トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 平成24年度知事会見 > 知事臨時記者会見(平成25年2月27日水曜日)
ページID:51954更新日:2023年1月20日
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本館2階特別会議室 9時45分から 発表事項 |
知事
平成25年度2月定例県議会追加提出案件につきましてご説明させていただきます。
本日、2月定例県議会に次の案件を追加提出することにいたしました。
提出案件は、予算案3件、その他の議決案件1件であります。
国においては、昨日、緊急経済対策を盛り込んだ過去最大規模の補正予算が成立いたしました。
今回の経済対策は、長引く不況・デフレからの脱却を図り、雇用や所得の拡大を目指すものであることから、既に明年度当初予算並びに2月補正予算に可能な限り計上し、議会においてご審議いただいているところであります。
その後、経済対策の柱である公共事業など、その概要が明らかになったことから、追加補正を行うこととしたものであります。
平成24年度2月補正予算の追加分についてでありますが、一般会計の追加予算の規模は、336億4,947万9千円、これを追加前の補正予算マイナス65億6,917万5千円と合わせますと、2月補正予算は、270億8,030万4千円となります。
また、これを既定予算と合わせますと、5,007億5,566万円となります。
追加補正の概要についてでありますが、まず公共事業につきましては、「社会基盤の老朽化対策として、トンネルや橋梁などを徹底的に点検し、必要な補修や維持修繕を行うための事業」、「事前防災・減災対策に資する事業」などを実施することとしております。
このうち、新御坂トンネルと愛宕トンネルにつきましては、昨年12月の中央自動車道笹子トンネル内の天井板落下事故後、直ちに実施した緊急点検等によりまして、安全性は確保されておりますが、さらに県民の皆さまに安心して利用していただけるよう、両トンネルの天井板を撤去する方向で検討することとし、直ちに測量・調査に着手して参ります。その結果を踏まえまして、天井板を撤去する際の利用者や周辺環境への影響を考慮した実施方法や時期について検討していきたいと考えております。
具体的にどのようなことかと言いますと、天井板を撤去することになりますと、当然、トンネルを通行止めにして工事するわけであります。そうすると道路利用者に迷惑がかかるわけでありますから、道路利用者に迷惑ができるだけかからない実施方法あるいは時期を検討しなければならない。例えば、夜間だけ通行止めにして昼間は通して、夜間だけ工事するやり方法もありましょうし、それでは通行止めの期間が非常に長くなるものですから、むしろ交通量が少ない時期に一挙に昼も夜も通行止めにして昼夜兼行で天井板撤去の工事を行ってしまった方が良いのではないかという考え方もあると思います。いずれにしても利用者にできるだけ迷惑がかからないような実施方法あるいは時期を検討しなければならないということがあります。
それからもう1つ周辺環境への影響と申し上げましたが、これは愛宕トンネルについての話でございます。愛宕トンネルはトンネルの東側の出口に空気清浄装置が付けられているのです。これはトンネルの中の排気ガスで汚れた空気を呼び込んできて、そこで浄化して外に出しているわけです。そして愛宕トンネルの天井板は、トンネル内の空気を清浄装置に送り込む通気口の役割を果たしている。つまり天井板の上の部分は通気口になっているわけです。そのために天井板が設置されているわけです。したがって天井板を撤去することになりますと、トンネル内の空気をいかにして空気清浄装置へ持っていくかという方法を別途検討しなければならない。あるいは空気清浄装置を付けたのは平成2年ですので、車の環境機能が非常に高まりましたから、もし環境基準等を満たしているのであれば、空気清浄装置を止めてしまうこともあるいはあるかもしれません。いずれにしてもトンネルの空気浄化の問題は出てくると、その実施方法を検討しなければならないところであります。
そういった実施方法とか時期について検討した上で、天井板の撤去の工事を行っていくことになるわけであります。
このほか、インターチェンジアクセス道路等の基幹的交通インフラの整備や、地域経済の活性化に資する事業などを合わせ、追加補正額は、過去最大規模となる341億円余となっております。
これに平成25年度当初予算を合わせた実質的な明年度の公共事業費及び県単独公共事業費は、966億円余となりますが、景気浮揚に役立てるため、迅速かつ効率的に執行して参ることとしております。
次に、交通安全施設整備についてであります。これは警察関係であります。交通安全施設整備につきましては、防災機能の強化や通学路の交通安全対策、信号柱老朽化対策を重点的に実施いたします。このうち、通学路の安全対策は、昨年12月に策定した「山梨県通学路交通安全対策実施計画」に基づきまして、鋭意取り組んでいるわけでありますが、今回の増額計上によりまして、警察が実施する実施計画が2年間前倒しできることとなりまして、県管理道路分を合わせまして、県の実施する分については全て平成26年度中に完了する見込みであります。
また、災害時の活動拠点の通信機能の強化を図るため、小瀬スポーツ公園と富士北麓公園に光ファイバーを敷設し、防災行政無線との通信回線の二重化を行うことといたしております。
以上が、2月定例県議会追加提出案件でありますが、詳細につきましては、財政課長から説明いたさせます。
以上であります。
記者
天井板の新御坂トンネルと愛宕トンネルの撤去の方向に向けて動かれるということになったのですけれども、知事としての思いについてもお聞かせいただければと思います。
知事
笹子トンネルの天井板の崩落事故を受けまして、県内の天井板が敷設されているトンネル、新御坂トンネルと愛宕トンネルについては直ちに点検に着手して、昨年中に必要なところは補強を講じて、安全対策を講じたところでありまして、安全は確保されているわけであります。しかしながら、県民の皆さまの心理面も含めたことを考えますとまだ不安であるというご意見は当然あるわけでありまして、県民の皆さんに安心していただくという意味から、この際、国の大型補正が実現したわけでありますから、それを活用してこれを撤去していくという方向で検討しようということになったということであります。
記者
やはり、そこは県民の方の心情のところを一番おもんばかったということでよろしいでしょうか。
知事
そうです。客観的な安全性は確保されているわけでありますけれども、それでもやはり県民の皆さんはなお不安があるというご意見が多いわけでございますから、県民の皆さんの安心確保という観点から、このたび、実施するということにしたということであります。
記者
この天井板の撤去ですが、これは新年度中に行う方向で検討ということでよろしいでしょうか。
知事
まず測量調査を行い、これはかなり技術的な調査です。さらに先ほど申し上げた利用者とか、あるいは周辺環境への影響とか、そういう問題を含めた実施方法とか、実施の時期についての検討を行い、その上でアクションに着手するということになるわけです。平成25年度中に特段の事情がなければ着手できると思いますけれども、しかし、何か今まだ想定できない障害その他があるかもしれませんから、平成25年度中に必ず着手できるということまでは、今の時点では申し上げられません。大きな支障がなければ、平成25年度中に着手できるのではないかと思っております。
いずれにしても、この天井板撤去が実現するまでの間は、従来から申し上げておりますように3ヶ月に1回点検を行って安全性は常に確認し続けるということにしております。
記者
今、トンネルの定期点検などの要領に加えて計画を作っている段階だと思いますが、その計画は当然ながら来年度中に天井板を撤去するのであれば、新御坂と愛宕に関しては、撤去したことを念頭に(計画を)作ることになるのでしょうか。それともそうではないのでしょうか。
知事
トンネルは130ありますが、全てのトンネルについてどういう頻度で点検するのか、どういう方法で点検するのかという点検計画をこの3月末までに作ることになっているわけです。新御坂と愛宕についても当然入っているわけですが、この新御坂と愛宕については既に3ヶ月に1回の頻度で点検を行うということを決めているわけです。ですから3月末までに作る点検計画というのは、新御坂と愛宕以外のもの130ありますけれどもそれについてどうするのかということを主として決めるということになるのであろうと思います。
記者
来年度中のことになるのですけれども、例えば天井板が撤去されたと想定して今、既にある定期点検の新御坂と愛宕に関しては、変更することはなく、そのままということでしょうか。
知事
天井板を撤去した後も当然のことながら周りのコンクリートであるとか、いろいろな道路構造物についての点検はしなければなりませんから、おっしゃるように天井板撤去後も点検を実施するということになると思います。
(道路管理課長に対して)それをどのくらいの頻度で行うかとか、その辺についてはどうでしょうか。
道路管理課長
今、検討中でございまして、3月中にその辺を固めるということで最後の詰めを行っています。
知事
いずれにしても、それは天井板撤去しても当然のことながらトンネルとしての点検は必要ですから、それは行っていくということです。
(以上)