トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成24年度知事会見 > 知事臨時記者会見(平成25年3月21日木曜日)
ページID:52632更新日:2023年1月20日
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本館2階特別会議室 11時00分から
発表事項
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知事
ただ今、山梨県タクシー協会と山梨県との間で災害時における緊急輸送等に関する協定を締結することができました。大変うれしく思いますと同時に今回の協定の締結におきましてご尽力いただいた関係の皆さま方に心からお礼申し上げたいと思います。
本県は近年、大きな災害に見まわれていないわけでございまして、幸いなことだと思うわけでございます。しかし、災害に対する危険度というものは高いものがあるわけであります。先日、南海トラフ地震の被害想定が220兆円と出されましたが、本県だけでも9,000億円ということでありますし、南海トラフ地震が発生すれば、死者も全国で約30万人に及ぶということであります。
特に南海トラフ地震そのものは東海・東南海・南海、この3つが一緒に起こるということでありまして、1,000年に1回起こるか起こらないかということでありますけれども、その中でも東海地震は、ここ200年近く起こっていないということで、今後30年間の発生確立は88パーセントと全国の海溝型地震の中では、一番高い発生確率だと言われているわけであります。30年の間に88パーセントの確立で起こるということは、ほぼ間違いなく起こる可能性があるわけでございまして、我々としてはそういうものにしっかりと備えていかなければならないと思っているわけでございます。
そのような中で、災害が発生いたしますと応急復旧が始まるわけでありますけれども、非常に混乱している中でけがをした人を運ばなければならない。またいろいろな救援要員とか、災害のためのいろいろな要員の輸送が出てくるわけであります。そういう場合にタクシー協会として、そういう人々の輸送にご協力を賜るということでございます。
タクシー協会に所属しているドライバーは、山梨の中の道路を最も良く知っているわけでありますから、そういう緊急事における輸送をやっていただけるという意味では、最適の人材ではないかと思っているわけであります。私どものこの協定に期待するところは大変に大きいものがございます。タクシー協会とこういう協定を結ぶことができたことを本当にうれしく思っておりますとともに、今後も山梨の安全のためにご指導ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げまして、ご挨拶と代えさせていただきます。どうもありがとうございました。
山梨県タクシー協会会長
ただ今、山梨県と私どもタクシー協会との協定が結ばれました。知事が内容についてはほとんどお話しになられましたけれども、私は、2年前にニュージーランドのクライストチャーチ(地震)で語学を勉強しに行った方が亡くなって、心にまだクライストチャーチ(地震)の思いがある中で年が明けたら3.11東日本大震災という災害が起こってしまったということで、非常に心が痛んだ一人でございます。
私ども今回の協定締結にあたりましては、東日本大震災で通信網が非常に混乱した中でタクシーの無線を使って、かなりの皆さんが協力したという一例もありますし、私どもも公共交通事業の位置づけの中で、先ほど知事がおっしゃったように東海地震、南海トラフ地震といった大きな地震が起きた時に、私どもその任をどこかで果たしていきたいという強い思いがあるわけでございます。山梨県は、これといった大きな災害が私の記憶の中では、1、2回しかありません。この山に囲まれたところで、割に災害が少ない県だと思っているのですけれども、先般の笹子のトンネルの老朽化、さらには橋といったような基盤整備の問題も浮上しておりますけれども、そういうものの災害などいろいろなことが起きた時に、タクシーは24時間走っておりますので、そういう面ならかなりの協力ができるのではないかと思っています。
今日、こうして私どもも知事のご理解で協定が締結できたことに心から厚くお礼申し上げまして、一言ごあいさつとさせていただきます。今日はありがとうございました。
記者
現在の登録会員数が1,036台ということですけれども、この内どのくらいの台数を提供できるとお考えでしょうか。
山梨県タクシー協会会長
まだ具体的なことは決まっていませんけれど、今から県との擦り合わせの中で、しっかりしたものをつくっていかなければならないと思っております。県の考え方と私どもの考え方で上手い合致点があって、そこでやっていけば良いのではないかと思っております。
今、何台ということはここでは申し上げられませんけれども、後は事務レベルの中で考えていきたいと思います。
記者
タクシー協会から申し入れをされたということですけれども、申し入れをしようと思ったきっかけは何かあったのでしょうか。
山梨県タクシー協会会長
先ほどあいさつの中で言いましたように、東日本大震災で一般の電話であるとか携帯とか、そういう通信網が一斉にパニックになった。しかし、タクシーというのは個人無線ですから、それがだいぶ東北で活躍したということもありますし、私達も公共交通の一員として、こういうものに積極的に参加して、県民の皆さんの生命財産を守っていきたいと思っています。
記者
申し入れされたのは、2011年の春ごろということでしょうか。
山梨県タクシー協会会長
2012年の後半に申し込んでいます。
記者
今日、協定を締結されたということですが、実際に乗務員が動けるようなマニュアルは、今後作っていかれるのでしょうか。
山梨県タクシー協会会長
中身がきちんと決れば、マニュアルを作ります。これがしっかりできれば、運転手への教育もしたいと思っております。
記者
マニュアルとかそういったところのスケジュールはいつ頃か。
山梨県タクシー協会会長
早速協定書ができましたから、もう明日からでも取り組みます。あってはならないことですけれども、明日、明後日にあるかもしれない話ですから、やはりそれだけのことはきちんとして安全を担保するといいましょうか、できるだけの安全を担保したいという考えです。
記者
今、マニュアルという話がありましたが、県として災害が起こった時にタクシー会社にどのように要請していくとか、情報を集めていくとか、そういうものはつくっていくのでしょうか。
知事
これから相談していくことになると思います。基本的には県からタクシー協会に要請して、ここからここへ、こういう人間の輸送のために何台願いしたいということをお願いして、協会から最も適した会員のところに要請していくということになります。具体的にどのような連絡の仕方をするのかとか、あるいは台数の制限もあるかもしれませんが、やり方については今後、相談してマニュアル的なものを一緒に作っていきたいと思っております。
以上