更新日:2018年9月20日

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山梨県産業技術センタープロポーザル

産業技術センターをより活用していただくため、担当Yが、

外部の方の目線を大切にしながら、その分野の専門知識のない方でも抵抗なく読めるように、

センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。

TOPIC:「新商品開発や技術課題解決の種をつくり育てる、研究開発業務のご紹介」

今回のTOPICは、産業技術センターで実施している共同研究・受託研究、および補助事業に関する情報提供について紹介します。新しい製品の開発や、技術的な課題の解決において、企業の皆様あるいはセンター単独では研究開発を進めるのが困難な場合も想定されます。その際に頼りになるのが、補助事業や共同・受託研究です。企業の皆様や関係機関が協力することにより、より良い研究成果を得ることが見込めます。

補助事業の対象となるのはどのような研究なのか、センターの業務である共同研究・受託研究とはどのようなものか、ご紹介いたします。

 

岩谷産業(株)提供

国の支援事業「サポイン事業」に採択された研究の紹介


 

Y.宮川部長、望月リーダー、今回は、サポイン事業という国の支援事業に研究テーマが採択された、と伺いました。

宮川部長(以下:宮).はい。藤精機株式会社、産業技術センターで実施する研究開発が採択となりました。

 

Y.サポイン事業についての詳しい説明は後ほどお伺いするとして、今回支援の対象となった研究はどのようなものなのでしょうか。

宮.テーマ名は、「水素社会実現に向けた、高品質かつ合理的な高圧水素溶接一体構造部品製造技術の研究開発」です。

ひとことで言うと、「燃料電池車の燃料となる水素を補給する水素ステーションなどで使われる、水素を流すためのパイプの品質向上を目指す研究開発」ということになります。現在のパイプは使い勝手が悪いところがあるので、品質の向上が求められています。

 

詳しくお話しますと、現在普及が期待されている水素ステーションは、配管の結合に肉厚のステンレス管を機械式の継手で締結しています。

機械継手

しかし、このような継手は信頼性が低く、水素の漏えいが起きやすい点や点検に長時間を要する点が課題となっています。今回の研究開発では、機械式の継手を使わずに、肉厚のステンレス管を溶接で直接つなぐことで、今挙げた課題を解決することを目的としています。今までになかった、肉厚のステンレス管を効率的に溶接する技術を開発し、溶接構造を採用した部品のモジュール化を進めます。

 

Y.水素ステーションにそのような課題があったのですか。この課題が解決されれば、水素ステーションの安全性が高まるとともに、設定や管理コストも下がるということですね。

宮.そうです。現行では水素ステーションの設置費用はとても高額ですが、先ほどお話しした課題を解決することで設置費用のコストダウンが見込めます。そうなれば水素ステーションが設置しやすくなり、設置が促進されることで、水素社会を実現するためのインフラ整備を加速させることができます。

 

Y.それはクリーンエネルギーの普及に大きく貢献しそうですね。支援対象になったということは、この研究に対する期待値が大きいということでしょう。

その中でも、産業技術センターでは、どのような役割を担うのですか?

宮.主な分担は、今回の研究で開発する高品質溶接システムを用いて試作する、一体構造モデル(機械継手を使わずにパイプをつなぐモデル)の接合部の評価や、溶接条件と溶接品質の関連について調査を行います。

試験片の試作を藤精機株式会社が、接合部の評価を産業技術センターが行います。互いに異なる領域を分担し、それぞれの強みを生かし補完し合うことで、単独では困難な成果を達成させることができると思います。

Y.支援を有効に活用し、企業の皆様と連携することで、より良い成果が期待できそうですね。

 

 

相談風景

サポイン事業のような補助事業、共同研究等で企業の皆様をバックアップ


 

 

Y.では改めて、「サポイン事業」とはどのような事業なのか、教えてください。

 

望月リーダー(以下:望).サポイン事業とは、経済産業省中小企業庁が実施しているものづくり中小企業への支援事業です。「サポイン事業」という名称は通称で、正式名称は「戦略的基盤技術高度化支援事業」です。

H18年度から実施されている事業で、中小企業・小規模事業者が、大学・公設試などの研究機関と連携して行う特定ものづくり基盤技術(12分野)の向上につながる研究開発、その事業化に向けた取り組みを支援しています。

今回は4月14日から6月8日まで公募が行われ、297件の申請があり、108件の事業が採択されました。

 

Y.(資料を見ながら)文字通りものづくりの基盤となる分野、デザイン開発技術、情報処理技術、精密加工技術、製造環境技術など12の分野において貢献する研究開発を支援する事業なんですね。そして、その108件の中に、産業技術センターも連携した研究がある、ということですね。その他にも、支援事業を活用した事例はありますか。

望.最近の事例では、ワイン技術部においても、県の果樹試験場やワイン組合、国の研究開発法人である酒類総研、長野県、北海道の公設試や民間企業と、日本ワインの競争力強化に向けたコンソーシアムを結成し、研究を進めています。その中でワイン技術部では、未熟果を用いたスパークリングワインの研究を実施しています。この研究では、農林水産省が実施している「革新的技術開発・緊急展開事業」という支援事業を活用しています。

 

Y.さまざまな補助事業があるんですね。

望.そうですね。このような支援制度を有効に活用することで、企業の皆様が少ない負担で、新商品開発や技術課題の解決を進めていけます。センターとしましても、補助制度について皆様方に情報提供できるように努めています。

 

 

平成29年発表会の様子

共同研究・受託研究で、さらに価値ある製品開発を目指す


 

 

望.産業技術センターでは、共同研究という形で皆様方の技術開発、産業発展の一端を担い、支援することができれば、と思っています。

Y.受託研究という制度もあったかと思いますが、共同研究と受託研究には、どのような違いがあるのですか。

望.共同研究は、企業の皆様とセンター職員が共通のテーマを持ち、研究業務を分担して行います。費用負担については、両者で協議して決定しますが、センターで実施している共同研究の場合、分担した研究に要する費用をそれぞれ負担する形式がほとんどです。一方、受託研究では、企業の皆様から委託された研究テーマをセンター職員が実施します。そのため、研究にかかわる消耗品や設備の利用料、人件費を積算した費用をいただきます。

Y.共同研究では、上記のサポイン事業の研究のように、企業の皆様とセンターがお互いに得意分野を生かし、研究を進められそうですね。受託研究では、自社での研究が難しいという企業の皆様を手助けすることができますね。

このような共同研究や受託研究をしたい場合は、まずどうすればいいですか。

望.まずは、センターの担当科の者にご相談いただければと思います。企業の皆様方が、今何をしようとしているのか、どこに課題があるか、センターとしてどのような支援ができるのか、直接お話を伺う中で、センターの支援メニューの中から適切な支援をさせていただきます。ご相談いただいた内容で、受託研究や共同研究とすることが適している場合に、具体的に手続等を進めさせていただきます。

Y.相談する担当がわからない場合はどうしたらいいでしょうか。

望.ご相談する担当が不明でしたら、まず、総合相談・連携推進科であります私にご相談いただければと思います。お話を伺い、適切な担当者をご紹介いたします。

Y.センターのどこに相談していいか迷ったら、総合相談・連携推進科に相談、ということですね。

望.企業活動の中で困ったことがありましたら、お気軽にご相談いただければと思います。ご相談内容によっては、センターで対応できないものもあるかと思いますが、対応できる機関をご紹介するなど、可能な限り協力させていただきます。ご相談には費用はかかりませんので、お気軽にご相談ください。

 

Y.本日は宮川部長、望月リーダー、ありがとうございました。

望.センターの研究は企業ニーズに即した内容がほとんどですので、センターから企業の皆様方への共同研究を依頼させていただくことも、多々あります。その際は、ご協力いただけますようお願いいたします。

 

 

  まとめ
  Y.企業の皆様やセンター、あるいは関係機関がそれぞれの強みを出し合い、費用や技術の面で協力し合うことで、これまでにない製品や課題解決方法の創出が見込まれます。センターにおいては、企業の皆様にこの制度を活用していただき、成果を出していくことで、山梨県の産業の活性化に貢献できればと思っております。

 

 

研究員紹介

宮川和幸(材料・燃料電池技術部部長(主幹研究員))

抱負等「各企業の特色を生かしたものづくりのお手伝いをいたします。何でもご相談ください。」

望月威夫(企画連携推進部、総合相談・連携推進科リーダー(主任研究員))

抱負等「試験・分析・開発等でお困りの点がありましたら、是非一度ご相談ください。

いつでもお待ちしています。」

 

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県産業労働部産業技術センター 
住所:〒400-0055 甲府市大津町2094
電話番号:055(243)6111   ファクス番号:055(243)6110

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