ページID:24280更新日:2023年1月20日

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知事記者会見(平成21年3月24日火曜日)

本館2階特別会議室平成21年3月24日知事記者会見の様子

11時30分から

 

 

 

発表事項

 

発表事項以外の質疑応答

  • 「山梨県環境整備センターについて」
  • 「職員の退職金について」
  • 「県議会について」

<発表事項>
「平成21年度 新たな組織体制と人事配置について」

 

 知事

お手元に資料が配布されていると思いますけれども、平成21年度の新たな組織体制と人事配置につきましてご説明をさせていただきます。新しい様々な課題が発生をしているわけでありまして、そういう課題に迅速かつ的確に対応していくために組織体制を再編成いたしました。同時に適材適所の人事配置を行ったところであります。
主な組織改正といたしましては、1点目として観光部に「観光企画・ブランド推進課」を設置することにいたしました。これまでブランド関連施策は知事政策局が担ってきたわけでありますけれども、そろそろ具体的な施策として推進していく必要があります。そこで明年度、平成21年度においては、主として首都圏において山梨のPR作戦と言いましょうか、イメージアップ作戦ということを展開し、山梨ブランドを高めていきたいということを考えておりまして、そういった事業をいよいよ推進していく段階でもありますので、観光部の中にそういった事業を推進していく組織を設けたということであります。この観光企画・ブランド推進課が中心となって、関係部局と協調をしながら山梨のイメージアップを積極的に進めていきたいと考えているところであります。
次に、「農産物販売戦略室」を農政部の中に設置いたしました。いつも申し上げていることでありますが、本県の農産物は、非常に高い技術で、質の高いものが生産されているわけでありますが、生産と同時にそれを積極的に販売していくと、付加価値を高めていくということが必要であります。そういったマーケティングの重要性を強調してきたところでありますが、今回こうした室を設けまして県産果実の輸出促進策はもとより、国内においても全国へ販売促進活動を展開し、県産農産物の販売拡大を強力に推進していく、その司令塔として農産物販売戦略室を新設するものであります。
3点目といたしまして、企画部県民室内に「消費者安全・食育推進課」を設置することにいたしました。これは国においても消費者庁を設置するなど消費者行政を強化する方向にあるわけですが、消費者行政のますますの充実が本県においても求められておりますので、従来の県民生活課の消費生活担当に加えまして、現在ある食の安全・食育推進室を統合し、消費者安全・食育推進課を設置しまして、消費者の安全安心の確保、とりわけ食の安全安心の確保に対する施策を充実することにしたわけであります。
4点目といたしまして、県土整備部の中に「高速道路推進室」を設置いたしました。従来、道路企画室がございましたが、これを再編して高速道路推進室とするものであります。これは、中部横断自動車道がいよいよ明年は全線にわたって工事が始まるということがございますし、また国の方において明年度は年度途中の10兆円を超えるといわれる大型の追加補正ということがあると、そういたしますとそういうものを大いに活用しながら、中部横断自動車道の一層の促進を図っていかなくてはならないということでありまして、そういう中部横断自動車道の早期実現を図ると同時にかねてから私が言っております、中央道の東京都、神奈川県、山梨県の県境区間、小仏トンネルあたりですが、この辺は全国の都道府県でも最も渋滞をしている区間であり、これを何とか解消して行かなくてはならないという課題、これについては県土整備部が努力をして、東京都、神奈川県、山梨県の担当部局の協議会的なものが設立されたわけでありますが、そういう施策をさらに推進するということとか、あるいは東富士五湖道路が静岡県の方で、一般道路138号線に降りていて、東名高速道に繋がっていないために、大変にネックになっているということがありますので、東富士五湖道路と第二東名とを結ぶ自動車専用道路の整備が今動き出しているところでありますけれども、そういうものを促進するということで高速道路推進室を設置することにしたものであります。
あと、5番目は商工労働部の中の名称変更、6番目は入札制度などをさらに強化拡大していくために技術管理室を課に昇格をしたということであります。7番目は、これは担当の設置でありますけれども重要でありますが、農業技術課の中に「担い手・企業参入担当」というものを設置いたしまして、積極的に、本県の場合は特に果物等については新しい担い手を確保していくことが必要でありますけれども、一方において大都市圏等においては、都市の住民や企業の間に農業に対する関心が極めて高まってきておりまして、そういう大都市における農業への関心の高まりを積極的に取り込んで、エネルギーを取り込んで山梨の農業を維持していかなくてはならないということで、そういった担い手の確保あるいは企業参入ということを担当する組織を設けようとするものであります。8番は県立病院経営企画室の強化、9番目は県立中央病院における医療安全管理室の新設、あといくつかの課の統廃合等を行っております。
次に、人事配置の特徴でありますが、1点目は現場主義の一層の徹底ということでありまして、本庁における管理部門と現場部門の交流を行うということと同時に、直接県民と接している現場部門である出先機関と本庁との交流を積極的に進めていく、そうすることによって県民の視点に立った執行体制の強化を図るという、これは従来からの方針でありまして、今回の人事異動においてもその方針を貫いております。
4ページの最初にありますように、部長クラス、部次長クラスの本庁と出先機関の交流、事例がそこに括弧書きでいくつか載っております。こういうような交流を進める。更には②として、所属長級、出先次長級、つまり課長級ですが課長級の本庁と出先機関の交流の拡大ということでありまして、本庁の税務課長とか用地課長を事務所の方に持って行ったりだとか、県立北病院の事務局長に総務部の財政担当主幹を配置したり、本庁の枢要ポストの人々を現場に移すというようなこともしております。また、出先の次長というようなところから本庁の課長ポストに配置転換をしております。その他として4ページの下の方にいくつか例がございます。そして、5ページの3番目に市町村や民間との人事交流ということでありまして、下に数字がございますが、市町村との人事交流は17名、民間企業については7名を8名に増やすということであります。 大きな2番目として女性の積極的な登用と拡大ということでありまして、福祉保健部理事、観光部次長、消費者安全・食育推進課長、産業支援課長への登用を行います。同時に全国的にもあまり例はないようでありますが、行革推進担当課長への女性の配置等を行うこととしております。これまで女性があまり就いてこなかったところへも女性の配置を図ることにしております。6ページの最初のところに数字がございますが、管理職を13名から15名に増やすと、担当の課長補佐を10名から15名に増やすというように逐次女性が管理職、あるいは管理職に準ずるポストに配置するという方向になってきております。
大きな3番目として、専門的知識や経験を有する者の配置ということで1番目は特別顧問の設置ということで、東京大学医学部教授の小俣政男先生を特別顧問といたしまして、県立病院の地方独立行政法人化に向けての準備作業に、主体的かつ中心的に取り組んでいただくことにしております。また2点目として、富士山世界遺産の作業がいよいよ本格化してくるということがございます。この作業は、本庁の中の世界遺産推進課と同時に教育委員会の中にある学術文化財課もかかわっておりまして、そういうところとの連携をしっかりしていかなくてはならない。同時に文部科学省、文化庁と連携をしていかなくてはならないので、その適任者として佐藤教育次長を、この理事として併任をさせることにしております。次の7ページに参りますが、特命理事として、県立病院の独立行政法人化を担う直轄理事、あるいは高速道路の推進を担う直轄理事、あるいはこの不況に対応して、産業振興を担う理事を配置しております。
その他、④にございますように、いろいろな専門家を配しているということであります。
以上が21年度の組織と人事の概要でございます。

 

<質疑応答>

記者

今回の組織再編の中で掲げられておりますし、行政改革大綱でも簡素でスリムな組織を目指していることが掲げられておりますけれど、今回の組織再編の中で見直しの対象になっている県民室とか産業立地室など、いわゆる部内室の取り扱いの見直しが見送られたわけですが、知事自身は部内室の見直しについてどのようにお考えなのか、来年以降にどのように取り組んでいくお考えなのかお願いします。

 

知事

それは組織における一つの課題として十分に意識しているところであります。しかし、今の段階ではまだ産業立地室あるいは県民室の効用というか有効性は失われてないと判断しておりまして、例えば産業立地室を廃止して商工労働部の中に融合させてしまうことが良いのかどうなのか。この不景気の中ではありますけれど、こういう時こそ企業誘致の種をまく努力をしていかなければならないと思いますし、まだ今の段階では、産業立地室というものを廃止してしまうことは早いと思います。
また県民室という室も、企画部の中に県民室があってなかなか仕事がしにくいということも聞いているわけでありますけれど、一つは国民文化祭への準備がいよいよ本格化してくるということがありますし、また消費者行政、食の安全行政が重要となってきているということもあります。やはりそういった分野を担う責任者を県民室長というかたちで一人置くということが、今の段階では効果があるのではないかと考えておりまして、21年度においては、そういう部内室の解消はまだ時期尚早であると判断したということであります。

 

記者

今回の人事異動の中で柱となるのは副知事の交代と、知事政策局長の就任等になると思いますけれど、要となる副知事、知事政策局長、あと重要なポストである秘書課長に、それぞれ知事政策局からの登用になっているわけですけれど、全体の中では中枢部門と現場部門の交流はわかるのですが、そういう(要となる)部分について、知事の側近である知事政策局からの登用が目立つわけですが、そこについては知事はどのようにお考えになりますか。

 

知事

正直なところ、決して私を取り巻いていた人たちを優遇したとか、そういうことはなく、県庁内全体からこのポストに適任な人は誰なのか真剣に考え、副知事や総務部長ともよく相談をしながら考えていく中で、やはりこのポストにふさわしい適材な人はこの人だとあてはめていった結果こうなったのであって、決して知事政策局にいる人間を優遇したとか、こういうことは、正直言ってありません。
結果として、このポストにふさわしい能力・資質あるいは経験を持った人は誰かと判断した上でこうなったということであります。
したがって、私の近くにいたから、そういう人たちを優遇したとかそういうことはありません。

 

<発表事項>
「中部横断道沿線地域活性化構想について」

知事

これにつきましては、ご案内のように、先週金曜日3月20日に、南部町で新直轄区間の起工式が行われました。いよいよ平成29年度全線開通を目指して、明年度は工事が本格化するということになってきたわけであります。29年度といえば、9年後ということでありますが、決して長い期間ではないわけでありまして、この道路を、地域の活性化そして沿線地域の県民生活の向上につなげていくためには、今の段階から所要の準備をしていかなくてはならない。その所要の準備をしていく羅針盤というか、指針というものを作っていかなくてはならないということで、この中部横断道沿線地域活性化構想というものを、今日決定したところであります。
経緯を申し上げますと、昨年の6月に中部横断道沿線地域活性化構想策定協議会という、会長は伊藤洋(ひろし)山梨大学名誉教授でありますが、これを設立いたしました。そして分科会を設けて、熱心な論議を重ねた上で、今年の2月に入りまして、その協議会としての提案をたくさんいただいたわけであります。この提案に基づきまして、庁内で検討した結果として、この構想を策定することになりました。
お手元の資料のうち、1ページ目をご覧いただきまして、左側に大まかな考え方が書いてあるわけでありますが、観光をはじめとする交流人口を増やしていく、また新たな販路、この地域のいろいろな物産を、新しく中部横断道を活用して販路の拡大をしていく。それから同時に定住人口、この高速道路を通じまして、静岡方面さらには首都圏から、この地域への定住人口を増やしていくということを目標にしておりまして、具体的には真ん中のマルにありますように、連携組織というものを北部、中部、南部別に設置いたします。この連携組織というのが、事実上の推進主体になるわけでありまして、それぞれの地域別の行政担当者だけではなくて、NPO法人、あるいはボランティア、それから一般の意欲のある県民の皆さん、その他諸々の組織、あるいはそういったボランティアを含む連携組織というものを設立し、これが司令塔となり、県だけが実施をするとか、市町村だけが実施するとかではなくて、そういう地域住民ぐるみで事業を主体的に推進していく体制を作ることが極めて大事だということが第1点であります。従ってそういう組織を作るということであります。
そしてそれぞれの地域ごとに、ここにありますように「地産地商」、地産地商というのは、地域の産物を地域が主体的に商っていくことものです。この地域さまざまな物産があります。そういうものを中部横断道を活用しながら、全国に商っていくということを進めていきます。
それから「地産地消」これは観光をはじめとして交流を拡大することによって、この地域の物産というものを、できるだけ地域で消費していくということ。
それから3番目に「地産地生」、これは定住を促進して地域における産業とか、地域において生きる人々、居住人口を増やしていくということを進めていこうとするものであります。
具体的なプロジェクトとしては、2枚目の資料2がございますが、左の方からですが、先ほど申し上げましたような、いろいろな交流事業やネットワーク化を促進する推進体制、連携組織です。それらを整備することと同時に、そういった連携組織が中心となって、例えば、「365日いろいろ交流プロジェクト」とありますが、この地域も調べていくと、いろいろなイベント、交流プロジェクトがたくさん開かれているわけです。そういうものをきちんと整理をし、それをまとめて、そしてそれを東海とか東京に情報発信していくということをする。
あるいは例の2として「ダイヤモンド富士プロジェクト」とありますが、ダイヤモンド富士は、増穂町の高下(たかおり)が有名でありますが、それだけではなく1年365日、この峡南地域どこかから必ず日の出のダイヤモンド富士が見えるわけです。そういうダイヤモンド富士が見える展望場所をいくつか設定をして、大いに売り出していく、ダイヤモンド富士のメッカにしていくということが考えられるのではないかということであります。
それから例の3番目として「富士山連携プロジェクト」とありますけれども、ジュリアン・オピーという有名なイギリスの現代美術作家、これは絵だけではなくて動く映像を、私も国立近代美術館に行きましたら、この人の「日本八景」が飾ってありましたけれども、その中の3つが山梨県にからんでおりまして、「(国道)52号線から南部橋をのぞむ」絵、これは下にある花が揺れているわけです。ちょっと新しい芸術です。それから「(国道)300号から見る本栖湖の富士山」だとか、「(県道)21号線からもみじのかかる河口湖と富士山をのぞむ」はこの葉っぱが揺れているのです。なかなか面白かったのですけれども、こういうものがあります。
やはり中部横断道を使いながら、たとえば羽田空港から降りて、それから東名を通って、今整備をしようとしている東富士有料道路を通って富士五湖地域に行って、今はそれから静岡県の方に下りて行くわけですけれども、国道300号線を整備することによって、(富士五湖地域から)中部横断道におりて、そこで身延山とか下部温泉とかに立ち寄って、中部横断道を通って富士山静岡空港に行くという、箱根の表のラインに対応した、裏のラインというのを作ることができるのではないか。いろいろな観光ルートが考えられるわけです。
富士山と連携することによって、この峡南地域を活性化していこうというプロジェクトが考えられるといっているわけです。資料2の右の方に具体の事業が書いてありますが、これはハードの事業ですが、先ほど申し上げた国道300号という、身延、下部から本栖湖へ登っていく道路でありますが、これが途中に非常に急カーブがあって大型観光バスがすれ違いが出来ない。この辺はきちんと整備をすれば、富士山という大観光地域と、この地域を結ぶことによって、非常に波及効果を高めることができるということがあります。
それから2番目に「身延山周辺参道等のインフラ整備」とありますけれども、身延山の門内、最近観光客がかなり増えてきていて、特に五重塔が近々落慶法要を迎えますので、非常に観光バスが渋滞いたします。従って門内の道路整備とか景観形成をしていかなければならないということがあります。
それから物流拠点、これはこれまでとは少し違うのですけれども、中部横断道によって中央道とドッキングをいたしますと、いわゆる交叉の場所になるわけですから、ちょうど佐賀県の鳥栖とか、あるいは福島県の郡山のような、高速道路が十字に交叉する場所になるわけでして、こういうところにおいては、物流施設が立地をしてきますから、そういうものの整備ということがあるのではないかということをいっているわけです。
こういうことを各地区別に、これから連携組織を作って、地域の住民の皆さんが主体的に実施していく。県がそれをバックアップしていく。こういうことにしていきたいと考えております。
以上であります。

 

<質疑応答>


記者

具体的に中部横断道が完成した場合に、どこからのお客様を想定しているのか。地域住民の活性化ということで、中で活動が活発化することを想定しているのか、それとも外からのお客さんを想定しているのかがちょっと見えないのですが、たとえば東京からというのは、中部横断道では若干増えるかも知れないのですが考えにくい、そうするとやはり静岡ですとか、長野方面からのお客様を想定しての事業なのか、どこが対象になっているのでしょうか。

 

知事

それは主として、中部横断道を活用した外との交流を活発化することによって、この地域の中を活性化するということです。例えば南部町とか、身延町とかは過疎化が進み、人口の高齢化、減少が進んでいるわけですけれども、一方で静岡市は(人口)70万、周辺を含めれば150万の人口があるわけです。そこに物理的な距離は近いわけですけれども、(国道)52号線が非常に整備が遅れていることとかがありまして、道路ネットワークが悪いがために、時間距離が非常にかかっているわけです。中部横断道ができて、すぐ静岡市、旧清水市に接続することになりますと、例えば南部町から旧清水市には20分くらいあれば行くことになります。そうするといろいろなインパクトが出てくる。特に最近もありますとおり、高速道路の料金が引き下げられる。場合によっては無料になるということになってきますと、通勤その他も十分にできるような状況になってきますと、むしろ今は非常に過疎化が進んでいるといわれる南部町とか身延町とかそちらの方が、静岡という大都市に近くなることによって、むしろ可能性が大きく出てくるということがありうるわけです。そういうこともにらんでいくことだと思います。この中部横断道でいろいろな可能性が出てくるだろうと、そういう外からのエネルギーを引っぱってくることによって、この地域の活性化、県民生活の向上を図っていくということだと思います。

 

記者

物流の拠点基地というのが書かれているのですけれども、これは県としてはどのような関与をしていく形になるのでしょうか。

 

知事

これは地元の市町村などとともに、引き続き検討していくことになると思います。まだまだ検討しなくてはならない課題がたくさんありまして、場所的には双葉ジャンクションから増穂エリアあたりとか、あるいは南部とか富沢エリアということになると思いますけれども、まだこれから地元と相談をしながら、さらに構想を煮詰めていくことになると思います。
今すぐ県が中心になって構想を立てて、そして用地買収、造成をして、とはすぐにはならないわけで、もう少し地元と一緒にいろいろな議論を積み重ねながら、また県外のいろいろな事例の調査をしながら検討していって、具体化の可能性を探っていくということになると思います。

<発表事項>
「山梨県文化賞特別賞の授与について」

 

知事

アカデミー賞を「おくりびと」が受賞したわけでありますけれど、そのプロデューサーは山梨県南アルプス市ご出身の中澤敏明さんという方です。この中澤敏明氏に、山梨県文化賞特別賞を授与することにいたしました。
このプロデューサーというのは、皆さんご案内のように、映画の制作において企画・立案・製作・仕上げまで、製作全般を総合的に管理し、統括をするという役回りであります。この中澤さんの卓越した手腕が「おくりびと」という映画を世に送り出す大きな役割を果たしたと思うわけであります。
これは、県民の誇りであり、文化芸術の道を志す県民にとって大いに励みになるものでありますので、このたびの栄誉に報いるため、顕彰することにしました。
来る3月30日に、中澤氏にお越しいただいて、表彰式を行う予定です。

 

<質疑応答>

 

記者

この賞を以前にどなたかにあげたとか、この賞の受賞歴を教えていただけますか。

 

知事

山梨県文化賞は4種類ありまして、文化功労者賞、奨励賞、特別賞、特別感謝状というのがあります。そのうち、このたびは特別賞ということになるわけでありますが、特別賞というのは「全国的・世界的な大会などにおいて、顕著な成績を収めた方」に差し上げるということになっているわけです。
この山梨文化賞特別賞の過去の例としては3人おりまして、平成10年に渡邊寒鴎(かんおう)氏、これは書道の書家でありまして、書道で文部大臣賞(第49回毎日書道展)を受賞された際にお渡ししました。平成16年に福田甲子雄(きねお)先生が(第38回)蛇笏賞という俳句界でもっとも権威ある賞がありますが、それを受賞された際に福田先生にお渡ししました。平成18年に三枝昂之(たかゆき)さん、これは歌人でしたか?

生涯学習文化課長  歌人であり評論家です。歌選がいろいろでているのですが、それの論評が文部科学大臣賞を受賞しました。

 文部科学大臣賞を受賞して、芸術選奨(第56回芸術選奨文部科学大臣賞)になったということで三枝昂之氏にお送りした。その3つの例があります。

 

記者

「おくりびと」がアカデミー賞を受賞して、監督や主演男優に対して市民栄誉賞であったり、そういう賞が出ている県もありますが、山梨県は山梨県文化賞とした理由をお聞かせください。

 

知事

山梨県文化賞特別賞の他に県民栄誉賞というものも確かにあります。どちらが高いとか低いということはないのですが、県民栄誉賞というのは、どちらかというとスポーツなどで活躍をして、国民全体に非常に知名度が上がったような方々。

 

記者

 過去の例はどのような人がいましたか。

秘書課長

 橋本聖子さんお一人だけです。

知事

(県民栄誉賞は)そういうオリンピック等における活躍、そして国民的な知名度が高まったような方。
中澤さんの場合には快挙なのですが、やはりプロデューサーという地道な努力をしてこういう素晴らしい作品を送り出すのに功績があったということですので、県民栄誉賞ということより山梨県文化賞の方が相応しいのではないかと判断をして、そのようにしているということであります。

 

記者

知事は映画をご覧になられ、どのような感想をお持ちになりましたか。

 

知事

だいぶ前に見ました。なかなか面白かったです。たしかに、近代に無い、日本映画の質が上がっておりますけれど、それを感じさせるものだったと思います。
本木雅弘さんの演じる主人公と奥さんの広末涼子さん、何というか、最初のうちは(主人公が)あまり好きな職業ではないのですが、そういうものを嫌々やりながら、だんだん値打ちというものに目覚めていく課程というのが良く描かれていて、特に脇役の山崎努さんが非常に演技が上手かったと思います。

<発表事項以外のの質疑応答>
「山梨県環境整備センターについて」

 

記者

北杜市明野町の廃棄物最終処分場についてお伺いします。過日、知事は予算特別委員会の質問に答えるかたちで、明野処分場の収支見通しについて、稼働後半年を目途に見直しを行いたいと発言をされたわけですけれど、半年後の見直しを行った場合に、現在は1,800万円の黒字を見込んでいるわけですけれど、赤字が見込まれるようなケースが出た場合、今現在、5.5年の埋め立て期間の延長など、事業計画の見直しまでお考えになるのか、その点についてお願いします。

 

知事

おっしゃったように、半年後、12月頃を目途に収支見通しの見直しをしたい。その間に半年間あると、ある程度埋め立ての実績が出てきて、正確な予測が可能になる。同時に、経済情勢もある程度先々の見通しもわかってくるということがありますので、そういうふうに判断したところです。
それで、結果赤字となった場合にどうするかという話ですが、私としては、やはり営業努力を最大限にやっていただくということ、それから経費の一層の削減に努力をしてもらうこと、そういう方法で何とか収支採算をとるように努力をしていくことが大事だと思っておりまして、今の段階で5.5年の延長だとかその他事業計画を変えるというようなことは考えておりません。

「職員の退職金について」

記者

今後、大量退職があり、幹部の方が退職されるに従い退職金の負担が大きくなっていくと思いますが、知事自らの退職金については就任時に受け取られないというようにお話になったと思いますが、他県でみると、一部知事は職員の方にも痛みを伴った退職金の減額を提案されているようでして、組合等の協議事項になると思いますが、今後の残る2年の任期の中で退職金については何か財政再建も考えた上で、何らかのメスを入れていくお考えがあるのかどうか、現時点でのお考えをお聞かせください。

 

知事

退職金につきましては、他の県で退職金の減額をやっている県があるかどうか、あまり無いのではないかと思いますが、あるいはあるのかもしれません。
ただ、退職金については国家公務員の退職金の算定に準拠をしているわけでありますし、やはりなんといっても職員の老後の生活の保障ということも考えなければいけませんし、退職金というのは給与とはちょっと違って、ある種の約束というか契約というか、これだけの期間こうやって働けばこういうものが退職金として支給されるんだという一定の前提の元に職員の皆さんは努力をしてきているわけで、そして30年とか何年かの勤務の積み重ねとして退職金が支払われているわけで、ある種の約束というか契約というものがあるという感じがするものですから、これを引き下げるということは、通常の給与の、この4月から行う給与の特例減額・給与カットとは、またちょっと違うものだと思います。
もう一つは、先程申し上げたように、もう仕事が、収入源がなくなった、年金以外になくなる老後の生活を支えるものであるということも考えると、給与の減額とはまた違った特別な配慮が必要だろうと私としては思っております。

 

「県議会について」

記者

昨日は2月議会の閉会日でしたが、ここのところ毎回混乱が起きています。議会では議会改革を進めていて、県民の目にああいった混乱はどう写るのかと思うのですが、知事の目にはどのように映りましたでしょうか。

 

知事

政治ですから、国会だって同じであって、いろいろな主張の違いがあって混乱が起こることはやむを得ないことであって、そういう中で、人事に伴う混乱が非常に長引くということになれば別ですけれど、昨日の場合にはわりと早く、延びたとはいうもののそれほど遅くならず決まっているわけであって、政治をやっていればお互いにいろいろな主張があって、調整に手間取るということはやむを得ないと思っておりますから、あれが日が変わるまでいくということになるとまた問題かもしれませんが、昨日位(午後9時頃)ですと私はあまり気にならなかったということです。


(以上)

このページに関するお問い合わせ先

山梨県知事政策局広聴広報グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1336   ファクス番号:055(223)1525

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