トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成28年度知事会見 > 知事記者会見(平成28年5月30日月曜日)
ページID:72890更新日:2016年5月31日
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本館2階特別会議室 11時30分から 発表事項
コメント
発表事項以外の質疑応答
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知事
平成28年6月定例県議会提出予定案件につきまして発表いたします。
6月定例県議会は、6月6日に招集することといたしまして、本日、招集告示を行う予定であります。提出案件は、条例案8件、予算案3件、その他の議決案件4件、承認案件1件、報告事項25件、提出事項1件の予定であります。
次に条例案につきまして、ご説明いたします。県民の利便性の向上及び行政事務の効率化を図るため、個人番号の利用範囲等について定める「山梨県個人番号の利用に関する条例中改正の件」などを提出することといたしました。
次に、平成28年度6月補正予算につきましてご説明いたします。一般会計の補正予算の規模は、16億7,361万5千円であります。これを当初予算と合わせますと、4,679億5,232万3千円となります。なお、前年度6月現計予算との比較では、1.2%の増であります。また、特別会計は、恩賜県有財産特別会計ほか1会計で、繰越明許費を設定しております。
次に、今回の補正予算についてでありますが、事業計画に基づき今回計上することが予定されていたもの、当初予算編成時以降に生じた新たな補正要因で緊急を要するものなどを計上することとしております。内容としましては、主なものとして、熊本地震による被災者の支援活動に要する経費や本県の大規模地震防災体制の検証に要する経費、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催を好機に、スポーツ振興や地域経済の活性化を図るため、事前合宿の誘致の推進に要する経費、東南アジアを中心に県産農産物等の販路拡大を図るため、マレーシア、シンガポールにおける常設の販売・情報発信拠点の設置に要する経費などを計上しております。
以上が主な提出予定案件でございます。
なお、仮に本日中に衆議院の解散が表明され、衆参同日選となった場合は、本日の招集告示は行わないこととし、改めて、選挙後に議会を招集する告示をさせていただきます。また、仮に明日以降に衆議院の解散が表明され、衆参同日選挙となった場合は、本日の招集告示は取り消し、改めて選挙後に議会を招集する告示を行いたいと考えています。
記者
どういうところに重点を置かれて補正予算の編成をされたのでしょうか。
知事
16億円余の補正予算は2つの項目に分かれます。今まで事業を継続して検討してきたもの、例えば地方創生推進交付金を財源として対応する農業、林業、子育て環境のPR等の部分が具体的になってきたので、今回対応しております。もう1点は4月14日以降の熊本地震に関連して対策を行う経費と東京オリンピック・パラリンピックに関連する予算を計上しています。今までで120人の県職員等が熊本地震の関連で現地での医療活動や教育相談等の活動に従事してきました。今後も被災者の支援を行うための経費と、検証を行う経費を計上しています。先週の金曜日に7名の部隊のそれぞれの代表の方から直接お話をお聞きしましたので、それを更に具体化し、地震部会等の現地調査や本県に同じような地震、大規模災害が生じた時に、今何が足りていないのか、これから何を充実していかなければならないのか等を検証する経費を計上しています。東京オリンピック・パラリンピックの関連では、ラグビーのフランスチームが富士吉田市に非常に関心を示していただいていますので、これを確実なものにするために必要な経費を計上しています。熊本地震と東京オリンピック・パラリンピックの関連が当初予算を編成した以降に大きく変わってきたものなので、予算を手当てし、県議会のご理解を得て、県の大きな柱として施策を執行していきたいと考えています。
知事
先週27日に四川省と山梨県で森林分野における交流協定を締結させていただきました。四川省と本県とは、1985年に友好関係を締結して以来、商工業、農業、文化、福祉、教育分野等様々な形で交流を行い、友好を深めてきました。昨年、私も四川省に直接行かせていただき、その後、四川省の副省長が友好県省締結30周年記念事業の一環で本県を訪問した際に、林業分野での交流を実施したい旨のお話がありました。検討した結果、先週の27日に平成28年度から32年度までの5ヵ年間で技術協力をしていくことになりました。四川省では現在、松くい虫の被害が非常に広がり深刻な問題となっていると聞いております。その対策が急務ということで、森林総合研究所などで蓄積した技術を活かし、四川省からの研修生の受入や本県専門家の四川省への派遣などを通じて、課題解決に協力していくことになりました。平成29年度以降の具体的な交流分野は今後並行して検討していくこととしております。森林分野の交流が深まり、本県と四川省の森林・林業の発展に大きな力になればと期待をしております。
記者
先日、富士山の保全報告書で、ユネスコが内容を評価したと思うのですが、その件で改めてコメントをお願いします。
知事
全体では高い評価を得たと思っています。ただし、2年後には改めて、その時点のアップデートしたレポートを提出することになっております。これは、最近登録した後の、通常の手続きに則っていると理解しておりますので、まずは7月10日から20日までトルコ、イスタンブールで開かれる審査において最終的には、素案のような形でまとまってほしいということと、いくつかまだやらなければいけないことがありますので、それを、静岡県、関係市町村、国の関係機関等々、きちっと連携しながら2年後には更に万全を期してご理解を得られるように、最大限の努力をしていきたいと思っています。
記者
今回、登山者の抑制策に関しては具体的な言及はなかったのですが、改めて、非常に難しい問題で、一日当たりの望ましい登山者数を2018年7月までに定めるというふうになっているのですが、どのような方向性をもって進めていきたいと考えていらっしゃいますか。
知事
これは昨年、私が就任以降、協議会等でもお話しさせていただいていますけども、有識者の協議会等々でも、いろいろなご議論をしていただいています。今、数字ありきということではありませんが、2年後に向けて、リニューアルをしたレポートを提出する際には、確実にこの件が数字的に明示をされていることが必要だということは従来から認識していますし、今、知床の10年位前の事案を参考にしたり、来訪者管理の国際標準に従って、入る方の管理をどうするのかというような検討を多角的にしていますので、今おっしゃられた懸念というものが、県民の皆様はもとより、ユネスコ、イコモスの皆様方もお持ちにならないように万全な体制を作ることが重要と考えています。今後、まだあと2年時間がございますから、今回の部分は素直に評価していただいておりますが、7月にはきちっとした最終の審査をいただいて、それ以降の2年間をかけて、管理目標というものを明確にできるよう、最大限努力していくことに、現時点では尽きると思います。
記者
消費増税について、安倍首相が周辺に対して2年半の先送りの意向を示された訳ですけれども、知事が衆議院議員時代に3党合意もあって、社会保障と税の一体改革の流れの中であったことではありますが、今知事として県の社会保障を預かる立場となった中での見解をお願いします。
知事
正式に総理がいつまで今の8%のままでいくということを表明したとは理解しておりません。ただ、色々な報道等では会期末である6月1日までにそのようなお話があるかもしれないということだと思います。消費税の増税は社会保障・税一体改革という形で、社会保障を充実させる財源をどう確保するかということで議論が進み、政府の理解が2012年に得られたというふうに、私もその場に立ち会っておりましたので、その事実は変わらないと思います。ただ、言われているように、税を上げることで、消費を減退することに繋がったり、消費の減退を通じて全体の企業の売上の減少に繋がったりでは税を上げる意味がないというふうにも思っていますから、そういうもの全てを勘案しながら、今の日本経済の置かれている現状、そして税というものが、その部分でどういう役割を果たし、そして社会保障の財源をどう確保するか、いくつかの課題を見ながら最終的に判断されるべきものだというふうには理解をしております。この部分は私が判断する立場にありませんけれども、政府の中できちっとした判断が然るべき時期にされるというふうに理解しています。
記者
リニアの大阪延伸の前倒しの件ですけれども、これも知事が衆議院議員時代に色々と働きかけをしていた部分だと承知しておりますけれども、知事としての今回の受け止めはいかがでしょうか。
知事
2045年というのが品川-大阪間ということだったと思いますけれども、8年程度であれば短縮できるかもしれないという報道が先週あったということは承知しております。リニア中央新幹線建設促進期成同盟会が6月2日に、東京において1都1府7県で行われることになっています。私も副会長ですから、これはできるだけ早く首都圏、中京圏、大阪圏が繋がるということが、日本の経済、山梨県にとってもプラスになると思います。まずは2027年までに確実に品川-名古屋間の開通を実現させることが我が県では最優先ではありますけれども、大阪までの延伸が2045年から前倒しされ2037年にされるということは、本県の観光、経済等々にとっても非常に大きなプラスの効果が働くと考えておりますので、大阪までの延伸について8年程度であれば前倒しできるかもしれないということは個人的には喜びたいと思っています。
記者
直近で言うと2027年が品川-名古屋間の開業ではありますが、大阪延伸の前倒しによって県の開発や、全体の構想の部分に対する影響はあり得るのでしょうか。
知事
昨年私も国内でのトップセールス等々を通じて、特に大阪市場に行って、名古屋の方々も含めて大阪市場関係者とお話した時に、やはりメッセージの発信力、情報発信力が弱いということについて、昨年のこの会見でもお話をさせていただいたと思います。駅が非常に少ない中、各県一つ程度しか配置しないというのが、今までの基本的なコンセプトだというふうに認識しておりますが、山梨にはリニアはきちっと停車します。東海道新幹線も既に開通から50年以上の時間が経っておりますので、バイパス機能をどう置くか、災害対応、緊急時対応も含めて、これは我が県だけではなく、JR東海、そして沿線の皆様方も非常に大きな期待をしておりますので、災害対応、そして内陸の優位性というものにし、日本全国、関西圏の皆様方にも山梨の存在、山梨の魅力というものを発信する大きな手段になり得ると思いますので、それは6月2日のリニア中央新幹線建設促進期成同盟会でも、できるだけ早い時期での大阪までの延伸実現ということが大会の中で関係する知事からもお話がされると思いますので、それは私どもも一緒に行動していかなければならない課題であると認識しております。
<以上>