インタビュー

≪山梨信用金庫≫ 水上和美
Vol.60 【キャリアアップ】未来を拓く女性管理職。地域農業にも貢献したい!
今回のゲスト
≪山梨信用金庫≫ 水上和美さん

金融機関での仕事のやりがい

 山梨信用金庫には現在、女性管理職は4人。調査役などの準管理職を含めると8人です。本部の課長や営業店の次席に登用されるなど、右肩上がりに女性の活躍を感じます。
 私が金融機関に就職したのは、小さいころから母が税理士事務所で働く姿を見て育ったので金融業務に興味を持っていたことや、地元で就職するなら地域に貢献できる仕事がしたいと考えたことが大きな理由です。
 現在は、主に事業計画や営業店の収益、店舗戦略に関する業務を担当しています。各部署が立てた施策の進捗管理などを行っています。
 私の部署は、新しい取り組みを考えて実施することがあるので、難しいこともありますが、とてもやりがいを感じています。

ここに至るまでに努力したことは

 私が入庫した当初は「女性は内勤、男性は営業」が当たり前でした。経験不足を補うためFP、金融業務、宅建士などの資格を取得する一方で、一からの要領作成、外国為替の推進、事務改善指導など金融機関の職務範囲は幅広く、自分にとって難易度の高い仕事に取り組んだことが今の私の基礎となっています。
未経験の仕事はたくさんありますが、粘り強く課題に取り組んだ努力が認められ、現職に任命されたのではないかと思っています。
 今日では、女性職員の登用や女性職員が少なかった営業係、融資係への配置も増えています。また、令和2年4月から女性職員の制服が廃止されたことも、女性職員の意識改革に繋がっていると思います。
 私自身が努力したことや学んだことを職場に還元していくことで、女性職員や後輩の職員が働きやすい職場づくりをしていきたいです。

もう一つのチャレンジ~農家としての活躍~

 数年前から亡父の跡を継いで、できる範囲ですが桃の生産に従事するようになりました。最初は、農薬や農機具の使い方など何も分からず苦戦しましたが、近所の方に聞いたり、ネットや本で調べたりして一生懸命取り組みました。
 桃の生産を通じ、地域の方とコミュニケーションを取ることによって、今では通りすがりに作業のコツを教えてもらったりもします。おかげで良い桃が出荷できるようになり、乗用の草刈機にも上手に乗れるようになりました。
 農業は大変なこともありますが、亡父が残してくれた育てる楽しみを感じています。手間をかけるほど果樹が生き生きとしてくるなど、結果や成長が形となり、やりがいを感じます。また、富士山の見える畑で鳥の声を聞きながら農作業をすることは私の癒しにも繋がっています。
 今は、果樹アドバイザーの勉強もしています。農業に従事できる環境を生かしながら、山梨の農業を盛り上げていければと思っています。

これからチャレンジする女性へのメッセージ

 振り返ると、今の自分があるのは、そのときどきの周りの人から、たくさんの助けがあったからと素直に思います。本当に感謝しています。今度は私が助ける側になれたらいいと考えています。
 自分には向かないと思っていたことが、やっているうちに楽しくなることもあります。可能性を信じて限界を作らずに一歩踏み出し、新しいことにチャレンジして欲しいと思います。

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水上さんのこれまで

山梨市出身。大学時代を東京で過ごす。

山梨の人の温かさを感じたことや地域の方を笑顔にしたくて山梨信用金庫に入庫。

女性の活躍できる場所が限られた時代、資格取得やセミナー受講で自分を磨き続ける。

現在は、経営企画部で事業計画・店舗戦略に関する仕事を担当。お父さんの果樹園を継ぎ、農家としても活躍。

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