トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成20年度知事会見 > 知事記者会見(平成21年1月14日水曜日)
ページID:28515更新日:2023年1月20日
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本館2階特別会議室
11時30分から
発表事項
なし
質疑応答
記者
昨日、衆議院を通過した第2次補正予算の関係で3点ほどお伺いしたいのですが、まず、野党が退席する中で今回衆議院を通過したのですが、それについての感想と、昨日その補正予算が成立するまでのつなぎ措置として、県としての雇用対策を緊急に打ち出したわけですが、この補正予算が成立した後に、国からの基金を活用して、追加の雇用対策を執るお考えがあるのかという点が2点目です。3点目は、その追加の分も含めて雇用対策を執る場合、来年度の県の当初予算に計上していくかたちになるかと思うのですが、県の予算編成が行われる間に、補正予算等が成立するかどうか微妙な情勢かと思われます。その成立を見越して来年度当初に盛り込むお考えなのか、それとも国の動向を待ってから追加的に県の補正予算を出していくお考えなのか、その3点をお願いします。
知事
昨日、国の第2次補正予算が衆議院を通過したということでありまして、言うまでもなく現在の経済動向が、非常に緊急な状況になっておりますから、できるだけ早く我々としては、これが成立してもらいたいと願っていたところであります。そういう意味で昨日衆議院を通過したことは、大変結構なことだと思っております。野党が反対をしておりますので、そうなると予算の成立は1箇月後、それから予算関連法案は2箇月後に再可決をしないといけないということですから、今のままいけば、野党が反対し続けるとすれば、実際第2次補正予算が執行できる段階になるのは、3月14日以降となるわけでありまして、これがもっと早く与野党何とか話しをして、国民のために緊急事態でありますから、与野党で話をして、もっと早く第2次補正予算が執行できるようにしてもらいたいというのが我々の切なる願いであります。
2点目といたしまして、(国の)補正予算が成立をしますと、当然の事ながらそれに基づく県の予算を組んで、追加的な措置を講じていくというのは、昨日申し上げたとおりであります。しかし、いつ頃最終的に成立するか、予算関連法案も含めまして、まだわからないわけであります。どうも今の状況からすると3月の半ば過ぎにならないと執行できる段階にならないということでありますので、県としては2月の後半から県議会が開かれ、そこに県の2月補正予算、さらには来年度当初予算を提出することになりますから、タイミング的には2月補正予算において、国の(2次補正で)、(県の)2月補正に関わるいろいろなお金については、一旦は基金か何かのかたちで計上しておいて、そして当初予算で具体的などういうものに使っていくかという執行を決めていくということになると思います。それが一番最速の対応だろうと思っております。
当初予算を編成する段階では、国の2次補正が通っているわけではありませんし、通ることを見越してやるのかどうかというお話しでありますが、これはもう通ることを見越して、今は準備をしていくしかないと思っております。
記者
昨日発表された3つの対策以外に追加で(予算計上するのでしょうか)。
知事
追加でやるということです、当然。あれは、この1月、2月、3月の措置でありますから、国の方の第2次補正予算、それから来年度当初予算に関わる雇用対策というのは、これは実際上動き出すのは4月になります。そうするとやはりこれは県の2月の補正予算と来年度の当初予算に計上してやっていくということになるわけです。
記者
現在、どのようなものを追加したいとお考えでしょうか。
知事
これは、昨日もお話ししましたように、大体国の2次補正予算で国の施策というはわかっていますから、緊急雇用対策として、例えば雇用調整交付金(ふるさと雇用再生特別交付金(仮称))とかがあったり、緊急雇用対策(緊急雇用創出事業(仮称))があったり、大体国の施策はわかっているわけですから、それに則って、今各部局で具体的に本県の雇用対策として、どういうことができるかとということを今検討して出してもらうことになっています。それを精査した上で補正予算なり、当初予算に計上していくということにしたいと思っています。
記者
知事の先ほどのお話しにあるように、国の補正予算がなかなか通らないというのは、そもそも御承知のように、衆参のねじれ国会が原因であるかと思うのですが、今年中に予定されている総選挙の結果、知事は今のような状況を踏まえて、どのような政治の枠組みが望ましいか、政党の枠組みが望ましいかというのをお考えでしょうか、お聞かせください。
知事
(どういった)政党の枠組みが望ましいかということになりますと、私がいろいろ言うのは適切ではないと思います。それは、国民が選択することですから。言うまでもないことですけれども、非常な緊急事態でありますから、こういう中で政治のガバナビリティというか、統治能力というか、そういうものを問われている時でありますから、是非実行力のある体制を、選挙の結果がどうなるにせよ、そういう政治体制が組まれることが望ましいと思います。
記者
取りざたされている、いわゆる自民勢力と民主勢力の大連立というのはどのようにお考えですか。
知事
今の段階で大連立ということがあるかどうかですね。1回福田内閣の時にそういう話しがあって、結局実現をしなかったということでありますから。果たして大連立ということがあるかどうか。あまり見通しはないのではないかと思います。連立でなくても、どういうかたちであれ、やはりこういう緊急事態に対応して、与野党協議をして、国民のために成すべき事は早急にやっていくと、そういう対応というものが求められると思います。
記者
国の補正予算の成立が遅れるかどうかで、原因として定額給付金を巡る評価が与野党で分かれているというのがあると思うのですけれども、改めまして知事の定額給付金という政策についての見解を教えてください。
知事
お金の使い方としては、あまり哲学、思想がない使い方かと思いますけれども、しかし単年度でやることでもありますし、緊急の景気対策としてやるということですから、例えばアメリカでも景気対策として、1人平均7万円でしたか、減税を考えるわけです。従って緊急の景気対策としてやると内閣が決めたのであれば、やるのであればなるべく早くやってもらいたいということです。
今それが良い悪いといって、ずるずると、やるのかやらないのかわからないままに、事態が長引くよりは、内閣がやると決めたのであれば、それは早くやって、できるだけ早く効果を発現させるということが大事ではないかと思います。
記者
今の定額給付金の関係ですけれども、知事御本人はお受け取りにお考えはありますでしょうか。。
知事
私はもちろん受け取って、消費にまわしたいと思います。
記者
定額給付金の問題で、昨日渡辺喜美さんが離党届を出しましたけれども、今後は知事や市町村長を巻き込んで国民運動を起こしていくという主旨の発言をしていますが、渡辺さんの行動というのは知事の目から見て共感できるものか、それとも元自民党に籍をおいた知事としてみればけしからんのか、どのように映っていますか。
知事
けしからんとは思いませんけれども、あの方はやはり今回の定額給付金の問題だとか、そういうことだけではなくて、公務員改革を担当大臣として一所懸命やってこられて、それがなかなか思うにまかせなかったと、そういうこともあって、自民党というものに対する限界を感じたのだろうと思います。
今回の行動については、賛否両論の意見があると思いますけれども、彼は彼なりに、自分の信念に基づいて行動していると思っておりますから、政治家のそういう行動については、私としては批判は差し控えたいと思います。
記者
来年度の予算編成に向けてお伺いしたいのですけれども、昨年秋頃に、知事は県税収入が落ち込むという見通しを示されたのですけれども、今、来年度予算編成が本格化していく中で、来年度の税収について、現在どれくらいに見積もっていらっしゃるのか、前回会見でお答えになった時には、100億円以上の減収が見込まれるといったお話しだったのですけれども、どれくらいの規模を今想定されているのか、その点をお願いします。
知事
来年度の税収については、現在精査をしている最中ですから、まだ確たることは申し上げられないわけですけれども、先に申し上げましたように、100億円を超える減収になる。県税収入は、今年度は約1,130数億円くらいを見込んでいるわけですけれども、1,000億を切る可能性がかなりあると懸念をしているところです。
いうまでもなくその原因というのは、景気の落ち込みによる法人2税の減収ということもありますし、同時に意外と大きいのは、株価が急落したことにともなって、個人所得税も、その分の影響が大きく出てくるということもありますし、それから自動車の販売が低落したことに伴う、自動車税の収入の減少だとか、ほとんど全ての税目でマイナスになっていくと思っております。
まだ精査中ですから具体的な数字については、まだ申し上げられないことをお許しいただきたいと思います。
記者
昨日、県国土利用審議会が行われ、増穂町に建設するショッピングセンターが計画している(建設場所の)土地計画地域への変更について、委員から中心商店街への影響が大きいということで反対意見が続出しまして、昨日の場での計画変更については結論を保留したというかたちになりました。
かつて、知事も甲府市中央商店街への影響を懸念して、昭和町の大型ショッピングセンターについて計画変更を訴えられたと思いますが、そういったお立場に立って、今回の反対の動きが出ていることについてどのようにお考えなのか。
また、今回の計画変更については、国土利用審議会の場では議決権がないと思われますが、その場合、県側の考えがかなり重視されると思いますが、その点も含めどのようにお考えなのかお聞きします。
知事
この問題は2つに分けて考える必要があると私は思います。
まず、あの場所というのは、増穂インターチェンジ周辺でありまして、現在はもちろん優良農地でありますけれど、やはりインター周辺としての一定の開発をする適地であることは間違いない。増穂町が非常に長い間に渡って、東部地域開発構想というのですけれど、インター周辺の整備・開発を、増穂町の計画として検討してきたということであります。
そういう結果として、今は準農業地域となっていますから、それを都市的な土地利用をする都市地域に直そうということで、これは土地利用基本計画の変更ということになるわけですが、昨日の国土利用計画審議会にかけたわけであります。
全体19ヘクタールですけれど、農業サイドと調整がなされまして、そういう地域でもありますから、土地区画整理事業をやって、それを都市的に利用していこうということに大体関係者が一致したので、農業地域を都市地域に変えることにしようという案件を諮ったのが昨日の審議会です。そのこと自体は、地元もそうしたいといっているわけでありますし、別段反対することではない、県としてもそれはそれで良いのではないかと思っています。
しかし、昨日委員さん方が反対したのは、そのこと自体ではなく、19ヘクタールの中に約4ヘクタール位ですけれどベイシアがショッピングセンターを造る、そのことについて問題にされているわけです。
まずそういうこと(都市地域への変更)があって、今度はその19ヘクタールの中に4ヘクタールの(ショッピングセンターを)そのベイシアが立地をするということが良いのかどうなのかと、こういう議論になるわけです。今度は農業地域から都市地域に変えるという話とは別に、都市計画の手続きの問題になるわけです。
それに先立ちまして、山梨県には大規模集客施設立地方針がありまして、いろいろな手続きをやる前に、一番早い段階で、合計床面積10,000平方メートルですけれど、大規模集客施設を立地する場合には、計画を出してもらって、それを県民に公表して、そして住民説明会をやり、それから地元の関係市町村の意見を聞くという手続きをしようとしているわけです。それが大規模集客施設立地方針に書いてあるわけです。
その手続きは、昨年の10月にベイシアから今言ったような計画が出てきて、そして10月10日にベイシアから立地計画書の届け出があった。県としてはホームページにその内容を公表した。10月28日にベイシアが住民を対象に説明会を実施した。そして、10月16日から11月26日にかけて早川町、鰍沢町、増穂町、南アルプス市、市川三郷町それぞれに意見の聴取をして意見が出てきた。その意見の中で、2つの町から交通渋滞が無いように配慮してくれという意見があったので、県は12月25日に立地計画に対する県意見をベイシアに通知した時に、交通渋滞が無いように配慮してください、という意見を出した、という手続きが一つあったわけです。これは事前手続きです。
これから進んでいくのは都市計画の手続きですけれど、用途地域というものを決めているわけです。大規模集客施設でありますので、近隣商業地域という用途地域を決めることになるわけです。これは増穂町の都市計画審議会で議論をされ、都市計画審議会でOKとなって、その途中で県に同意の申請が届きます。県も諸般の事情を勘案して、同意するなら同意すれば、それで増穂町が決めるということになります。
そこで、今言ったような事前手続きがあったわけですけれど、もう一回、増穂町の都市計画審議会による議論が行われるわけだから、そこで町民の皆さんにどういう意見があるか知りませんけれど、十分検討していただいて、それで良いということになれば都市計画の決定手続きをしてベイシアの立地を認める、あるいは何か問題があれば直すなり何なりをするということになると思います。
なお、今お話がありましたけれど、知事は昭和町のイオンについて甲府市の中心市街地への影響を心配して規模を縮小させたと、そのこととの関連ということなのですが、これは主として計画の規模の問題です。言うまでもなく、甲府市の中心街は山梨県の一つの顔であり、活性化を図っていかなければいけないということは、甲府市だけでなく、山梨県にとっても大事なことだと思っております。そういう中でイオンの計画というのは、全体の床面積が97,000平方メートル。店舗だけの面積が48,000平方メートル。これを28,000平方メートルに減らさせたわけですけれど、非常に大きいものです。かつ、甲府の中心とイオンが立地する場所との距離は約7kmと比較的近いということです。今回のこの計画というのは、甲府の中心街との距離が約20kmとかなり離れているということがあり、規模は、総床面積が約12,261平方メートル。それから店舗だけの面積が9,930平方メートルということでありまして、規模が相当小さく、甲府中心街からの距離が離れているということがありますので、甲府中心街への影響は、ゼロとは言いませんがほとんど無いと思います。
だから、甲府の中心商店街への影響があるから、これはイオンと同じように問題だということはちょっと言いにくいのではないかと、県としては、私としては、思っております。
要は、増穂町の中、あるいは周辺の町村がどう考えるかでありまして、それは、まさに先程申し上げたように都市計画審議会の中でこれから大いに議論して、良いなら良い、悪いなら悪い、要は地元がどう考えるかということでありますから、地元が立地をして良いということであれば審議会で決めて、そして手続きを取っていくということになると思います。大体そのような考えです。
(以上)