ページID:86211更新日:2018年7月12日
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河道は水と土砂、植生の相互作用で形成されており、そもそも自然河川は安定しているものではなく、出水等により比較的容易に変化するため、河道の維持管理を安定的に行うことは困難です。
河道内の樹木は、洪水の流勢の緩和等の治水上の機能、河川の生態系の保全や良好な景観形成等の重要な機能を有することがある一方で、洪水流下阻害による流下能力の低下、樹木群と堤防間の流速を増加させることによる堤防の損傷、あるいは洪水による樹木の流木化を生じさせることがあります。また、樹木群が土砂の堆積を促進し、河積をさらに狭めてしまう場合や樹木の根は、堤防、護岸等の河川管理施設に損傷を与えることもあります。
これらのことから、点検あるいは河川巡視等による状態把握に基づいて、適切に対策を行う必要がありますが、限られた予算の中で十分な対策を行うことは困難であり、通常の維持管理に加えて新たな取り組みを行うことが重要となってきています。
山梨県の一級河川、二級河川は、大河川から小河川まで、様々な河川形態をなしており、県では、河川の状況や周辺の土地利用などを踏まえ、緊急性や必要性の高い箇所を中心に、順次、施設の維持修繕、支障木の伐採、浚渫を行っています。また、公募伐採や伐採木無償配布などのコスト縮減も図りながら、限られた予算の中で、広範囲に対策が行えるよう努めてきましたが、予算の大幅な増額が見込めない中、新たなコスト縮減の検討、及び河川の状況に応じ、地域(自治会や事業者等)や市町村と連携した維持管理が重要となってきています。
そのような状況の中、より効率的かつ適切な河川の維持管理を行うため、県では次の3つの内容を柱に取り組みを進めています。