知事記者会見(令和6年8月8日木曜日)
ページID:116890更新日:2024年8月9日
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防災新館401,402会議室 14時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
まず始めに、この度の大雨で床上浸水などの被害に遭われた方々に、心からお見舞いを申し上げます。
昨日ですが、韮崎市で1時間の降水量が観測史上最大となり、県内5市におきまして、土砂災害警戒情報が発表されました。
現在までに、人的被害の報告は幸いなことにございませんが、農作物への被害につきましても、併せて現状確認はされておりません。
河川の被災ですが、1級河川貢川、東川、鎌田川におきまして、一部の場所で護岸の破損が確認されております。
道路の被災ですが、甲斐市漆戸地内の県道敷島竜王線におきまして、路肩の損傷が確認され、現在、片側交互通行に規制しているところでございます。
本日も、これから夜遅くにかけまして、大雨警報、洪水警報が発表される可能性があるとのことでありますので、県民の皆様におかれましては、県の防災ポータル、或いは市町村の防災行政無線、さらには、テレビ、ラジオなどを通じて提供されます最新の情報に十分注意をしていただければと思います。
知事
次に、山梨県衛生環境研究所検査棟の完成についてご報告申し上げます。
新たな感染症の流行も見据えまして、県衛生環境研究所の検査体制の一層の充実・強化を図るため、この研究所の敷地内に建設整備を進めてきた検査棟が、今般完成いたしました。
今回の整備におきましては、先ず、動線を改善させて、検査業務の効率性、或いは安全性を大きく向上させたところであります。
加えまして、新たにゲノム解析機能を備えることで、変異株の解析に要する期間も、これまでと比べて約10日間短縮することができるようになりました。
これによりまして、新たな感染症に対する検査体制の一層の強化が図られることとなります。
引き続き、訓練や関係機関との連携強化など、平時からの備えも着実に進め、次なる感染症危機が仮に到来した場合であっても、検査棟の整備効果が最大限発揮できるように取り組んで参りたいと思います。
今後も、この新たな検査棟を本県検査体制の中核としながら、県民の皆様の生命と健康、そして暮らしを守るべく、感染症に対して強靱な社会化を一層推進して参りたいと思います。
なお、明日8月9日朝9時半より、報道機関の皆様向けの内覧会を開催いたしますので、是非、ご出席を賜りますようお願い申し上げます。
メディアの皆様を通じまして、県民の皆様に情報発信をしていただければ有り難いと思います。
記者
昨日コメントを出されましたけれども、パリ五輪で文田選手が金メダルを獲得されたということで、改めて所感をお伺いいたします。
知事
文田さんですが、ついこの前、銀メダルに対して顕彰したと思いましたけれども、その時に、銀メダルではあるけども悔しいと、こういうご感想をいただきました。
見事、初志貫徹というか、思いを成し遂げられた点について、お祝いを申し上げたいと思いますし、多くの皆さんも同じ気持ちだと思いますので、改めて文田さんの偉業に対して、県としてもしっかりと顕彰させていただく対応をとって参りたいと思います。
記者
具体的には何か、顕彰のお話がありましたけれども。
知事
今現在、県民栄誉賞の贈呈を検討しております。
これまで県民栄誉賞ですが、橋本聖子さんから始まって、乙黒さんの金メダル、そして令和3年、この前の文田さんご自身の銀メダル、さらに平野さんが団体で銀メダルを取られましたし、鈴木徹さんがパラリンピックで連続入賞、そして、ヴァンフォーレ甲府がサッカーの天皇杯優勝と、こういう方々に県民栄誉賞を贈っておりますが、まさにそれと比べても、オリンピックの金メダルですので、これに相応しい偉業だと思いますので、早速、ご本人さんとも機会を得て、相談し、贈呈をさせていただければと思います。
記者
文田選手に県民栄誉賞を授与されるということなのですが、これまで県民栄誉賞が何人いて、2回もらうのは初めてなのかどうかというのを確認させていただきたいです。
知事
まず、この県民栄誉賞ですが、昭和63年3月に創設されて以降、5名と1団体の方々が受賞されておられます。
2回受賞されることになる方は、文田さんがお受けいただければ、初めてになろうかと思います。
記者
パリオリンピックでは同じく柔道の舟久保選手も銅メダルと団体で銀というふうになりましたが、舟久保選手に対してはどのように対応するのでしょうか。
知事
すみません、最初のご質問が文田さんの話だったので文田さんだけを申し上げましたが、舟久保選手も当然この県民栄誉賞に相応しい偉業を成し遂げられたと認識しておりますので、舟久保選手とも同様にご相談して、この県民栄誉賞の贈呈を取り計らっていきたいと思います。
記者
兵庫県の齋藤知事をめぐるパワハラの問題で、県の職員の方がお2人亡くなっているというような問題があります。
このことについて率直に同じ立場の知事としてご所見をお伺いいたします。
知事
お亡くなりになられた方が出たことは、大変痛ましいことだと思います。
それはそれといたしまして、ただ、この件全体については、まだ事実が定まっていない、様々な見方、議論がある。
公益通報の問題にしても、一方で公益通報の法益を犯す、その精神を毀損するのではないかという議論がある一方で、兵庫県の今の話は、適切に行使されていると。
それはおそらくこれから兵庫県における百条委員会が設置されると伺っておりますので、そういうしかるべき場所で、しっかり事実関係が検証されて、それを踏まえて、改めてコメントしたいと思います。
記者
一般論で結構ですけれども、今、公益通報者をどう保護するかということに関して、兵庫県の方では、これが公益通報者に値するかどうかについて疑義があるというふうなお話をされています。
一方で、内部告発であるということについては間違いがなくて、およそしかるべき価値、覚悟を持って今回の問題を告発されたということについては、その評価についてはさておいて、公益通報者をどのように保護するかということについては、どの組織でもあり得ることですので、法の趣旨、或いは制度の理念というものをどのようにお考えになっているか、この点だけお伺いいたします。
知事
今般の兵庫県の問題とは別にして、一般論として申し上げれば、当然、公益に基づく内部通報に関しましては、それは様々行政活動のある意味で是正を図るものであり、またそれに対する重要な牽制効果というものを常に私の立場で言えば、そういうものを気にしながら行政運営していくということで、一定の効果がありますので、そういう制度はしっかり尊重しながら向き合うのが筋だろうと思っています。
記者
昨今、株価がかなり大幅な、史上最高の乱高下がありまして、これに加えまして為替の状況などもかなりの円安の方に振れているというあたりで、このことが県経済界ないし県の施策などに対して何か影響のあるやなしやという辺り、どうお考えでしょうか。
知事
株価の大変動についてはその状況を注視していかないといけないと思いますし、それと関連して議論される金融政策について、むしろこちらの方が、金利問題その他が大きく影響しますので、それは動向を注視しながら影響を見極めていきたいと思います。
記者
知事も元財務官僚でいらっしゃるのでご造詣もあるかと思うのですけれども、日銀副総裁あたりが、今後も今の低金利政策を当面続けるみたいな発言をして、すぐに大きく取り上げられたりしておりますが、なかなかおっしゃりづらいところかとは思いますが、知事は金利政策については、どんな方向性が望ましいというふうに何かご意見がありますか。
知事
金融政策に関しましては、日銀の専権事項というか、これはもう中央銀行の独立性が一番重要なことでもありますので、この金融政策については語らないというのが財務省以来の教えですので、その立場を維持したいと思います。
記者
先般、警視庁だとか大阪府警も、また山梨県もそうなのですが、夏の暑さの中で外回りの警察官に対し、サングラスの着用だとか、ネッククーラーというか首元を涼しくするようなものを認めたと思います。
認めたのはいいのですが、私物を使うということで、予算的に補助とかがないような状況です。
これは多分、全国でも同じ状況だというふうに聞いています。
これだけ暑い県である山梨県の中で、そうやって働いている警察官の方に、そういったネッククーラーだとか、何らかのものの補助、公費での購入とかっていうことは考えられないのでしょうか。
知事
大変重要なポイントだと思います。
警察官の皆さんの他に、近いところで言うと県庁内でもゲートを管理している守衛さん、炎天下で作業されたりされるので、ちょっと早速中で議論したいと思います。
重要なご指摘に感謝します。
記者
お盆前ということで、富士山について、昨日大雨がありましたし、数日前には雷の影響と見られる3人の方が富士山でけがをされるというようなことがありました。
ハイシーズンを迎えるということで、改めて知事として登山者に呼びかけることがあれば、お伺いいたします。
知事
まさにこれからハイシーズンを迎えるわけですが、改めて、富士山は決して人工的なテーマパークでも何でもなくて、登ることについてのリスクがある山でありますので、ぜひ装備を整えた上で登っていただきたいと思いますし、その時の天候状況も踏まえて、絶対に無理はしていただきたくないと思います。
いわんや、弾丸登山は厳重に遠慮願いたいと思う次第であります。
なお、折角の機会ですので、現状というか、これまで取り組みを若干ご報告させていただきたいと思います。
これまで登山規制はご案内のとおり、大きな混乱もなく、順調に実施できていると認識をしております。
21時から24時に6合目を通過した登山者数は、昨日時点で前年比、約マイナス94%となっておりますので、これは規制の効果が現れているのだろうと思います。
一方で、ゲート閉鎖前の駆け込み通過ですとか、或いは一部報道がありました登山道での仮眠、或いは滞留する外国人登山者の皆さんに対しましては、関係団体、或いは大使館に対しまして、改めて登山規制の趣旨を説明し、協力を要請したところであります。
また、それ以外にも、県として積極的に弾丸登山をやっていそうな外国の旅行会社をSNSで遡って把握し、そこに対して注意喚起をするなど、このような取り組みを行っております。
後で詳細を担当から報告したいと思いますが、このような取り組みをやる中で、弾丸登山や危険な登山をなくすべく、今、最大限の取り組みをしております。
また、現場におきましても、五合目では、駆け込み登山者の皆さんや、軽装登山者に対しまして、山小屋の予約、或いは登山用具のレンタルを行うように、粘り強く、現場レベルでも指導を重ねているところです。
さらに、現場での対策を一層強化するため、この週末から、インフォメーションスタッフを増員し、外国人対応の充実を図ることとしております。
こういう取り組みをしておりますが、具体的には担当から、こんなこともやっていますということで、ご紹介させていただきたいと思います。
推進監
今、知事の方から申し上げました外国の旅行会社、こういった個別の注意喚起について、少しだけ補足させていただきます。
皆さんもご存じのとおり、7月13日の夜に、山小屋、登山道の一部で、一部の外国人の方が、寝込んだりとか、滞留されたりという事例がございました。
そういった弾丸ツアーを企画しているようなツアー会社を特定するというのはなかなか難しいわけですけれども、我々の方で今やっていることの1つとして、SNS、主にフェイスブックで、例えば、「富士登山ツアー」というような、主に今回は東南アジア系の外国人でしたので、そういった方たちの言語で検索を行いまして、いわゆるパトロール的なことをやらせていただいて、中に弾丸登山が疑われるような内容のツアーを企画したり、実際、実施したりしているところがあれば、そこの投稿に対して、こちらからメッセージを送るというような形でやっております。
これによって、実際に、そのツアー会社が「2024年の今回の富士登山ツアーはすべて中止します」というような投稿も実は見られております。
我々の感覚でもございますけれども、7月20日以降の週末は、こういった大規模な外国人の駆け込み通過というようなものがかなりなくなっていると思われます。
これが1つ、こうした取り組みの成果かなというふうに考えております。