トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成28年度知事会見 > 知事記者会見(平成28年10月13日水曜日)
ページID:75358更新日:2016年10月14日
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本館2階特別会議室 11時30分から 発表事項 コメント 発表事項以外の質疑応答
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知事
公共事業の早期執行について、上期の契約状況がまとまりましたので、報告させていただきます。県では、事業効果を早期に発現させるための前倒し実施に積極的に努めてきました。県単独公共事業などを除く公共事業につきまして、上期で80パーセントを契約済みとする目標を策定し、その執行に努めて参りました。9月末日時点での契約率は、84.6パーセントとなり、目標の80パーセントを上回る結果になりました。下期においても、引き続き業務量が確保出来るよう、政府・与党の皆さん方にも、要望活動を行ってきて参りましたが、10月11日の補正予算の成立直後に本県への内示があり、現在の内示の状況は精査をしておりますが、県分として配分される額は、100億円を超える見通しとなりました。今後、適切に対応して参りたいと考えております。
記者
内示の状況を精査中とのことですが、100億円の配分額の中で、おそらく道路予算が大きいと思いますが、中身のイメージはどのようなものでしょうか。
知事
県分と市町村分を合わせて143億円強というのが本県への内示状況であります。市町村分との分離がまだ明確にできていませんが、国土交通省関係が109億円余、その内の約半分が防災安全交付金でありますが、市町村分を含んでいます。社会資本整備総合交付金についても市町村分を含みますが44億円弱であります。県と市町村分との分離作業を今から行います。農林水産省関係については、樹園地整備等の農業農村整備事業が市町村分を合わせて24億5千万円余であります。林野庁関係が9.9億円となっており、これは林道・治山事業等を行うもので、治山事業では山腹の壊れたものを復旧する事業などがあります。全体を合わせて本県への配分額は143億円余になります。おおよその目途として、県分としては100億円を越えるという形になります。整理ができ次第、ご報告していきたいと考えています。
記者
前倒しの執行で84.6パーセントの契約率となり、かなり成果があったと言えますが、逆に、下期の残りが少なく、今回の補正予算でカバーしていくとのことですが、補填するにしても100億円くらいであり、下期はかなり厳しいという見方もあると思いますが、どのようにお考えですか。
知事
80パーセントを超す契約率の目標については、県単独公共事業を除いており、県単独公共事業については、通年をベースに計画的に執行することとしています。その他の公共事業をまとめて、契約行為については9月末までに80パーセントを超える目標を設定し、今回84.6パーセントの結果になりました。残り15.4パーセントと今回の100億超というものを下期に契約し、執行していくという形になります。十分かどうかと言えば、必要性に応じて公共事業の額というものは年度で変化しますが、現時点ではまず、公共事業の補正分が国から事業費で100億円を越えたということは、関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思いますし、84.6パーセントまでもっていったというのは、用地買収等を含めて地権者の皆さま方のご理解や現場の職員もかなり努力をしてくれた結果であると思いますので、組織全体の結果として84.6パーセントという契約率の数字になったとご理解いただきたいと思います。
知事
今回、第3回の甲武信水の森ユネスコエコパーク登録推進協議会が10月17日に開催されることとなりました。今回の協議会では申請書の内容について関係者で協議をし、10月末までに日本ユネスコ国内委員会に申請書の提出をすることになりますので、大変、重要な協議会になると思っています。第1回の協議会は5月29日にスタートしたものでありますから、半年弱余りで申請書の提出の目前まで対応できたことは、関係10市町村の皆さん、埼玉県の皆さん、長野県の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思っています。これで弾みをつけていくことにより、地域や住民団体の皆さま方に関心を持っていただき、この協議会を中心に気運の醸成を図っていくことが登録に繋がっていくと考えています。皆さま方の今までのご協力についても御礼を申し上げたいと考えています。
知事
山梨県イメージアップ大賞の表彰式につきまして、江原騎士選手、後藤輝也選手、鈴木徹選手との調整がつきましたので、その日程についてご報告させていただきます。まず江原騎士選手の表彰式は、10月27日木曜日午後2時から、後藤輝也選手と鈴木徹選手の表彰式は11月9日水曜日午前11時半から、県庁で行いたいと考えております。御三方の受賞に至る経緯は、皆様方も十分にご理解をいただいていると思いますけれども、江原選手はオリンピックでの3位入賞、また、後藤選手については、ラグビー7人制で4位入賞、さらには、鈴木徹選手については、パラリンピック5大会連続入賞という快挙を成し遂げられ、その活躍は、県民全体に勇気と感動を与えていただきました。御三方には、この表彰式を通じて、私も県民の代表として心から感謝を申し上げたいと思っています。表彰式の詳細については、10月20日前後に皆さん方に別途、情報提供させていただきます。
記者
先月公表された、全国学力テストの結果に関してお伺いします。県の平均正答率は、国語と算数、数学の全8項目のうち、6項目で全国平均を下回りました。一方で、5項目は昨年度から改善していて、全体的に改善傾向はみられるということなのですが、知事ご自身の結果に対する受け止めと、課題についてどう認識されるのか、さらに課題を踏まえて、どのような対策が必要となるのかを教えていただけますでしょうか。
知事
全国学力調査の報告を受け、率直に感じたのは、全国平均をまだ下回っている教科があるものの、その差がこの1年間で急速に改善し、全国平均との差が縮まったことは、改善傾向にあるとみるべきだろうと思います。これは現場の先生方、現場をまとめる校長先生、並びに市町村の教育に携わる皆様に御礼を申し上げたいと思います。そのうえで、まだ、全国平均を下回っているものもありますから、課題については、それぞれの教科ごとに少しずつ違うようでありますから、その課題をまず、学校全体で共通の認識にすること、そして、教育委員会を含めて、県全体でやることと市町村レベルでやること、さらには、学校単位でやっていただくこと、さらには、クラスを直接担当する担任の先生の授業力の向上等、組織を挙げて対応することが必要だと思います。今年度から学力向上対策というのは、昨年度以上に対応を進めてきたと思っていますし、昨年度も学力向上対策監をおき、学校現場の指導助言等も行って参りましたし、今年度は、教育監を小中の担当、高校担当という形で決め、現場に出向き、先進事例を紹介することで学校の授業力を上げる。そして、学校の先生方においても、研修等において、教える力を上げていく。さらには地域の連携も大切であり、学校、家庭、地域と3つのトライアングルが上手に、子供たちの学ぶ環境を向上させ、子供たちが学ぶ力、学力を上げるいい循環となるように連携の効果を上げるようにしていかなければいけないと考えています。いずれにしましても、全体の底上げがこれからも必要だということは、私も感じておりますので、それをベースにしながら、関係者の皆さん方のさらなる努力をお願いしたいと考えています。
記者
富士山について2点お伺いします。先日の世界文化遺産の学術委員会で、年度内に望ましい登山者数の水準の素案をまとめるとのことですけれども、今年の登山者数24万8千人と、その内、吉田口が15万2千人という数字を知事はどのように見ていらっしゃるかというのが1点と、その内、協力金の協力率が山梨側は64.5%で、目標としていた7割には届かなかった訳ですけれども、その数字をどう見ていらっしゃるか、どのような点がこれからの課題となるとお考えかをお聞かせください。
知事
1点目の登山者数については、登山者数のおよそ6割が吉田口から登るということについて、昨年に比べると、夏山シーズン中の天候が非常に良かったこともあって、昨年よりは登山者数が増えています。ただし、平成22年のピーク時に比べれば数字的には、まだ低い数字になっています。これから学術委員会のご議論をいただくことになっていますし、県の中でも検討していますし、今年度中に素案を作りながら、あるべき姿を数字でどういう形でお示しできるか、登山者の方、県民の方、また海外から観光も含めて登山をされる方、やはり納得がいく部分が必要だと考えておりますので、多様な視点から関係する市町村等のご意見も賜りながら、その水準の素案を決めていかなければならないと考えています。
2点目の協力金については、確かに協力金の協力率7割というのが、スタートした時からの目標でありましたし、昨年の52パーセント、53パーセントから考えれば、11ポイント以上上がったという形で、お隣の県をどうこう言うつもりはありませんが、静岡県との比較をしていただければ、山梨県の部分がより結果が反映されていると認識しております。ただし、この部分も、1年間というか、夏山シーズンが終わった時点で、昨年度も50パーセント台という意味では、水準が落ち込んだ結果を受け、どうやったら協力金を皆さんにご納得いただきながら、数字を上げていくかということにつきまして、ゲートの工夫、事前の周知、さらには協力金を何に使うのかということを関係者に問いかけた努力に尽きますけれども、まだまだその努力が十分でないという点があるかもしれませんので、今年度また検証作業を庁内でも始めておりますけれども、その検証をきちっとして、課題を見出し、それに向けて対応策をとっていくことを繰り返しやっていくことが、たくさんの皆さん方に協力金の趣旨、そして協力率を上げていくことが富士山を保全することに繋がっていくような正の循環になるように、私も先頭に立って努力をしていきたいと考えています。
記者
先日の自治体との連絡会議の中で、スバルラインのマイカー規制の延長論というのがありました。それに関して、適正利用検討委員会で協議をするというお話をされていましたが、これまでの世界遺産登録されてからの3年の中で、マイカー規制の延長論に関して知事自身のお考えはいかがでしょうか。
知事
マイカー規制の期間を短くした方がよりプラスという評価をする方と、延長をしない方が良いという、それぞれ色々な意見があると思っています。当然、マイカー規制期間を延長すれば5合目にたくさんの車が登らない訳ですから、そういうプラスな面と、いやそれでは観光客が少なくなって困ってしまうという声をどうバランスをとるかというのが、協議会において、これから現場の思い、全体としてどうするのかという将来の考えも含めて、ご議論をまずしていただくことが大切だと思います。マイカー規制は最終的には公安委員会が判断をすることになっていますけれども、県としても、関係者の皆さん方の多様な声を集約ができるように協力、また助言、そして主体的に働きかけをしていきたいと考えています。
記者
メインとしては、富士吉田市長の発言の部分から始まっているところもあると思いますし、自治体側の延長論に対しての根拠になっている部分もあるとは思いますが、延長を必要としているとおっしゃっている方と、そうでない方といるという部分もありますが、その延長論を求めていらっしゃる方の主張というのは理解できる部分があると考えますでしょうか。
知事
理解できる部分が無いということではなく、当然私の基本的な思いは、それぞれの意見をその一つの土台、テーブルに出し合って、できるだけ皆でやっていかなければいけない、決めたことを対応していかなければいけないというのが私の物事を判断する基準にあります。もっと長くしてほしいという意見と、今のままで良いという2つの意見を、きちっとそれぞれ納得ができるかと、先ほどの協力金や登山者数を、どのように譲歩をするかという部分にもつながっていく部分だと思いますけれども、マイカー規制期間については、ある一定の期間、交通を規制することがより良い全体の状況になるのかどうか、今の部分ではそれが達成できないのかということも含めて、まず現状をきちっとテーブルに乗せて、それぞれのご議論の中で必ず意見の集約はできると思っておりますので、まずは私の立場ではご議論を見守って、合意形成できるように期待をしていきたいと思います。
<以上>