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ページID:123705更新日:2025年12月3日
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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
■JKAの補助事業
山梨県産業技術センターでは、公益財団法人JKAから2025年度公設工業試験研究所等の機械設備拡充補助事業による補助金(競輪の補助金)の交付を受け、「プラスチック射出成形機」と「落下衝撃試験機」を導入しました。今回は、「落下衝撃試験機」についてご紹介します。
■落下衝撃試験機とは
今回導入した落下衝撃試験機は、輸送用に包装された製品や携帯型端末等の製品に対し、特定の高さから姿勢を維持した状態で落下させ衝撃を加える試験機(①包装貨物落下試験機)と振子式で特定の衝撃を加える試験機です(②振子式衝撃試験機)。
その際、試験前後の外観や機能の変化を観察すると共に、加速度センサを用いて衝撃波形の測定や解析を行うことにより、耐衝撃性能の評価を行います(③加速度計測器)。
高い信頼性が求められる医療機器をはじめ、燃料電池や半導体関連などの様々な分野にご活用頂けます。
■各設備の紹介
①包装貨物落下試験機
・装置の特徴
本装置は、包装貨物や携帯型端末等の小型から中型の機器に対してJIS規格に準拠した落下試験が可能です。専用治具を用いることにより、姿勢を維持した状態での落下試験も可能です。
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面落下試験 |
稜落下試験 |
角落下試験 |
| ↘ | ↓ | ↙ |
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| 落下試験後 |
・主な仕様
| メーカ・型式 | 神栄テクノロジー(株) DTS-80 |
| 供試品最大寸法(mm) | W900 ✕ D575 ✕ H900 |
| 供試品最大重量(kg) | 80 |
| 設定落下高さ範囲(mm) | 200~1,800(角稜落下治具使用時 1,350) |
| 対応規格 |
JIS Z 0200 「包装貨物–性能試験方法一般通則」 JIS C 60068-2-31 「環境試験方法 ―電気・電子― 第2-31部:落下試験及び転倒試験方法」 |
②振子式衝撃試験機
・装置の特徴
本装置は、各種電子部品・センサ類・IC等の小型製品に対してJIS規格に準拠した衝撃試験が可能です。振子機構および緩衝体を用いることにより、製品に規定のピーク加速度および作用時間のパルス波形の衝撃を加えます。

振子式衝撃試験機
・主な仕様
| メーカ・型式 | 神栄テクノロジー(株) PST-300 |
| 供試品最大寸法(mm) | φ100 |
| 供試品最大重量(g) | 800 |
| 衝撃波形 | 正弦半波形 |
| 衝撃加速度範囲(m/s2) | 50~50000 (5~5000(G)) |
| 衝撃作用時間範囲(ms) | 0.2 / 0.5 / 1 / 6 / 11 |
| 対応規格 | JIS C 60068-2-27 「環境試験方法 ―電気・電子― 第2-27部:衝撃試験方法」 |
③加速度計測器(ショックマネージャ)
・装置の特徴
本装置は、加速度センサを用いて落下衝撃試験時の加速度を測定し、PC上でリアルタイムに衝撃波形を確認すると共に、衝撃応答スペクトル(SRS)による衝撃解析を行うことが可能です。

加速度計測器(ショックマネージャ)および解析画面
・主な仕様
| メーカ・型式 | 神栄テクノロジー(株) SMH-12-C5A5 |
| 解析ソフトウェア | SM-500 |
| 接続チャンネル数 | 10ch(圧電型5ch および アンプ内蔵型5ch) |
| 3軸発生加速度 | 合成・解析可能 |
| 保有加速度センサ | 1軸(圧電型) 3個、 3軸(圧電型) 1個 |
■装置の用途
本機器を導入することにより、県内の機械電子産業や食品関連産業、更には成長産業(医療介護関連、航空・宇宙関連、燃料電池関連、半導体・製造装置関連、ロボット関連)など様々な産業に関連する製造業に、次の用途等での活用が可能となります。
■担当からひとこと
落下衝撃試験機の導入により、当センターではこれまで対応できなかったJIS規格に準拠した試験が可能となりました。また、操作方法が容易であるため簡便にご利用頂け、再現性の高い繰り返し試験が可能です。是非ご活用下さい。
■連絡先
機械技術部
TEL 055-243-6111(代)