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ページID:89169更新日:2019年3月22日

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林業架線の研修を実施しています

 「架線」と聞くと耳慣れない方も多いかもしれませんが、スキー場のリフトや電柱の支線など、架線の技術は私たちの身近なところにも使われています。林業架線とは、その名のとおり林業用の架線のことで、主に伐採した木を搬出(運搬)することに使われる技術です。

 現在、日本では伐採時期を迎えた植林地が増えて多くの伐採木を搬出しなければならない状況にあります。搬出するには重機で掴んだり、重機に付いているウィンチで引き上げたりと、様々な方法がありますが、重機が進入できないような急傾斜のところでは林業架線による搬出が有力な選択肢となります。しかし、林業界では高齢化や機材の老朽化等の影響で林業架線の技能者が不足しており、技能者の育成が課題となっています。そのため、山梨県森林総合研究所では林業架線の技能者育成を目的とした研修を実施しています。以下に二つの研修をピックアップしてご紹介します。

 一つ目は、「林業架線作業主任者免許講習」です。一定規模以上の林業架線の設置に際しては労働安全衛生法等により免許所持者を作業主任者として配置することが義務づけられています。本講習は、法令等に定められた免許講習の要件を満たすもので、修了後に労働局へ申請を行うことで林業架線作業主任者免許が取得できます。学科と実技合わせて15日間(100時間)の長期講習で、林業架線設置に必要となる基礎的な知識や技術をしっかりと身につけます。主に山梨県内の森林組合や林業会社の従業員の方達を対象として、毎年度6~7月頃に開催しています。

 二つ目は、「機械集材装置の運転の業務に係る特別教育」です。林業架線は集材機という機械でワイヤロープを動かし材を運搬します。集材機を運転する従事者には、特別の安全衛生教育(特別教育)を実施することが、法令等により事業者に課せられています。この特別教育は2日間(15時間)で実施し、集材機をはじめとした林業架線全体(機械集材装置)について、学科と実技で学びます。山梨県内の森林組合や林業会社の従業員の方達を主な対象としていますが、県や市町村職員の方も受け入れをしており、毎年度7月頃に開催しています。

 林業架線をはじめとした技能者の育成は、本県はもとより全国的な課題となっています。山梨県森林総合研究所では、各種の研修を実施することにより森林・林業関係者の意欲・知識・技術の向上を図るとともに、作業の高効率化と労働災害の減少に寄与できるよう努めていきます。

(研修・普及科 小峰正之)

 

林業架線免許講習シミュレーターによる手順確認

▲林業架線作業主任者免許講習 シミュレーターによる手順確認

 

 

林業架線免許講習架線設計演習

▲林業架線作業主任者免許講習 架線設計演習

 

 

林業架線免許講習集材機の操作確認

▲林業架線作業主任者免許講習 集材機の操作確認

 

 

林業架線免許講習支柱の建て方および点検

▲林業架線作業主任者免許講習 支柱の建て方および点検

 

 

 

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県林政部森林総合研究所 
住所:〒400-0502 南巨摩郡富士川町最勝寺2290-1
電話番号:0556(22)8001   ファクス番号:0556(22)8002

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