インタビュー

《フラワーデザイナー》 佐久かずみ
Vol.28 【起業】夢を仕事に。そして追求し続けるフラワーアート
今回のゲスト
《フラワーデザイナー》 佐久かずみさん
(中央市)
花工房「エルソル」経営

「二つの大好きなこと」から「一つの夢の実現へ」

 16歳の時に華道に出会い、花の魅力にはまってしまった佐久さん。しかし以前から大の子ども好きだったため「子どもに接する仕事がしたい」と、短大を卒業後は保育士の道へ進みました。保育士の仕事も充実していましたが、当時流行しだしたフラワーアレンジメントを始めたことで花への思いがますます強くなり、「花=花に関係する仕事へ」と気持ちが変化していきました。保育士の同僚と意を決し「花を仕事にしよう!!」と共に保育士を退職しました。24歳のときのことです。
 「花に関することをもう一つ」と、「押花」についても勉強し、1年後、フラワートータルプロデュース「花工房エルソル」を開業。最初のアトリエは6畳一間のワンルームマンションでした。

良い仕事で信頼を

 「私たちは経営に関して全くの素人だったので、本当にいろいろなことを模索し、毎日が勉強でした。」と語るとおり、開業は決意したものの、営業していくのにノウハウが分からず、苦労したそうです。そこで甲府商工会議所の会員になり、様々な手続きや準備などの指導を受けました。
 当時は若い世代が結婚式に手作りの暖かさを求め始めた頃。エルソルのブライダルフラワープロデュースは時代に受け入れられました。
 そうは言っても、若干25歳の女性が社会の中で信頼を得るまでは、かなり厳しいこともありました。「先人のアドバイスや周囲の方々の支えがあり、そして良い仕事をしていくことで、信頼を得て、一般のお客様から大手ホテルさんとのお付き合いまでさせていただけるようになったと思います。」

花との出会いと人との出会いがあってこそ

 佐久さんは、活躍の場をブライダル、空間ディスプレー、ファッションショーなど、様々な分野へ広げています。「いつも、花と人によってチャレンジさせてもらえている。」と言います。「フランス行きも花のおかげ。花は私にパワーを与えてくれます。そして人との大切な出会い。全てが喜びとなって、辛いことや苦労があっても乗り越えられます。」
 現在も年に何回かフランスへ行き、技術を得て、後進の指導にあたっています。「若い人たちには、<習い事>から<資格取得>そして、それが<仕事=夢>になるんだよということを伝えていきたい。」
 「家族は当初から応援隊です。家族の協力無しにはここまで頑張ることはできませんでした。とても感謝しています。」現在の店舗は南仏をイメージしてスタッフと家族で協力して製作した手作りのお店です。

花工房エルソル
中央市山之神3621-7
tel 055-274-8077
10:00〜19:00 月曜定休

☆佐久さんからのメッセージ☆

できる事から始めること。 一歩踏みだす勇気。
あきらめないでがんばってください。

バックナンバー

佐久さんのこれまで

短大卒業後、保育士となる。同時期に華道とは別にフラワーアレンジメント講座を受講

4年後、大好きな「子ども」から、もう一つの大好きな「花」へ夢を託すために退職。この夢を同じくする友人と二人でフラワートータルプロデュース「花工房エルソル」を開業。ブライダルフラワーを中心に事業展開

開業8年後には、フラワーアレンジメントの本場で腕を磨くべくフランスへ。帰国して現在のアトリエを開店。後進の指導も行う。

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