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ページID:127938更新日:2026年11月6日

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県政辞典―――少人数教育 

少人数教育辞典

山梨県の少人数教育は、児童一人ひとりに教員の目が届く学習環境を整え、能力や個性を伸ばすための取組である。
長崎幸太郎知事が県政の重要施策に位置付け、2021年度に公立小学校1年生から始めた25人学級は、対象を段階的に拡大し、2026年度に6年生までの全学年への導入を完了した。
学級規模の見直しに加え、教員配置と継続財源の確保を組み合わせて進められている。(出典:県議会知事説明要旨)

25人学級の導入は、学級人数を小さくすることだけを目的としたものではない。
児童の理解度や成長の様子に応じた指導の充実を目指すとともに、2026年度からは小学校全学年で取り組む段階に入った。
今後は教員確保、指導の検証、中学校段階への展開が課題となる。

基本情報

項目                                                                                     内容

政策の目的

子ども一人ひとりに向き合い、能力や可能性を伸ばせる教育環境の整備。
(原典:2021-02-16所信・2023-02-27所信)

主な対象

公立小学校の1~6年生。2026年度から全学年が25人学級の対象。
(出典:令和8年9月県議会知事説明要旨)

導入の

経緯

2021年度に1年生へ導入。2022~2026年度に対象を順次拡大し、
2026年度に全学年への導入を完了。(出典:令和8年9月県議会知事説明要旨)

指導

体制

学級規模の縮小と、教員を1人加配するアクティブクラスの活用。
(出典:2023-02-27所信、2024-12-03所信)

継続の

条件

教員確保と継続財源の確保。教員の配置状況に応じた柔軟な運用を併用。
(出典:令和8年9月県議会知事説明要旨)

背景

知事は、教育環境の整備を「山梨県再生の原点」と捉え、子どもたちの力を伸ばすための重要公約として少人数教育を掲げた。2021年2月の所信では、有識者らによる少人数教育推進検討委員会の議論を踏まえ、計画的・段階的に導入する方針を説明している。(出典:2021-02-16所信)

2023年2月には、「誰一人取り残されることなく、夢や希望に向かっていける」ふるさとを目指すという目的を示した。
学級を小さくすること自体を最終目的とするのではなく、教員が児童に丁寧に向き合う条件を整え、それぞれの能力や個性を伸ばすことが施策の基本に置かれている。(出典:2023-02-27所信)

小学校の単式学級1学級当たり児童数(山梨県)

少人数

資料:山梨県「令和7年度学校基本調査の結果確報」。
国公私立計の単式学級の平均。特別支援学級や複式学級を含む全学級平均とは異なる。
2025年度までの値であり、2026年度の全学年導入の成果を示すものではない。

経緯

低学年への25人学級の導入(2021〜2022年度)

2021年2月、知事は同年4月から小学校1年生に、2022年度から2年生に25人学級を導入する方針を示した。
国が小学校の学級編制の標準を段階的に35人へ引き下げる方向を示す中、山梨県は更に小さい学級規模を目指すと説明された。
導入に伴う財源と教員の確保を課題として挙げ、3年生以上についても検討を続けるとした。
(出典:2021-02-16所信)

中学年への拡大と運用の改善(2023〜2024年度)​​​​​​​

2023年2月には、検討委員会の報告を踏まえ、2023年度に3年生、2024年度に4年生へ対象を広げる決定が示された。
同時に、教員を加配するアクティブクラスについて、午前だけでなく午後も配置できるよう運用を改善するとした。
対象学年を広げることと、既存の指導体制を充実させることを併せて進める方針であった。
(出典:2023-02-27所信)

高学年への拡大方針と持続可能性(2024〜2026年)

2024年12月には、2025年度に5年生、2026年度に6年生へ拡大する方針が決定した。
知事は財源と教師不足を二つの課題に挙げ、電気事業会計からの繰入金増額と、検討委員会が提案した柔軟な運用を取り入れることで、全学年への導入が可能と判断したと説明した。(出典:2024-12-03所信)

2025年2月には、国よりも少人数の基準を前提としつつ、教師を確保できる最大限の範囲で学級を編制するとした。
2026年2月の所信では、6年生までの拡大を重要な節目に位置付け、次の課題として小学校の成果を検証しながら中学校段階の少人数教育を具体化する方針を示した。
(出典:2025-02-13所信、2026-02-17所信)

主な取組

学級規模と教員配置の工夫

少人数教育には、学級を分けて児童数を少なくする方式と、学級を分割する代わりに教員を1人加配するアクティブクラスがある。
いずれも児童に向き合う時間を確保し、きめ細かな指導を行うための仕組みとして説明されている。
学級規模の縮小と配置の工夫を組み合わせることにより、学校現場で教育の質を支える体制を整える。
(出典:2023-02-27所信、2024-12-03所信)

継続的な財源の確保

財源については、2021年2月に、法人県民税法人税割の超過課税分、企業局の電気事業会計からの繰入金、将来的な県有資産の収益力向上による財源を活用する基金の設置が説明された。
教育への投資を単年度の予算措置にとどめず、継続的に支える仕組みを設ける考えである。(出典:2021-02-16所信)

2023年2月の説明では、当時の拡充に年間最大約9億円が必要とされ、基金の既存収入の一部と、2024年度以降の電気事業会計からの繰入金2億円増額を充てるとした。
さらに必要となる52億円は、県政運営で確保した追加財源を基金に積み立てる方針を示した。
これらは当時の拡充計画に関する説明額である。(出典:2023-02-27所信)

教員確保と制度の運用

教師の欠員が生じ得る当面の間は、25人学級の制度を維持しながら、教師を確保できる範囲で柔軟に運用するという方針が示されている。
知事は、国における教員の処遇改善を求めるとともに、国・市町村と連携して確保に取り組み、アクティブクラスも活用しやすい形へ改善するとした。
制度の維持と、現場で教員を配置できる条件の整備が一体の課題である。
(出典:2024-12-03所信、2025-02-13所信)

今後の展開と課題

第一に、対象学年の拡大と、個々の学校で実際に編制する学級人数との関係がある。
25人学級を全学年の制度とする方針には、教師不足への柔軟な運用が伴う。
一律に全ての学級を25人以下に編制するという説明とは区別される。
制度上の対象だけでなく、教員の確保や配置が、教育環境をどう支えるかが論点となる。
(出典:2024-12-03所信、2025-02-13所信)

 

少人数教育を継続的に充実させるためには、実際の学級編制や児童の学習環境、教員の負担などを確認し、教育上の成果を検証していくことが重要である。
県は小学校での取組を検証しながら中学校段階への展開も検討する方針を示している。
(出典:山梨県・知事説明要旨)

 

第二に、長期的な継続と次の段階への展開がある。
知事は2026年2月、人づくりを「全ての政策の出発点であり、山梨県100年の大計」と位置付けた。
小学校で蓄積した成果を踏まえ、中学校の少人数教育を具体化するとしており、教育効果、教員確保、財源を合わせて検討することが、今後の方向として示されている。
(出典:2026-02-17所信、2024-12-03所信、2025-02-13所信)

用語解説

  • 25人学級—学級編制における児童数の基準を25人とする県の取組。
    個々の学校での実際の編制には教員配置などの条件が関わる。
  • アクティブクラス—学級を分割せず、教員を加配して指導を充実させる県独自の方式。

関連項目

  • 子育て支援—家庭の状況にかかわらず、子どもの成長と可能性を支える政策。

出典・参考資料

・山梨県「令和8年9月県議会知事説明要旨」(2026年9月25日)

・2021-02-16 令和3年2月定例県議会 知事説明要旨

・2023-02-27 令和5年2月定例県議会 知事説明要旨

・2024-12-03 令和6年12月定例県議会 知事説明要旨

・2025-02-13 令和7年2月定例県議会 知事説明要旨

・2026-02-17 令和8年2月定例県議会 知事説明要旨

・www.pref.yamanashi.jp・関連資料

・山梨県「令和7年度学校基本調査の結果確報」

 

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