■企業ニーズ対応試作開発事業

センターでは、研究成果を円滑に企業に普及し、実用化へ繋げていくために、企業からの要望に沿って追試験・試作等を行う「企業ニーズ対応試作開発事業」を実施しています。今回、H25～H27年度に実施した総理研研究（山梨県総合理工学研究機構との連携研究）「山梨県固有のデザインソースの編集とアーカイブの構築」の追試験・試作等を行いましたので紹介します。

■YAMANASHI DESIGN ARCHIVE

「山梨デザインアーカイブ」は、山梨県に伝わる過去の優れた物品の造形や文様、自然から得られる色彩、昔話・伝説を産業上で利用することのできるデータ形式に編集して提供するサイトです。どなたでもご利用いただくことができ、山梨ならではの商品開発に役立てていただくことができます。

■プロダクトの開発

今回、このWebサイトを閲覧していただいている方々の利用レベルを一歩進め、デザインソースの具体的な活用を促進するよう、誰でも取り組みやすい活用事例を作り出すことを目的に、YAMANASHI DESIGN ARCHIVEに登録されているデザインソースの中から、縄文土器の文様をベクターデータ化したものを4種類ピックアップし、マスキングテープとハンカチに仕立てました。

①マスキングテープ

　　　　　　　　　　紙コップへ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ラッピング用に

　　　ビニール傘のポイントとして　　　　　　　　　　　　　パソコンの外装用に 

②ハンカチ

 　　　　　　胸ポケットのポイントに　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お弁当包み用に

■新たな地域資源として

現在、縄文土器や生活用具など「形状」に関するソース103点、染型紙や甲斐絹の柄、縄文土器の表面に施された「文様」に関するソース343点、県内各地から土を採取したカラーサンプルとして仕立てたソース148点、山梨に伝わる昔話や伝説を収録したソース442点が公開されています。現在も未公開のデザインソースが多数あり、タグ付けやデータ整理が済んだものから順次公開されています。

■デザインソースの利用について

デザインソースの利用は、まずホームページ（https://design-archive.pref.yamanashi.jp/）を訪問して下さい。Webブラウザ上でデザインソースを様々な方法によって検索しご覧いただけます。デザインソースを商品やサービスに利用したい方は、サイト内で入手できる様式で申請していただければ、設計やデザイン制作を行う主要なアプリケーション上で直ぐに利用できる高品質なデジタルデータを無償でご利用いただけます。（※一定の使用条件を満たす必要があります）

■担当からひと言

YAMANASHI DESIGN ARCHIVEに関心をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

デザイン技術部