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ページID:65499更新日:2015年3月30日

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「第126回日本森林学会大会」で研究発表を行いました

森林に関わる研究を進めていく上では、他県の事例なども参考にする必要があります。そのような中、2015年3月27日から29日にかけて北海道大学で開催された「第126回日本森林学会大会」に、当所から5名の研究員が参加して研究発表を行いました。本大会では様々な研究発表がありましたが、その中からいくつかを紹介したいと思います。

造林の低コスト化に貢献する技術としてコンテナ苗が着目されていますが、本大会ではコンテナ苗をめぐる課題について発表がありました。苗木生産者の高齢化や深刻な後継者不足でコンテナ苗生産への設備投資ができないこと、概してコンテナ苗の価格は高いので低コスト化になっていないこと、コンテナ苗生産の低コスト化に必要なのは、1.機械化、2.発芽率の高い種子の選抜、3.育苗期間の短縮であることが報告されました。

また、近年全国で問題となっているニホンジカについて、ニホンジカによる影響を把握する方法や捕獲する方法に関するセッションも行われました。ニホンジカの密度を把握するためには必ず複数の密度指標を収集する必要があること、ニホンジカの密度を低下させるためには、従来型の捕獲に加えて専門的な捕獲者による捕獲を土地所有者が主体となって導入していく必要があること、シカを低密度にした後に植生の回復を評価する指標がまだ存在しないことなどが報告されました。

当所からは、「落葉広葉樹におけるT/R率および飽和光合成速度の被陰応答性」、「ヤノナミガタチビタマムシの薬剤による防除」、「地方公設試験場でのニホンジカ対策に関する研究戦略の検討−SWOT分析による山梨県森林総合研究所における試行−」、「市販資材を用いた簡易囲い罠によるニホンジカ誘引捕獲方法の開発」、「捕獲圧はニホンジカによる天然林の植生への影響を低減するか?」について研究発表を行いました(発表内容の詳細につきましては、お問い合わせ下さい)。

本大会で得られた知見等は、今後の研究活動に生かしていきたいと思います。

(森林保護科 飯島)

jouhou150327

ニホンジカに関するセッションの会場の様子

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