ページID:98626更新日:2024年3月29日

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 生物多様性について

 生物多様性という言葉を知っていますか?

 地球上には、約3,000万種もの生きもの(野生生物)がいると言われています。 それらの生きものがそれぞれに個性やはたらきを持ち、支えあって生きることで、森林、草原、湿原、河川などの自然環境が保たれ、これらから得られる恵みによって私たち人間の暮らしも支えられています。

 生物多様性とは、「多様な生きものがそれぞれに個性やはたらきを持ち、支え合って生きていること」を言い、生物多様性条約では「すべての生物の間に違いがあること」と定義し、生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとされています

 ①生態系の多様性

 森林、草原、湿原、里地域、河川、海洋などの環境に応じて様々な生態系が存在すること。

 ②種の多様性

  それぞれの生態系に適応して、さまざまな種類の動植物が生息・生育していること。

 ③遺伝子の多様性

  同じ種であっても、個体や個体群の間に遺伝子レベルでの違いがあること。

生物多様性の恵み(生態系サービス)

 私たちの暮らしは食料や水の供給、気候の安定など、生物多様性を基盤とする生態系から得られる恵みによって支えられていますが、これらの生態系がもたらす恵みは「生態系サービス」と呼ばれ、4つに分類されすべての生命が存立する基盤を整えています。

 

基盤サービス

供給サービス

調整サービス

文化的サービス

光合成による酸素の供給、生息地、水、土壌の形成、栄養塩の循環など 食料、燃料、木材、繊維、薬品、水など、人間の生活に重要な資源の提供など 気候の調節、水の浄化作用、自然災害の防止など 精神的充足、美的な楽しみ、宗教・社会制度の基盤、レクリエーションの機会の提供など

 

生物多様性4つの危機

 今、生きものはかつてないスピードで絶滅しています。ひとつの生きものが絶滅すると、その生きものとつながっていた別の生きものに影響を与え、自然環境のバランスがくずれてしまいます。

 生きものたちはなぜ絶滅の危機にさらされているのでしょうか。主な4つの危機を紹介します。

第1の危機(人間活動や開発による危機)

森林伐採、開発行為等による生息・生育地の減少や環境の悪化、めずらしい生きものの乱獲や盗掘など人間が引き起こす負の要因による影響。

第2の危機(自然に対する働きかけの縮小による危機)

・里地里山の管理不足など、人口減少や高齢化、農業形態や生活様式の変化などにより、自然に対する人間の働きかけが縮小撤退することによる影響。

・ニホンジカ、イノシシ、ニホンザルなどが分布を拡大したことによる農林業被害や生態系への影響。

第3の危機(人間により持ち込まれたものによる危機)

人間が近代的な生活を送るようになったことで持ち込まれた外来生物や化学物質などによる生態系への影響。

第4の危機(地球環境の変化による危機)

地球温暖化による生物多様性への深刻な影響。地球全体の平均気温が1.5~2.5℃以上上がると、約20~30%の動植物種の絶滅リスクが高まるだろうと予測されている。

 

 山梨県では、生物多様性保全のため、「やまなし生物多様性地域戦略」を策定しました。  生物多様性についての説明や、現状と課題、県の取組、県民の取組、事業者の取組などを示しておりますので、みんなでできることから少しづつ実践し、生物多様性を守りましょう。

やまなし生物多様性地域戦略(PDF:9,612KB)

やまなし生物多様性地域戦略(概要版)(PDF:98KB)

やまなし生物多様性地域戦略パンフレット(PDF:6,301KB)

 

 生物多様性保全のために山梨県で取り組んでいる事業

豊かな生物多様性を保全・再生する取組みの推進 

 ・自然監視員配置事業、山岳レインジャー事業

 ・甲武信ユネスコエコパーク保全活用推進事業

 ・南アルプス環境保全対策事業

 ・造林事業等

 ・森林病害虫等駆除事業

 ・県造林事業

 ・保安林改良事業、保安林保育事業

 ・自然環境保全地区等指定管理事業

 ・基幹河川改修事業、流域貯留浸透事業、統合一級河川整備事業、広域連携河川改修事業

 ・林業施設景観形成事業

 ・地域用水環境整備事業

 ・農地維持・資源向上活動支援事業、中山間地域等直接支払交付金

 ・森林環境保全推進事業、森林環境保全推進支援事業

 ・自然公園法、県立自然公園条例による行為許可

 ・自然公園美化推進事業費

 野生動植物の保護と適正な管理の推進

 ・鳥獣保護区等生息環境整備及び指定効果調査事業、ガン・カモ科鳥類調査事業、鳥獣保護区等標識設置及び除去事業

 ・ニホンジカ保護管理事業、イノシシ・ツキノワグマ保護管理事業、ニホンザル保護管理事業、特定鳥獣適正管理事業費補助金、ツキノワグマ放獣費補助金

 ・希少野生動植物種保護対策事業、希少野生動植物種保護調査事業

 ・レッドデータブック作成事業

 ・希少野生動植物種の捕獲許可等

 ・高山植物等保護対策事業

 ・希少種保全の為の資料提供等

 ・文化財保存事業費補助金

 ・特定外来生物防除事業

 ・富士山麓外来種防除事業

生物多様性に配慮した社会経済活動と持続可能な利活用の推進

 ・環境影響評価

 ・環境影響評価制度の周知

 ・林道改良事業

 ・ 計画の推進

 ・森林管理認証維持経費

 ・農業生産工程管理(GAP)手法推進事業

 ・富士の国やまなし観光振興施設整備事業費補助金

 ・北岳公衆トイレ維持管理負担金

 ・ツアー造成促進事業

 ・森林セラピー推進指針の推進、森林セラピー基地づくり事業費

 ・温泉管理指導

生物多様性の重要性への県民理解の増進と主体的な行動の促進

 ・八ヶ岳ふれあいセンター管理事業

 ・森林文化の森づくり推進費、森林文化の森歩道整備事業

 ・やまなしの森林プロデュース事業

 ・緑の普及啓発事業費

 ・やまなし緑育推進事業費(やまなしどんぐりクラブ育成事業)

 ・ふるさと山梨郷土学習推進事業

 ・愛鳥週間ポスターコンクール

 ・県HP等を活用した普及啓発

 

 県内の小中学生に生物多様性保全や希少種の保護、保全、外来種の駆除、防除等の重要性を理解してもらうため、この度リーフレットを作成しました。

山梨の自然を守るために~今、私たちにできること~ 【見開き】(PDF:2,697KB) 【単頁】(PDF:2,855KB)

 

 

 

 

 

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県環境・エネルギー部自然共生推進課 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1520   ファクス番号:055(223)1781

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