ページID:100849更新日:2021年8月10日

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知事臨時記者会見(令和3年8月6日金曜日)

防災新館401,402会議室

17時30分から

 

発表事項

発表事項以外の質問事項

  • なし
知事記者会見0806

 感染者数の急増にともなう、知事から県民の皆さまへの臨時特別要請について

総長

専門家会議のほとんどのメンバーが、今の県内の感染状況というのが、山梨県がかつて直面したことがないような危機的な状況であるという認識です。

その根拠としては、今週、山梨県はモニタリング指標で、ほとんどの指標において国が最も感染拡大をしているとしているステージ4に該当しております。

そして、その中で、感染経路不明が、先週に比べて若干下がってきておりますが、その実数を見ていただきますと、先週の倍近くになっている。つまり、県内にまだまだ発見をされてない感染源があって、そういう中から、市中で感染が継続的に持続しているのだろうということが、危機感の一つの表れでもあります。

そして、市町村別の感染状況というグラフの図があったと思いますが、それを見ていただきますと、今週は、全県下ほとんど真っ赤になっています。つまり、県内どこでも感染が広がっているということが、これでわかると思います。

どうしてそのようなことになったのかについて、本部会議でも説明があったと思いますが、変異株のほとんどがデルタ株です。デルタ株の影響というのはかなり大きいと思っております。

以上が全体的な、主な感染状況についてです。次に、病床の関係のシミュレーションでは、一定の前提条件を置いております。県ではトータル305床を確保しておりますが、そのうち24床が重症病床、つまり、それ以外の病床は281床になります。その281床というのが前提のベースになります。そして、直近の感染者の発生状況から見て、1日の発生感染者数を70人としております。また、これまでの入院の実績から、感染者のうち入院をすぐしていただく方が50%、あとの50%については、宿泊療養施設にお入りをいただいている。入院をされた方については、10日で退院する。そういう前提条件で、考えております。

そして、お手元または前の概念図というのを見ていただきますと、真ん中の赤の残病床数。ここが現在281確保している病床が、ゼロになるかもわからないというラインであります。直近の1日当たりの感染者数を踏まえて70人を仮定した場合に、8月6日現在で、102床が空いている病床ということになりますが、毎日70人ずつ感染者数が出た場合、だんだんその開いている病床が少なくなって、残病床が0の赤のラインと交わるのが8月13日ということになります。

これは、あくまでも様々な前提を置いた仮定になります。ただこの後、知事が、県民の皆さん、事業者の皆さんに、特別要請をされると思います。特別要請をしたからといって、明日から感染者が減ったとしても、その結果として、実際に感染者数と表れてくるのは、約1週間後になります。ということは、今日8月6日ですので1週間後は8月13日です。この仮定でいくと8月13日には病床がゼロになります。それだけ非常に厳しい状況にあるということです。これは仮定ですから、このとおりいくとは限りません。ただ、お話をしましたように、非常に厳しい状態にあるというのが、現状だと思います。

そのために、その入口を閉めるという意味で、感染者をいかに減らしていくのか。併せて医療体制、療養体制というものをどのように今後拡充していくのか、それは知事がこの後いろいろとお話をされると思います。そういうことを併せてこの難局を乗り越えていく必要があるのではないかという認識を持っております。

知事

今、県感染症対策センターの藤井総長からお話がありましたように、山梨県におきましても、コロナ禍発生以来、これまでにない水準で感染者数が増加しております。

本県におきましては、すべての県民の皆さまの命と生活をともに守ることを、感染症対策の根本目的に据え、療養体制の構築と維持に全力を尽くしてきたところでございます。

この観点から、これまで本県におきましては、新型コロナウイルスに感染された方につきまして、自宅療養をお願いすることなく、全員に対して医師の管理下での治療・療養を提供し続けております。

県といたしましては、感染が拡大している状況にありましても、すべての患者さんが、入院または宿泊療養施設において療養できる体制を、可能な限り維持をしていきたいと考えております。

しかしながら、新たな変異株の猛威は、先ほどお話がありましたように、本県におきましてもいよいよ療養医療体制との兼ね合いから、ぎりぎりの極めて危険な局面に入ったと認識する次第であります。

現状の感染拡大が長引きますと、県内の療養医療体制が危機的な状況に陥ることが予測されます。

具体的に申し上げますと、現在本県では305床のコロナ用病床と449床の宿泊療養施設を確保しておりますが、今後発生するすべての患者に自宅療養といった事態を招かないためには、本県の1日当たりの感染者数を概ね60人程度とすることが必要となる一方で、昨日時点ではこれを超える67名という感染者が発生しております。また、本日におきましては、さらに上回りまして70名を超える感染者が発生している次第であります。

このため本県では、変異株蔓延期を乗り越えるための「感染拡大期基本方針」をここにお示しするとともに、この基本方針に則りまして、状況改善に向けて新たに着手した緊急対策をご報告申し上げます。

この感染拡大期基本方針でありますが、1点目、山梨県におきましては、療養体制は自宅ではなく、病院または宿泊施設等における施設療養、加療の堅持に努めること。

2点目、施設療養を維持する目的のため、必要な限りにおいて、県民の皆さまには、外出自粛などの行動制限をお願いすること。

3点目、療養体制の拡充を間断なく進めていくためには、過去と前例にとらわれることなく、人的資源、医療資源の活用を図っていくこと。

4点目、県の対策の実施に当たりましては、感染状況についての根拠ある科学的分析を基本とし、そこから導かれます社会経済的効果を最大化できる施策と対応を実施することであります。

すでにご承知のとおり、変異株の感染力は、経験のない強さを示しております。首都圏にありまして、これまで感染者数を比較的低く抑え込んできました本県におきましても、これまでどおりの感染制御の効いた社会生活と、感染者の療養体制が維持できるかどうか、過去にない切迫した状況に向かいつつあります。

しかしながら、本県は冒頭申し上げましたように、命と生活をともに守り抜くことこそが、行政が県民の皆さまに果たすべき最大の使命であると考えております。私ども行政もできることはすべてやる、躊躇なくすべて行っていくことといたします。

夏季休暇やお盆休みの期間とは重なりますが、外出自粛の徹底によりまして、お一人お一人の強いお力を添えていただきたく、ご理解をお願い申し上げます。

本県では新型コロナウイルス感染症の発生確認以前から、県庁一丸となりまして、できること、なし得ることはためらうことなく、最大限あらゆることを実施して参りました。

しかしながら、なおも感染拡大を続ける感染症との戦いは、県民の皆さまお一人お一人のご協力とご理解があってこそであります。

大変長く苦しい戦いが続いております。山梨を守り、家族を守り、そして他でもないお一人お一人ご自身を守っていただきたく思います。

そのためにこそ、県民の皆さまとともに、共闘の覚悟を持ってこの局面を打開して参ります。ぜひともご理解とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

次に、先ほど申し上げました、感染拡大期における本県の基本方針を踏まえまして、本日「デルタ株による感染拡大下における臨時特別対策」を発出することといたしましたので、その内容につきましてご説明申し上げます。

まず1点目、病床や宿泊療養施設の増強であります。

冒頭申し上げましたとおり、医療崩壊を防ぎ、すべての患者に対し医師の管理下での治療療養を提供するため、重点医療機関の病床や宿泊療養施設の部屋数の増強を図るため、各医療機関や関係者との協議を早急に進めて参ります。

2点目、ワクチン接種の加速化です。

来週10日からは、県の大規模接種センターがいよいよ始動いたします。

予約状況に鑑みまして、グリーン・ゾーン認証を受けている酒蔵やワイナリー、バー、スナック等にも対象を拡大し、ご案内をすでに送付したところですが、現時点におきまして残念ながら、予約の申し込み状況が低調とのことであり、積極的な予約をしていただきますよう改めて要請を行います。

また、市町村へのワクチンの配分につきましても、10月ごろには対象人口の8割分の配分があり、職域接種につきましても、今月中にすべて承認されるとのことでありますので、さらなる接種の加速化を図って参ります。

なお、アストラゼネカ社のワクチン接種も9月ごろから導入することといたします。

3点目、県民の皆さまに対する臨時特別の協力要請であります。

通勤、通学、生活必需品の買い出しなど、やむを得ない事情がある場合を除きまして、不要不急の外出を自粛していただきますようお願い申し上げます。

特に、混雑している場所や時間における外出、あるいは感染対策が徹底されていない飲食店等の利用は、厳に控えていただきたく思います。

また、この時期には新盆まわりなどが想定されますが、できるだけお控えいただきますようお願いを申し上げます。

また、家庭内でのマスクの着用など、基本的な感染対策の徹底をお願いいたします。

4点目、事業者の皆さまへの臨時特別協力要請であります。

各事業所、施設等におきましては、県の雛形を参考に作成していただいた行動規範の遵守を徹底してください。

特に高齢者施設等におきましては、集中自主点検の実施と報告を要請いたします。

過去においてクラスターが発生した施設の類型であります、高齢者施設や障害者施設、さらには子供たちが集団で生活する保育所や幼稚園、放課後児童クラブなどにおきまして、継続的な感染予防につなげるべく、集中的な自主点検を実施し、県へ報告していただくよう要請いたします。

また、グリーン・ゾーン認証施設に対しましては、新基準対応の加速化を要請いたします。

なお、県においては、感染連鎖事例が発生している遊興施設に対しまして、重点的に現地調査を行い、変異株に対応した新基準への取り組みを促すなど、感染症対策のさらなる徹底を図って参ります。

また、先ほどと重複いたしますが、県大規模接種センターにおいて接種対象となっている事業者は、従業員の皆さまに対しワクチンの接種を強く勧奨していただき、積極的に申請するようお願い申し上げます。

5点目、催し物や会議などの開催についてのお願いであります。

本件2点ありますが、1点目。

催し物などは、可能な限り延期または中止としたり、リモート、書面開催などの方法をご検討ください。

2点目、延期や中止が困難なもの、例えば結婚披露宴や開催が目前に迫るスポーツ大会、学校行事などにつきましては、必ず万全の感染防止対策を講じた上で実施していただくよう、改めてお願い申し上げます。

最後に県外の方々へのお願いであります。

今回、県民の皆さまに外出自粛の徹底をお願いしているところであります。

県外の皆さまにおかれましても、ぜひとも期間中の観光目的での来県をお控えいただきますようお願いいたします。

今回の臨時特別協力要請の期間につきましては、本日から22日までの17日間の短期集中的なものとして、新規感染者数や病床の使用率など、協力要請の効果についてしっかりと検証した上で、その後の対応を判断して参ります。

以上、縷々申し上げましたが、現下におきます経営状況には業種によって大変大きな差異があり、特に宿泊業あるいは飲食業の皆様方におかれましては、厳しい状況が続いております。

これらの皆様方におかれましては、夏休み、あるいはお盆休みに回復、あるいは反転攻勢への大きな期待感もあったことと存じます。

しかしながら変異株の感染力は想像を絶するものであり、まさにここが正念場となって参ります。

苦境にあります皆さまのことを考えますと、大変やるせない思いではありますが、この難局を乗り越えるために、何卒今般の臨時特別協力要請にご協力をお願いしたいと存じます。

県といたしましても、ワクチン接種の加速化に最優先で取り組んでおり、9月には光明が見え、その光が徐々に大きくなってくると期待しているところであります。

さらに、この秋9月議会以降におきましては、県として難局を乗り越えるための大型の経済対策を展開していくことをお約束申し上げます。

感染拡大とワクチン接種進行のはざまにありまして、今が極めて厳しい局面に直面しているところであります。

今般の要請の趣旨を十分ご理解賜りました上で、何卒ご協力を賜りますように、重ねてお願い申し上げます。

記者

今回、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言ではなく、県独自の協力要請という形をとっているのはどうしてでしょうか。

知事

まん延防止措置に関しましては、発動するまでにタイムラグがあり得るわけであります。今、感染状況と残余の病床の状況は、もう待ったなしともいえる状況でありますので、ここはそういう措置を待たず、県民の皆さまにこれまでも行って参りましたが、改めて臨時特別の協力要請を行い、この感染拡大のスピードを皆さんと力合わせて、共に抑えていきたいという判断からです。

記者

山梨県もそうですが、まん延防止などが出ているところへの移動は慎重にと他県も呼びかけていると思いますが、山梨も今、それに近い状況だと他県の方にはわかっていただきたいということでしょうか。

知事

おっしゃるとおりです。

記者

3日の定例会見では、現時点では要請する段階にないということでした。今日はそれから3日後ですが、要請に踏み切った最大の理由はどんなことでしょうか。

知事

ここ数日間の感染拡大の勢いというものが、前回会見した時以上の伸びになっておりますので、現在の感染状況を踏まえた対応になります。

記者

飲食店などの時短要請であったり、休業要請というのは、今後検討していきますか。

知事

現時点においては、この17日間で何とか感染の拡大スピードを抑えていく。そのための県民の皆さんに対する外出自粛の要請でありますので、当面この期間中は、この対策をもって対応していきたいと思います。

今後状況に応じて、様々なことを考えていくことも、オプションとしてはもちろんあり得ると考えます。

記者

パラリンピックの聖火フェスティバルが8月12日から始まると思いますが、その開催についてはどのようにお考えですか。

知事

感染防止を厳に行ってということを前提として、我々の方でも運営事務局としっかり意思疎通を図っていきたいと思います。

記者

県外の方に観光目的での来県の自粛を呼びかけていますが、このお盆の時期は帰省についても判断が分かれるところだと思います。知事はどういう呼びかけをしたいでしょうか。

知事

ぜひ慎重なご判断をお願いしたいと思います。

県内においては、高齢者に対するワクチン接種は相当程度進んでおりますが、重症化予防に対する効果はあるにしても、感染を全くさせないわけではないわけですから、そこはぜひ最大限気をつけて判断をしていただきたいと思います。

知事

なお、今、宿泊療養施設の増設に取り組んでおりまして、今までクローズをしておりました若神楼につきましては近日中に再開いたします。

さらに、河口湖の療養施設に関しましては、現地と鋭意調整をしておりまして、ここにつきましても、部屋数の積み増しを行うべく、最後の調整を図っています。

県としても、受け入れキャパの拡大については、引き続き、療養施設とあわせまして、病床、いずれも最大限積み増す努力を関係者とともにしているところであります。

ただ、いくら積み増しても、キャパシティーには限りがありますので、やはり、ぜひとも県民の皆さまに、何とか感染拡大をスローダウンさせるべく、力を合わせていただきたいと思います。

繰り返しになりますが、お盆の時期にこういうことを要請せざるをえないというのは、私としては断腸の思いではありますけれども、ただ、我々にとって何よりも重要なことは、県民の皆さまの命を守ることです。そのために重要なことは、できる限り全員施設療養というラインを守っていきたい、こういう思いでありますので、何卒ご理解を賜りまして、何とかお力添えをいただければと思います。

これまでも臨時特別要請というかたちでは1度、外出自粛のお願いというのは、今回で3度目になります。おかげさまをもちまして、いずれも相当程度効果を上げることができております。

ぜひとも、今回、本当に重要な局面です。県民の皆さまに何とかお力添えをいただいて、ご理解いただいて乗り切っていけるように、我々も最大限やって参ることをお誓いをいたしますし、ぜひともご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 

以上

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