいただけたと思っております。すなわち、今、静岡県側は直轄事業化で対応をしていますが、富士山一帯となって山梨県側も直轄砂防化、要するに事業エリア、整備エリアを静岡県だけでなく山梨側にも広げるということで、近々事業評価監視委員会にお諮りするという返事をいただきました。

記者

それは、今までと比べればかなり前進ということですか。

知事

開始の第一歩だと私は捉えています。

記者

今回の事業について国の直轄事業として要望する意義はどうですか。

知事

静岡県側はハード対策を含めて国が直轄事業という形で整備が進められていますが、山梨県側は、ソフト対策は、県・市町村が連携しながら防災訓練を実施したり、防災マップを加工・配布したりしてきました。ハード対策となると、機動性とか高い技術力とか、いろいろなものがありますので、やはり国が直轄事業化して、静岡県・山梨県の富士山が関係する2県が一体となってハード対策ができることが望ましい。特に、この数年、直轄事業化について国にご要望してきましたが、整備エリアを静岡県だけでなく山梨県にも拡大して来年度以降対応しようということで事業評価監視委員会にお諮りいただけるということですから、そういう意味では、ハード対策がより確実になっていけば、ソフト対策と一体となって来年度以降進んでいくと考えています。

記者

今日、お話しされていて、けっこう相手の方と関係がもう出来ているような感じがしたのですが、スピード感をもってこの後、進みそうな感触はありましたか。

知事

国の全体の事業ですし、特に富士山はハード対策が、静岡県側が先行した形になったかもしれませんが、私が就任してから、かなり砂防部長にもお話をさせていただき、その必要性。また、いつもお話しするのは、そこに住まわれている山梨県の住民の皆さまだけでなく、観光客も富士北麓地域というのは山梨でもインバウンドのお客様も含めて一番多い地域なので、できるだけ早いハード対策が必要だと要請して参りました。それがご理解をいただいて、来年度からの事業化に向け、整備計画エリアを拡大したものを事業評価監視委員会に諮っていただけるということですから、そういう意味では、今までやってきた要望活動またご説明が徐々にご理解されて、近近の委員会への諮問という形になってきたということは、大変嬉しく思っています。

記者

要望書の中にも書いてあったのですが、地元ではもう訓練を重ねているので、これはもう自分たちのことだと考えて取り組んでいるというお話もありましたが、そういう話もされましたか。

知事

それはもちろん。防災訓練というのは、市町村単位、自治会単位ですので、繰り返し自分の生命・財産を、防災計画というもので自分たちが守っていこうという訓練を通じて防災力を高めようということで、この数年間、地元の皆さま方も繰り返し防災訓練をやっていただいております。また、防災マップというものもきめ細かく加工・配布を含めて対応を進めていただきました。また監視体制もやっています。どうしてもソフト対策だけでは限界がありますから、そこにハード対策とソフト対策が一体となって、両輪になって対応や計画が進んでいけば、より防災力が高まります。要するに住まわれている住民の皆さま方もそうですし、観光で来られている皆さま方にも安全安心が高まるということになっていくと思います。そういう意味では、その第一歩が近々の事業評価監視委員会でご議論されて、前向きに進めていかれるように、県としてもいろいろな課題があると思いますが、市町村と連携をしながら国の直轄事業化が確実に来年度から実施されていくように、最後まで精一杯、努力をしていきたいと考えております。

 

以上

 

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