ページID:95291更新日:2020年6月18日

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知事からのメッセージ(令和2年4月7日火曜日)


 本日4月7日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、政府が緊急事態宣言を発出致しました。宣言の対象地域は、東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、兵庫および福岡の7都府県であり、期間は5月6日までとされております。
山梨県は、今回の対象地域に含まれてはおりません。しかし、山梨県は、東京都、埼玉県、神奈川県といずれも接しており、通勤や通学、仕事上の関わりも極めて密接です。宣言対象地域ではありませんが、他人事では全くありません。
ご承知のとおり、わずか数日の驚くほど短い時間で、県内の患者数は急増しております。まさに、日々というよりも、時々刻々、新型コロナウイルスの足音は迫ってきている状況です。
私は、緊急事態宣言の対象地域とならなかったことで、むしろ逆に、危機意識を更に高めなければならない事態になったと認識しております。
政府の対応が宣言対象地域に集中されてしまうことの反射で、対象外地域におきましては、より一層の自己防衛努力が求められることになります。
県民の皆様におかれましては、強く、強く気を引き締めて、それぞれの生活の中で「うつらない」「うつさない」ための「積極的な行動」をお願い申し上げます。
県といたしましては、県民の皆様の生命と生活を守るため、医療体制、経済活動、社会生活を支援するために、総力を挙げて取り組んで参ります。
県民の皆様には、なおもご不便やご負担、さらなるご心労をおかけし、大変に心苦しく思っております。
しかし、今ここで感染拡大の流れを止めるために、山梨県もまた首都圏の一翼を担う一員として、責任ある行動が求められております。「絶対に行かなければ」という事情を除いて、緊急事態宣言が発出された地域への外出や往来については、宣言が解除されるまで謹んでいただきたく、繰り返しお願い申し上げます。
緊急事態宣言下にありまして、県の姿勢として最も大切に考えるのは、次の一点です。
即ち「これまで通りの生活をしっかりと維持できるように総力を挙げること」
緊急事態宣言を受けての、山梨県の今後の方針を申し上げます。
まず、医療体制についてであります。
医療体制は、限られた医療資源から最大限の効果を生み出すため、我が県の事情に合わせたオーダーメードの体制構築を進めてきました。
万が一、県内での「感染爆発」が生じた際にも、しっかりと県民の皆様を受け入れることができるよう、現時点で見通せる最大限の患者数を想定した体制の構築に取り組んできており、必要とされる人工呼吸器等については、いち早く発注済みであることから、今月中には確保される見通しです。
県庁職員のみならず、医療機関・関係者におきまして、まさに昼夜兼行・不眠不休で準備を進めておりますが、これ以上感染拡大のペースが加速すると、関係者の努力だけでは間に合わなくなります。
県民の皆様におかれましては、是非とも、さらなる予防の徹底に努めていただくことにより、必要病床確保の猶予を私どもに頂戴いたしたく、お願い申し上げます。
次に、社会生活について申し上げます。
まずは「密閉」「密集」「密接」の、いわゆる3密条件が重なる場所を避けていただくことを、これまで以上に徹底していただきたく思います。そして、加えて、努めて他者と向き合う間隔をあけてくださいますよう、お願い致します。
ただし、普段の習慣や、これまで培ってきた生活のリズムも大切にしていただきたく思います。習慣を大切にすることは、平常心を保つことにもつながります。
県といたしましては、医療品や食料品などの生活必需品のみならず、日常生活の維持に必要なあらゆる生活資源への目配りと確保に全力で努めて参ります。さらに、企業や経済活動について申し上げます。
県としてはこれまで、全国に先駆けた休業補償の制度創設をはじめ、補正予算や総合経済対策などを積極的に打ち出して参りました。
事態の収束が見通せない中、事業者の皆様におかれましては、事業の維持展開に大変なご苦労・ご心労のあることと存じます。県といたしましては、この国難的苦難に直面する皆様と「連帯」し、わずかながらであっても、今を凌ぎ、明日につなげるべく、あらゆる施策を迅速に実行に移していく所存です。
当面の厳しい状況を乗り切るための資金繰り支援に、なお一層の規模ときめ細かさで臨んで参ります。また、事態収束後の反転攻勢を見据え、「回復の先の跳躍」に向けて、国の経済対策を最大限取り込んだ、しかし、それにとどまらない、スピードとボリュームが両立する経済対策の立案・実行に最優先で取り組んで参ります。
企業や事業者、事業主の皆様におかれましては、制約と多難の中にありましても、テレワークや電話会議の一層の活用や、在宅勤務でも業務が推進できる新しい働き方の導入など、従来とは異なったアプローチによる事業展開と利潤創出、生産性向上の試みをぜひ前向きにご検討いただきたく、お願い申し上げます。
そして、学校生活について申し上げます。
学校生活を送っている若い皆様におかれましては、授業再開が延期され、新たな履修分野への学習や実習に思うように取り組めない状況にある方も多くいらっしゃいます。
しかし、このような状況にもチャンスを見いだす視点を大切にしていただき、これまでの積み重ねや勉学姿勢を振り返るとともに、次の目標を練り上げる機会としていただきたく思います。
先の見えない閉そく感が漂う苦しい状況に、若い皆様のかけがえのない時間が影響を受けてしまっていることは大変に辛く、悲しく思っております。
山梨県はこれからも、夢と希望と目標を持つ全ての方々を支援し、全力で皆様の夢の実現へのプロセスを支えて参ります。いかなる状況にあっても、皆様が学び続けることができるよう、極めて早い時期の遠隔授業導入をはじめ、あらゆる努力を傾注して参ります。
どうか皆様のふるさとを守る県の職員を信じ、知事たる私の言葉を信じ、今取り組めることに精一杯向き合っていただきたく思います。
今回、緊急事態宣言という誰もが経験したことのない状況を、ここ山梨県においても受け止めることになりました。
県民の皆様個々において、最も大切にしていただきたい心構えは、何よりも「ご自身を大切にされること」ではないかと考えております。
ご自身を大切にすることは、「自分だけ」を優先することではなく、社会や地域といった「全体に生きる個人であること」を一層強く意識することでもあると考えます。
自分自身を大切にするためにこそ、ご家族やご親族、同僚や仲間といった周囲の人々の生活をも、慮ることが求められるはずであると思います。
消費行動においてもそれは同様であります。買い占めや独占は、結局、最後はご自身の不便という顛末をもたらします。
他者を想うこと、地域全体、社会全体を大切に想うことが、自分自身を守るうえでも最大の強さになることを心に強くとめ、日々の生活をお過ごしいただきたく、お願い申し上げます。
また、感染状況につきまして、ネット上や個人同士の会話、メールのやりとりでも、過酷な内容が散見される事態を強く懸念しております。
感染してしまうことは、悪でも罪でもありません。現代の社会生活におきましては、感染症の広がりは避け得ないものでもあります。日本のみならず、世界との交流に生きる私たちにとりまして、図らずも感染してしまった方、そして感染症と闘う全ての医療従事者への慈悲ある眼差しと、エールをお送りいただきますようお願い申し上げます。
皆様が誇るべき郷土、山梨県におきましては、排除するといった社会的差別はもちろんのこと、無視や忌避といった消極的差別も絶対に許されません。
辛い時期にこそ、人間と社会の懐の深さと大きさが問われるものだと思います。
皆が誇る山梨県です。ぜひ今こそ自信を持っていただきたく思います。
私にとりましては、全ての県民の皆様お一人お一人が山梨の誇りであり、それは日本、世界における、かけがえのないきらめきにほかなりません。
山梨県は、必ず訪れる回復の局面に向け、総力をあげて県民の皆様をお守りし、県民の皆様のきらめく魅力を日本だけでなく、世界中に発信して参ります。
今が一番苦しい時かもしれません。しかし、次の春は、県民の皆様と満開の笑顔で迎えたく思います。だからこそ、今という毎日を心を一つにして乗り越えていきましょう。
山梨県は、苦しさの中にあっても、希望を膨らませることに挑戦し続け、豊かさへの道筋を描くことを絶対にあきらめません。
県民の皆様こそが、そんな誓いの伴走者であり、私の最も心強いパートナーであります。
厳しい日々が続きますが、必ず乗り越えられると確信を致しまして、県民の皆様への私からのメッセージとさせていただきます。

このページに関するお問い合わせ先

山梨県知事政策局広聴広報グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1337   ファクス番号:055(223)1525

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