インタビュー

《子育てサークル 『ロマンティック マザーズ  スタイル(ロマスタ)』会長(初代代表)》新津 幸
Vol.44 【子育て】子育ては子どももママも両方主役!
今回のゲスト
《子育てサークル 『ロマンティック マザーズ  スタイル(ロマスタ)』会長(初代代表)》新津 幸さん

自分の育児経験から、子育てサークルをスタート!

 高校を卒業してすぐ結婚し、19歳の時に最初の子どもが産まれました。出産後は生活の全てが変わり、今までの友達とは生活のリズムが合わなくなりました。若いママにとって辛いことは周りの友達がママじゃない、周りの友達とは全然違う世界にひとりで飛び込まなければならないってことなんです。私は主人や実家の協力もあったので孤立していたということではなかったのですが、やっぱり現役のママ同士でちょっとしたことを話したり、遊び場などの情報交換をすることは必要です。でも自分は年上のママ達の輪に入れず、家に閉じこもって育児をしていました。

 その後、現代表をしている今津さんと出会いました。二人で公園に出掛けたり、子どものおむつが取れたとかそんな些細なことを話しました。二人でいるうちに子ども達がもっと楽しめることを探そうと思うようになり、公園や児童館、子育てのイベントに積極的に参加しました。その時にこんなに楽しいことがあるんだと知って、この楽しさをまだ知らないママ達、特に自分の経験から若いママ達が孤立しているのではないかと思い、外に出る楽しさを伝えたいと思うようになりました。

 私たちは自分達の思いを形にするために色々調べて準備を重ね、平成19年4月にロマスタを立ち上げました。最初は5人からのスタートでした。

ロマスタの活動 〜自分たちのスタイルを大切に〜

 自分たちのスタイルでやりたいと思い古民家を改装して活動拠点(サロン)を作りました。そこでは子ども達が自由に走り回っていたり、庭でプールをしたり。ちょっと離れたところにある畑で野菜も作ります。畑では種を植えて育て、収穫の時はコンロと鍋を畑に持ち込みその場で食べます。食べ物が育って口に入るところまでを子ども達に見せています。それは食育でもあるし、何よりも思い出づくりにもなります。畑にいると近所の方も興味を持ってくれて野菜をいただいたり、ちょっとした交流もできます。

 さらに活動の一つとして昔の古き良き文化を伝えていくこともしています。例えば季節に合わせた行事として、餅つきや豆まき、ひな祭りなどを学びながら楽しんでいます。

 イベントも開催しているのですが、これは企画・運営から当日のスタッフまで全て自分たちが担当します。ママ達は自分達に役が付くことですごく生き生きとしてくるんです。 そういうチャレンジをママ達に沢山経験してもらっています。自分が必要とされ活躍できる場を作ることはとても大事なんですね。

これからのこと 〜自分にとって必要なことを楽しく活動していきたい〜

 行政の子育て支援も充実してきていますが、現役のママ達の要望は様々だと思うので行政の支援も民間の支援も両方があっていいと思うし、両方があれば一緒に活動することもできると思います。現場にはいろいろな問題があります。必要なことはママ達が一番よく分かっているので現場の方からも声をあげていくことが大事かなと思っています。また、支援する側・される側に分かれるのではなくて、これからは現場と学識経験者などの支援者と行政とが一緒になってやっていかなければならないですね。

 もともと楽しいことが好きなんです。それはイベントやお祭りを開催するといった事だけじゃなくて、例えば行政に対してももっとこうすれば楽しくなる、こんな工夫すれば面白くなると思うとアイデアで出てくるんですね。『楽しい』や『わくわくする』が大事なんです。わくわくがあればもっとみんながついてきてくれて、もっとみんなが参加してくれるといつも思っています。

 私は支援者ではないのですがママさんの立場からも離れつつあるので、両方の橋渡し役として支援者のグループには 現場の声をママ達の代表として伝え、ママ達の中では経験者として情報を伝えていくという立場になってきています。

 私の活動は自分の置かれている状況にとって必要な事をやっているだけだと思っています。だからこれからも教育や他の分野で何らかの活動をするかもしれません。30年後には老人クラブをやっているかもしれませんね。年齢を重ねライフステージが変化するごとに抱える問題も変ってくると思うので、その時に自分と自分の周りにいる人にとって 必要な活動を楽しくやっていきたいと思っています。

これからチャレンジする女性へのメッセージ

 思い立ったら何でもやってみてください。失敗したらどうしようとかは考えずにどんどんやって欲しい。何か企画した時に、例え参加者がひとりでもそのひとりに満足してもらえたら成功だと思います。
 まず何をしたいのかを形にして、それを実践してみてください。やってみることに価値があると思います。

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新津さんのこれまで

18歳で結婚。第1子を19歳で出産。

今津さん(現ロマスタ代表)と出会い 二人で様々なイベントなどに参加。ロマスタ立ち上げの準備を開始。

平成19年4月:ロマスタを立ち上げ。最初はメンバー5人からのスタート。

平成20年9月:読売新聞主催「よみうり子育て応援団」奨励賞を受賞。

現在は代表を引退し、会長に。ロマスタは会員数100名を超える。

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