トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年1月20日木曜日)
ページID:102715更新日:2022年1月23日
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まず本日の感染状況についてですが、1日当たりの新規感染者数180人となりまして、今月14日から本日まで1週間の新規感染者数の合計は855人、いずれも過去最多を記録しております。
病床等使用率でありますが、59.4%と医療提供体制への影響が懸念する状況となって参りました。この医療危機メーターにおきましても、レッドゾーンにいよいよ突入をしてきた次第であります。
このシミュレーションによりますと、今後、1日当たり160人の新規感染者が継続して発生した場合には、患者の受け入れに影響が生じ、更に200人となった場合には、来週中にも患者の受け入れができなくなることも想定されます。
医療資源の枯渇を回避し、十分な医療を提供し続けるためには、県民の皆さまの格別のご協力のもと、感染の波の高さを少しでも低く、そして一刻も早くこの波を越えることを、決して諦めることなく総力を挙げて追求し続ける、このことが必要であろうと考えております。
そこで、県民の皆さまお一人お一人に改めてお願いを申し上げます。
これは繰り返してお伝えしておりますとおり、オミクロン株でありましても、基本的な感染防止対策はこれまでと同様であります。マスクの着用、手洗い、換気の徹底、よろしくお願いいたします。
また、人混みあるいはいわゆる三つの密がある場所への外出、基本的な感染防止対策が行われていない施設の利用は、ぜひ自粛をお願いいたします。
更に少しでも体調が悪いとお感じになった場合には、できる限り早く、かかりつけ医や医療機関で受診をしていただきますようお願い申し上げます。
また、まだワクチンを打たれていない方は、早急にワクチンの接種をしていただきますことも併せてお願いを申し上げます。
なお、この状況に伴いまして、病床の確保フェーズを引き上げることといたします。これまでのところ軽症の方が多かったこと、また、できる限り一般医療への影響を少なくするという観点から、フェーズ3で運用してきたところでありますが、軽症・無症状の方が大半であるという状況には変わりがないものの、新規感染者数の増加に伴い、ご高齢の方など入院が必要な方も絶対数として増えております。このため、専門家の先生方からいただいたご意見も考慮し、本日付けで、現行のフェーズ3からフェーズ4に引き上げることとし、各重点医療機関に対しまして、合わせて331床を確保するよう要請を行ったところです。
加えまして、感染状況に応じまして、速やかに更なるフェーズの引き上げ、フェーズ5への引き上げも行いうることをお伝えし、それに対応していただけるよう、改めてお願いをしたところです。
県といたしましては、感染が急拡大する厳しい状況にありましても、必要な医療を必要とされる方に届ける体制を堅持していくため、この後発表させていただきますホームケアの導入をはじめ、引き続き、考えられること、取るべきこと、すべて行うべく全力を尽くして参りたいと考えております。
この難局を乗り越えていくためには、県民の皆さまお一人お一人の第6波を抑え込むという、主役としての当事者意識をぜひお持ちいただき、日常の感染防止対策をぜひともたゆまず徹底をしていただくことが、欠かせないことだろうと考えます。
何卒、皆さまのご理解ご協力を改めてお願い申し上げます。
本日から、新型コロナウイルス感染症の患者さんが、自宅においても療養できる仕組みとして、「やまなしホームケア」の運用を開始いたします。
先般来ご説明をしているところではありますが、このホームケアは、医師の判断におきまして、ご自宅での療養も差し支えない患者さん、あるいはご自宅での療養が望ましいとされる患者さんについて、あくまでもご本人の希望あるいは同意を前提に、住み慣れた我が家で安心して療養をしていただく仕組みとして構築をするところであります。
先ほど申し上げましたとおり、オミクロン株によります感染拡大に伴い、この山梨県のみならず、全国各地で医療資源のひっ迫が懸念されているところであります。
しかしながら、ここ山梨県におきましては、必要な医療を必要とされる方に届けるということは、あらゆる制約条件にも優越する、本県の医療提供体制構築における基本哲学であります。
昨年夏の感染拡大第5波の際に大都市部で見られましたように、医療の提供が必要な患者さんが不安の中で放置されることは、本県においては、絶対に避けなければならないことであると考えております。
オミクロン株につきましては、その感染力の強さに反しまして、重症化のリスクは比較的小さいとの指摘もございます。こうした知見も徐々に蓄積されつつあります。現に本県におきましても、これまでのところ、重症患者は第5波の時と比べても少ないというより、今、ゼロという状態でございます。
こうした状況を踏まえまして、私たちとしては、決して思考停止に陥ることなく、このようなオミクロン株の特性に対応し、患者さんの「クオリティ・オブ・ライフ」と、「適切な療養」を両立する観点から、最適な戦い方をとらねばなりません。
すなわち、無症状または軽症で自宅での療養を望まれる方には、その願いを叶える療養体制を用意し、他方で、医療機関において常時手厚くケアすべき方には、病床における療養をしっかりと提供する。そして、あらゆる患者さんに早期回復を果たしていただき、再び元気に活躍をしていただくようにすること。このような姿の実現に向けましてあらゆる努力を傾注し、まかり間違っても、例えば、重症に陥った方に必要な医療資源を割くことができず、命が失われるに任せてしまうようなことは、断固として避けるべきであります。
本日、運用を開始いたします「やまなしホームケア」は、まさに県民の皆さまに、施設で療養を受ける場合と同等の安心・適切な療養環境を、ご自宅においても享受することができるという選択肢を提供するものであります。
私は、山梨県として、今般のコロナ対応に万全を期すことはもちろんのことではありますが、この目先の対応だけに留まることなく、このコロナ禍をも契機といたしまして、ポストコロナにおいても、自宅での療養においても命を守り続ける基盤を確立すること、更には、県内、いつ、いかなる場所においても、不安なく健康を維持できる山梨県へと前進させること、すなわち、県民医療の強靱化を目指して参りたいと考えております。
この将来像への大戦略をも念頭に置きながら、「やまなしホームケア」を、県民の皆さまの安心信頼の療養基盤として定着させられるよう、本日から鋭意運用に取り組んで参ります。