ページID:103602更新日:2022年3月22日

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知事からのメッセージ(令和4年3月11日金曜日)

メッセージ

本県の感染状況ですが、今月5日から本日までの1週間当たりの新規感染者数1489人で、前週と比較しまして86人の減となっており、減少傾向が継続しております。ただし、減少のペースは依然として緩やかでありまして、引き続き状況を注視する必要があります。

しかし、最近の病床使用率の推移ですが、去る5日に50%を切る46.3%となって以来、6日間連続で50%を下回っている状況にございます。

これは、高齢者施設や学校など子どもに関係する施設でのクラスター対策に重点的に取り組んでいることに加えまして、県民の皆さまのワクチン接種が相当程度進展している、その効果の現れであると認識をしております。

すなわち、高齢者施設におきましては、施設職員及び入所者ともワクチン接種が可能な方への追加接種を概ね完了させました結果、1日当たりのクラスター発生件数ですが、2月に入って中旬までの0.6件から、それ以降は約0.3件と減少をしております。

また、学校など子どもに関係する施設につきましては、検査範囲の拡大により感染の連鎖を防ぐ「新山梨方式」を採用した結果、公立学校の感染者数は、最も多い時期には1日に100人程度に達していたものが、直近では20人台から30人台で推移し、比較的落ち着きを取り戻しているほか、クラスター発生の抑止にも寄与していると認識しております。

このような状況に至ることができましたのも、医療従事者の皆さまの昼夜を分かたぬ献身的な御尽力があったればこそであり、おかげさまをもちまして経済回復に目を向ける環境が整ったと言えると思います。

こうした皆さまの御協力・御尽力の成果を基盤といたしまして、経済回復に向けて段階的にアクセルを踏み込んでいく時期が到来したと考えております。以下、理由として3点を申し述べます。

まず初めに病床使用率の観点ですが、先週の会見の場におきまして、経済回復へと舵を切るための一つの目安といたしまして、「病床使用率50%以内」をお示しいたしましたが、申し上げましたとおり、現時点におきましてはこの目標は達成しています。

感染者の絶対数は比較的高い水準にはございますが、その中でも病床使用率50%以内が実現できておりますのは、ホームケア及び退所後ケアの活用による本県の対応能力が格段に向上した成果ではなかろうかと考えております。

これらの対応に携わってくださいました、山梨大学、そして県医師会、各地域の医師会の先生はじめ、すべての関係者の皆さまに、この場をお借りいたしまして心から感謝を申し上げる次第であります。

その上で重要なことは、この状態が今後も維持、さらに言えばさらなる改善をしていけるかどうかの見通しでありますが、これまでの状況を分析いたしますと、ワクチン接種者数と接種後1週間経過後の新規陽性者数・入院者数との間には、負の相関関係というものを見いだすことができます。

ここに資料がありますが(画面の資料)、接種により県民の皆さまに抗体価を高めていただくことによりまして、発症あるいは入院が必要となるような症状の悪化を防ぎ、病床の圧迫要因を取り除くことができるというエビデンスが、社会全体のマクロの視点で見ましても明らかになっているということだろうと思います。

現在、ワクチンの3回接種を終えられた方は約254000人と、1週間で約43000人増加し、対象の36%に達しておりますが、今のペースで推移した場合、今月末までには、接種を終えた方が対象の約50%まで増加するものと見込んでおります。

このため、今後におきましても、継続的に「病床使用率50%」を下回る状態を維持できる見通しが立っていると考える次第であります。

次に、県民の皆さまの日常生活の回復を実現するという観点であります。

何度もこの場で申し上げておりますが、私は、県民の皆さまの行動に対する制約というものは、必要最小限であるべきだと固く信ずるものであります。

県民の皆さまの命と健康を守るという1点においてのみ、この行動制約は正当化されると考えまして、これまで協力要請に関しましても留意して参りました。

それゆえに、県民の皆さまに一刻も早く、可能なところから日常を取り戻していただくため、感染状況や医療提供体制の確保の状況に目配りをしながら、臨機応変に対処すべきと考えております。

そして3点目は事業活動の維持の観点であります。

つい先ほどでありますが、飲食業関係団体の皆さまが私の下にお越しになり、経営上の苦境を訴えられますとともに、県による消費喚起策を切望する声をお寄せになりました。

飲食業の皆さまにおかれましては、これまで「感染拡大防止」という公的な要請に応えて事業活動のあり方を自発的に見直していただき、グリーン・ゾーン認証を取得されるとともに、多大な努力を払って認証基準に沿った営業活動を維持していただいております。

この感染状況が許す限り、こうした御尽力に報い、地域経済の貴重な基盤である事業活動を守って参りたいと考える次第であります。

また飲食業に加えまして、第6波の影響が著しい宿泊業につきましても、併せて需要喚起策の第一歩を踏み出し、経済回復への流れに確かな勢いを与えていきたいと考えております。

以上の考えに基づきまして、この度の状況の好転をとらえて、以下3点実行に移したいと思います。

1点目は協力要請の改訂による会食の人数制限のお願いの解除、2点目は「グリーン・ゾーン宿泊割り」の再開、3点目は「無尽でお助けキャンペーン」の拡充であります。

まず、協力要請の改訂についてですが、現在、県民あるいは事業者の皆さまにお願いをしている協力要請におきまして、時限的に13日までを要請期間としている2つの項目、県民の皆さまに外出や他の市町村への移動にあたって慎重な判断と行動をお願いするもの、同一グループ、同一テーブルでの5人以上の会食の自粛をお願いするもの、これらにつきましては、期限どおり13日をもちまして要請を解除いたします。

なお、学校の部活動の原則自粛をお願いしている要請につきましても合わせて見直しを行い、春休みに入るまでの間の時限的な要請とすることといたします。

また、現在、保護者の皆さまや学校の先生方、保育現場の皆様方の多大なる御理解・御協力の下に実施をしております、いわゆる「新山梨方式」による検査につきましては、これも感染状況などを見極めながらではありますが、今月末までには緩和をし、その後は通常の検査体制に戻すべく検討をして参りたいと考えております。

次に、2点目「やまなしグリーン・ゾーン宿泊割り」についてです。

グリーン・ゾーン認証を受けた宿泊施設を対象に、宿泊料金の割引を支援いたします「グリーン・ゾーン宿泊割り」につきましては、今月14日から31日までの間、対象を県民に限定して再開することといたします。

3点目、「無尽でお助けキャンペーン」の拡充についてです。

本県特有の無尽の精神で飲食店を応援する「無尽でお助けキャンペーン」につきましては、年度末に行われる送別会などの機会をとらえまして、飲食店の利用を強力に後押ししていくため、今月14日から31日まで、要は今年度内におきまして、上乗せ率を現行の5%から30%に引き上げて実施することといたします。

先ほども申し上げましたとおり、今回、経済回復に向けまして段階的にアクセルを踏むことといたしましたのは、今後においても、継続的に「病床使用率50%」を下回る水準を維持できるとの見通しがあればこそです。

しかし、仮に感染が再拡大し、病床使用率が圧迫されるような事態になった場合には、再びブレーキを踏まなければならないような状況も十分想定されるところであります。従いまして、このような局面になることを防ぎ、私たちの社会がさらに日常を取り戻していくために、1人でも多くの方々になるべく早くワクチン接種を受けていただきたいと思います。

前回の会見でも申し上げましたとおり、親しい人たちが集まるこれからの時期、歓送迎会あるいはお花見など、様々春のイベントがあります。これをぜひ多くの県民の皆さまとしっかり楽しんでいただき、またこれまで本当に薄まってしまった人間関係を取り戻して豊かな時間を過ごしていただく上でも、ぜひ、引き続き基本的な感染防止対策はじめ、感染防止対策に重々気をつけていただき、またワクチン接種を受けられる接種券をお持ちの方は、なるべく早くワクチンを打っていただき、皆さんと力合わせて、この春の歓送迎会、そしてお花見のシーズンを心安らかに、あるいは心朗らかに楽しんでいければと考えております。

重ねて、皆さまの御理解・御協力を切にお願いをする次第であります。

 

 

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山梨県知事政策局広聴広報グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1337   ファクス番号:055(223)1525

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